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論文

Development of operation scenarios for plasma breakdown and current ramp-up phases in JT-60SA tokamak

浦野 創; 藤田 隆明*; 井手 俊介; 宮田 良明; 松永 剛; 松川 誠

Fusion Engineering and Design, 100, p.345 - 356, 2015/11

 被引用回数:19 パーセンタイル:82.36(Nuclear Science & Technology)

JT-60SAにおけるプラズマ着火及び電流立ち上げシナリオを開発した。真空容器や安定化板等の容器内導体構造物に発生する渦電流はプラズマ着火直後のプラズマ電流値($$sim600$$kA)程度にまで増加し、誤差磁場を強める働きをする。100%及び50%の初期励磁において着火条件を満足するシナリオを作成した。プラズマ位置制御のためには垂直磁場を生成する必要があるが、初期プラズマでは渦電流による逆方向の垂直磁場が大きいため、これを打ち消すための外側コイル電流の最適化を行った。プラズマ電流と鎖交磁束で決まるダイバータ配位への移行条件を検討し、初期励磁から着火、電流立ち上げ、ダイバータ移行をスムーズにつなぐ運転シナリオを作成した。

論文

Probing carbon edge exposure of iron phthalocyanine-based oxygen reduction catalysts by soft X-ray absorption spectroscopy

丹羽 秀治*; 斎藤 信*; 小林 正起*; 原田 慈久*; 尾嶋 正治*; 守屋 彰悟*; 松林 克征*; 難波江 裕太*; 黒木 重樹*; 池田 隆司; et al.

Journal of Power Sources, 223, p.30 - 35, 2013/02

 被引用回数:18 パーセンタイル:49.75(Chemistry, Physical)

固体高分子形燃料電池用の非白金で、安価で、高性能の炭素正極触媒をデザインするには、酸素還元反応の活性点を明らかにすることが重要である。しかしながら、このような複雑な系においては通常用いられる原子・電子構造プローブにより活性点を直接特定するのは困難である。本研究では、炭素1${it s}$X線吸収分光を用いて鉄フタロシアニンをもとにした触媒の炭素構造を観察し、$$pi^{ast}$$吸収端以下に炭素端の露出を意味する構造を見いだした。またその強度は酸素還元活性とよく相関することがわかった。これらの結果は、炭素1${it s}$X線吸収分光を用いることにより炭素正極触媒における酸素還元活性の評価が端の露出の観点から可能であることを示している。

論文

Indirect contribution of transition metal towards oxygen reduction reaction activity in iron phthalocyanine-based carbon catalysts for polymer electrolyte fuel cells

小林 正起*; 丹羽 秀治*; 斎藤 信*; 原田 慈久*; 尾嶋 正治*; 大渕 博宣*; 寺倉 清之*; 池田 隆司; 腰越 悠香*; 尾崎 純一*; et al.

Electrochimica Acta, 74, p.254 - 259, 2012/07

 被引用回数:52 パーセンタイル:79.89(Electrochemistry)

鉄フタロシアニンとフェノール樹脂の混合物を800$$^{circ}$$Cで焼成して得た炭素触媒における酸素還元活性に対する鉄の役割を明らかにすることを目的に残存鉄の電子構造をXAFS実験により酸洗いの前後で調べた。鉄のK端X線発光強度から酸洗いにより炭素触媒の残存鉄が36%減少することがわかった。XAFSスペクトルから鉄の成分が酸洗いにより変化しないことが明らかになった。これは鉄の化学状態によらず酸洗いにより残存鉄が取り除かれることを示唆する。酸洗いにより酸素還元能がほぼ不変であることから残存鉄は炭素触媒の酸素還元活性に直接寄与しておらず、おもに熱分解時にsp$$^{2}$$炭素のネットワーク構造を成長させる触媒として働くと考えられる。本研究の結果は鉄フタロシアニン由来の炭素触媒における酸素還元活点は炭素や窒素といった軽元素であることを示唆している。

