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論文

Investigation of niobium surface roughness and hydrogen content with different polishing conditions for performance recovery of superconducting QWRs in JAEA Tokai-Tandem Accelerator

神谷 潤一郎; 仁井 啓介*; 株本 裕史; 近藤 恭弘; 田村 潤; 原田 寛之; 松井 泰; 松田 誠; 守屋 克洋; 井田 義明*; et al.

e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (Internet), 21(4), p.344 - 349, 2023/05

原子力機構東海タンデム加速器には、40台の超伝導Quarter Wave Resonator(QWR)によって重イオンを10MeV/uまで加速するブースターリニアックがあるが、2011年の震災以降、運転を停止している。近年ウラン等のより重い核種を加速するため、タンデム加速器のアップグレードが精力的に検討され、QWR再稼働の必要性が高まっている。現在、運転時に必要な加速電圧とQ値を得るため、QWR内面荒さを低減するための電解研磨条件を検証している。一方で電解研磨はNb中水素を増加させ、水素病と呼ばれるQ値の減少を引き起こす可能性がある。真空中高温焼鈍で水素を放出させることで水素病を抑えることができるが、QWRのクラッド材を構成するNbとCuの熱膨張差による空洞破損の危険性がある。そのため表面粗さの低減とNbバルク中の水素の増加を最小限に抑えるため、研磨条件を最適化する必要がある。我々はこれまで水素吸蔵量および脱離機構を昇温脱離分析(TDS)により検証できることに着目し、研究を行ってきた。発表では異なる条件で研磨したNb材料のTDS結果、表面観察結果、表面粗さの相関について得られた成果を発表する。

論文

1/4波長型超伝導空洞の内面電解研磨の実施報告,2

仁井 啓介*; 井田 義明*; 上田 英貴*; 山口 隆宣*; 株本 裕史; 神谷 潤一郎; 近藤 恭弘; 田村 潤; 原田 寛之; 松井 泰; et al.

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.601 - 604, 2023/01

マルイ鍍金工業では、日本原子力研究開発機構(JAEA)と共同で東海タンデム加速器後段の超伝導ブースター用1/4波長型超伝導空洞(QWR)について再表面処理の検討を行っている。この空洞はニオブ-銅のクラッド板で製作されており、底部に大きな開口があるため、再度の電解研磨処理等が可能な構造になっている。再表面処理では、内面ニオブに電解研磨(EP)を施工して表面粗さを小さくし、高い加速電界(5MV/m以上)を発生できるようにすることを目標としている。2020年度には、マルイ鍍金工業がニオブ9セル空洞EPの経験で得た各種パラメータとJAEA所有の電極、治具等を組み合わせて、予備の空洞に対してEPを施工した。しかし、EP後のニオブ表面は光沢が増すものの表面粗さが良好な状態とはならず、加速電界もEP前よりは改善したが、目標値には達していなかった。2021年度には空洞のニオブ表面粗さと加速電界の改善を目指して、EPのパラメータ(電極面積,電圧,流量と揺動)を変えての実験を行い、設備,条件,表面粗さ等の評価を行った。また、今回はこれまでに観察してこなかった中心導体のドリフトチューブ部内面などについても広く観察を行ったので、そちらの結果も併せて報告する。

