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論文

High-sensitive XANES analysis at Ce L$$_{2}$$-edge for Ce in bauxites using transition-edge sensors; Implications for Ti-rich geological samples

Li, W.*; 山田 真也*; 橋本 直; 奥村 拓馬*; 早川 亮大*; 新田 清文*; 関澤 央輝*; 菅 大暉*; 宇留賀 朋哉*; 一戸 悠人*; et al.

Analytica Chimica Acta, 1240, p.340755_1 - 340755_9, 2023/02

 被引用回数:2 パーセンタイル:31.9(Chemistry, Analytical)

希土類元素は放射性元素であるアクチノイドのアナログ元素としてしばしば利用される。セリウム(Ce)は希土類元素の中でも+3価と+4価の両方をとり得る特別な元素である。環境試料中のCeの+3価と+4価の比を調べる手段としてX線吸収端近傍構造(XANES)が有力であったが、チタン濃度が高いと蛍光X線の干渉のために測定ができないという問題があった。本研究では、L$$_{3}$$吸収端だけでなくL$$_{2}$$吸収端を調べ、さらに新しい検出器であるtransition-edge sensor (TES)を利用することでこれまでは測定が難しかった試料も測定可能にした。この結果は様々な環境試料に応用可能である。

論文

Radiocesium-bearing microparticles cause a large variation in $$^{137}$$Cs activity concentration in the aquatic insect ${it Stenopsyche marmorata}$ (Tricoptera: Stenopsychidae) in the Ota River, Fukushima, Japan

石井 弓美子*; 三浦 輝*; Jo, J.*; 辻 英樹*; 斎藤 梨絵; 小荒井 一真; 萩原 大樹; 漆舘 理之*; 錦織 達啓*; 和田 敏裕*; et al.

PLOS ONE (Internet), 17(5), p.e0268629_1 - e0268629_17, 2022/05

 被引用回数:3 パーセンタイル:43.07(Multidisciplinary Sciences)

本研究では、福島県太田川で採集した解虫性トビケラ(Stenopsyche marmorata)および肉食性ヘビトンボ(Protohermes grandis)幼虫の水生昆虫個体における$$^{137}$$Cs放射能濃度のばらつきを調査した。トビケラ幼虫は散発的に高い放射能を示したが、ヘビトンボ幼虫ではばらつきは見られなかった。オートラジオグラフィーと走査型電子顕微鏡による分析から、これらのトビケラ幼虫試料には、不溶性のCs含有ケイ酸塩ガラス粒子である放射性Cs含有微粒子(CsMPs)が含まれていることが確認された。また、CsMPsはトビケラ幼虫の餌となりうるペリフィトンや漂流粒子状有機物にも含まれており、幼虫はCsMPsを同サイズの餌粒子とともに摂取している可能性が示唆された。淡水生態系におけるCsMPsの分布や生物による取り込みは比較的知られていないが、本研究はCsMPsが水生昆虫に取り込まれることを実証している。

論文

福島第一原子力発電所事故により放出された不溶性セシウム粒子の環境動態; 河川から海洋への移行とその影響

三浦 輝*; 栗原 雄一; 高橋 嘉夫*

地球化学, 55(4), p.122 - 131, 2021/12

福島第一原子力発電所事故により放出された、放射性セシウムを高濃度に含むガラス状の不溶性微粒子(CsMPs)の発見以来、多くの研究が行われ、環境試料から分離された微粒子の物理的,化学的特性,分布,移動が明らかにされてきた。本論文では、CsMPsの環境中での移動と影響に焦点を当てた研究のレビューを目的している。まず、陸上で発見されたCsMPsの沈着地域と大気プルームの関係を概観することから始め、次に、CsMPsの探索および分離方法について説明する。次に、河川を介した二次輸送と河川中のCsのKd値に対するCsMPsの影響について説明する。最後に、海洋で発見されたCsMPsとその陸上のものとの違いについてまとめる。

論文

Thermally altered subsurface material of asteroid (162173) Ryugu

北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 高木 靖彦*; 中村 智樹*; 廣井 孝弘*; 松岡 萌*; et al.

