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牧野 仁史; 仙波 毅; 柴田 雅博
NEA/RWM/R(2018)7 (Internet), p.315 - 322, 2022/11
原子力機構(JAEA)による先進的なKMSの開発に係る挑戦について、JAEA KMSの開発の背景、開発のアプローチ、開発したプロトタイプの紹介を含めてまとめる。あわせて、JAEA KMSの導入と持続的なメンテナンス等の実施のための挑戦や実務的な課題についてまとめる。
柴田 雅博; 澤田 淳; 舘 幸男; 牧野 仁史; 若杉 圭一郎; 三ツ井 誠一郎; 北村 暁; 吉川 英樹; 小田 治恵; 石寺 孝充; et al.
JAEA-Research 2014-030, 457 Pages, 2015/03
原子力機構(JAEA)がこれまで蓄積してきた技術やノウハウを、原子力発電環境整備機構(NUMO)が今後行う精密調査地区の選定等の処分事業に適用できるよう、実施主体の視点に沿って実用化を図っていくための具体的な考え方と進め方を策定すること等を目的として、2011年度よりJAEAとNUMOは以下の3つのテーマについて共同研究を進めている。(1)水理の観点からみた母岩の適性を評価する方法に関する検討: 水理地質構造モデル構築手法の事例調査に基づいて、得られた知見を評価ツリーとして整理し、モデルの不確実性やそれらの評価項目への影響等についての検討を行った。(2)シナリオの構築方法に関する検討: 状態設定手順を実務的な観点から、さらに見直すとともに、セメント影響とガラス溶解挙動について、知見の体系的な整理と不確実性の影響について解析的検討を行った。(3)核種移行パラメータの設定方法に関する検討: 母岩の分配係数を対象に、国内外の事例調査をもとに複数の設定手法を整理し、堆積岩及び花崗岩への適用を通じ妥当性や課題を確認した。溶解度について、溶解度制限固相の決定を含む設定手法を検討し、主要核種への適用を通じ妥当性や課題を確認した。
小松 篤史; 本岡 隆文; 牧野 政; 野際 公宏; 上野 文義; 山本 正弘
材料と環境, 63(3), p.98 - 103, 2014/03
超高純度310ステンレス鋼にリンを添加した材料を用いて過不働態におけるステンレス鋼の粒界腐食に及ぼすリンの影響について調査した。粒界腐食深さ分布の測定や、3次元アトムプローブによる粒界部の元素分析を行った結果以下のことが分かった。リンの添加により粒界腐食が発生し、600Cの熱時効処理によって粒界腐食速度は増加した。粒界腐食の軽微な粒界ではリンの濃縮は確認されず、粒界腐食の激しい粒界には幅約5nmのリンとクロムの偏析層が確認された。これらのことから過不働態域におけるリン添加310ステンレス鋼の粒界腐食にはリンとクロムの粒界偏析が影響していると考えられる。
柴田 雅博; 澤田 淳; 舘 幸男; 早野 明; 牧野 仁史; 若杉 圭一郎; 三ツ井 誠一郎; 小田 治恵; 北村 暁; 大澤 英昭; et al.
JAEA-Research 2013-037, 455 Pages, 2013/12
原子力機構(JAEA)及び原子力発電環境整備機構(NUMO)は、平成24年度に引き続き、JAEAがこれまで蓄積してきた技術やノウハウを、NUMOが今後行う精密調査地区の選定等の処分事業に直接適用できるよう、実施主体の視点に沿って実用化を図っていくことを目的として、概要調査段階における処分場の設計・性能評価に関連する主要な技術テーマについて検討した。(1)水理の観点からみた母岩の適性を評価する方法に関する検討については、平成24年度に引き続き、結晶質岩を対象とした地下水移行時間の評価ツリーを拡充するとともに、新たに堆積岩を対象とした評価ツリーを作成した。(2)シナリオの構築に関する検討については、平成24年度の状態設定手順を実務的な観点から見直し、緩衝材を対象として試行した。また、安全機能への不確実性の影響について解析的検討を行った。(3)核種移行パラメータの設定に関する検討については、母岩の分配係数を対象に、国内外の事例調査をもとに複数の条件変換手法を含む設定手法を整理し、堆積岩及び花崗岩への適用を通じ妥当性や課題を確認した。さらに、溶解度について、溶解度制限固相の決定を含む設定手法を検討し、主要核種への適用を通じ妥当性や課題を確認した。
柴田 雅博; 澤田 淳; 舘 幸男; 牧野 仁史; 早野 明; 三ツ井 誠一郎; 谷口 直樹; 小田 治恵; 北村 暁; 大澤 英昭; et al.