論文

瑞浪超深地層研究所におけるリスク・コミュニケーションに向けた取り組み

大澤 英昭; 松井 秀樹

原子力バックエンド研究(CD-ROM), 28(2), p.18 - 25, 2021/12

日本原子力研究開発機構・東濃地科学センターでは、国民の皆様の地層処分技術に関する研究開発および地層処分の理解を深めることを目的に、瑞浪超深地層研究所の地下研究施設および地上施設の見学を実施してきた。本稿では、今後の地層処分のリスク・コミュニケーションに活かすことを目指し、これらの施設の見学後に実施しているアンケート調査の2010$$sim$$2019年度(2016年度を除く)の結果を分析した。その結果は、地層処分を少しでも知っていた人は、瑞浪超深地層研究所の見学により、地層処分の適切さをポジティブに評価した可能性があるなど、本施設の見学が地層処分の理解にとって貴重な体験になっていることを示唆している。また、地層処分の安全性についてネガティブに評価する人は原子力や立地選定に関心が高いことが示唆される一方で、地層処分の安全性についてポジティブに評価する人は国民の理解にも関心が高いことを示唆している。また、地層処分の安全性に関しポジティブ、ネガティブに評価する人はともに、将来の長期の安全性について技術的課題と感じる傾向がある。

論文

1/4波長型超伝導空洞の内面電解研磨の実施報告

仁井 啓介*; 井田 義明*; 上田 英貴*; 山口 隆宣*; 株本 裕史; 神谷 潤一郎; 近藤 恭弘; 田村 潤; 原田 寛之; 松井 泰; et al.

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.334 - 337, 2021/10

原子力機構の東海タンデム加速器では重イオンビームを用いた核物理・核化学・材料照射などの研究が行われている。タンデム後段にはビームのエネルギーを2-3倍に増加させるための超伝導ブースターが設置されているが、長期間の休止中となっている。この超伝導ブースターの仕様は、型式=同軸1/4波長型共振器(QWR)、最適ビーム速度=光速の10%、加速電界=5.0MV/m@4Wである。現在、再稼働に向けた取り組みを行っており、各種試験を行う準備として予備の超伝導空洞の電解研磨を検討している。この空洞はニオブ-銅のクラッド板で製作されており、底部に大きな開口があるため、再度の電解研磨処理が可能な構造となっている。今回、マルイ鍍金工業と日本原子力研究開発機構が共同で1/4波長型超伝導空洞内面電解研磨について設備や条件の検討、電解研磨の実施、研磨後表面や空洞性能の評価等を行ったので、その結果を報告する。

論文

Accuracy of prediction method of cryogenic tensile strength for austenitic stainless steels in ITER toroidal field coil structure

櫻井 武尊; 井口 将秀; 中平 昌隆; 斎藤 徹*; 森本 将明*; 稲垣 隆*; Hong, Y.-S.*; 松井 邦浩; 辺見 努; 梶谷 秀樹; et al.

Physics Procedia, 67, p.536 - 542, 2015/07

 被引用回数:3 パーセンタイル:73.39

原子力機構はこれまで、極低温で使用されるITER超伝導コイルに適用するオーステナイト系ステンレス鋼の合理的な品質管理手法の開発確立を目的に、室温で測定された引張強さと、炭素と窒素の含有量の関数として二次曲線を用いた4Kでの引張強度予測手法を開発してきた。核融合発電の技術的成立の実証を目指して建設が進んでいるITERでは、超伝導コイルが使用される。超伝導コイルシステムの一つであるTFコイルの容器構造物には巨大な電磁力に耐えるため、構造材料として高マンガンステンレス鋼JJ1及び高窒素添加型316LNが使用される。原子力機構はITER TFコイル構造物の調達責任を負っており、2012年から実機構造材料調達を開始し、矩形材,丸棒材,異形鍛造材などの製造を進めている。原子力機構は、構造材料の高マンガンステンレス鋼JJ1及び高窒素添加型316LNの機械特性を多数取得しており、本研究ではこれらの試験データを用いて、原子力機構が開発してきた4K強度予測手法の実機TFコイル構造物用材料に対する予測精度について評価を実施したので報告する。

論文

Behavior of Nb$$_{3}$$Sn cable assembled with conduit for ITER central solenoid

名原 啓博; 諏訪 友音; 高橋 良和; 辺見 努; 梶谷 秀樹; 尾関 秀将; 櫻井 武尊; 井口 将秀; 布谷 嘉彦; 礒野 高明; et al.

