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冠城 雅晃; 鎌田 圭*; 石井 隼也*; 松本 哲郎*; 真鍋 征也*; 増田 明彦*; 原野 英樹*; 加藤 昌弘*; 島添 健次*
Journal of Instrumentation (Internet), 19(11), p.P11019_1 - P11019_16, 2024/11
A new LiCAF:Ce detector with an ultra-thick (99 m) crystal and optimized readout was developed. The LiCAF:Ce and KG2 detectors were used to detect a sealed Cf-252 neutron source (neutron emission rate of ~) using a 5 cm thick high-density polyethylene (HDPE) block located at the front of the detector. At the air kerma rates at the front surface of the HDPE block () of up to 1.07 Gy/h, the effective neutron count rate () for the LiCAF:Ce detector was the same within margins of errors, but it decreased by 5.7 0.8% at 2.97 Gy/h. In contrast, for the KG2 detector, with increased up to 1.07 Gy/h, for KG2 increased up to 20 1.0 % at 1.07 Gy/h. Then, decreased by 20 1.0% at 2.97 Gy/h. Therefore, the LiCAF:Ce detector exhibited a smaller influence on neutron count rates by -rays compared to the KG2 detector because of the faster decay time and optimization of digital pulse processing.
松本 哲郎*; 増田 明彦*; 西山 潤*; 岩瀬 広*; 岩元 洋介; 佐藤 大樹; 萩原 雅之*; 八島 浩*; 八島 浩*; 嶋 達志*; et al.
EPJ Web of Conferences, 153, p.08016_1 - 08016_3, 2017/09
被引用回数:1 パーセンタイル:59.33(Nuclear Science & Technology)200MeV以上の準単色中性子に対するコンクリート及び鉄遮蔽体透過後の中性子エネルギースペクトルをボナー球スペクトルメータ(BSS)を用いて測定した。246及び389MeVの陽子-Li反応を用いて準単色中性子を生成し、コンクリート及び鉄遮蔽体の厚さを、それぞれ25-300cm及び10-100cmとした。100-387MeVのエネルギーを持つ準単色中性子を用いて実測したBSSの応答関数とアンフォールディングコードMAXEDを用いて、遮蔽体透過後の中性子エネルギースペクトルを導出した。その際、放射線輸送計算コードMCNPXを用いてBSSと遮蔽体の間の中性子多重散乱の効果を評価し、中性子エネルギースペクトルの補正を行った。その結果、エネルギースペクトルの実験値からコンクリート及び鉄遮蔽体の厚さに対する線量当量の変化を得ることができた。また、244MeVの中性子をコンクリートへ入射した場合、50cm以下の厚さにおいて線量当量に対する中性子多重散乱の影響が大きいことがわかった。
岩元 洋介; 佐藤 達彦; 佐藤 大樹; 萩原 雅之*; 八島 浩*; 増田 明彦*; 松本 哲郎*; 岩瀬 広*; 嶋 達志*; 中村 尚司*
EPJ Web of Conferences, 153, p.08019_1 - 08019_3, 2017/09
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)100-400MeVの準単色中性子照射場の開発のため、大阪大学核物理研究センター(RCNP)の100mトンネルにおいて、Li(p,n)反応から生成する中性子及び中性子場に混在する目的外放射線の線のエネルギースペクトルを測定した。飛行時間法を用いて3MeV以上の中性子エネルギースペクトルを測定し、放射線線量モニターDARWINの自動アンフォールディング機能を用いて0.1MeV以上の線エネルギースペクトルを測定した。中性子スペクトルについて、3MeV以上の中性子収量に対するピーク成分である単色中性子収量の比は0.38-0.48であった。また、入射陽子エネルギー200MeV以上において、崩壊に伴う70MeV程度の高エネルギー線を実測した。246MeVLi(p,n)反応について、70MeV近傍における中性子収量と線収量は同程度であった。一方、全エネルギー領域の中性子線量に対する線線量の比は0.014と、線の全体の線量に対する寄与は小さいことがわかった。
Theis, C.*; Carbonez, P.*; Feldbaumer, E.*; Forkel-Wirth, D.*; Jaegerhofer, L.*; Pangallo, M.*; Perrin, D.*; Urscheler, C.*; Roesler, S.*; Vincke, H.*; et al.