論文

Molecular structure of isolated MvspI, a variable surface protein of the fish pathogen ${it Mycoplasma mobile}$

Adan, J.*; 吉井 周平*; 河野 秀俊; 宮田 真人*

Journal of Bacteriology, 194(12), p.3050 - 3057, 2012/06

 被引用回数:9 パーセンタイル:23.39(Microbiology)

${it Mycoplasma mobile}$ is a parasitic bacterium that causes necrosis in the gills of freshwater fishes. This study examines the molecular structure of its surface variable protein, MvspI, composed of 2002 amino acids. MvspI was isolated from Mycoplasma cells by a biochemical procedure to 92% homogeneity. Gel filtration and analytical ultracentrifugation suggested that this protein is a cylinder-shaped monomer with axes of 66 and 2.7 nm. Rotary shadowing transmission electron microscopy of MvspI showed that the molecule is composed of two rods 30 and 45 nm long; the latter rod occasionally features a bulge. The electron microscopy with a monoclonal antibody and epitope mapping showed that the bulge end of molecular image corresponds to the C-terminus of amino acid sequence. Partial digestion by various proteases suggested that the N-terminal part, comprised of 697 amino acids, is flexible. Analysis of the predicted amino acid sequence showed that the molecule features an N-terminal signal sequence and 16 repeats of about 90 residues; 15 positions exist between residues 88 and 1479, and the other position is between residues 1725 and 1807. The amino acid sequence of MvspI was assigned onto a molecular image obtained by electron microscopy, based on the features from both analyses. The present study is the first to elucidate the molecular shape of a surface variable protein of Mycoplasma.

論文

Observation of radial particle transport induced by the fluctuation measured with a gold neutral beam probe

小島 有志; 石井 亀男*; 宮田 良明*; 垣内 秀人*; 海藤 展弘*; 吉川 正志*; 板倉 昭慶*; 市村 真*; Chujo, T.*

Fusion Science and Technology, 51(2T), p.274 - 276, 2007/02

 被引用回数:2 パーセンタイル:18.41(Nuclear Science & Technology)

静電揺動や乱流による熱・粒子輸送は核融合プラズマにおいて重要なテーマの一つである。コアプラズマから周辺プラズマへの輸送など、揺動によって粒子や熱が輸送される過程は揺動の特徴やプラズマの分布によって異なるため、実験的に揺動輸送を評価することは、輸送制御に対する手がかりとなる。本研究ではミラー型プラズマにおけるドリフト波による揺動輸送を実験的に検討する。金の中性粒子ビームプローブは重イオンビームプローブの一種であり、ビーム強度から密度揺動、ビームエネルギーから電位揺動を同時計測し、コアプラズマにおける揺動粒子束を計測する唯一の手段である。本研究ではコアプラズマの密度,電位揺動の間の位相差を計測し、揺動と位相差の相関,揺動輸送との関連性を検討した。ドリフト波が成長するとともに揺動粒子束が発生し、その粒子束によって密度分布が緩和してドリフト波の成長が飽和する現象が見られ、揺動輸送自体が揺動の成長を妨げる可能性があることが知れた。

論文

Sequence analysis of the gliding protein Gli349 in ${it Mycoplasma mobile}$

目次 正一; 上野山 敦子*; 久保 純*; 宮田 真人*; 由良 敬; 河野 秀俊; 郷 信広

Biophysics, 1, p.33 - 43, 2005/05

マイコプラズマモービレの滑走メカニズムは、未知のままで残っているが、他のバクテリアのどんな以前に特定されたメカニズムとも異なっていると信じられている。マイコプラズマモービレのGli349は、ガラスの表面への付着と滑走性の両方に必須であるのが知られている。したがって、私たちは、Gli349の構造を解くためにGli349と相同タンパク質MYPU2110の配列解析を実行した。モチーフ"YxxxxxGF"がMYPU2110とGli349にそれぞれ16回と11回現れるのがわかった。さらなる解析により、Gli349がおよそ100残基長の部分配列を18回反復して含んでいて、MYPU2110が22回含むのを明らかにした。リピートは新規のものであった。キモトリプシンによるGli349のタンパク質加水分解により、切断点がリピート間にしばしば位置するのを明らかにした。