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 25(3), p.4200305_1 - 4200305_5, 2015/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Engineering, Electrical & Electronic)

JAEA procures all superconductors for central solenoid (CS) in the ITER project. The cable is inserted into a conduit and compacted with it. During the insertion, the number of the rotation at the point ($$N_{p}$$) of the TF cable increased linearly to 50 against the inserted cable length ($$l_{i}$$). At first, $$N_{p}$$ of the CS cable also increased linearly by $$l_{i}$$ of 150 m. However, the increasing rate declined and the $$N_{p}$$ became constant to 30 at 600 m. During the compaction, the number of the rotation at the tail ($$N_{t}$$) of the CS cable increased linearly to 69 against the compacted cable length ($$l_{c}$$). It is important to measure not only $$N_{p}$$ but also $$N_{t}$$ because the rotation affects the twist pitch of the cable ($$l_{p}$$). After manufacturing the CS conductor, an X-ray transmission imaging made clear the $$l_{p}$$ along the whole length of the conductor for the first time. The $$l_{p}$$ peaked at the point; thus, a conductor sample should be taken there to investigate the effect of the $$l_{p}$$ elongation on the conductor performance.

論文

原子力(技術トピックス編); ITERトロイダル磁場(TF)コイルの開発

辺見 努; 梶谷 秀樹; 高野 克敏; 松井 邦浩; 小泉 徳潔

溶接学会誌, 83(6), p.497 - 502, 2014/09

原子力機構は、ITER計画における日本の国内機関として、9個のトロイダル磁場(TF)コイルの製作を担当している。TFコイルでは、絶縁材の機械的,電気的信頼性向上のため、導体絶縁に他のターンの電磁力が重畳されないように、ラジアル・プレート(RP)構造を採用している。また、超伝導生成熱処理後に0.1%以上の曲げ歪を超伝導導体に加えることができないため、D型形状に巻線した後、熱処理し、RP溝に導体を挿入する。RP溝と導体のギャップから、導体をRPに挿入するためには、導体長として0.02%(1ターン約34mに対して7mm)で巻線形状を管理する必要がある。そこで、(1)RP組立時のRP溝長の調整、(2)高精度巻線技術の確立、及び(3)熱処理前後の導体収縮量の評価の3本柱を技術開発のターゲットに定め、この技術課題に立ち向かうこととし、その結果、許容できる導体長の裕度の範囲で巻線形状を管理できることを示し、導体をRP溝に挿入可能であることを確認した。これより、TFコイル製作の技術課題のうち、最も困難な課題の一つが解決された。

論文

Optimization of heat treatment of Japanese Nb$$_3$$Sn conductors for toroidal field coils in ITER

名原 啓博; 辺見 努; 梶谷 秀樹; 尾関 秀将; 諏訪 友音; 井口 将秀; 布谷 嘉彦; 礒野 高明; 松井 邦浩; 小泉 徳潔; et al.

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 24(3), p.6000605_1 - 6000605_5, 2014/06

 被引用回数:7 パーセンタイル:39.64(Engineering, Electrical & Electronic)

ITERトロイダル磁場コイル用Nb$$_3$$Sn超伝導導体は、超伝導物質であるNb$$_3$$Snを生成するための熱処理を必要とし、その熱処理パターンによって導体性能が変わり得る。そこで、従来の熱処理パターンで得られていた導体性能に比べ、熱処理パターンの最適化による導体性能の向上を試みた。まず、導体を構成する超伝導素線を対象とし、臨界電流,ヒステリシス損失,残留抵抗比に関して、最適な熱処理パターンを見いだした。次に、その最適な熱処理パターンを短尺の導体サンプルに適用し、実規模導体試験装置を用いて導体性能の試験を行った。その結果、繰返し負荷に対する分流開始温度の低下度合いは、従来の熱処理パターンに比べて小さく抑えることができた。また、交流損失は従来の熱処理パターンとほぼ同じ値を維持することができた。本試験で用いた導体サンプルは、ITERの調達取り決め(PA)における量産段階の導体から切り出したものであり、ともにPAの合格基準を満足することができた。

