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Yang, S.*; 勝村 庸介*; 山下 真一*; 松浦 千尋*; 広石 大介*; Lertnaisat, P.*; 田口 光正
Radiation Physics and Chemistry, 123, p.14 - 19, 2016/06
被引用回数:2 パーセンタイル:21.56(Chemistry, Physical)沸騰水の線照射分解を行った。水素発生の収率は水中の極微量の有機不純物に大きく影響した。高純度の水を用いた場合、H
とO
の生成収率は0.48と0.24で、2:1となり、H
O
はほとんど生成しなかった。H
とO
の生成収率は線量率に依存し、線量率が下がるほど増加した。NaCl添加した場合、塩素イオンがOHラジカルを捕捉するため、H
生成収率は約2倍に増大した。また、これらの結果は、決定論的化学反応速度論を用いたシミュレーションの結果とよく一致した。
小玉 貴司*; 中野 正道*; 松岡 伸吾*; 松浦 千尋*; 伊藤 泰男*; 黒須 勝也*; 白石 浩二; 勝村 庸介*
no journal, ,
高レベル廃液貯槽の中で発生する放射線分解水素はその全量が液面から放出されるわけではなく、いわゆる「液深効果」があることが知られている。本研究では、その原因は、これまで考えられていたような放射線分解で生成した活性種と水素の反応ではなく、Pdを触媒として硝酸と水素の反応であることを示す実験結果を報告し、「液深効果」の評価法を提案する。
小玉 貴司*; 中野 正直*; 林 芳昭*; 松岡 伸吾*; 伊藤 泰男*; 松浦 千尋*; 白石 浩二; 勝村 庸介*
no journal, ,
前回の日本原子力学会では、高レベル廃液内で放射線分解により生成される水素は、溶存するPdが触媒する反応によって消費され、その蓄積が抑制されることを報告した。今回は、この反応に関与する化学種を明らかにするために行った、模擬高レベル廃液への水素通気実験の結果を報告する。実験では、溶液中の亜硝酸と硝酸の濃度及び出口ガス中の窒素酸化物濃度を測定した。その結果、溶液中に生成される亜硝酸は少量であるものの、出口ガス中にはNOを主成分とする窒素酸化物が検出され、その濃度は溶液中の硝酸濃度の減少とほぼ対応するものであること、また、窒素酸化物の生成量は水素の推定反応量とおよそ対応することがわかった。これらにより硝酸が酸化剤となっていることが確認された。
小玉 貴司*; 中野 正直*; 林 芳昭*; 松岡 伸吾*; 伊藤 泰男*; 松浦 千尋*; 白石 浩二; 勝村 庸介*
no journal, ,
本報告では、高レベル廃液貯槽で、掃気機能が喪失した場合に気相部の水素濃度がどの程度になるか評価した結果を述べる。評価に使うパラメータは、廃液の放射線分解による水素の生成速度と、Pdを触媒とする廃液中の水素消滅反応の速度及び廃液への水素の溶解度である。前者の生成速度としては、硝酸溶液の場合の文献値を用い、後2者は、本研究において、模擬高レベル廃液を使った実験により評価した。これらの値はいずれも室温でのものである。簡単のため、気液ともそれぞれ均一とし、水素に関する気液平衡の成立を仮定すると、気相の水素濃度は0.6%となった。この値は、爆発下限濃度の4%より小さいものである。
山下 真一; 平出 哲也; 松浦 千尋*; 岩松 和宏; 田口 光正; 勝村 庸介*
no journal, ,
福島第一原子力発電所4号機は、震災時に点検中であり、核燃料は燃料保管プールにて冷却中であった。しかし、被災に伴う冷却停止後、わずか4日で水素爆発を生じたとされ、また、その後の調査では、燃料の損傷及びプールの放射性物質による汚染は大きくないとされた。爆発原因について幾つかの説明がなされているが、われわれは、プール水の放射線分解により生じた水素が、沸騰により放出された水蒸気が天井や外壁の内面で凝結するに伴い、水素が濃縮されたものと想定し、沸騰する純水の線照射実験を行った。その結果、4号機での爆発で見られた特徴的な事象を矛盾なく説明できることがわかった。
勝村 庸介; 山下 真一; 平出 哲也; 松浦 千尋*; 岩松 和弘*; 田口 光正
no journal, ,
福島第一原子力発電所4号機の水素爆発の原因を検討するため、沸騰あるいは非沸騰の水を用いて線照射で発生する水素の定量試験と濃度分布測定を行った。沸騰していない静水の場合、
線照射で発生する水素のG値(収率)は非常に小さいものの、沸騰している場合は純水でG=0.24, 3.5%食塩水ではG=0.54となった。一方、酸素の発生量は水素の1/5程度であった。また、非照射下において、100Lのアクリル箱に水溜を設置して内部の水素濃度分布について調べたところ、水が沸騰していない条件では箱内部で水素が均一に分布するものの、沸騰条件では水蒸気の移動に伴い、水蒸気が結露する壁近傍や低温部で水素が濃縮することを見いだした。
勝村 庸介*; 松浦 千尋*; 山下 真一; 平出 哲也; 岩松 和宏; 田口 光正
no journal, ,
東京電力福島第一原子力発電所事故において、水の放射線分解で発生する水素が、爆発を引き起こす可能性が危惧されてきた。今回の実験で、沸騰条件下での水の照射では、著しい水素が発生することを実験的に確認した。さらに、沸騰水の放射線分解時の水素発生G値を、純水と海水模擬食塩水で測定し、食塩水中からの水素発生の増大を観測した。また、室温条件下でも、ガスバブリングによって水素が発生し、気液界面増大が水素発生の大きな因子であることを確認した。
勝村 庸介*; 松浦 千尋*; 山下 真一; 平出 哲也; 岩松 和宏; 田口 光正
no journal, ,
東京電力福島第一原発事故に関連して、沸騰水の放射線分解について、コバルト60線を用いて行った。沸騰状態では明らかに水素ガスが発生するが、たとえ97
Cであっても沸騰していない状態では水素ガス発生は極めて少なかった。沸騰状態における水素ガス発生のG値は0.37であった。また、海水とほぼ同程度である3.5%NaCl水溶液中では発生が増大し、G値は0.7となった。逆に酸素ガス発生は水素ガス発生より遥かに少なく、形成された過酸化水素が反応せずに残っていることが示唆された。また、沸騰していない状態における水素ガス発生量は、ほぼ、純水中と同程度であった。これらは、液気界面の面積が重要であることを示唆している。さらに、
線を使用しないで外部から水素ガスを導入する方法で、沸騰状態での容器内部での水素ガスの挙動についても調べ、発生した水素ガスが容器内部の表面に選択的に溜まることも明らかとなった。
古府 麻衣子; 梶原 孝志*; 河村 聖子; 菊地 龍弥*; 中島 健次; 松浦 直人*; 柴田 薫; 長尾 道弘*; 山室 修*
no journal, ,
単分子磁石とは、ナノスケールの単一分子が大きな磁気モーメント・磁気異方性を有し、超常磁性挙動を示す物質群のことである。Zn-Ln-Zn三核錯体(Ln=Ce, Pr, Nd)は、分子中の磁性イオンは1つのみで、f電子数の偶奇性に応じて磁気緩和挙動が大きく変化する興味深い物質である。本講演では、中性子散乱研究により明らかになった系のエネルギースキームおよび磁気緩和の全体像を示し、磁化反転メカニズムについて議論する。