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小林 大志*; 佐藤 祐太郎*; 頓名 龍太郎*; 松村 大樹; 佐々木 隆之*; 池田 篤史
Dalton Transactions (Internet), 53(46), p.18616 - 18628, 2024/10
被引用回数:0 パーセンタイル:36.72(Chemistry, Inorganic & Nuclear)This study investigates the dissolution behaviour of zirconium-cerium oxide solid solution ((Zr,Ce)O
/(Ce,Zr)O
), which contains a redox-active metal of Ce (Ce(III/IV)) and is of particular importance in nuclear industry. The solid phases of the solid-solution were comprehensively characterised by powder X-ray diffraction (PXRD) with the Rietveld analysis and X-ray absorption spectroscopy (XAS) with factor analysis, indicating that the solid-solution is primarily composed of tetragonal-(Zr,Ce)O
and cubic-(Ce,Zr)O
. Water immersion of the solid-solution leads to the dissolution of the solid phase at the solid-liquid interface. The addition of a reductant to the system reduces Ce(IV) in the solid-solution to -(III) at the surface, promoting the dissolution of Ce from the solid-solution phase. The release of Ce from the solid-solution also enriches the Zr content in the remaining solid-solution phase at the surface to be more insoluble.
若松 勝洋*; 関原 輝昇*; 山口 慶彦*; 松島 諒*; 松村 大樹; Kuila, T.*; 吉川 浩史*
Batteries & Supercaps (Internet), 6(1), p.e202200385_1 - e202200385_8, 2023/01
被引用回数:7 パーセンタイル:42.41(Electrochemistry)Nanohybrid materials comprising polyoxometalates (POMs) and nanocarbons have attracted considerable attention as electrode-active materials for rechargeable lithium-ion batteries (LIBs). These materials exhibit multi-electron redox reactions, resulting in an improved battery capacity. This study focuses on carbon nanohorns (CNHs) as a nanocarbon material and evaluates the battery performance using POM/CNH hybrids as cathode-active materials. X-ray absorption fine structural analysis was performed to investigate the reaction mechanism of these hybrids. POM/oxidized CNH (CNHox) hybrid materials maintain high capacities at high current densities as the high surface area availability of CNHox leads to high electrical double-layer capacitances. These findings show an improved performance of the as-developed material when compared with those reported in previous papers and can contribute toward an improved design of cathode-active materials for high-performance supercapacitors.
坂本 淳志; 木部 智*; 川野邊 一則*; 藤咲 和彦*; 佐野 雄一; 竹内 正行; 鈴木 英哉*; 津幡 靖宏; 伴 康俊; 松村 達郎
JAEA-Research 2021-003, 30 Pages, 2021/06