論文

Investigation of strand bending in the He-inlet during reaction heat treatment for ITER TF Coils

辺見 努; 松井 邦浩; 梶谷 秀樹; 奥野 清; 小泉 徳潔; 石見 明洋; 勝山 幸三

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 24(3), p.4802704_1 - 4802704_4, 2014/06

 被引用回数:1 パーセンタイル:9.47(Engineering, Electrical & Electronic)

原子力機構はITER計画において9個のトロイダル磁場(TF)コイルの製作を担当する。TFコイルの巻線はNb$$_{3}$$Sn超伝導導体、ジョイント部及び冷媒入口部等から構成される。冷媒入口部近傍の超伝導導体は7Tの磁場中で68kAの電流容量が求められ、高い超伝導性能が要求され、Nb$$_{3}$$Sn素線の曲げ等による劣化を避ける必要がある。冷媒入口部では、超伝導体を生成するための熱処理において、ステンレス鋼製のジャケットとNb$$_{3}$$Sn撚線の熱膨張率の違いにより、圧縮方向の熱残留歪が生じる。また、ヘリウムを導入するために撚線とジャケットとの間に隙間が生じるが、熱残留圧縮歪により、この隙間においてNb$$_{3}$$Sn素線が座屈して曲げが生じ、超伝導性能が劣化する可能性がある。そこで、Nb$$_{3}$$Sn素線に曲げが生じた場合に変化する熱処理中の冷媒入口部の伸び及び熱処理後のジャケットの熱残留歪を測定し、素線の曲げの発生状況を調査した。加えて、原子力機構(大洗)の照射燃料集合体試験施設(FMF)に設置された高解像度X線CTを用いた非破壊検査による詳細な素線の曲げ観察を実施した。以上をまとめて、冷媒入口部近傍のNb$$_{3}$$Sn素線の曲げの発生状況を調査した結果について報告する。

論文

Examination of Nb$$_{3}$$Sn conductors for ITER central solenoids

名原 啓博; 辺見 努; 梶谷 秀樹; 尾関 秀将; 井口 将秀; 布谷 嘉彦; 礒野 高明; 高橋 良和; 松井 邦浩; 小泉 徳潔; et al.

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 23(3), p.4801604_1 - 4801604_4, 2013/06

 被引用回数:10 パーセンタイル:48.09(Engineering, Electrical & Electronic)

ITER中心ソレノイド用Nb$$_{3}$$Sn導体の性能試験を行った。定格負荷の10000サイクルの間、導体の分流開始温度はサイクル数に対してほぼ直線的に低下した。一方、70%の負荷のサイクルでは分流開始温度はほとんど低下しなかった。また、85%の負荷のサイクルでも分流開始温度はほとんど低下しなかったが、急に0.2Kも低下する現象が見られた。これは素線の何らかの大きな変形が導体内部で生じたものと考えられる。ACロスはTFコイル用導体の約4分の1に低下し、撚線のツイストピッチを短くした効果が現れた。性能試験後にサンプルを解体したところ、高磁場領域でNb$$_{3}$$Sn素線が大きく変形していることを確認した。

論文

ITER magnet systems; From qualification to full scale construction

中嶋 秀夫; 辺見 努; 井口 将秀; 名原 啓博; 松井 邦浩; 千田 豊; 梶谷 秀樹; 高野 克敏; 礒野 高明; 小泉 徳潔; et al.

