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前川 暁洋*; 佐久間 一幸; Fan, S.*; 福田 美保*; 那須 康輝*; 谷口 圭輔*
KEK Proceedings 2024-6, p.7 - 12, 2024/12
最新の気候変動予測シナリオである2023年版(IPCC第6次評価報告書準拠)を用いて気候変動に応じた将来の放射性セシウム流出量の評価を行った。計算モデルMERCURYを用いて阿武隈川の二本松地点における2031-2049年及び2081-2099年のセシウム-137流出量を推定した。気候変動シナリオ(SSP1-2.6、SSP2-4.5、SSP5-8.5)において2031-2049年(約2.6-3.1TBq)より2081-2099年(約0.83-0.95TBq)の流出量が小さく、気候変動シナリオの違いによる流出量の差は大きくなかった。
岩村 桐子; 仲田 久和; 前川 恵輔; 坂井 章浩; 坂本 義昭
JAEA-Review 2024-032, 39 Pages, 2024/08
日本原子力研究開発機構(原子力機構)は、平成20年に改正した原子力機構法により、研究施設等から発生する低レベル放射性廃棄物(研究施設等廃棄物)の埋設事業の実施主体と位置づけられた後、原子力機構法に基づいて平成21年に「埋設処分業務の実施に関する計画」(実施計画)を定めた。実施計画では、原子力機構及び原子力機構外の廃棄体等物量の調査結果に基づき、埋設施設の規模としては200Lドラム缶換算で約60万本と定め、平成24年に埋設施設の概念設計の検討結果を「研究施設等廃棄物浅地中処分施設の概念設計」に取りまとめた。一方、原子力機構は、平成30年にバックエンド対策にかかる長期的な見通しと方針として「バックエンドロードマップ」を公表したが、このバックエンドロードマップにおいては、原子力機構から発生する廃棄体等物量も整理し公表した。これに伴い、原子力機構外の廃棄物発生者からの廃棄体等物量の再調査を行った結果、埋設施設規模を200Lドラム缶換算で60万本から75万本とし、実施計画の変更認可を得た。この際、施設規模の拡大に伴う埋設施設の設計を見直した。本報告書は、平成24年の概念設計からの前提条件及び埋設施設の設計を更新した結果を取りまとめたものである。
内田 健一*; 安立 裕人; 吉川 貴史*; 桐原 明宏*; 石田 真彦*; 萬 伸一*; 前川 禎通; 齊藤 英治*
Proceedings of the IEEE, 104(10), p.1946 - 1973, 2016/10
被引用回数:246 パーセンタイル:99.17(Engineering, Electrical & Electronic)The spin Seebeck effect (SSE) refers to the generation of a spin current as a result of a temperature gradient in magnetic materials including insulators. The SSE is applicable to thermoelectric generation because the thermally generated spin current can be converted into a charge current via spin-orbit interaction in conductive materials adjacent to the magnets. The insulator-based SSE device exhibits unconventional characteristics potentially useful for thermoelectric applications, such as simple structure, device-design exibility, and convenient scaling capability. In this article, we review recent studies on the SSE from the viewpoint of thermoelectric applications.
-tetrafluoroethylene) films using different mediaNuryanthi, N.*; 八巻 徹也; 喜多村 茜; 越川 博; 吉村 公男; 澤田 真一; 長谷川 伸; 浅野 雅春; 前川 康成; 鈴木 晶大*; et al.