日本原子力研究開発機構(JAEA)では、使用済核燃料溶解液中からマイナーアクチノイド(以下、「MA」という)を回収するプロセスの一つとして、SELECTプロセスの適用が検討されている。SELECTプロセスでは従来から用いられてきたリン(P)系の抽出剤ではなく、炭素(C),水素(H),酸素(O),窒素(N)といった非リン系のみで構成される新たな抽出剤を開発し、その適用検討を進めているところである。その中でMA・ランタノイド(以下、「Ln」という)を一括回収するための抽出剤として
-tetradodecyldiglycolamide(テトラドデシルジグリコールアミド(以下、「TDdDGA」という))、MA/Lnを相互分離するための抽出剤として
-hexaoctylnitrilotriacetamide(ヘキサオクチルNTAアミド(以下、「HONTA」という))、Am/Cmを相互分離するための抽出剤としてAlkyl diamide amine(アルキルジアミドアミン(ADAAM))を用いたフローシートの構築を進めている。本試験では、SELECTプロセスにおいてラフィネート中からMA及びLnを回収するためのTDdDGA及びHONTAを対象に、フローシートを構築する上で必要となる物質移動係数の取得を単一液滴法により進めた。単一液滴法により物質移動係数を評価するに当たっては、あらかじめ装置の形状変更等の改良を重ねた上で試験的な評価を実施し、既報値と同様な物質移動係数値が得られることを確認した。また、取得したTDdDGAの物質移動係数を用いることで、これまでにmixer-settlers(ミキサセトラ(MS))やcentrifugal contactors(遠心抽出器(CC))を用いて実施してきた連続多段試験結果の妥当性についても評価することがdできた。さらに、HONTAに関しても評価を行い、10
m/s以下の低い物質移動係数を有することが明らかとなった。
中村 詔司; 木村 敦; Hales, B. P.; 岩本 修; 津幡 靖宏; 松村 達郎; 芝原 雄司*; 上原 章寛*; 藤井 俊行*
JAEA-Conf 2017-001, p.15 - 22, 2018/01
高レベル放射性廃棄物にかかわる環境負荷低減技術の基礎データとして、長寿命放射性核種の中性子核データが求められている。革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)が平成26年10月より開始された。その事業の中の「核反応データ取得(Project 2)」で、原子力機構のプロジェクト研究として"J-PARC/MLF/ANNRIにおける中性子捕獲反応断面積測定研究"を開始した。本プロジェクト研究では、高レベル放射性廃棄物に含まれる長寿命核分裂生成核種(LLFP)のうち、
Cs(半減期230万年)を選定し、中性子捕獲反応断面積を測定する。
Csを測定する際には、試料中に化学的に分離できない
Csが不純物として混在する可能性があり、
Csのデータを精度よく測定するためには、不純物である
Csの寄与を分ける必要がある。このために、併せて
Cs等の同位体核種の中性子捕獲断面積データも測定する。また、試料の入手が困難なLLFP核種のうち
Seについて、試料整備の可能性検討を行う。本発表では、ImPACT事業における本プロジェクト研究の開発計画の概要について、研究の目的、過去の報告データの現状、全体スケジュールと進捗などと併せて、現時点で得られている成果について発表する。
木部 智; 藤咲 和彦*; 坂本 淳志; 佐野 雄一; 竹内 正行; 鈴木 英哉; 津幡 靖宏; 松村 達郎
JAEA-Research 2016-024, 40 Pages, 2017/02
高レベル廃液からマイナーアクチノイド(以下、MAという)を回収するプロセス開発の一環として、抽出剤にTDdDGAを用いたフローシートの開発を進めている。本試験ではこれまでのフローシートにおける沈殿物の生成等の課題に対して抽出溶媒へのアルコール添加等の改良を加えたフローシートを対象に、遠心抽出器を用いた際の抽出・逆抽出挙動を評価し、先に実施されているミキサセトラを用いた際の同挙動との違いについて比較・評価した。本試験を通して、異相混入やオーバーフロー等の異常は認められず、相分離性も良好であった。MAと類似の挙動を示す希土類元素では、抽出段及び洗浄段においてミキサセトラを適用した場合と同等の挙動が得られるとともに、逆抽出段においては逆抽出効率の向上が確認された。これは主に遠心抽出器の高い相分離性に起因するものと推定される。
木部 智; 藤咲 和彦*; 安倍 弘; 坂本 淳志; 佐野 雄一; 竹内 正行; 鈴木 英哉; 津幡 靖宏; 松村 達郎
JAEA-Research 2015-021, 40 Pages, 2016/02
PUREXプロセスの抽出ラフィネートからMAを回収するプロセス開発の一環として、抽出剤にTDdDGAを用いたフローシートの開発を進めている。これまでに、小型ミキサセトラを用いたMA回収試験を実施し、各元素の抽出・逆抽出挙動を評価しているが、油水間の不十分な相分離に起因するものと考えられる各元素の回収率の低下等の問題が確認されている。そのため本試験では次世代センターと基礎工センターの連携の下、油水間の相分離性に優れる遠心抽出器を用いて、模擬ラフィネートを対象とした向流多段抽出/逆抽出試験を実施し、各元素の抽出・逆抽出挙動を評価するとともに、ミキサセトラを用いた際の同挙動との違いについて、比較・検討した。本試験を通して、エントレイメントやオーバーフロー等の異常は認められず、相分離性も良好であった。MAと同様の挙動を示す希土類元素では、ミキサセトラを用いた際と同等の抽出挙動が得られ、相分離性の違いにもとづく影響は認められなかった。逆抽出効率は若干低下する傾向が認められたが、これは遠心抽出器特有の二相混合時間の短縮が一因として示唆される。
八島 浩*; 関本 俊*; 二宮 和彦*; 笠松 良崇*; 嶋 達志*; 高橋 成人*; 篠原 厚*; 松村 宏*; 佐藤 大樹; 岩元 洋介; et al.