Proceedings of 24th IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2012) (CD-ROM), 8 Pages, 2013/03

ITER機構及び6国内機関(中国,欧州,日本,韓国,ロシア,米国)は、協力してITERマグネット・システムを製作している。日本,ロシア,中国,韓国は既に実機の超伝導導体の製作を実施している。TFコイル用のラジアルプレートの製作では、欧州及び日本で品質検証が終了し、実機施策の準備が整った。日本は1/3サイズの試作ダミー巻線を実機大ダミー巻線試作の前に実施し、製作方法を検証した。欧州では、実機製作に必要な治具類の準備とその性能検証が進行中である。また、日本は、2個の実機大TF構造物を試作し、製作方法の最適化と工業化を実施した。コレクション・コイルの製作進捗はTFコイル同様に順調であり、巻線治具等の準備はほとんど終了し、品質検証が開始された。その他のマグネットにおいても、2020年の初期プラズマ点火達成に向けて、順調に製作が進んでいる。

論文

Cluster dynamics simulation on microstructure evolution of austenitic stainless steel and $$alpha$$-iron under cascade damage condition

阿部 陽介; 實川 資朗; 大久保 成彰; 松井 秀樹*; 塚田 隆

Effects of Radiation on Nuclear Materials; 25th Volume (ASTM STP 1547), p.313 - 337, 2013/01

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.1

原子炉圧力容器鋼の機械特性低下は、中性子照射により形成されたナノサイズの溶質原子や点欠陥クラスターに起因することが知られている。したがって、照射による材料の微細組織変化やその結果として生じる材料特性変化を予測可能なモデルを開発することは極めて重要である。われわれは、点欠陥クラスターの長期間発展を評価するために用いられてきた反応速度論に基づくクラスターダイナミクスコードを、自己格子間原子(SIA)型クラスターの移動を考慮できるように改良を行った。この計算コードを用いて、316ステンレス鋼と$$alpha$$鉄に対する計算結果の比較・解析を行うことにより、両材料における欠陥クラスターの反応機構、カスケードによる欠陥クラスターサイズ分布、SIAの移動度などの差異により、両材料中に生じる微細組織発展の差異が特徴付けられることを明らかにした。

論文

Test results and investigation of Tcs degradation in Japanese ITER CS conductor samples

辺見 努; 布谷 嘉彦; 名原 啓博; 吉川 正敏*; 松井 邦浩; 梶谷 秀樹; 濱田 一弥; 礒野 高明; 高橋 良和; 小泉 徳潔; et al.

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 22(3), p.4803305_1 - 4803305_5, 2012/06

 被引用回数:44 パーセンタイル:85.91(Engineering, Electrical & Electronic)

ITER CS導体の性能評価及び設計の妥当性を検証するため、スイスのCRPPが所有するサルタン試験装置でCS導体の性能試験を実施した。分流開始温度(Tcs)測定は試験開始時、6000回までの繰り返し通電試験の間及び昇温再冷却後にTcsの測定を実施したところ、1000回までの繰り返し通電試験の結果から測定されたTcsはNb$$_{3}$$Sn素線の性能と設計歪から推定されたTcsを満足した。しかし、継続的なTcsの低下が観測され、1000回から6000回の繰り返し通電によるTcsの低下は約0.6Kであった。一方、2000年に原子力機構で実施したCSインサート試験では、1000回から10000回まで繰り返し通電によるTcsの劣化は約0.1Kであり、同様の低下は確認されていない。Tcsの低下の原因を調査するために、(1)中性子回折による歪測定、(2)切断によるジャケットの歪測定、(3)素線分解調査、(4)フィラメントの破断状況、(5)計算モデルの構築と解析についてCS導体試験サンプルの調査を実施した。その結果、低下の原因が試験サンプルの短尺形状及び狭い磁場分布に起因する試験方法にあることを示した。

論文

Examination of Japanese mass-produced Nb$$_3$$Sn conductors for ITER toroidal field coils

名原 啓博; 布谷 嘉彦; 礒野 高明; 濱田 一弥; 高橋 良和; 松井 邦浩; 辺見 努; 河野 勝己; 小泉 徳潔; 海老澤 昇; et al.