Nature Astronomy (Internet), 5(3), p.246 - 250, 2021/03

 被引用回数:43 パーセンタイル:96.93(Astronomy & Astrophysics)

2019年4月「はやぶさ2」ミッションは、地球に近い炭素質の小惑星(162173)リュウグウの人工衝撃実験を成功させた。これは露出した地下物質を調査し、放射加熱の潜在的な影響をテストする機会を提供した。はやぶさ2の近赤外線分光器(NIRS3)によるリュウグウの地下物質の観測結果を報告する。発掘された材料の反射スペクトルは、表面で観測されたものと比較して、わずかに強くピークがシフトした水酸基(OH)の吸収を示す。これは、宇宙風化や放射加熱が最上部の表面で微妙なスペクトル変化を引き起こしたことを示している。ただし、このOH吸収の強度と形状は、表面と同様に、地下物質が300$$^{circ}$$Cを超える加熱を経験したことを示している。一方、熱物理モデリングでは、軌道長半径が0.344AUに減少しても、推定される掘削深度1mでは放射加熱によって温度が200$$^{circ}$$Cを超えて上昇しないことが示されている。これは、リュウグウ母天体が放射加熱と衝撃加熱のいずれか、もしくは両方により熱変化が発生したという仮説を裏付けている。

論文

First isolation and analysis of caesium-bearing microparticles from marine samples in the Pacific coastal area near Fukushima Prefecture

三浦 輝*; 石丸 隆*; 伊藤 友加里*; 栗原 雄一; 乙坂 重嘉*; 坂口 綾*; 三角 和弘*; 津旨 大輔*; 久保 篤史*; 桧垣 正吾*; et al.

Scientific Reports (Internet), 11, p.5664_1 - 5664_11, 2021/03

 被引用回数:13 パーセンタイル:67.27(Multidisciplinary Sciences)

初めて海洋中の粒子状物質や堆積物から7種類のCsMPs(放射性セシウム含有微粒子)を単離・調査した。元素組成,$$^{134}$$Cs/$$^{137}$$Cs放射能比,単位体積当たりの$$^{137}$$Cs放射能などの結果から、粒子状物質から単離した5つのCsMPsはFDNPPの2号機から放出されたものであり、海洋堆積物から単離した2つのCsMPsは3号機から放出された可能性があることを推測した。CsMPsの存在は、海洋堆積物や粒子状物質中のCsの固液分配係数を過大評価し、海洋生物相の見かけの放射性セシウム濃度係数を高くする原因となる。2号機から放出されたCsMPsは、高濃度汚染地域を流れる河川の河口部で採取されたため、陸上に堆積した後、河川によって運ばれた可能性を示し、一方、3号機から放出されたCsMPsは、風によって東に運ばれ、直接海面に降下した可能性が示唆された。

論文

Spin-polarized Weyl cones and giant anomalous Nernst effect in ferromagnetic Heusler films

角田 一樹; 桜庭 裕弥*; 増田 啓介*; 河野 嵩*; 鹿子木 将明*; 後藤 一希*; Zhou, W.*; 宮本 幸治*; 三浦 良雄*; 奥田 太一*; et al.

Communications Materials (Internet), 1, p.89_1 - 89_9, 2020/11

Weyl semimetals are characterized by the presence of massless band dispersion in momentum space. When a Weyl semimetal meets magnetism, large anomalous transport properties emerge as a consequence of its topological nature. Here, using in-situ spin- and angle-resolved photoelectron spectroscopy combined with ab initio calculations, we visualize the spin-polarized Weyl cone and flat-band surface states of ferromagnetic Co$$_2$$MnGa films with full remanent magnetization. We demonstrate that the anomalous Hall and Nernst conductivities systematically grow when the magnetization-induced massive Weyl cone at a Lifshitz quantum critical point approaches the Fermi energy, until a high anomalous Nernst thermopower of $$sim$$6.2 $$mu$$VK$$^{-1}$$ is realized at room temperature. Given this topological quantum state and full remanent magnetization, Co$$_2$$MnGa films are promising for realizing high efficiency heat flux and magnetic field sensing devices operable at room temperature and zero-field.