EPJ Web of Conferences, 153, p.08018_1 - 08018_5, 2017/09
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)欧州原子核研究機構(CERN)の放射線モニタとして、中性子、陽子、線等の様々な放射線に対して有感な空気入り電離箱PTW-34031(PMI)が使用されている。PMIの各放射線に対する応答関数の計算では、CERNが開発を支援している放射線輸送計算コードFLUKAが用いられている。本研究では、このうち高エネルギー中性子に対するPMIの応答関数の精度検証のため、大阪大学核物理研究センター(RCNP)のLi(p,n)反応を利用した準単色中性子照射場において、100-392MeVの準単色中性子に対するPMIの応答関数を測定した。その結果、200MeV以下の準単色中性子照射において、中性子エネルギースペクトルの測定値を線源としたFLUKAによる応答関数の計算値と実験値はよく一致しすることがわかった。一方、250及び392MeVの場合、中性子場にLi(p,n)反応から生成するの崩壊に伴う線が混在するため、中性子のみを線源とした計算値は実験値を過小評価することがわかった。
Mares, V.*; Trinkl, S.*; 岩元 洋介; 増田 明彦*; 松本 哲郎*; 萩原 雅之*; 佐藤 大樹; 八島 浩*; 嶋 達志*; 中村 尚司*
EPJ Web of Conferences, 153, p.08020_1 - 08020_3, 2017/09
被引用回数:6 パーセンタイル:94.34(Nuclear Science & Technology)大阪大学RCNPの準単色中性子場において、広いエネルギー範囲に対応したHe比例計数管付属の改良型ボナー球スペクトロメータ(ERBSS)の応答特性を検証した。実験では、100及び300MeVの陽子ビームによるLi(p,n)Be反応で生成される96及び293MeVの準単色中性子のうち、0度と25度方向に生成する中性子を100m飛行時間(TOF)トンネルへ導き、ターゲットから35mの位置で中性子測定を行った。ERBSSによる波高データからアンフォールディングコードMSANDBを用いて、熱領域から数百MeVのエネルギースペクトルを導出した。また、同じ場所における液体有機シンチレータとTOF法を用いた測定により、3MeV以上の中性子エネルギースペクトルを導出した。その結果、ERBSSによる結果は、中性子エネルギー5MeV以上において、TOFによる中性子エネルギースペクトルとよく一致し、両手法で得られたエネルギースペクトルに基づく周辺線量当量H(10)の値はよく一致した。
増田 明彦*; 松本 哲郎*; 岩元 洋介; 萩原 雅之*; 佐藤 大樹; 佐藤 達彦; 岩瀬 広*; 八島 浩*; 中根 佳弘; 西山 潤*; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 849, p.94 - 101, 2017/03
被引用回数:1 パーセンタイル:9.84(Instruments & Instrumentation)大阪大学核物理研究センターRCNPの陽子-リチウム核反応を用いた高エネルギー準単色中性子場は、放射線測定器の特性試験や校正などに利用されている。この中性子場のエネルギースペクトルは、0度方向に放出される中性子によるピーク部とそれ以外の角度に放出される連続部からなる。このうち、各試験で対象とするエネルギーはピーク部であるが、われわれは、これまでに0度と他角度方向に設置した検出器応答から、連続部の寄与を差し引く二角度差分法を開発してきた。本研究では、高密度ポリエチレン(HDPE)減速材付属のボナー球検出器に対する本手法の適用性を、96-387MeVの準単色中性子を用いて調査した。その結果、様々な大きさのHDPEに対して本手法は適応可能であることを検証できた。一方で、小型のHDPEは、中性子場のコリメータ,壁等による低エネルギー散乱中性子に感度を有するため、二角度差分法の他に、検出器の設置角度毎に低エネルギー散乱中性子に対する検出器応答の補正が必要である等、本中性子場を利用するユーザーに対する有益な指針を示すことができた。
岩元 洋介; 萩原 雅之*; 佐藤 大樹; 荒木 祥平*; 八島 浩*; 佐藤 達彦; 増田 明彦*; 松本 哲郎*; 中尾 徳晶*; 嶋 達志*; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 804, p.50 - 58, 2015/12