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 22(3), p.4804804_1 - 4804804_4, 2012/06

 被引用回数:17 パーセンタイル:65.56(Engineering, Electrical & Electronic)

ITER TFコイル用Nb$$_3$$Sn導体のうち、原子力機構は日本の国内実施機関として415mの導体を9本、760mの導体を24本調達する。調達の第一段階として、TF導体の製作能力を確認するため、長さ4mの導体を2本組合せてサンプルを製作し、SULTAN装置を使って試験した。その結果、各導体の最小の分流開始温度$$T_{cs}$$は6.22Kと6.02Kであり、設計値(5.7K)を満たすことを確認した。そこで原子力機構はTF導体の量産を開始し、まず100mの導体と415mの導体を製作した。第二段階として、量産プロセスの適切性を確認するため、これら2本の導体からそれぞれ4mの導体を切り出し、SULTAN装置で試験した。その結果、各導体の最小の$$T_{cs}$$は6.16Kと5.80Kであり、設計値を上回ったことで、量産プロセスが適切であることを実証した。

報告書

Horonobe Underground Research Laboratory Project; Synthesis of phase I investigation 2001 - 2005, Volume "Geological disposal research"

藤田 朝雄; 谷口 直樹; 松井 裕哉; 棚井 憲治; 前川 恵輔; 澤田 淳; 牧野 仁史; 笹本 広; 吉川 英樹; 柴田 雅博; et al.

JAEA-Research 2011-001, 193 Pages, 2011/03

JAEA-Research-2011-001.pdf:5.23MB

本報告書では、堆積岩で塩水系地下水を対象とした幌延深地層研究計画において段階的に得られる地質環境条件を一つの適用例として、第1段階である地上からの調査で得られた情報をもとに処分場の設計技術や性能評価技術それぞれの適用性について論じるとともに、必要に応じて実施した技術の改良や代替技術の開発状況を取りまとめた。

論文

Biomineralization of vivianite on the carbon steel surface attacked by the iron reducing bacteria

Lee, S.; 吉川 英樹; 松井 敏也*

Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.1265, p.209 - 214, 2010/11

鉄還元菌共存下での炭素鋼腐食試験を実施した。41日の培養条件で、バイオフイルムの生成と腐食生成物が確認され、腐食生成物はSEM観察等を実施した。本実験の結果、防食機能を持つVivianiteが微生物の作用で腐食生成物として生成することが確認された。

論文

Effect of film thickness on structural and magnetic properties of single crystalline Ba(Fe$$_{0.2}$$Zr$$_{0.8}$$)O$$_{3-delta}$$ thin films on (001)SrTiO$$_{3}$$ substrates

金谷 日出和*; 松井 利之*; 平尾 法恵; 山本 博之; 馬場 祐治; 久米 秀樹*; 岩瀬 彰宏*

Journal of Applied Physics, 107(9), p.09E312_1 - 09E312_3, 2010/05

 被引用回数:6 パーセンタイル:27.45(Physics, Applied)

パルスレーザー蒸着法により、(001)Sr基板表面に30nmから170nmの厚みを持つBa(Fe$$_{0.2}$$Zr$$_{0.8}$$)O$$_{3-delta}$$(BFZO)を成長させ、その磁性と構造を調べた。X線回折及び透過型電子顕微鏡の結果から、薄膜はエピタキシャル成長しているものの、a軸方向の格子定数が100nm以上の厚みにわたって0.7%膨張していることがわかった。このBFZO薄膜は、室温において強磁性かつ誘電体的性質をもっているが、その磁性は、薄膜の厚みに依存し、100nm以上で、磁化(単位体積あたりの磁気モーメント)は、急激に減少する。X線光電子分光スペクトルの結果から、基板と膜の界面では、格子不整合によるストレスの結果、鉄の原子価は4価に近くなっているが、膜厚が増加すると4価の鉄が減少し、このため磁化が低下すると結論した。が増加すると4価の鉄が減少し、このため磁化が低下すると結論した。

報告書

瑞浪超深地層研究所におけるグラウチング効果に関する研究(受託研究)

河村 秀紀*; 安藤 賢一*; 納多 勝*; 田中 達也*; 松田 武*; 藤井 治彦*; 橋本 秀爾*; 上田 正*; 松井 裕哉; 竹内 真司; et al.