論文

Characterization of two types of cesium-bearing microparticles emitted from the Fukushima accident via multiple synchrotron radiation analyses

三浦 輝*; 栗原 雄一; 山本 政儀*; 坂口 綾*; 山口 紀子*; 関澤 央輝*; 新田 清文*; 桧垣 正吾*; 津旨 大輔*; 板井 啓明*; et al.

Scientific Reports (Internet), 10, p.11421_1 - 11421_9, 2020/07

 被引用回数:18 パーセンタイル:68.95(Multidisciplinary Sciences)

A part of radiocesium emitted during the Fukushima nuclear accident was incorporated in glassy microparticles. We tried to understand the radioactive particles systematically by analyzing a large number of particles. Micro-X-ray computed tomography combined with X-ray fluorescence analysis revealed the presence of many voids and iron-rich part within Type-B particles. The $$^{137}$$Cs concentration (Bq mm$$^{-3}$$) of Type-A particles was $$sim$$10,000 times higher than that of Type-B particles. Among the Type-B particles, the spherical ones had higher concentration of volatile elements than the non-spherical ones. These differences suggested that Type-A particles were formed through gas condensation, whereas Type-B particles were formed through melt solidification.

論文

Difference in the solid-water distributions of radiocesium in rivers in Fukushima and Chernobyl

高橋 嘉夫*; 坂口 綾*; Fan, Q.*; 田中 万也; 三浦 輝*; 栗原 雄一*

Behavior of Radionuclides in the Environment I; Function of Particles in Aquatic System, p.115 - 150, 2020/00

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.59(Environmental Sciences)

This book chapter introduced the difference in the behavior of radiocesium between Fukushima and Chernobyl. The main factors that cause the difference are geology and soil types. Phyllosilicate minerals that strongly adsorb radiocesium are more abundant in Fukushima area originated from weathered granite. In contrast, high concentration of natural organic matter in Chernobyl area adsorbed on particulate matter inhibits formation of inner-sphere complex of radiocesium to the particulate matter.

論文

A Review of Cs-bearing microparticles in the environment emitted by the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant accident

五十嵐 康人*; 小暮 敏博*; 栗原 雄一; 三浦 輝*; 奥村 大河*; 佐藤 志彦; 高橋 嘉夫*; 山口 紀子*

Journal of Environmental Radioactivity, 205-206, p.101 - 118, 2019/09

 被引用回数:65 パーセンタイル:70.02(Environmental Sciences)

福島第一原子力発電所事故ではチェルノブイリ原発事故と異なるケイ素,酸素,鉄,亜鉛を含む放射性微粒子が発見された。この放射性微粒子は高濃度のセシウムを含むことからセシウムマイクロパーティクル(CsMP)と呼ばれることもある。またこの粒子は少なくとも2種類が見つかっており、発見された順番に、2, 3号機(放出源未確定)と1号機由来をそれぞれTypeA, TypeBと呼んでおり、Cs同位体比, 形態, 採取場所で分類されている。本レビューではこれらの背景を含むCsMPの全体像を紹介する。

論文

Discovery of radiocesium-bearing microparticles in river water and their influence on the solid-water distribution coefficient ($$K_{rm d}$$) of radiocesium in the Kuchibuto River in Fukushima

三浦 輝*; 栗原 雄一*; 坂口 綾*; 田中 万也; 山口 紀子*; 桧垣 正吾*; 高橋 嘉夫*

Geochemical Journal, 52(2), p.145 - 154, 2018/00

 被引用回数:48 パーセンタイル:93.68(Geochemistry & Geophysics)

福島の河川の浮遊懸濁粒子中には放射性セシウムを特に高濃度に含む微粒子(CsMPs)が含まれている可能性がある。CsMPsは一粒で高い放射能をもつため、こうした微粒子の有無により河川における放射性セシウム固液分配係数を見かけ上大きく上昇させる可能性がある。そこで本研究では、福島県の河川で採取した浮遊懸濁粒子中からCsMPsを分離して、懸濁粒子全体の放射性セシウムへの寄与率を見積もった。その結果、CsMPsの寄与率は0から46%であり見かけの分配係数を桁レベルで上昇させるほどではないことが明らかとなった。

論文

Comparison of transient electron heat transport in LHD helical and JT-60U tokamak plasmas

稲垣 滋*; 竹永 秀信; 居田 克巳*; 諫山 明彦; 田村 直樹*; 滝塚 知典; 下妻 隆*; 鎌田 裕; 久保 伸*; 三浦 幸俊; et al.