被引用回数:25 パーセンタイル:88.18(Instruments & Instrumentation)大阪大学核物理研究センター(RCNP)において、80, 100及び296MeVの陽子に対する準単色中性子のエネルギースペクトルを飛行時間法により測定した。中性子スペクトルは準単色中性子ピーク部と連続部からなり、ピーク収量は陽子エネルギー80389MeVにおいて、0.91.110(個/sr/C)の範囲であり、全体の収量に対するピーク収量の比は、0.380.48であった。この準単色中性子場を用いて、ビーム軸上(0度)に設置した中性子モニターのピーク部に対する周辺線量当量(応答)を測定するため、全体の応答から、0度と25度のスペクトルの連続部の応答が等しくなる定数kを決定し、この定数で規格化された25度に設置した連続部からなる中性子モニターの応答を差し引く手法を提案した。定数kは、陽子エネルギー80389MeVの範囲において、0.741.02であった。以上により、これまでの実験の成果と合わせて、RCNPで80389MeVの陽子をLiターゲットに入射させて生成する準単色中性子場の特性を示すデータを得ることができた。
羽田 和慶*; 長崎 百伸*; 増田 開*; 小林 進二*; 井手 俊介; 諫山 明彦; 梶原 健
Fusion Science and Technology, 67(4), p.693 - 704, 2015/05
被引用回数:10 パーセンタイル:62.01(Nuclear Science & Technology)一般に、超伝導トカマクは常伝導トカマクに比べ印加可能なループ電圧が低いため、第一壁の状況によってはプラズマ着火が困難になる可能性がある。超伝導トカマクJT-60SAにおいても同様の状況であることから、プラズマ着火が行える条件を明らかにする必要がある。以前、著者らは、電子サイクロトロン共鳴加熱(ECRH)によるプラズマ着火に関する0次元モデルによる解析を行った。今回、ECRHパワーの吸収効率や、小半径方向の分布を考慮に入れた1次元モデルを開発した。このモデルの解析では電子および水素原子密度、電子およびイオン温度、プラズマ電流の時間発展に関する拡散型の連立偏微分方程式を解いている。解析の結果、初期中性粒子密度が3.010m、誤差磁場が1mT、炭素・酸素不純物密度が電子密度に対してそれぞれ0.1%のとき、着火に必要なECRHパワーはおよそ1MW程度であり、JT-60SAの運転初期に装備されるECRHパワーの範囲内であることがわかった。また、着火に必要なECRHパワーは初期中性水素密度の0.6乗、誤差磁場強度の1乗で増加するという結果が得られ、中性水素密度や誤差磁場を低減することが重要であることがわかった。
萩原 雅之*; 岩瀬 広*; 岩元 洋介; 佐藤 大樹; 松本 哲郎*; 増田 明彦*; 八島 浩*; 中根 佳弘; 中島 宏; 坂本 幸夫; et al.
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.327 - 331, 2014/04
高エネルギー加速器施設における合理的な遮へい設計のためには、遮へい体に対する中性子の減衰を実験データに基づき精度良く評価する必要がある。本研究では、大阪大学核物理研究センター(RCNP)において開発した数百MeV領域の準単色中性子源を用いて、厚さ10cmから200cmのコンクリート及び鉄遮へい体後方での中性子エネルギースペクトルを、直径及び厚さが25.4cmの大型有機シンチレータを用いて測定した。中性子エネルギースペクトルの高エネルギー部分は飛行時間法を、中低エネルギー部分(下限エネルギー数MeV)はアンフォールディング法を用いてそれぞれ導出した。大型有機シンチレータを採用したことにより、エネルギー依存性の良い波高データの取得が可能となり、アンフォールディング法のエネルギー分解能を向上させることができた。得られた中性子スペクトル及び中性子減弱曲線を、粒子・重イオン輸送コードPHITSの計算値と比較した。その結果、両者は極めてよく一致することがわかった。この知見は、コンクリート及び鉄に対する高エネルギー中性子の減弱係数の評価にとって非常に有益である。
岩元 洋介; 萩原 雅之*; 岩瀬 広*; 八島 浩*; 佐藤 大樹; 松本 哲郎*; 増田 明彦*; Pioch, C.*; Mares, V.*; 嶋 達志*; et al.