Radiation Protection Dosimetry, 161(1-4), p.139 - 143, 2014/10
被引用回数:2 パーセンタイル:14.50(Environmental Sciences)GeV領域までの中性子に対する放射化断面積は、加速器施設で生成される高エネルギー中性子の線量評価のために必要なデータである。しかし実験値の不足から、約20MeV以上のエネルギー領域において十分な精度を持つ放射化断面積データが整備されていない。本研究では、大阪大学核物理研究センター(RCNP)において開発した準単色中性子場を用いて、BiとCoの放射化断面積を測定した。使用した準単色中性子場は、386MeVのピーク成分と、より低エネルギーの成分を持つ。実験では、ビーム軸に対して0度と25度の2角度で照射を行い、25度のデータを差し引くことにより、低エネルギー成分を除去した。照射試料の放射能は、高純度ゲルマニウム検出器にて測定した。発表では、取得した実験値と同エネルギー領域における中性子及び陽子に対する他の実験値と比較する。また、汎用モンテカルロコードPHITSの計算値との比較結果も報告する。
関本 俊*; 宇都宮 敬*; 八島 浩*; 二宮 和彦*; 尾本 隆志*; 中垣 麗子*; 嶋 達志*; 高橋 成人*; 篠原 厚*; 木下 哲一*; et al.
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 1, p.89 - 93, 2011/02
中性子入射反応断面積は、加速器施設の遮蔽設計や宇宙化学における元素合成過程の解明のために必要なデータである。しかし、約100MeV以上のエネルギー領域における実験データは乏しい。本研究では放射化法を用いて、イットリウムとテルビウムに対する287MeV中性子の反応断面積を測定した。実験は大阪大学核物理研究センター(RCNP)において、
Li(p, n)反応により生成した準単色中性子ビームを用い行った。ビーム軸上に設置したイットリウムとテルビウムのサンプルに準単色中性子ビームを照射し、各サンプルの放射能を測定することにより反応断面積を導出した。また、陽子入射反応断面積を得るために、300MeV陽子ビームをサンプルに照射した実験も行った。発表では、得られた中性子入射反応断面積を示すとともに、陽子入射反応との相違点について考察する。
C
ion beam irradiation in chrysanthemum松村 篤*; 野水 利和*; 古谷 規行*; 林 健*; 南山 泰宏*; 長谷 純宏
Scientia Horticulturae, 123(4), p.558 - 561, 2010/02
被引用回数:33 パーセンタイル:77.54(Horticulture)We investigated the effect of ion beam irradiation on induction of ray florets color/shape mutants from two strains of chrysanthemum to create new flower cultivars. The ray florets and leaf explants of chrysanthemum cultured on MS medium were irradiated with
C
ion beam at doses of 1, 2, 4 and 8 Gy. The frequency of shoot primordia formation on ray florets explants of cultivar "Shiroyamate" and shoot bud formation on leaf explants of cultivar "H13" was decreased by 8 Gy and 4 Gy irradiation, respectively. The effective dose of ion beam was less than 4 Gy in "Shiroyamate" and less than 2 Gy in "H13". Yellow ray florets mutants from "Shiroyamate", and various ray florets color mutants (dark-red, light red, pink, pink spray) and a flower shape mutant (double-ray florets) from "H13" were induced by ion beam irradiation. Furthermore, a white mutant was obtained from a chimeric mutant. These results suggest that the combination of ion beam irradiation and tissue culture would be an effective means of generation mutants at a high efficiency.