Nuclear Fusion, 46(1), p.133 - 141, 2006/01

 被引用回数:54 パーセンタイル:85.24(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60UとLHDの内部輸送障壁有り、及び無しプラズマでの過渡輸送特性を調べた。非線形熱輸送モデルを用いて、電子系の熱拡散係数$$chi_{e}$$の電子温度T$$_{e}$$、及び電子温度勾配$$nabla$$T$$_{e}$$依存性を明らかにした。内部輸送障壁無しプラズマでは、LHDでは$$chi_{e}$$はT$$_{e}$$におもに依存するのに対して、JT-60Uでは$$chi_{e}$$はT$$_{e}$$$$nabla$$T$$_{e}$$の両方に依存した。また、LHDでは周辺にコールドパルスを与えた場合に中心の温度が上昇する現象が観測された。JT-60Uでは、周辺部に与えられたコールドパルスに対して、パワーバランスから求めた$$chi_{e}$$では説明できない非常に速い伝搬を観測した。これらは、熱輸送の非局所性を示していると思われる。ITB有りプラズマでは、LHD, JT-60UともにITB領域でコールドパルスによる温度減少が大きくなることを観測するとともに、$$chi_{e}$$のT$$_{e}$$に対する負の依存性を明らかにした。

論文

Comparison of transient electron heat transport in LHD helical and JT-60U tokamak plasmas

稲垣 滋*; 竹永 秀信; 居田 克巳*; 諫山 明彦; 田村 直樹*; 滝塚 知典; 下妻 隆*; 鎌田 裕; 久保 伸*; 三浦 幸俊; et al.

Proceedings of 20th IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2004) (CD-ROM), 8 Pages, 2004/11

JT-60UとLHDの内部輸送障壁有り、及び無しプラズマでの過渡輸送特性を調べた。非線形熱輸送モデルを用いて、電子系の熱拡散係数$$chi_{e}$$の電子温度T$$_{e}$$、及び電子温度勾配$$nabla$$T$$_{e}$$依存性を明らかにした。内部輸送障壁無しプラズマでは、LHDでは$$chi_{e}$$はT$$_{e}$$におもに依存するのに対して、JT-60Uでは$$chi_{e}$$はT$$_{e}$$$$nabla$$T$$_{e}$$の両方に依存した。また、LHDでは周辺にコールドパルスを与えた場合に中心の温度が上昇する現象が観測された。JT-60Uでは、周辺部に与えられたコールドパルスに対して、パワーバランスから求めた$$chi_{e}$$では説明できない非常に速い伝搬を観測した。これらは、熱輸送の非局所性を示していると思われる。ITB有りプラズマでは、LHD, JT-60UともにITB領域でコールドパルスによる温度減少が大きくなることを観測するとともに、$$chi_{e}$$のT$$_{e}$$に対する負の依存性を明らかにした。

論文

Progress in physics and technology developments for the modification of JT-60

玉井 広史; 松川 誠; 栗田 源一; 林 伸彦; 浦田 一宏*; 三浦 友史; 木津 要; 土屋 勝彦; 森岡 篤彦; 工藤 祐介; et al.