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.657 - 660, 2014/04
100MeVを超える高エネルギー準単色中性子照射場を開発するために、大阪大学核物理研究センター(RCNP)において、137, 200, 246, 389MeVのLi(p,n)反応から生成する、0から30の間の7角度における中性子エネルギースペクトルを、有機液体シンチレータNE213と飛行時間法を用いて測定した。0における中性子エネルギースペクトルは、単色成分と連続成分からなり、全体成分に対する単色成分の比率は0.40.5であった。また、角度が大きくなるにつれて、連続成分のスペクトル形状が大きく変化することがわかった。さらに、この照射場を利用し、放射線モニタの校正を行うにあたっては、連続成分の寄与を小さくするために、0と約22に放射線モニタを設置し、その応答の差をとる手法が最も良いことがわかった。
中根 佳弘; 萩原 雅之*; 岩元 洋介; 岩瀬 広*; 佐藤 大樹; 佐藤 達彦; 八島 浩*; 松本 哲郎*; 増田 明彦*; 布宮 智也*; et al.
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.704 - 708, 2014/04
J-PARCのような高エネルギー加速器施設における放射線安全管理において、高エネルギー中性子による被ばく線量評価は極めて重要であることから、高エネルギー領域中性子に対する中性子線量当量モニタの測定精度を詳しく調べることが重要である。本研究では、J-PARC施設の放射線安全管理のために開発した高エネルギー対応中性子モニタを含む、4種類の高エネルギー帯域中性子モニタと、おもに20MeV以下の中性子場において広く用いられている3種類の市販の中性子モニタのエネルギー応答特性を、大阪大学RCNPの134-387MeV準単色中性子場を用いて測定し、測定結果の比較を行うとともに、場の中性子スペクトルと線量換算係数から求めた場の線量率との比較を行った。その結果、高エネルギー帯域モニタによる測定結果は場の線量率を再現若しくはわずかに上回ったのに対し、従来型モニタでは高エネルギー帯域モニタの10-30%程度の線量率となり、場の線量を過小評価する結果となった。
松本 哲郎*; 増田 明彦*; 西山 潤*; 原野 英樹*; 岩瀬 広*; 岩元 洋介; 萩原 雅之*; 佐藤 大樹; 八島 浩*; 中根 佳弘; et al.
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.332 - 336, 2014/04
高エネルギー加速器施設における合理的な遮へい設計のためには、広い中性子エネルギー領域に渡った遮へい体透過後の中性子スペクトルに関する知見が必要がある。本研究では、減速型中性子検出器であるボナー球スペクトロメータ(BSS)を用いて、コンクリート及び鉄遮へい体を透過した中性子のエネルギースペクトルを数100MeVから熱領域まで測定した。測定では、大阪大学核物理研究センター(RCNP)において開発した246MeV及び389MeV準単色中性子ビームを、厚さ10cmから100cmの鉄、及び25cmから300cmのコンクリートに入射し、その後方で中性子を検出した。本研究で使用したBSSは、熱中性子に感度があるHe比例計数菅及び直径3から9.5インチのポリエチレン減速材に加え、高エネルギー中性子にも感度を持たせるため鉛と銅からなる減速層を追加している。中性子エネルギーは、アンフォールディング法に基づくMAXEDコードにより導出した。アンフォールディングの際の初期スペクトルには、有機シンチレータで測定したデータを採用した。これにより、核破砕反応による高エネルギー中性子成分から熱平衡ピークまでを含む幅広い中性子スペクトルを決定することができた。
岩元 洋介; 萩原 雅之*; 松本 哲郎*; 増田 明彦*; 岩瀬 広*; 八島 浩*; 嶋 達志*; 民井 淳*; 中村 尚司*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 690, p.10 - 16, 2012/10