古谷 規行*; 松村 篤*; 長谷 純宏; 吉原 亮平; 鳴海 一成
JAEA-Review 2008-055, JAEA Takasaki Annual Report 2007, P. 69, 2008/11
盆コギクは、仏花として出荷期が決まっているが、天候による開花変動が大きく、産地では危険分散のために多くの品種が作付けされている。こうした中、京都府では開花変動が少なく花色が赤紫色の「H13」を育成した。しかし、盆コギクとしては赤・白・黄の3色セットが望まれている。そこで、イオンビームを用いた突然変異育種法に取り組むこととした。「H13」からは花色が暗赤色,朱色,ピンク及び赤白混合色の変異体を得ることができた。また花弁が肥大した個体及び八重咲きの個体を選抜した。さらに「H13」の草型の改善点として指摘されていた、ひし形咲きからT字咲きの個体を選抜した。今後、花色や草型等の特性を調べ、二次選抜を行う予定である。また、さらに大きな変異を誘発させる目的で、一次選抜株に再度イオンビームを照射した。現在、育成した株をガラス温室内で栽培中であり今後、開花調査を実施する予定である。
松村 篤*; 古谷 規行*; 長谷 純宏; 横田 裕一郎; 田中 淳
JAEA-Review 2007-060, JAEA Takasaki Annual Report 2006, P. 78, 2008/03
盆コギクは、仏花として出荷期幅が決まっており、赤・白・黄の3色セットが求められている。しかし天候による開花変動が大きく、産地では危険分散のために多くの品種が作付けされている。本研究では、イオンビーム照射と培養により、白・黄の盆コギクを育成することを試みた。在来白色品種「白山手」では、イオンビームの線量が高くなるに伴って、黄色花及び無花粉株の出現率が高くなった。また、葉の裂け,波打ちや矮化などの変異率も高まり、8Gy以上では半数以上の個体に変異が現れた。また、H13及びH42への照射では、種々の変異体が得られた。花色変異は濃赤色,橙色などであった。筒状花や花房の変異なども認められた。現在、これら再生植物体をほ場に定植し、慣行法により栽培を行っている。
(
,
)
and
(
,
)
reactions for 
=1.5-2.4 GeVZegers, R. G. T.*; 住浜 水季*; Ahn, D. S.*; Ahn, J. K.*; 秋宗 秀俊*; 浅野 芳裕; Chang, W. C.*; Dat
, S.*; 江尻 宏泰*; 藤村 寿子*; et al.
Physical Review Letters, 91(9), p.092001_1 - 092001_4, 2003/08
被引用回数:128 パーセンタイル:94.52(Physics, Multidisciplinary)
=1.5-2.4GeVで
(
,
)
,
(
,
)
反応に対するビーム偏極非対称が初めて測定された。この結果は未決定のハドロン共鳴や反応機構解明に用いられる。
= +1 Baryon resonance in photoproduction from the neutron中野 貴志*; Ahn, D. S.*; Ahn, J. K.*; 秋宗 秀俊*; 浅野 芳裕; Chang, W. C.*; 伊達 伸*; 江尻 宏泰*; 藤村 寿子*; 藤原 守; et al.