JAEA-Research 2012-032, 298 Pages, 2012/09
原子力機構(JAEA)と原子力発電環境整備機構(NUMO)は、概要調査段階における処分場の設計・性能評価に関連する主要な技術テーマについて、原子力機構が蓄積してきた技術やノウハウを、NUMOが今後の処分事業に適用できるよう、実施主体の視点に沿って実用化を図っていくための具体的な考え方と進め方を策定するとともに、必要な開発課題と今後の計画を明らかにすることを目的として、2011年度に共同研究を実施した。実施テーマと概要は以下の通り。(1)対象母岩の選定に関する検討:母岩特性のうち水理に着目し、母岩特性を評価するための項目、及び地下水移行時間の評価手法について、地質環境の調査・評価と関連付けたうえで整理した。(2)シナリオの構築に関する検討:シナリオ構築手順を具体化するとともに、ガラス固化体の溶解と核種の浸出、オーバーパックの腐食、緩衝材の長期変遷について、現象理解に関する最新の知見を構造的に整理した。(3)核種移行パラメータの設定に関する検討:緩衝材の分配係数と拡散係数、母岩の分配係数を対象として、パラメータ設定の方法論を検討し、その方法論に従った試行を行った。(4)知識情報の品質確保に関する検討:知識情報の品質を確保するための考え方や手法を、(2)シナリオの構築で検討した状態設定に対する論拠に関する情報を例として検討した。
藤田 朝雄; 谷口 直樹; 松井 裕哉; 棚井 憲治; 前川 恵輔; 澤田 淳; 牧野 仁史; 笹本 広; 吉川 英樹; 柴田 雅博; et al.
JAEA-Research 2011-001, 193 Pages, 2011/03
本報告書では、堆積岩で塩水系地下水を対象とした幌延深地層研究計画において段階的に得られる地質環境条件を一つの適用例として、第1段階である地上からの調査で得られた情報をもとに処分場の設計技術や性能評価技術それぞれの適用性について論じるとともに、必要に応じて実施した技術の改良や代替技術の開発状況を取りまとめた。
梅木 博之; 日置 一雅; 大澤 英昭; 藤田 朝雄; 柴田 雅博; 牧野 仁史; 岩月 輝希; 竹内 真司; 石丸 恒存
JAEA-Review 2010-073, 255 Pages, 2011/02
独立行政法人日本原子力研究開発機構(以下「JAEA」)は、国が示した中期目標や関連する計画・方針に従って定めたJAEAの中期計画(平成17年10月1日平成22年3月31日)に基づき、平成21年度までに進めてきた地層処分の研究開発の成果を取りまとめたCoolRep H22を作成し、平成22年3月に地層処分研究開発部門ホームページ上で公開した。本稿では、これまでにJAEA地層処分研究開発部門のホームページで公開したCoolRep H22の内容を示す。
川村 淳; 牧野 仁史; 笹尾 英嗣; 新里 忠史; 安江 健一; 浅森 浩一; 梅田 浩司; 石丸 恒存; 大澤 英昭; 江橋 健; et al.