Plasma Science and Technology, 6(1), p.2141 - 2150, 2004/02

 被引用回数:2 パーセンタイル:6.49(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60定常高ベータ化計画(JT-60改修計画)の最重要課題は高ベータ,臨界クラスのパラメータを持つ高性能プラズマの100秒程度以上の維持を実証することである。このため、高ベータプラズマを達成するためのプラズマパラメータや運転シナリオ,制御手法の検討を行うとともに、超伝導磁場コイルの要素技術の開発を始め、放射線遮蔽や真空容器等の設計検討及び試験開発を行い、その成立性を確認した。本発表は、以上の物理・工学設計と試験開発の進捗状況を詳述する。

論文

Objectives and design of the JT-60 superconducting tokamak

石田 真一; 阿部 勝憲*; 安藤 晃*; Chujo, T.*; 藤井 常幸; 藤田 隆明; 後藤 誠一*; 花田 和明*; 畑山 明聖*; 日野 友明*; et al.

Nuclear Fusion, 43(7), p.606 - 613, 2003/07

原型炉の経済性と環境適合性のさらなる向上を図るため、大学等との連携協力によりJT-60を超伝導トカマクへ改修する計画を推進している。目的は、原型炉と同様に強磁性体である低放射化フェライト鋼をプラズマの近くに設置して、高ベータで自発電流割合が高く、高度なダイバータ熱粒子制御を持ち、ディスラプション頻度の少ない定常運転を実現することである。JT-60の既存設備を最大限活用し、新たに導入する超伝導トロイダル及びポロイダル磁場コイルを用いて、主半径2.8m,プラズマ電流4MA,トロイダル磁場3.8Tの高非円形かつ高三角度配位のシングルヌル・プラズマの100秒運転を行う。原型炉の設計例から設定された高い達成目標の実現を目指し、高ベータプラズマ制御,高性能・高自発電流プラズマ制御,ダイバータ熱粒子制御、及びフェライト鋼のプラズマ適合性の実証という重要課題に取り組むことができるよう設計を行った。

論文

Objectives and design of the JT-60 superconducting tokamak

石田 真一; 阿部 勝憲*; 安藤 晃*; Cho, T.*; 藤井 常幸; 藤田 隆明; 後藤 誠一*; 花田 和明*; 畑山 明聖*; 日野 友明*; et al.

Nuclear Fusion, 43(7), p.606 - 613, 2003/07

 被引用回数:33 パーセンタイル:69.14(Physics, Fluids & Plasmas)

原型炉の実現に向けて経済性と環境適合性の向上を図るため、大学等との連携協力によりJT-60を超伝導トカマクへ改修する計画を推進している。目的は、原型炉で想定されているように、強磁性体である低放射化フェライト鋼をプラズマの近くに設置して、高ベータで自発電流割合が高く、高度なダイバータ熱粒子制御をもち、ディスラプション頻度の少ない定常運転を実現することである。新たに導入する超伝導トロイダル及びポロイダル磁場コイルを用いて、主半径2.8m,プラズマ電流4MA,トロイダル磁場3.8Tの高非円形かつ高三角度配位のシングルヌル・プラズマの100秒運転を行う。既存のJT-60設備を最大限に生かし、原型炉の設計例から設定された高い達成目標の実現に向けて、高ベータプラズマ制御,高性能・高自発電流プラズマ制御,ダイバータ熱粒子制御、及びフェライト鋼のプラズマ適合性の実証という克服すべき課題に取り組むための設計を行った。

論文

Behavior of compact toroid injected into an external magnetic field

永田 正美*; 福本 直之*; 小川 宏明; 小川 俊英; 上原 和也; 新美 大伸*; 柴田 孝俊; 鈴木 喜雄; 三浦 幸俊; 粥川 尚之*; et al.

Nuclear Fusion, 41(11), p.1687 - 1694, 2001/11

 被引用回数:12 パーセンタイル:38.18(Physics, Fluids & Plasmas)

コンパクトトロイド(CT)プラズマと外部磁場及びトカマクプラズマとの相互作用をJFT-2M並びにFACT装置を用いて実験的に研究した。JFT-2Mにおいて高速カメラによりCTプラズマの垂直方向のシフトを観測した。またダブルプローブ計測によりBe=1.0~1.4Tの範囲では、JFT-2Mプラズマのセパラトリックス近傍にまでCTプラズマが到達しており、さらにその後につづくトレーリングプラズマと言われる低速低密度プラズマの存在を明らかにした。さらにCTの磁場とトロイダル磁場とのリコネクションに関連した大振幅の揺動を観測した。FACT装置における外部磁場印加時のトリフト管中の挙動の観測結果をもとに、垂直方向のシフトはガン電流と外部磁場とのローレンツ力によるものであり、またトレーリングプラズマの侵入は分極電流による制動力がホール効果により減衰することによることを明らかにした。