Physical Review Letters, 91(1), p.012002_1 - 012002_4, 2003/07
被引用回数:1024 パーセンタイル:99.84(Physics, Multidisciplinary)
と
の両粒子を前方で測定することにより、
Cを標的にした
n

n光反応を研究した。1.54GeV/C
に25MeV/C
以下の幅の鋭いバリオン共鳴ピークを観測した。この共鳴ピークのストレンジネス(
)は+1であった。この状態は5つのクォーク(
)が
と中性子に崩壊した状態であると解釈される。
松下 明*; 山本 哲哉*; 松村 明*; 能勢 忠男*; 山本 和喜; 熊田 博明; 鳥居 義也; 樫村 隆則*; 大竹 真一*
Research and Development in Neutron Capture Therapy, p.141 - 143, 2002/09
1998年よりJRR-4で実施されてきた熱/熱外混合中性子ビームである熱中性子モードIをホウ素中性子捕捉療法に11回使用してきた。より深い腫瘍の治療のため、次の術中BNCTより熱外中性子を使用することを検討している。本研究では熱中性子モードIのカドミニウムシャッタを挿入することによって作られる熱外中性子モード(Epi-12モード)の医療への適用性と安全性を調査した。その結果、Epi-12モードの速中性子混入率の減少は、BNCT、特に術中BNCTに対して優位性があることがわかった。なぜなら、速中性子は正常組織に直接作用するため、BNCTの制限値の1つであるからである。さらに、Th-12とEpi-12モードを混合させることで、線量分布に変化させることができることがわかった。これは個々の腫瘍に対して最適な線量分布に制御する新しい方法として期待される。
中井 敬*; 松村 明*; 山本 哲哉*; 柴田 靖*; Zhang, T.*; 阿久津 博義*; 松田 真秀*; 松下 明*; 安田 貢*; 高野 晋吾*; et al.
Research and Development in Neutron Capture Therapy, p.1135 - 1138, 2002/09
原研JRR-4を使って、悪性グリオーマの患者15例に対してホウ素中性子捕捉療法が行われた。このうち2002年4月までに筑波大学が実施した7例の患者について事後の経過を観察し、その結果を報告する。MRIを使った検証では、1例の術野内の再発がみられ、2例の術野外での再発がみられた。また、1例において照射によるネクローシスがみられた。
松村 明*; 山本 哲哉*; 柴田 靖*; 中井 敬*; Zhang, T.*; 松下 明*; 高野 晋吾*; 遠藤 聖*; 阿久津 博義*; 山本 和喜; et al.
Research and Development in Neutron Capture Therapy, p.1073 - 1078, 2002/09
原研のJRR-4の中性子ビーム設備を使って、1999年から2002にかけて9例の患者に対して熱-熱外混合ビームによる術中ホウ素中性子捕捉療法(IO-BNCT)を実施した。グリオブラストーマの生存中央値は、9.8カ月であり星細胞腫は、16.8カ月であった。熱-熱外混合ビームによる術中BNCTは、従来の治療法に比べ初期の放射線効果は良好であった。これらのフェーズI/IIの臨床試験は局所の腫瘍コントロールで有効でした。今後、IO-BNCTの有効性を証明するするため、革新的な手法を伴った臨床試験を継続して実施していくものである。これまで実施した臨床試験の結果を紹介するとともに、今後の展望について記述する。
山本 哲哉*; 松村 明*; 山本 和喜; 熊田 博明; 鳥居 義也; 遠藤 聖*; 松下 明*; 柴田 靖*; 能勢 忠男*
Research and Development in Neutron Capture Therapy, p.415 - 418, 2002/09
術中ホウ素中性子捕捉療法での患者脳内の線量の測定値を原研で開発している線量評価システム(JCDS)による計算結果との比較を行った。測定値での脳表面の最大熱中性子束は、平均2.33
0.37
10
(cm
s
)であり、血中ホウ素線量は平均11.4
1.2(Gy)であった。これに対してJCDSの計算結果は、それぞれ2.21
0.33
10
(cm
s
),5.7(3.5-7.8)(Gy)であった。これらの検証結果を踏まえ、IO-BNCTでの線量評価に対して、術後の体積線量をコントロールするためにJCDSを試験的に適用することが望まれる。BNCTから得られた測定結果との比較によるJCDSの検証について報告を行う。
山本 哲哉*; 松村 明*; 山本 和喜; 熊田 博明; 堀 直彦; 鳥居 義也; 遠藤 聖*; 松下 明*; 吉田 文代*; 柴田 靖*; et al.