JAEA-Research 2010-027, 85 Pages, 2010/09
日本原子力研究開発機構は、天然現象についてより現実的な影響評価を実施するための技術を整備しておくことという目的のために、高レベル放射性廃棄物地層処分への天然現象(地震・断層活動,火山・地熱活動,隆起・侵食/沈降・堆積及び気候・海水準変動)の影響を評価するための作業フレームを整備・高度化した。本報告では、作業フレームに則り、上記に挙げた天然現象に対して地質環境条件と天然現象の特性との関係の定量化及び処分環境における性能評価パラメータと地質環境条件との関係の定量化に関する情報整理を実施した。また、天然現象影響に関する研究を対象として、知識マネージメントの検討手法の一つである討論ダイヤグラムを用いた検討を試行し、今後の課題の抽出も試みた。その結果、天然現象とそれに起因する地質環境条件の変化については、既存の現象や現在の地質環境条件をモダンアナログとして用いるとともに地史の情報を組合せることにより、作業フレームに基づく統一的な情報整理の手法が適用可能であり、より適切なシナリオの選択が可能となる見通しを得た。また、討論ダイヤグラムの試行により、安全評価において重要な天然現象研究や地質環境に関するデータや知見などについて、その過不足も含めて効率的に課題点が抽出できる見通しを得た。
油井 三和; 石川 博久; 渡邊 厚夫*; 吉野 恭司*; 梅木 博之; 日置 一雅; 内藤 守正; 瀬尾 俊弘; 牧野 仁史; 小田 治恵; et al.
JAEA-Research 2010-015, 106 Pages, 2010/05
本報告書は日米原子力エネルギー共同行動計画廃棄物管理ワーキンググループのフェーズIの活動をまとめたものである。このワーキンググループでは、日米両国間の既存の技術基盤を集約するとともに、今後の協力内容を共同で策定することに主眼を置いている。第一に、両国における核燃料サイクルに関する政策的及び規制の枠組みを概観するとともに、さまざまな先進燃料サイクルシナリオの調査を行い、これらを取りまとめた。第二に、廃棄物管理及び処分システムの最適化について議論を行った。さまざまな区分の廃棄物を対象とした処分システム概念のレビューを行うとともに、最適化において検討すべき要因について議論を行った。これらの作業を通じ、最適化に関する潜在的な協力可能分野と活動の抽出を行った。
樋口 秀和; 大杉 武史; 中塩 信行; 門馬 利行; 藤平 俊夫; 石川 譲二; 伊勢田 浩克; 満田 幹之; 石原 圭輔; 須藤 智之; et al.
JAEA-Technology 2007-038, 189 Pages, 2007/07
高減容処理施設は、放射性廃棄物の廃棄体を作製する目的で日本原子力研究開発機構原子力科学研究所(旧日本原子力研究所東海研究所)に建設された施設である。施設は、大型金属廃棄物の解体・分別及び廃棄体等の保管廃棄を行う解体分別保管棟と溶融処理等の減容・安定化処理を行って廃棄体を作製する減容処理棟からなる。減容処理棟には、金属溶融炉,プラズマ溶融炉,焼却炉,高圧圧縮装置といった減容・安定化処理を行うための設備が設置されている。本報告では、施設建設の基本方針,施設の構成,各設備の機器仕様と2006年3月までに行った試運転の状況などについてまとめた。
藤田 朝雄; 谷口 直樹; 松井 裕哉; 棚井 憲治; 西村 繭果; 小林 保之; 平本 正行; 前川 恵輔; 澤田 淳; 牧野 仁史; et al.
JAEA-Research 2007-045, 140 Pages, 2007/03
本報告書では、堆積岩で塩水系地下水を対象とした幌延深地層研究計画において段階的に得られる地質環境条件を一つの適用例として、第1段階である地上からの調査で得られた情報をもとに処分場の設計技術や性能評価技術それぞれの適用性について論じるとともに、必要に応じて実施した技術の改良や代替技術の開発状況を取りまとめた。処分技術の信頼性向上では、最新の知見を踏まえ第2次取りまとめにおいて示された処分場全体設計フローの更新や人工バリアなどの設計手法の詳細化、並びに設計における地質環境条件の一般的な留意点や設計入力データ項目について整理を行った。また、これらを踏まえ、幌延の地質環境条件を一例とした場合の施設設計,人工バリア設計及び閉鎖設計を通じて第2次取りまとめで採用された設計手法が適用可能であることがわかった。安全評価手法の高度化については、第2次取りまとめにおいて示された安全評価手法を実際の地質環境に適用するために必要な具体的な作業をフローとして構築した。これに基づき、幌延の地質環境条件を一例として物質移行解析を行い、これらの検討を通じて第2次取りまとめの手法を堆積岩地域に適用した場合の調査から解析・評価に至る一連の方法論及び、その過程で得られるノウハウや知見,調査や解析上の留意点を整理した。
牧野 仁史; 澤田 淳; 前川 恵輔; 柴田 雅博; 笹本 広; 吉川 英樹; 若杉 圭一郎; 小尾 繁*; 濱 克宏; 操上 広志; et al.
