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正木 圭; 杉山 一慶*; 田辺 哲朗*; 後藤 純孝*; 宮坂 和孝*; 飛田 健次; 三代 康彦; 神永 敦嗣; 児玉 幸三; 新井 貴; et al.
Journal of Nuclear Materials, 313-316, p.514 - 518, 2003/03
被引用回数:56 パーセンタイル:94.68(Materials Science, Multidisciplinary)トリチウム残留量の評価及び吸蔵過程の解明のために、JT-60U W型ダイバータタイルにおけるトリチウム分布を、イメ-ジングプレ-ト技術(TIPT)及び燃焼法により測定した。その結果、発生したトリチウムの約10%がダイバータ領域に残留し、そのトリチウム濃度は、ドーム頂部及び外側バッフル板タイルで高く(60 kBq/cm
)、ダイバータターゲットタイルでは低かった(
2 kBq/cm
)。DD反応で生成されるトリトンの粒子軌道計算の結果、第一壁及びダイバータタイルに打ち込まれるトリトンの粒子束分布は、TIPT及び燃焼法で得られたポロイダル分布結果と一致した。また、このトリチウム分布は、測定された再堆積層の分布状態との相関は認められなかった。これらの結果から、JT-60Uでのトリチウム分布は、プラズマ中におけるトリトンの粒子損失を反映していることがわかった。
杉山 一慶*; 宮坂 和孝*; 田辺 哲朗*; 正木 圭; 後藤 純孝*; 飛田 健次; 児玉 幸三; 宮 直之
Physica Scripta, T103, p.56 - 58, 2003/00
被引用回数:14 パーセンタイル:62.32(Physics, Multidisciplinary)JT-60Uのダイバータタイルに蓄積されているトリチウムの表面分布測定にイメージングプレートを適用した。その結果は以下のようにまとめられる。JT-60Uのダイバータ領域の黒鉛タイルのトリチウム蓄積量は、表面ドームの頂及び、ダイバータバッフル板で大きく、ダイバータ領域で小さくなっていた。ダイバータ黒鉛タイルに蓄積されているトリチウムの分布は、基本的には、トリチウムがいったんプラズマから均一に打ち込まれ、その後の黒鉛の温度により放出量が異なることを反映している。特に表面温度が1000C以上になったと思われるダイバータの足の部分では、トリチウムはほとんど検出されなかった。ダイバータドーム頂のタイル約240枚をトロイダル方向全周について測定したところ、トロイダル方向の磁場のリップロスに相当するトリチウム蓄積の強弱が認められ、高速のトリチウムが入射していることが初めて明らかにされた。第1壁についもポロイダル方向に測定し、容器上部のトリチウム濃度が低いこと、外側第1壁に特にトリチウム濃度が高いところがあることなど新たな知見が得られた。
田辺 哲朗*; 宮坂 和孝*; 杉山 一慶*; 正木 圭; 児玉 幸三; 宮 直之
Fusion Engineering and Design, 41(3), p.877 - 881, 2002/05
JT-60Uのダイバータタイル及び内側第1壁に蓄積されているトリチウムの表面分布測定にイメージングプレートを適用した。その結果は以下のようにまとめられている。(1)JT-60Uのダイバータ領域の黒鉛タイルのトリチウム蓄積量は、表面ドームの頂及び、ダイバータバッフル板で大きく、ダイバータ領域で小さくなっていた。(2)バッフル板での蓄積トリチウム量は約10kBq/cmであり、これは発生した全トリチウムが均一に壁に入射されたと仮定して計算された10kBq/cm
とほぼ同じオーダーであった。(3)ダイバータ黒鉛タイルに蓄積されているトリチウムの分布は、基本的には、トリチウムがいったんプラズマから均一に打ち込まれ、その後の黒鉛の温度により放出量が異なることを反映している。特に表面温度が1000
以上になったと思われるダイバータの足の部分では、トリチウムはほとんど検出されなかった。(4)しかし、タイル上には、プラズマによる熱負荷のため、いったん打ち込まれたトリチウムも、タイルの温度が1000
以上になるとほとんど放出され、残っていない部分が存在する。逆にトリチウムの蓄積量から、入熱が予測できその値は1-5MW/m
となった。(5)トロイダル全周にわたって、ドーム頂上のトロイダル分布はほぼ均一であったが、内側第1壁のポリダル方向には不均一分布が見られ、プラズマの上下非対称性を反映しているものと考えられる。
田辺 哲朗*; 宮坂 和孝*; 正木 圭; 宮 直之
プラズマ・核融合学会誌, 77(11), p.1083 - 1084, 2001/11
JT-60Uのダイバータタイルに蓄積されているトリチウムの表面分布をイメージングプレートを利用して測定した。その結果は以下のようである。(1)JT-60Uのダイバータ領域の黒鉛タイルのトリチウム蓄積量は、ドーム頂部表面及び、ダイバータバッフル板で大きく、逆にダイバータ領域で小さくなっていた。(2)ダイバータ黒鉛タイルに蓄積されているトリチウムの分布は、基本的には、トリチウムが一旦プラズマから均一に打ち込まれ、その後の黒鉛の温度により放出量が異なることを反映している。特に表面温度が1000以上になったと思われるダイバータの足の部分では、トリチウムはほとんど検出されなかった。(3)詳細にみれば、1枚のタイル内でも、入熱からは予想しにくいトリチウム分布があり、再堆積層がIPの測定に影響を与えている可能性がある。(4)以上の結果は、すでにTEXTORの黒鉛タイルで見いだされたトリチウムの分布と類似している。