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Martel, L.*; Hen, A.*; 徳永 陽; Kinnart, F.*; Magnani, N.*; Colineau, E.*; Griveau, J.-C.*; Caciuffo, R.*
Physical Review B, 98(1), p.014410_1 - 014410_8, 2018/07
被引用回数:5 パーセンタイル:25.82(Materials Science, Multidisciplinary)UNpO混晶系化合物の磁気,電子状態を磁化,比熱,核磁気共鳴,メスバウアーの各手法を用いて行った。同化合物はT=17Kで反強磁性に転移する。異なる測定手法を複合的に用いることで、(1)空間的に変調した磁気モーメント、(2)微小なNpモーメントの出現、7.4Kでの比熱の異常などが明らかになった。本結果をもとにUOとNpOの特性について議論する。
鈴木 通人; Magnani, N.*; Oppeneer, P.*
Physical Review B, 88(19), p.195146_1 - 195146_14, 2013/11
被引用回数:48 パーセンタイル:85.77(Materials Science, Multidisciplinary)近年、アクチノイド化合物の低温において電子系の多軌道性に由来する多様な基底状態が観測され大きな注目を集めている。本論文では、発表代表者の開発した最新の第一原理計算手法に基づき、二酸化アクチノイドAnO(AnP=U, Np, Pu, Am, and Cm)の基底状態における電子状態の系統的解析を行った結果を報告する。論文中では、第一原理計算の解析結果に基づき、バンド描像と実験的に得られている結晶場描像との対応関係などを議論し、特に、AnOのAn原子の持つ5電子の結晶場的基底状態の形成と実験的に観測されている絶縁体基底状態の形成が密接に関係していることを明らかにした。さらに、これらの基底状態の形成は、アクチノイド原子の5電子が有する強いクーロン相互作用とスピン-軌道相互作用によって実現しているが、各An原子の占有電子数の違いにより、その絶縁体化機構は大きく異なることが示された。
Magnani, N.*; Caciuffo, R.*; Colineau, E.*; Wastin, F.*; Amoretti, G.*; Carretta, S.*; Santini, P.*; Baraldi, A.*; Capelletti, R.*; Adroja, D. T.*; et al.
no journal, ,
近年Mn, Fe等の3d電子(遷移金属)系錯体が、新規な高密度記憶媒体や量子コンピューター素子としての応用の可能性を含めて広く注目されるようになっている。しかし、実用的には、希土類4f電子系の中心金属イオンを有する系が、より強い磁気異方性やより高い磁気ブロッキング温度を持った、より高性能の分子磁性体として期待されている。われわれは、この中でも最近特に注目を集めている4f希土類(Ln)系ダブルデッカー型フタロシアニン化合物の一つ、ツリウム(Tm)系のマクロ量(グラムオーダー)の試料合成に、初めて成功した。本試料を用い、ヨーロッパ超ウラン元素研究所らとの国際研究協力の下、光吸収,非弾性中性子散乱,比熱測定など多角的な手法で、本系の分子磁性にかかわる基礎物性の解明を開始した。本発表では、これらの成果について報告する。
鈴木 通人; Oppeneer, P.*; Magnani, N.*
no journal, ,
本発表では、第一原理計算に基づく二酸化アクチノイド化合物の基底状態に関する研究成果の報告を行う。本研究で得られた計算結果は二酸化プルトニウムや二酸化キュリウムの絶縁体基底状態が非磁性状態から得られる一方で、二酸化ウラン・ネプツニウム・アメリシウムの絶縁体化には秩序化に伴う対称性破壊が必要となることを示している。本研究では、これらの秩序状態の計算も実施し、二酸化アクチノイドの基底状態における絶縁体化機構と占有電子数が密接に関係していることを示した。本発表ではさらに、二酸化ウランの3型磁気秩序と二酸化ネプツニウム・アメリシウムの3型高次磁気多極子秩序状態についても、詳細な量子状態解析の結果の報告を行う。