Transactions of the Materials Research Society of Japan, 40(4), p.359 - 362, 2015/12
ナノ構造制御したアニオン交換膜を作製するため、エチレン-テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)膜に塩化ビニルベンジルモノマーのイオン飛跡グラフト重合を行った。低フルエンスの照射の下でグラフト率をできる限り高めるため、グラフト重合における反応媒質の影響を検討した。反応媒質として純水(H
O)とイソプロピルアルコール(
PrOH)の混合液を用いた場合、560MeV
Xeビームによるグラフト率は、H
O/
PrOH比の増大とともに高くなり、H
Oのみのとき最大となった。この結果は、いわゆるゲル効果に類似した現象を考えれば理解できる。すなわち、グラフト鎖は貧溶媒の存在下で反応媒質に不溶となって凝集し、他の鎖との再結合(言い換えれば停止反応)が抑制されることに起因すると考えられる。
山口 正秋; 前川 恵輔; 竹内 真司*; 北村 哲浩; 大西 康夫*
原子力バックエンド研究(CD-ROM), 20(2), p.53 - 69, 2013/12
東京電力福島第一原子力発電所事故後に地表に降下した
Csを対象に、主要な移行経路の一つと考えられる土砂移動(侵食,運搬,堆積)を考慮した移行解析のための簡易的な解析手法を考案した。本検討では、地理情報システム(GIS)のモデル構築機能を用いて、各関係機関がオンラインで提供する公開データを用いて解析を行うためのプログラムを構築した。試解析の結果、ダム湖や貯水池における顕著な堆積傾向や、シルト・粘土等の細粒物が粗粒の砂等に比べてより遠方まで運搬されるといった粒径毎の流送土砂量の違いなどが計算で再現され、定性的には既存の観測結果とおおむね整合的であることが確認された。
佐野 健二*; 山田 有紗*; 松井 明洋*; 辻 秀之*; 長谷川 伸; 澤田 真一; 前川 康成
Desalination, 324, p.34 - 36, 2013/09
被引用回数:2 パーセンタイル:9.70(Engineering, Chemical)逆浸透(RO)膜を用いた海水淡水化(脱塩)プロセスのエネルギーコスト削減には、脱塩プロセスにおけるRO膜への加圧エネルギー量の低減が必須である。そこで、電解質である高分子塩をグラフト鎖として導入した膜をRO膜と組合せた複合膜を用いることで、高分子塩の浸透圧による脱塩プロセスの加圧エネルギーの低減を試みた。脱塩処理速度の観点から、水透過速度の高いろ紙を基材に用いた。放射線グラフト重合法を用いてアクリル酸を導入したグラフト化ろ紙をRO膜と組合せた複合膜の水透過量のグラフト率依存性を調べたところ、グラフト率2.4%の複合膜で透過量が11%増加すること、及び、グラフト率を10%まで増加させるとろ紙の目詰まりにより透過量が減少することを見いだした。本実験では、高分子塩を含むグラフト鎖を複合膜中に導入することで、高分子塩の浸透圧により複合膜を介した水の透過量が増大していることから、本複合膜を用いたシステムにより従来のRO膜単体を用いた脱塩プロセスよりも加圧エネルギーが低減できることが示された。
ion implanted B2 type Fe-Al alloy using slow positron beam駒形 栄一*; 河裾 厚男; 薮内 敦*; 前川 雅樹; Batchuluun, C.*; 安田 啓介*; 石神 龍哉*; 久米 恭*; 岩瀬 彰宏*; 堀 史説*
Physics Procedia, 35, p.75 - 79, 2012/00
被引用回数:2 パーセンタイル:60.73(Physics, Particles & Fields)鉄(48重量%)-アルミニウム合金に室温で水素イオンを3
10
及び1
10
/cm
注入した試料を作成した。これらの合金に対し、低速陽電子ビームを用いて0.2
30.2keVのエネルギー範囲においてドップラー広がり測定と陽電子消滅寿命測定を行った。水素イオンの照射により、陽電子消滅Sパラメータが減少した。また陽電子消滅寿命も減少した。これらの結果は、打ち込まれた水素原子は空孔型欠陥に捕獲されていることを示している。
澤田 真一; 八巻 徹也; 浅野 雅春; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*; 前川 康成
Proceedings in Radiochemistry, 1(1), p.409 - 413, 2011/09
固体高分子型燃料電池において、電解質膜の水輸送特性は発電効率に多大な影響を及ぼす。具体的には、水の輸送量が多い電解質膜を用いた場合、アノード側の水が膜中を透過してカソード側に滞留してしまい(フラッディング)、燃料ガスの供給を阻害するので発電効率が低下すると言われる。そこで本研究では、高分子電解質膜の水輸送特性を調べるため、同位体トレーサーを用いた手法により、膜内の水の自己拡散係数Dwを求めた。電解質膜は、架橋ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を基材とする放射線グラフト法によって作製した。得られた電解質膜で2室型のガラスセルを挟み、各室をトリチウム水(HTO)と純水で満たし、下流側のHTO濃度を経時測定することでDwを算出した。架橋PTFE電解質膜のDwは、イオン交換容量(IEC)が小さいほど低下し、IEC=1.2meq/gの膜では2.0
