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松村 精大*; 落合 城仁*; 鵜殿 治彦*; 江坂 文孝; 山口 憲司; 山本 博之; 北條 喜一
Physics Procedia, 11, p.174 - 176, 2011/02
被引用回数:3 パーセンタイル:82.2(Optics)超高真空中で加熱処理された-FeSi基板の表面構造とそのホモエピタキシャル成長への影響を調べた。1023Kで熱処理された-FeSi(100)基板の表面には穴状の欠陥構造が認められ、この温度で起こる表面酸化物(SiO)の消失と対応している。この欠陥構造の元素組成は-FeSiのそれ(Si/Fe2)と比べFeが過剰だったことから、表面で-FeSiから-FeSiへの分解が起こっていることが示唆された。また、加熱処理後の表面の形状は結晶面に依存していた。さらに、973並びに1073Kにおいて、-FeSi(111)の基板上に平滑なホモエピタキシャル膜を成長させることができた。
松村 精大*; 落合 城仁*; 鵜殿 治彦*; 江坂 文孝; 山口 憲司; 山本 博之; 北條 喜一
no journal, ,
-FeSiは近赤外域の受光素子としての利用が期待される。これまで、分子線エピタキシー(MBE)法により-FeSi単結晶基板上にホモエピタキシャル成長を行う場合、基板の前処理条件によって穴状の欠陥が見られることがわかった。そこで、今回、成膜への影響を調べるために、真空中熱処理後の基板表面を観察した。実験の結果、750C以上の熱処理で丸状のくぼみが発生し、温度が高くなるにつれてくぼみの中心に突起物が生成してくることがわかった。また、900Cにおいて1時間から24時間の熱処理を行ったところ、この丸状の構造が時間とともに大きくなることがわかった。化学組成を分析した結果、この突起物部分の組成はFe:Si=1:2ではなくFeリッチ側へと変化していた。このことから熱処理によってSiが蒸発し表面付近で部分的にSi不足が生じることが示唆された。
山口 憲司; 松村 精大*; 山中 雄介*; 北條 喜一; 鵜殿 治彦*
no journal, ,
これまでの研究で、1023K以上で加熱処理された-FeSi単結晶試料の表面には、Siの選択的蒸発によると思われる突起状の構造が生成することを指摘した。これを回避するために、イオンビームによるスパッタ処理を用いた低温プロセスの可能性を検討した。実験では、溶液成長法で作製した-FeSi単結晶試料を、超高真空装置内でNeイオンによりスパッタ処理を施し、照射後923Kでアニールした。RHEED(反射高速電子回折)で結晶性が回復するのを確認し、さらにAFM(原子間力顕微鏡)により突起状の構造が見られないことを確認したうえで、923KでFeSiターゲットを用いたスパッタ蒸着によりホモエピタキシャル成長を行った(膜厚:約30nm)。同様にRHEED並びにAFMでの観察を行ったところ、ホモエピタキシャル成長後の表面は、凹凸はあるものの、突起状の構造は認められず、しかも良好な結晶性を有していることがわかった。このことから、スパッタ処理は有効な手法と考えられる。
松村 精大*; 山中 祐介*; 鵜殿 治彦*; 山口 憲司; 江坂 文孝; 北條 喜一
no journal, ,
従来-FeSi単結晶基板上にホモエピタキシャル成長を行い、良質な薄膜を得ることに成功しているが、酸化膜除去のために行う熱処理によって、基板表面でSi不足によって穴と突起状の構造が生じることが問題となっている。本研究では熱処理時にSiを照射することでSi不足により生じる表面構造を制御することを検討した。実験では、Ga溶媒で成長させたp型-FeSi単結晶を用いた。ファセット表面を鏡面仕上げし、研磨後、HF(50%):HNO(60%):HO=1:1:20溶液でエッチングし、表面酸化膜と研磨ダメージ層を除去した後、超高真空装置内でSiを照射しながら熱処理を行い、表面構造の変化をRHEEDによるその場観察及び大気中でのAFM測定によって調べた。実験の結果、Si照射下での熱処理によってRHEEDのストリーク強度の回復を確認するとともに、Si照射熱処理後の基板表面には、照射がない場合に見られたような穴状の構造は確認されず、Si照射によって表面形状の劣化が抑えられている様子が確認できた。