被引用回数:4 パーセンタイル:30.87(Instruments & Instrumentation)粒子・重イオン輸送計算コードPHITSの中性子生成に関する精度検証のために、137, 200MeVの陽子-炭素核反応により、最前方方向(0から25の間の6点)に放出される中性子生成二重微分断面積を飛行時間法を用いて測定した。また、評価済み核データJENDL/HE-2007, ENDF/B-VII及び物理モデルBertini-GEM, ISOBAR-GEMを用いて、実験と同じ条件で中性子生成二重微分断面積を導出した。その結果、137MeV陽子入射に関して、JENDL/HE-2007を用いた計算結果は、物理モデルでは再現できないC(p,n)Nに起因するピーク構造を含めて、実験値をよく再現することがわかった。200MeV陽子入射に関しては、JENDL/HE-2007を用いた計算結果は、JENDL/HE-2007の評価手法が陽子エネルギー150MeVを境界にして異なるために、実験値を大きく過小評価することがわかった。得られた実験値は、炭素の評価済み核データの修正及びモンテカルロ輸送計算の物理モデル改良に対して有益となる。
羽田 和慶*; 長崎 百伸*; 増田 開*; 金城 良太*; 井手 俊介; 諫山 明彦
Plasma and Fusion Research (Internet), 7(Sp.1), p.2403104_1 - 2403104_5, 2012/07
超伝導トカマクでは印加可能なループ電圧が常伝導トカマクに比べて低いため、真空容器壁の状況によってはトロイダル電場のみでのプラズマ着火が困難になる可能性がある。超伝導トカマクJT-60SAにおいて信頼性あるプラズマ着火を行うこと、またプラズマ着火の物理過程を理解することを目的として、電子サイクロトロン共鳴加熱(ECRH)を用いた予備電離によるプラズマ着火に関する0次元モデル解析を行った。計算では電子及び中性粒子の密度、電子及びイオンの内部エネルギー密度、プラズマ電流の電気回路方程式の時間発展に関する連立微分方程式を解いた。その結果、初期中性粒子がmの場合、プラズマ着火には200kW程度のECRHパワーが必要であることがわかった。また、不純物量の減少とともに着火後のプラズマ電流や電子温度が高くなることがわかった。これらの条件でECRHがない場合はプラズマの立ち上げができず、ECRHが立ち上げに有効であることが示された。
増田 明彦*; 松本 哲郎*; 原野 英樹*; 西山 潤*; 岩元 洋介; 萩原 雅之*; 佐藤 大樹; 岩瀬 広*; 八島 浩*; 中村 尚司*; et al.
IEEE Transactions on Nuclear Science, 59(1), p.161 - 166, 2012/02
被引用回数:12 パーセンタイル:64.96(Engineering, Electrical & Electronic)大阪大学核物理研究センター(RCNP)において、Li(p,n)反応によって得られる245MeV及び388MeVの準単色中性子を用いて、ボナー球スペクトロメータの高エネルギー中性子に対する応答測定を行った。使用したボナー球スペクトロメータは、ポリエチレン,鉛,銅の6種類の減速材の組合せと球形He比例計数管で構成されている。高エネルギー中性子に対する応答は、準単色場の低エネルギー成分の影響を差し引いて求められる。その解析手法と解析結果、モンテカルロシミュレーション計算コードによる応答関数の検証について発表する。
松岡 岳洋*; 藤久 裕司*; 平尾 直久*; 大石 泰生*; 三井 隆也; 増田 亮; 瀬戸 誠*; 依田 芳卓*; 清水 克哉*; 町田 晃彦; et al.
Physical Review Letters, 107(2), p.025501_1 - 025501_4, 2011/07
被引用回数:30 パーセンタイル:78.15(Physics, Multidisciplinary)1万気圧を超える高い水素圧力に晒されたユーロピウム水素化物の結晶構造と原子の価数状態を観測し、それらの変化を捉えることに成功した。その結果、従来知られている2水素化物よりも水素濃度が高く、ユーロピウムの価数が+3価で、面心立方金属格子を持つ結晶構造相が出現すること、すなわちユーロピウム水素化物も従来の水素化物の構造則に従うことが確認された。これによって、すべての希土類金属水素化物に共通する、水素濃度によってとりうる結晶構造の一般則が確立された。
岩元 洋介; 萩原 雅之*; 佐藤 大樹; 岩瀬 広*; 八島 浩*; 糸賀 俊朗*; 佐藤 達彦; 中根 佳弘; 中島 宏; 坂本 幸夫; et al.
