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虎田 真一郎; 沼田 良明; 川瀬 啓一; 眞鍋 建史
JAEA-Review 2009-024, 12 Pages, 2009/09
原子力の利用とそれに伴う廃棄物発生や処分について、社会の認識を深め受容を促進することは、今後継続的な原子力利用を図るうえで残された課題といえる。特に、高レベル放射性廃棄物の地層処分については、長年の研究開発と事業化が進んでいるにもかかわらず、社会的な認識や理解の醸成は十分とはいえない状況であり、それが計画の円滑な実施を妨げる要因のひとつとなっていることからも、なんらかの対策を講じていく必要がある。本報告では、地層処分を理解する要因のひとつとして挙げられる、深部地下についての調査研究の状況とその意義に関して、地下の研究施設の見学公開によって一般への理解拡大を図る試みを通じ、見学者の理解や認識にどの程度効果が見られるかについて解析した。見学者に記入回答を依頼したアンケートの回答内容を分析し、地下の研究施設への見学訪問と、その際に実際に地下坑道への入坑の体験が、地層処分を含めた技術についてどの程度理解を深めるのに効果をもたらしているかについて、総計千件以上の回答内容を統計的に整理,解析した。その結果、見学者の予備知識の有無,性別年代などの属性をもとに、見学や坑道体験の効果について考察を行ったので報告する。