JNC TN1400 2005-021, 148 Pages, 2005/09
実際の地質環境を対象とした物質移行解析に係わる技術基盤の検討として,2つの深地 層の研究施設計画から得られた地質環境情報を活用して一連の作業の枠組みを検討した。この検討を通じて、枠組みとなる作業のフローを作成しその有効性を確認した。さら に、そのフローに従った作業を実際の地質環境の情報を用いて行うことにより、作業 内容の具体化とともに、個々の作業および作業全体の向上に必要となる課題を明らか にすることができた。
加藤 智子; 鈴木 祐二*; 牧野 仁史; 内田 雅大; 内藤 守正; 若杉 圭一郎*; 奥山 茂*
JNC TN1400 2005-024, 14 Pages, 2005/08
生物圏評価は,地表に流入する放射性核種の移行率を人間への影響の尺度(例えば,放射線量)に変換するものとして安全評価の重要な要素の一つとして位置付けられる。一般に生物圏評価では数多くのデータを取り扱い,その多くは評価対象となるサイトの特徴に関連する。このため,限られた資源を有効に活用し,効率的に生物圏評価を行うためには,対象とするパラメータを絞って検討を進めることが合理的である。以上のことから,サイクル機構および原環機構は,協力協定に基づき,今後の生物圏評価データベースの整備における方向性や優先度を明らかにすることを目的として,双方のこれまで蓄積している知見を活用し,共同で検討していくための場として「生物圏評価データに関する検討会」を設置した。本検討会では,生物圏評価データの設定の考え方に関する検討として,今後選定される特定のサイト(概要調査地区など)の性能評価に向けて整備していく必要のあるデータを明らかにするとともに,その優先度を評価するための方法論について検討した。この結果,線量に寄与する重要な核種移行プロセスや移行経路をKIPPs(Key Issues, Processes and Pathways)リストとして具体化し,このKIPPsリストに対応するパラメータについて,その特性に基づくタイプ分類を行うことにより,今後データ取得が必要なパラメータを特定する作業フローを構築した。さらに,この作業フローに基づき,第2次取りまとめなどの既存の生物圏データベースの情報を部分的に用いて,適用性の確認のための試行を実施した。この結果,生物圏で取り扱う膨大なデータをデータ出典の信頼性や重要度などの複数の観点から類型化できること,さらにわが国の環境条件やその取得方法を勘案しながら優先的に検討すべきデータを把握できる見通しを得た。
柴田 勝志; 牧野 仁史; 若杉 圭一郎; 内田 雅大
サイクル機構技報, (21), p.79 - 88, 2003/12
地層処分研究開発は,地質環境調査・処分(設計)技術・安全評価の3分野から成り立っている。今後,この3分野が連携して研究が繰り返されることで生ずる技術的な情報の量的な増加と質的な多様化・複雑化の加速に対応していかねばならない。この課題に対応するために,技術的な情報を適切に登録・更新することができ,その技術的な情報を効率的・効果的に共有・利用できる環境を整備する必要がある。この環境を実現する技術情報統合システムの開発への取り組みを紹介する。
加藤 智子; 鈴木 祐二*; 牧野 仁史; 内田 雅大
Proceedings of International Symposium on Radioecology and Environmental Dosimetry, p.465 - 472, 2003/10
高レベル放射性廃棄物地層処分における生物圏評価モデルの構築の考え方とその適用例,評価上重要なパラメータについて紹介する。
加藤 智子; 鈴木 祐二*; 牧野 仁史; 内田 雅大
平成15年度環境研国際検討委員会「放射性生態学と環境の放射線被ばくに関する国際シンポジウム」, 35 Pages, 2003/00
高レベル放射性廃棄物地層処分における生物圏評価モデルの構築の考え方とその適用例、評価上重要なパラメータについて紹介する。
内田 雅大; 牧野 仁史; 若杉 圭一郎; 柴田 勝志