Proceedings of 10th Meeting of the Task Force on Shielding Aspects of Accelerators, Targets and Irradiation Facilities (SATIF-10), p.53 - 61, 2011/03
大阪大学核物理研究センター(RCNP)において、1cm厚さのリチウムターゲットへの陽子照射で得られる138, 243, 387MeVの準単色中性子を用いて、10cmから100cm厚さの鉄及び25cmから200cm厚さのコンクリートの遮蔽体に対して遮蔽実験を行い、透過後の中性子エネルギースペクトルを測定した。スペクトル測定には、直径及び厚さがともに12.7cm及び25.4cmの2種類の液体有機シンチレータNE213とボナーボール中性子スペクトルメータを用いた。また、NE213の応答関数と検出効率も測定した。ピーク部の中性子スペクトルの導出には飛行時間法(TOF)を用い、連続部の中性子スペクトルの導出にはアンフォールディング法を適用した。さらに、中性子源の0度から30度方向の中性子エネルギースペクトルもTOF法で測定した。138MeVの準単色中性子入射における遮蔽体透過後の中性子エネルギースペクトルの実験値は、PHITSによる計算結果をよく再現した。
岩元 洋介; 萩原 雅之*; 佐藤 大樹; 岩瀬 広*; 八島 浩*; 糸賀 俊朗*; 佐藤 達彦; 中根 佳弘; 中島 宏; 坂本 幸夫; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 629(1), p.43 - 49, 2011/02
被引用回数:23 パーセンタイル:82.64(Instruments & Instrumentation)大阪大学核物理研究センター(RCNP)において、陽子エネルギー246MeV及び389MeVのLi(p,n)反応を用いた準単色中性子の2MeV以上のエネルギースペクトルを飛行時間法により測定・評価した。検出器には円柱型で直径及び厚さがそれぞれ5.08, 12.7, 25.4cmの3種類の液体有機シンチレータNE213を用いた。測定角度は0度から30度までの7角度である。中性子スペクトルは高エネルギーの準単色中性子ピーク部と低エネルギーまでの連続部からなり、角度ごとのピーク部と連続部の系統性をそれぞれ調べた。ピーク部の中性子強度の角度分布は、Taddeucciの経験式とよく一致し、ピーク部と連続部の中性子フラックスの絶対量はほぼ同じであった。この準単色中性子場を用いた、高エネルギー中性子モニターのDARWINやWendi等のピーク部に対する応答を測定するには、20度付近に設置したおもに連続部からなる中性子モニターの応答を差し引くことで、ピーク部の応答関数導出の補正を行う必要があることを提案した。
羽田 和慶*; 長崎 百伸*; 増田 開*; 井手 俊介; 諫山 明彦
no journal, ,
超伝導トカマクでは印加可能な一周電圧の上限が常伝導トカマクに比べて低いため、第一壁等の状況によってはトロイダル電場のみでのプラズマ着火が困難になる可能性がある。JT-60SAはループ電圧が0.5V/mに制限されているため、プラズマ着火が行えるかどうかの条件を明らかにする必要がある。以前著者らは、0次元モデル解析によりJT-60Uの実験結果を定性的に再現することを示したが、実際のプラズマ生成では電子サイクロトロン共鳴加熱(ECRH)パワーが共鳴層付近に局在化するため、小半径方向のECRHの吸収分布が重要となる。このため、現在、小半径方向の輸送を追うことのできる1次元モデルの開発を行っている。1次元モデルによる解析では電子及び中性粒子の密度,電子及びイオンの温度,プラズマ電流の時間発展に関する拡散型の連立微分方程式を解いた。その結果、必要とされるECRHパワーはECRHの小半径方向の分布に大きく依存した。本発表では、プラズマ着火の物理過程を明らかにするとともに、電子サイクロトロン波の第一壁での多重反射が必要なECRHパワーにどの程度影響するのかについても述べる。
羽田 和慶*; 長崎 百伸*; 増田 開*; 井手 俊介; 諫山 明彦
no journal, ,
超伝導トカマクは一般に常伝導トカマクに比べて印加可能な一周電圧が低いため、プラズマ着火を確実に行うために電子サイクロトロン共鳴加熱(ECRH)による着火補助が考えられている。以前、0次元モデルによりJT-60UのECRH着火補助実験の結果が定性的に再現できることが著者らにより示されたが、実際のプラズマ生成ではECRHパワーが共鳴層付近に局在化するため、空間的に一様なプラズマを想定した0次元モデルではECRHの吸収効率を取り扱うのが困難であった。このため、小半径方向の分布を考慮に入れた1次元モデルを開発した。1次元モデルによる解析では電子および中性粒子密度、電子およびイオン温度、プラズマ電流の時間発展に関する拡散型の連立偏微分方程式を解いた。また、ECRHパワーは分布の変化に伴う吸収率の変化を考慮している。計算の結果、着火に必要なECRHパワーが0次元モデルに比べ数倍多くなる(約1-2MW)ことがわかった。また、着火に必要なECRHパワーが初期中性粒子密度の約0.6乗で上昇すること、および不純物量に対してほぼ線形で上昇することがわかった。