10
m
/sとなった。この値は、従来膜NafionにおけるDw=4.9
10
m
/sと比較して4割に過ぎない。水透過を抑制する低Dwの架橋PTFE電解質膜は、フラッディングを回避できる燃料電池膜として有望である。
堀 史説*; 小野寺 直利*; 福本 由佳*; 石井 顕人*; 岩瀬 彰宏*; 河裾 厚男; 薮内 敦; 前川 雅樹; 横山 嘉彦*
Journal of Physics; Conference Series, 262, p.012025_1 - 012025_4, 2011/01
被引用回数:5 パーセンタイル:83.61(Physics, Applied)200MeV又は2.5MeVのXeイオン,180keVのHeイオン、及び2MeV電子線をそれぞれ室温で照射したZr
Cu
Al
バルク金属ガラス中の自由体積変化について陽電子消滅法を用いて調べた。X線回折測定の結果、いずれの試料においても照射による結晶化は確認されなかった。陽電子寿命測定の結果、電子線照射試料及びHeイオン照射試料では陽電子寿命値の増大が観測された一方で、重イオンであるXeイオン照射試料では陽電子寿命値の減少が観測された。金属ガラスの陽電子寿命値の減少は構造緩和又は結晶化を示唆するものであるが、本研究試料では結晶化は確認されていない。したがって、Xeイオン照射試料の陽電子寿命値の減少は照射粒子から与えられたエネルギーにより生じた構造緩和に起因するものであると考えられる。一方で、軽イオンであるHeイオン照射試料では照射損傷領域において自由体積の増大を示す陽電子消滅
線ピーク強度の増大が観測されたことから、ZrCuAlバルク金属ガラスへの照射効果は照射粒子の1粒子あたりの原子弾き出し数の違いに依存することを見いだした。
澤田 真一; 八巻 徹也; 小沢 拓*; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*; 前川 康成
ECS Transactions, 33(1), p.1067 - 1078, 2010/10
被引用回数:7 パーセンタイル:88.28(Electrochemistry)燃料電池用電解質膜における水輸送現象を調べるため、散逸粒子動力学(DPD)シミュレーションを用いて膜内水の自己拡散係数D
を求めた。シミュレーションの対象としたのは、市販のNafion膜並びに放射線グラフト電解質膜である。(1)粗視化粒子(適当な原子集団に相当)を用いた分子モデリング,(2)水粒子の自己拡散係数D
の算出,(3)DPDシミュレーションにおける単位時間の決定,(4)DPD単位におけるD
からSI単位におけるD
への換算、という手順により電解質膜内のD
を得た。グラフト電解質膜はNafionよりも小さなD
を示すことがわかった。これは、水分子とスルホン酸基の相互作用がより強く働くからであると考えられる。またいずれの電解質膜においても、拡散時間tが長くなるほど、障害物効果のためにD
は低下した。そこでD
-tの関係を定量的に解析し、水輸送経路である膜内親水性領域の幾何学形状を検討した。
石井 顕人*; 岩瀬 彰宏*; 横山 嘉彦*; 今野 豊彦*; 河裾 厚男; 薮内 敦; 前川 雅樹; 堀 史説*
Journal of Physics; Conference Series, 225, p.012020_1 - 012020_6, 2010/06
被引用回数:5 パーセンタイル:84.21(Physics, Applied)ジルコニウム基金属ガラスの強度特性と自由体積の相関を解明する目的で、ジルコニウム組成比を系統的に変化させた試料について、陽電子消滅測定を行った。共晶点を超える組成の試料について得られた陽電子寿命は共晶試料のそれとほとんど同じであったが、消滅
線ドップラー拡がりスペクトルは異なることが明らかになった。これは陽電子が消滅する自由体積部におけるジルコニウム組成が、共晶試料よりも高いことを示している。さらに自由体積の局所構造も異なることが示唆された。
澤田 真一; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*; 前川 康成
Radiation Physics and Chemistry, 79(4), p.471 - 478, 2010/04
被引用回数:11 パーセンタイル:56.85(Chemistry, Physical)燃料電池用電解質膜のプロトン伝導性向上を目的とし、プロトン伝導チャンネルの構造を精密制御するため、放射線グラフト法とリビングラジカル重合法を組合せることで、均一な長さのグラフト鎖を有する電解質膜を作製した。はじめに、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)又はエチレン-テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)に対して前照射を行い、2,2,6,6-tetramethylpiperidine 1-oxy(TEMPO)を付加した。ここで、TEMPOの溶媒や濃度,反応温度などを検討し、最適なTEMPO付加条件を見いだした。TEMPOを付加した高分子膜を基材とし、スチレンのリビングラジカル重合を125