Research and Development in Neutron Capture Therapy, p.697 - 700, 2002/09
ホウ素中性子捕捉療法を実施するに当たり、各元素に対する生物学的効果比(RBE)は重要である。原研のJRR-4の中性子ビーム設備において、各ビームスペクトル毎のRBEをそれぞれ測定した。実験は、細胞実験による細胞生存率を評価して行った。熱外中性子ビームモード及び、熱中性子ビームモード1、及び2のホウ素のRBEはそれぞれ、3.99
0.24,3.04
0.19,1.43
0.08という結果を得た。実際のBNCTの臨床成績を評価するために、今後もさまざまなビームスペクトルでの細胞実験及びファントムによる細胞実験を重ねるものである。細胞実験から得られたそれぞれのビームに対するRBEとその特徴について報告する。
松村 明*; 山本 哲哉*; 柴田 靖*; 中井 啓*; Zhang, T.*; 阿久津 博義*; 松下 明*; 安田 貢*; 高野 晋吾*; 能勢 忠男*; et al.
ポストシークエンス時代における脳腫瘍の研究と治療, p.427 - 435, 2002/07
新しく整備されたJRR-4号炉にて混合(熱・熱外)中性子を用いた術中中性子捕捉療法(
粒子線治療)のphaseI/II臨床治験を行い、その有用性を検討し、さらに患者位置セッテイングシステムと線量評価システムの検証も行う。1999年10月よりJRR-4号炉にて混合中性子を用いてPhaseI/IIの臨床研究を開始した。対象は7例で悪性神経膠腫GradeIII)3例・神経膠芽腫(GradeIV)が4例の初発例で、治療対象は以前に放射線治療を受けていないもの,一側の脳半球に限局している,全身的な合併症や多重癌なし,年齢は18-70歳までとした。Follow up期間は2ヶ月から21ヶ月であり、平均(median生存期間は神経膠芽腫で15.7ヶ月でこれまでに1例が腫瘍の遠隔再発により死亡し、もう1例は脳以外の原因で15ヶ月目に死亡したが腫瘍再発はなかった。悪性神経膠腫は平均(median)生存期間 16.3ヶ月であり、3例中1例が脳以外の原因で死亡したが、残り2例は生存中で経過観察中である。神経膠芽腫は1年生存率が75%,悪性神経膠腫は1年生存率は100%で、全体としても1年以内の死亡は1例のみである。症例数も少なく、症例選択の問題もあり、他の成績と直接比較できないが、初期段階としては満足すべき成績と考えられる。今後さらに症例を増やして検討したい。なお、原研の本研究に対する協力は、臨床研究を補助する熱中性子及び血液中ホウ素濃度測定並びに物理線量評価,患者セッティングシステムについて行った。
能勢 忠男*; 松村 明*; 山本 哲哉*; 柴田 靖*; 吉田 文代*; 阿久津 博義*; 安田 貢*; 松下 明*; 中井 啓*; 山田 隆*; et al.
UTRCN-G-29, p.114 - 123, 2001/00
JRR-4は熱中性子ビーム(Thermal beam mode II; TNB-II)、熱及び熱外中性子の混合ビーム(Thermal beam mode I; TNB-I)並びに熱外中性子ビーム(Epithermal beam mode;ENB)を供給できるような新しく開発された研究用原子炉である。本報告はJRR-4のそれぞれのビームに対する基礎的放射線生物学的研究と熱及び熱外中性子の混合ビームを用いた術中ホウ素中性子捕捉療法のPhaseI/II Studyについて報告する。生物学的基礎研究において、ENBでは速中性子線量を減衰させながら、深部に熱中性子を補えることが細胞生存率曲線から明かとなった。また、2000年5月までに5名の患者に対してTNB-Iを用いた術中BNCTを実施した。外部照射と比較して、術中BNCTは皮膚反射とボイド効果のために高い治癒線量を与えることができる。