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奥 達雄*; 車田 亮*; McEnaney, B.*; Burchell, T. D.*; 石原 正博; 林 君夫; 馬場 信一; 相原 純
Proceedings of 1st World Conference of Carbon (EUROCARBON 2000), 1, p.947 - 947, 1999/07
高温工学に関する先端的基礎研究の一環として、イオン照射による微細組織変化とバルク的性質との関係を実験的に検討することを目的として、微細構造の異なる炭素繊維を用いたイオン照射試験を行った。炭素繊維はPAN系、ピッチ系及びメスフェーズ系の3種類で、Cイオン及びArイオンをそれぞれ100MeV,175MeVのエネルギーで8.510(個/cm),210(個/cm)の量照射した。照射後、SEM観察により繊維断面積の変化を調べるとともに、繊維の引張強度及びヤング率を測定した。その結果、繊維断面積はイオン照射により25%から80%の増加が認められ、繊維断面方向に黒鉛結晶のc軸方向が選択的に配向していることから、イオン照射によるC原子の積層方向へのはじき出しによるものと結論つけられた。また、強度、ヤング率については減少する傾向を示し、照射損傷の観点からはメスフェーズ系の繊維が耐照射損傷性に優れていることが示唆された。