OECD/NEA Amigo Project 第1回ワークショップ, 0 Pages, 2003/00
サイクル機構においては、地層処分研究において調査・設計・安全評価の3分野の連携を円滑に進めるため、技術情報統合システムの開発を進めている。システムは、リレーショナル型データベースとユーティリティから構成され、データベースは調査・設計・安全評価の情報の流れを、作業者の視点から整理した「ワークフロー」と評価者の視点から整理した「現象・特性フロー」に沿って整理・表示可能な設計となっている。プロジェクト管理を行う上では、両方のフローから行うことが可能となっている。今後は、東濃・幌延の両地下研究施設から得られるデータに基づき行われる設計手法・安全評価手法の適用性の確認に活用していく。
牧野 仁史; 澤田 淳; 加藤 智子; 宮原 要; 内田 雅大
JNC TN8450 2001-012, 11 Pages, 2002/02
サイクル機構は、高レベル放射性廃棄物の地層処分に関して、「わが国における地層処分の技術的信頼性を示すこと」を目的として研究開発成果を取りまとめ、平成11年11月26日に「地層処分研究開発第2次取りまとめ(以下、第2次取りまとめ)」を原子力委員会に提出した。本報は、第2次取りまとめにおいて実施した、「システム性能の総合的解析」における解析結果(デジタルデータ)をデータ集として取りまとめるものである。あわせて、補足的な情報として、「48分割された透水量係数分布の各区間での一次元平行平板モデルの解析(レファレンスケース)」および「線量換算係数の算出」についても結果(デジタルデータ)を取りまとめる。解析結果(デジタルデータ)は膨大な量となるため、CD-ROMとして参照しやすい形で集約し、本報の付録とした。
油井 三和; 柴田 雅博; 牧野 仁史; 佐々木 康雄; 梅木 博之; 石黒 勝彦; 石川 博久
PNC TN8410 92-162, 140 Pages, 1992/09
高レベル放射性廃棄物地層処分の性能評価において、ガラス固化体からの核種の溶出や溶解度等の評価を行うためには、人工バリアに侵入した地下水の化学的特性がガラス固化体に到達する迄にどのように変化するかを把握することが重要である。本報告書は、ニアフィールドにおける地下水の化学的特性の変化を把握するため、地下水と人工バリア材料との化学的相互作用に関するモデル化を行ったものである。はじめに、ニアフィールドで考えられる地下水と人工バリア材料との反応について、モデル化の考え方の整理を行った。地下水と人工バリア材料との相互作用のうち、ベントナイトの化学的緩衝性については、ベントナイト-水反応試験の結果から、モンモリロナイトのイオン交換反応および随伴鉱物の溶解反応を考慮した平衡モデルを用いることで、概ね説明できることを明らかにした。また、オーバーパック-地下水の相互作用では、鉄の安定な腐食生成物との平衡反応を考えることとした。次に、このモデルを用いて、性能評価上設定した5種類の地下水に対し、処分環境下での地下水-ペントナイト-オーバーパックの相互作用について解析を行い、ニアフィールドにおける地下水の化学的特性の変化を明らかにした。その結果、化学的特性の変化の程度は人工バリアに浸入する地下水組成に依存するものの、地下水は人工バリア材料との化学的相互作用により緩衝作用を受け、もとの地下水特性と比べ、より高PH側・低Eh側にシフトするとともに、これら性能評価上重要な地下水特性は、もとの地下水特性の幅と比べより小さくなることが明らかになった。またベントナイト及びオーバーパックによる地下水のPh、Ehの緩衝作用について、その綾衛性維持時間に関する予察的検討も実施した。
加藤 良幸; 木村 雄一; 磯前 日出海; 栗田 勉; 吉元 勝起; 牧野 崇義; 鈴木 政浩; 木原 義之
no journal, ,
簡素化ペレット法は溶液段階でPu冨化度調整したMOX粉末を直接成型・焼結するプロセスであり、今までビーカースケールでPu冨化度調整試験及びMOX粉末の流動性改良試験によってペレット成型・焼結が可能であることを確認してきた。今回300gMOX/バッチ規模の造粒試験を実施し、流動性改良効果とペレット成型・焼結の結果を報告する。