Cで行った後、スルホン化することで電解質膜が得られた。この電解質膜は、従来の放射線グラフト法で作製した膜と比較して高いプロトン伝導性を示したことから、均一な長さのグラフト鎖が形成する特異的な親水性領域がプロトン伝導を促進したことが示唆される。
澤田 真一; 八巻 徹也; 小沢 拓*; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*; 前川 康成
高分子論文集, 67(3), p.224 - 227, 2010/03
被引用回数:10 パーセンタイル:30.20(Polymer Science)燃料電池電解質膜の高度化を図るため、膜内構造に関する基礎的知見を得ることは極めて重要である。そこで本研究では、散逸粒子動力学シミュレーション(DPD)法を用いて、架橋ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を基材とする電解質膜の構造を予測した。はじめに分子構造に基づき、-(CF
)
-, -CH
(CH(C
H
SO
H))-を、それぞれ粒子A, Bと見なし、これら粒子を用いてモデル分子を構築した。モデル分子と適当量の水粒子W(7H
Oに相当)を含む系を作成し、DPD法によって系の時間発展を計算した。平衡状態において、スチレンスルホン酸グラフト鎖(粒子B)と水(粒子W)は混合し、PTFE領域(粒子A)から相分離することがわかった。グラフト鎖-水の混合相の構造を詳細に調べるため、粒子W-W間の動径分布関数を求めた。その結果、直径1.8nmという非常に小さい水クラスターが存在することが明らかとなった(Nafion膜における水クラスターは直径4
5nm程度)。このように特異的な水クラスター構造が、架橋PTFE電解質膜の高プロトン伝導性や水透過抑制能の起源であると考えられる。
澤田 真一; 八巻 徹也; 川人 慎平*; 浅野 雅春; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*; 前川 康成
Polymer Degradation and Stability, 94(3), p.344 - 349, 2009/03
被引用回数:7 パーセンタイル:23.44(Polymer Science)固体高分子型燃料電池では、電解質膜と電極を熱圧着して一体化させた膜電極接合体(MEA)が用いられる。そこで架橋ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を基材とする高分子電解質膜のMEA作製を目標とし、その熱安定性を評価した。電解質膜を200
350
Cの一定温度で加熱してから純水で洗浄した後、膜の残存重量,イオン交換容量(IEC),プロトン伝導度を測定した。IECと伝導度は、200
Cまでは減少しなかった。ところが加熱温度が250
Cになると、両者は急激に低下した。これは、スルホン酸基とベンゼン環のラジカル開裂、又はスルホン酸基どうしの脱水縮合に起因すると考えられる。得られた知見に基づき、架橋PTFE電解質膜と炭素電極を200
Cで熱圧着させることで、電気抵抗の低いMEAを作製できた。
澤田 真一; 河裾 厚男; 前川 雅樹; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*; 前川 康成
Materials Science Forum, 607, p.70 - 72, 2009/00
架橋ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を基材とする放射線グラフト法により作製された高分子電解質膜に対し、陽電子消滅寿命(PAL)測定を行った。比較のため、基材の架橋PTFE膜及びグラフト膜もPAL測定を行った。架橋PTFE電解質膜は、半径0.28
0.30nmと0.44
0.45nmの異なる大きさの自由空孔を有することがわかった。大きな方の自由空孔はPTFE非結晶領域にあり、小さな自由空孔はPTFE結晶領域及びポリスチレンスルホン酸グラフト領域に存在すると考えられる。
澤田 真一; 八巻 徹也; 西村 秀俊*; 浅野 雅春; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*; 前川 康成
Solid State Ionics, 179(27-32), p.1611 - 1614, 2008/09
被引用回数:13 パーセンタイル:49.04(Chemistry, Physical)われわれは、トリチウム水をトレーサとして用いて、架橋ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を基材とする電解質膜における水の自己拡散係数Dを測定した。PTFEの架橋密度が高くなるほど、Dは小さくなった。これと同様に、含水率
(スルホン酸基1つあたりの水分子の数)は、高密度架橋膜ほど低い値を示した。Dと