論文

Sequence analysis of the gliding protein Gli349 in ${it Mycoplasma mobile}$

目次 正一*; 上野山 敦子*; Adan, J.*; 宮田 真人*; 由良 敬; 河野 秀俊; 郷 信広

Biophysics, 1, p.33 - 43, 2005/00

マイコプラズマは、これまでにしられている滑走する生物とは全く異なる滑走メカニズムを持っていると信じられている。われわれは、滑走メカニズムを解明するために、滑走関連蛋白質であると特定されたGli349蛋白質の配列解析を行った。この蛋白質は、ほかの生物の蛋白質と全く相同性を持たない新規の蛋白質であることがわかった。さらに、100残基程度の弱い相同性を持つリピート配列を少なくとも13個持っていることがわかった。リピート長から推定される蛋白質の大きさと電子顕微鏡で観察される塊のサイズがほぼ同程度であることが推定されることから、リピートが構造単位であることが強く示唆された。

論文

軟X線発光分光によるMo/Si多層膜中の「埋もれた」界面の結合状態の研究

宮田 登; 石川 禎之*; 柳原 美広*; 渡邊 誠*

Photon Factory News, 18(2), p.25 - 29, 2000/08

軟X線発光分光はプローブである軟X線の脱出深さが比較的長く、固体中の十分深い箇所からの発光が観測できるので、表面に依存しない、物質内部の結合状態を評価できる手法である。特に放射光による大強度単色軟X線で励起した場合には、用いる波長により特定の物質を励起できることもあり、2つの物質が接した際の境界面である「埋もれた」界面の結合状態を効率的に、試料を破壊することなく評価することができる。この手法により、近年軟X線光学や半導体製造技術で注目されているMoとSiの「埋もれた」界面の結合状態を評価した。Si膜厚の異なる5種類の多層膜試料を用意し、それらからのSiI$$_{2,3}$$発光スペクトルの測定を行い、それらを参照試料からのスペクトルと比較し。その結果、界面ではMo$$_{3}$$Siが約8${AA}$できていることを示した。さらに、この多層膜をアニールすると界面層はMoSi$$_{2}$$に変化することを示した。

口頭

Mycoplasma mobileの運動蛋白質の配列解析による機能・構造予測

目次 正一*; 上野山 敦子*; 久保 純*; 宮田 真人*; 河野 秀俊; 由良 敬*; 郷 信広*

no journal, , 

Mycoplasma mobile glides at an average velocity of about 2.0 to 4.5 micro m/s, about ten times faster than the other mycoplasmas. The motile mechanism of M. mobile has been believed to differ from any previously identified mechanisms not only in bacteria but also in any other species. To reveal the mechanism, we carried out sequence analyses of Gli349 which is responsible for both adhesion to glass surfaces and motility, and its ortholog MYPU2110 from Mycoplasma pulmonis. We found that Gli349 contains 18 repeats of about 100 amino acid residues each in 3,183 residues, and MYPU2110 contains 22 in 3,216 residues. We also showed that the repeat was not homologous to any other known protein and therefore predicted three-dimensional structure. The model structure of Gli349 was proposed which fit well to the images obtained by electron microscopy, assuming that the cleavage by chymotrypsin tend to occur in the regions between the repeats, and that each repeat folds into an independent structural domain. Based on this model, with inhibitory antibodies and mutants, the regions directly involved in movements of M. mobile was suggested on Gli349 and Gli521, which is also involved in the gliding machinery. A further study suggested that Gli349 should be a "leg" for the motile apparatus with Gli521 that plays a role of a "crank" for M. mobile. In the presentation, such a unique motile mechanism of M. mobile being elucidated is introduced.

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