口頭

ミュオン転移反応におけるミュオン原子形成の分子効果検証の試み

二宮 和彦; 中垣 麗子*; 久保 謙哉*; 石田 勝彦*; 小林 義男*; 松崎 禎市郎*; 松村 宏*; 三浦 太一*; 髭本 亘; 篠原 厚*

no journal, , 

本研究では、ミュオン転移と呼ばれるミュオン原子形成反応に注目し、ミュオン転移反応における分子構造による影響の解明を目指す。予備実験として英国RIKEN-RALミュオン施設において、ゲルマニウム半導体検出器によるミュオン特性エックス線測定システムの構築を行った。実験システムの評価のために、水素(99.7%)とアルゴン(0.3%)の混合ガスに対してミュオンの照射を行った。転移過程を経て形成されたミュオンアルゴン原子からのミュオン特性エックス線スペクトルが得られたので、結果について報告する。

口頭

「次世代再処理ガラス固化技術基盤研究事業」これまでの成果について

吉岡 正弘*; 福井 寿樹*; 三浦 信之; 塚田 毅志*

no journal, , 

経済産業省がIHI, 日本原燃, 日本原子力研究開発機構、及び電力中央研究所に委託した次世代再処理ガラス固化技術基盤研究事業は、低レベル廃棄物及び高レベル廃液(HLLW)の先進的ガラス固化技術を開発するために2014年に始まった。本事業において、高充填マトリックス、ガラスセラミックスを含む現行ホウケイ酸ガラスの代替マトリックス、マイナーアクチニド吸着ガラス等の開発が前述の機関に委託されている。

口頭

放射光X線を用いた福島第一原子力発電所1号機由来の不溶性セシウム粒子中のウラン-ジルコニウム粒子の発見

三浦 輝*; 栗原 雄一; 山本 政儀*; 坂口 綾*; 桧垣 正吾*; 高橋 嘉夫*

no journal, , 

福島第一原子力発電所の事故によって環境中に放出された放射性微粒子に対して放射光X線分析を行ったところ、1号機由来の粒子内に数ミクロンの大きさのウラン粒子(4価および6価)が存在することが分かった。このウラン粒子には燃料被覆管由来と考えられるジルコニウムも含まれていることから、原子炉内の燃料とその被覆管の共融混合物が放射性微粒子に取り込まれて環境中に放出されたと推定された。

口頭

Co$$_2$$MnGa薄膜におけるスピン偏極ワイル分散と巨大異常ネルンスト効果の観測

角田 一樹; 桜庭 裕弥*; 増田 啓介*; 河野 嵩*; 鹿子木 将明*; 後藤 一希*; Zhou, W.*; 宮本 幸治*; 三浦 良雄*; 奥田 太一*; et al.

no journal, , 

異常ネルンスト効果は強磁性体に熱流を流した際に、温度勾配と磁化の外積方向に電場が生じる現象である。これまで、異常ネルンスト効果による熱電能は磁化の大きさに比例すると考えられてきたが、近年、反強磁性体を含むいくつかの磁性材料でこの経験則が破綻していることが明らかになってきた。特に強磁性ホイスラー合金Co$$_2$$MnGaの室温における熱電能は約6.0$$mu$$V/Kに達しており、Feなどの典型的な強磁性体の約10倍の大きさに匹敵する。このような巨異常ネルンスト効果には、フェルミ準位近傍のトポロジカルに非自明な電子構造が重要な役割を果たしていると考えられている。本研究では、組成比を緻密に制御したCo$$_2$$MnGa薄膜に着目し、スピン・角度分解子電子分光,熱輸送測定,第一原理計算を行うことで異常ネルンスト効果による熱電能と電子構造の対応関係を解明した。

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