の関係から、架橋PTFE電解質膜中の自由水は非常に少ないことが示唆された。したがって、大部分の水はスルホン酸基に強く束縛されるため、水の動きが抑制されたと考えられる。
澤田 真一; 八巻 徹也; 前野 武史*; 浅野 雅春; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*; 前川 康成
Progress in Nuclear Energy, 50(2-6), p.443 - 448, 2008/03
被引用回数:50 パーセンタイル:93.51(Nuclear Science & Technology)架橋ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)電解質膜を用いて固体高分子型水電解を行った。イオン交換容量3.6meq/gの架橋PTFE電解質膜を組み込んだセルを温度50
80
C,相対湿度95%の環境下におき、これに1.4
2.5Vの一定電圧を加えることで水電解を行った。電圧とともに電解電流は上昇し、また高温ほど大きな電流が得られた。電流密度の最大値は、温度80
C,電圧2.5Vのときの50mA/cm
であった。電圧-電流特性を解析することにより、水電解性能は膜-電極の界面抵抗に大きく左右されることがわかった。
八巻 徹也; 廣木 章博; 浅野 雅春; 前川 康成; Voss, K.-O.*; Neumann, R.*; 吉田 勝
JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 35, 2007/02
イオンビーム照射とエッチング処理により得たイオン穿孔膜に、さらに
線照射とグラフト重合を組合せた手法により新規な燃料電池用電解質膜を作製した。作製法は次のように行った。まず、
Xeイオン(450MeV)を照射したPVDF(25
m)を80
Cの9M KOH水溶液で50時間処理し、100nmの孔径を持つイオン穿孔膜を得た。次に、このイオン穿孔膜に
線を照射後、スチレンをグラフト重合し、スルホン化することにより電解質膜とした。グラフト率をコントロールすることにより、0.4
2.2mmol/gのイオン交換容量を持つ電解質膜を得た。これらの電解質膜の膜面方向と膜厚方向のプロトン導電性を交流インピーダンス法で測定したところ、膜面方向は、イオン交換容量が1.7mmol/gまで測定限界以下であったが、膜厚方向ではイオン交換容量とともに増加した。これらの結果から、イオンビームを用いることで、一次元的なプロトン伝導経路を持つ異方導電性電解質膜を作製することができた。
廣木 章博; 前川 康成; 片貝 良一*; 山下 俊*; 室屋 裕佐*; 勝村 庸介*; 吉田 勝
Macromolecules, 39(12), p.4132 - 4137, 2006/06
被引用回数:5 パーセンタイル:16.28(Polymer Science)重合と架橋が同時に進行する放射線重合法の特性を活かし、アクリロイル-L-プロリンメチルエステルモノマーを水-アルコール混合溶液中で
線照射することでAPMゲルを合成した。作製したポリマーゲルは、水中で14
C付近を境に低温膨潤-高温収縮する温度応答挙動を示した。水中0
Cから40
Cへ急激に温度変化させたときのゲルの収縮速度は、
線照射時に存在するアルコールの種類によって大きく異なることがわかった。例えば、メタノール存在下で作製したゲルは、およそ1日で収縮したのに対し、1-プロパノール存在下では、収縮するのにおよそ半年を要した。このような超低速応答は、素早い収縮過程とゆっくりとした収縮過程の2段階から成っていた。その存在比は、各アルコール由来の
-ヒドロキシアルキルラジカルの安定性と相関しており、ラジカルが安定であるほどゆっくりした収縮過程の割合が高くなっていることが明らかとなった。GC/MS分析より、プロリン残基にアルコールが付加した化合物が存在していることがわかった。
-ヒドロキシアルキルラジカルが安定であるほど生成物の量は増加したことから、アルコール付加体の生成により形成された局所的な水素結合領域が超低速応答を発現していると推察した。
廣木 章博*; 前川 康成; 吉田 勝; 片貝 良一*
Polymer, 42(15), p.6403 - 6408, 2001/07
被引用回数:9 パーセンタイル:37.71(Polymer Science)
線照射時の温度及び照射線量を細かく制御して合成したアクリロイル-L-プロリンメチルエステルゲルの膨潤-収縮速度を比較検討した。0
と40
の間の温度変化に伴うゲルの膨潤収縮速度は、ゲル化時の温度に大きく影響されることを見いだした。膨潤状態から収縮平衡に達するのに、LCSTより低温側で合成したゲルでは6時間、高温側で合成したゲルでは1分であることがわかった。また、SEMによる内部構造観察から、LCSTより低温側で合成したゲルは、収縮過程においてゲル表面を形成することがわかった。それに対し、高温側で合成したゲルは被覆を形成せず、多孔構造を保持していた。この被覆の存在がゲルの収縮速度を低下したと考えられる。ゲル化温度がLCSTより低温側では、ポリマー鎖が伸びた状態で架橋するのに対し、高温側では糸繭状態で架橋する。この差異が、ゲルの架橋構造を均一・不均一にし、被膜の形成を引き起こしたと推察される。