JAEA-Technology 2009-081, 182 Pages, 2010/03

JAEA-Technology-2009-081.pdf:28.89MB

グラウチングは、地下構造物の施工において湧水を抑制するうえで重要な技術である。一方、地層処分の観点からは、グラウチングに使用されるセメント材料が人工バリアの性能に影響を及ぼす可能性を避けるために、グラウチングの効果やその浸透範囲を定量的に把握する必要がある。このような観点から、経済産業省資源エネルギー庁からの研究受託の一環として、瑞浪超深地層研究所の深度200mレベルに掘削した避難所周辺を対象とし、グラウチングの効果に関する研究を実施した。本研究では、プレグラウチング後に掘削した避難所から計10本のボーリング孔を掘削し各種調査を行うとともに、その結果を総合的に評価し水理地質構造モデルの構築及び地下水流動解析を実施し、グラウト材の浸透範囲やその効果を定量的に検討した。その結果、既存のグラウチング手法は結晶質岩の大量湧水抑制対策として十分な効果を発揮していることを確認するとともに、グラウチングにより1オーダー以上の透水性の低減があったと推定された。

論文

A Sampling method and data evaluation of archaeological samples to support long-term corrosion prediction

吉川 英樹; Lee, S.*; 松井 敏也*

Corrosion, 65(4), p.227 - 232, 2009/04

 被引用回数:3 パーセンタイル:32.25(Materials Science, Multidisciplinary)

長期間地中に埋没していた考古学資料を用いたオーバーパックの長期腐食挙動調査を目的として、ナチュラルアナログ研究に資するための採取方法を提示した。小田城遺跡から出土した鉄製の鍬について、大気との接触を極力避けるために周囲の土壌を含めたブロックでの資料採取を行い、X線CTによる非破壊分析で土壌ブロック内の鉄器の腐食量を測定するとともに、微生物調査試料を採取した。本研究の結果、鉄の残存の確認と好気性微生物の検出ができた。腐食環境は弱酸化性雰囲気での腐食であることがわかった。

論文

Latest design of liquid lithium target in IFMIF

中村 博雄; Agostini, P.*; 荒 邦章; Cevolani, S.*; 千田 輝夫*; Ciotti, M.*; 深田 智*; 古谷 一幸*; Garin, P.*; Gessii, A.*; et al.

Fusion Engineering and Design, 83(7-9), p.1007 - 1014, 2008/12

 被引用回数:17 パーセンタイル:76.1(Nuclear Science & Technology)

本報告では、国際核融合材料照射施設(IFMIF)の液体リチウム(Li)ターゲットの最近の設計について述べる。IFMIFは、核融合材料照射のための加速器型中性子源である。中性子は、重陽子ビームを液体Li流に照射して発生させる。ターゲット系の主な設計要求は、1GW/m$$^{2}$$の熱負荷除熱のための流速10m/sから20m/sで安定なLi流を実現することである。そのため、2段絞りのノズル及び曲面流が採用され、流動特性は水とLi流実験で確証された。純化系は、コールドトラップ及び2種類のホットトラップから構成されており、トリチウム,ベリリウム7,酸素,窒素,炭素等を、許容量以下に制御する。窒素は10ppm以下に、トリチウムは1ppm以下である。また、信頼性のある長期運転のため、自由表面計測など種々の計測器が設置される。ターゲットアセンブリの背面壁は、50dpa/yの中性子照射を受けるため、遠隔操作で交換可能な構造が不可欠であり、2つの方式が検討中である。

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