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Tang, T. L.*; 上坂 友洋*; 川瀬 頌一郎; Beaumel, D.*; 堂園 昌伯*; 藤井 俊彦*; 福田 直樹*; 福永 拓*; Galindo-Uribarri, A.*; Hwang, S. H.*; et al.
Physical Review Letters, 124(21), p.212502_1 - 212502_6, 2020/05
被引用回数:18 パーセンタイル:73.44(Physics, Multidisciplinary)中性子過剰核Fの構造が()反応で調査した。軌道の分光学的因子は1.00.3と大きいが、一方で残留核であるOが基底状態である割合は約35%,励起状態は約0.65%であることが明らかになった。この結果は、Fのコア核Oは基底状態とは大きく異なり、Oの軌道に陽子がひとつ加わることでOとFの中性子軌道が相当に変化していると推測される。これは酸素同位体ドリップライン異常のメカニズムである可能性がある。
森 貴正; 小嶋 健介*; 須山 賢也
JAEA-Research 2018-010, 57 Pages, 2019/02
MVP/GMVPの確率論的幾何形状モデル(STGM)を軽水体系に適用した場合の特性を評価するために、連続エネルギーモンテカルロコードMVPを用いて、無限体系におけるパラメトリック・スタディと単純有限体系における使用済み燃料直接処分の臨界安全解析を実施した。その結果、STGMはUO燃料球の充填率(6.5%63.3%)によらず、燃料球径が大きくなると熱中性子利用率を過大評価し、その結果、無限増倍率を過大評価することが分かった。この結果は、使用する最近接球分布(NND、モンテカルロ法3次元剛体球空間分布計算コードMCRDFよるNNDと統計的一様分布に基づくNND解析式)には依存しない。STGMによる過大評価は、中性子パスの始点によって異なる分布の平均であるNNDを用いて燃料球を確率論的に配置するために個々の中性子の状況(燃料球分布の粗密と軽水領域の大きさ)が考慮されず、軽水の塊中での散乱が継続する効果を取り入れることができないことに起因すると推定された。
江里 幸一郎; 鈴木 哲; 関 洋治; 毛利 憲介; 横山 堅二; Escourbiac, F.*; 平井 武志*; Kuznetsov, V.*
Fusion Engineering and Design, 98-99, p.1281 - 1284, 2015/10
被引用回数:43 パーセンタイル:96.17(Nuclear Science & Technology)原子力機構において、現在進められているフル・タングステンITER用垂直ターゲット、特に20MW/mの繰り返し高熱負荷に耐える必要があるプラズマ対向機器の開発を進め、フル・タングステンITERダイバータに十分な接合技術の健全性を実証することに成功した。接合技術の開発において、Wモノブロックとその支持構造体への取り付け支持脚の接合部の引張荷重試験を実施し、ITERダイバータの要求値の3倍以上である20kNの荷重に耐えることを確認した。また、6体の小型試験体を製作し、Wタイル接合部および冷却管の耐久性を確認するため、10および20MW/mにおける繰り返し熱負荷条件で試験を行った結果、全ての試験体がWタイルの剥離や冷却管からの水漏れを生ずることなく10MW/m・5000サイクルおよび20MW/m・1000サイクルに耐えた。この20MW/mのサイクル数はITERダイバータへの要求値の3倍以上である。
吉田 健祐*; 藤岡 慎介*; 東口 武史*; 鵜篭 照之*; 田中 のぞみ*; 川崎 将人*; 鈴木 悠平*; 鈴木 千尋*; 富田 健太郎*; 廣瀬 僚一*; et al.
Applied Physics Letters, 106(12), p.121109_1 - 121109_5, 2015/03
被引用回数:13 パーセンタイル:45.75(Physics, Applied)We present a benchmark measurement of the electron density profile in the region where the electron density is 10 cm and where the bulk of extreme ultraviolet (EUV) emission occurs from isotropically expanding spherical high-Z gadolinium plasmas. It was found that, due to opacity effects, the observed EUV emission is mostly produced from an underdense region. We have analyzed time-resolved emission spectra with the aid of atomic structure calculations, and find that while the multiple ion charge states around 18+ during the laser pulse irradiation.
関 洋治; 江里 幸一郎; 鈴木 哲; 横山 堅二; 毛利 憲介; 平井 武志*; Escourbiac, F.*; Kuznetsov, V.*
Proceedings of 25th IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2014) (CD-ROM), 8 Pages, 2014/10
Through R&D for a plasma facing unit (PFU) of a full-tungsten (W) ITER divertor, Japan Atomic Energy Agency (JAEA) succeeded in demonstrating the durability of the W divertor which endured a repetitive heat load of MW/m without macroscopic cracks. At the beginning of this activity, the bonding technology of armor to heat sink was one of the most important key issues in a manufacturing process. JAEA improved the bonding process of the W divertor mock-ups. At first the bonding between the W armor and the copper interlayer (Cu) is performed by using several technologies, such as "Direct casting " or "Diffusion bonding" or "HIP bonding". Then the brazing between the Cu and the cooling pipe is done. Then the rejection rate due to those bonding processes has been significantly been reduced. As a performance test for the bonding and a heat removal capability, the high heat flux (HHF) testing was carried out for 6 small-scale mock-ups for the R&D of the full-W ITER divertor. Moreover, a W part of 4 full-scale prototype PFUs were also tested. In the tests, all of the W monoblocks endured the repetitive heat load of MW/m cycles and MW/m cycles without the macroscopic crack, which strongly encourages the realization of the full-W divertor target from the start of the operation in ITER. This paper presents the latest R&D activities on the full-W ITER divertor in JAEA.
吉田 健祐*; 藤岡 慎介*; 東口 武史*; 鵜篭 照之*; 田中 のぞみ*; 大橋 隼人*; 川崎 将人*; 鈴木 悠平*; 鈴木 千尋*; 富田 健太郎*; et al.
Applied Physics Express, 7(8), p.086202_1 - 086202_4, 2014/08
被引用回数:31 パーセンタイル:75.33(Physics, Applied)半導体デバイスには更なる高性能化, 小型化が求められておりノードの微細化は急務となっている。さらなる細線化を目指して波長6.5-6.7nmの極端紫外光源の研究開発に着手している。極端紫外光源を実現させるために最も重要な開発課題は、光源の高出力化であり、本研究では球状ターゲットにレーザーを球対称に12方向から同時にターゲットに照射することで球対称なプラズマを生成させ6.5-6.7nm帯域の放射特性を調べた。本実験では変換効率のレーザー照射強度依存性をスペクトル, 電子密度, イオン価数, 電子温度など様々なパラメータから考察することでリソグラフィに求められる光源として最適なプラズマの生成条件の研究を行った。ガドリニウムターゲットの最適なレーザー照射強度に対する変換効率として、これまでの研究報告の中で最高の0.8%が得られた。
関 洋治; 江里 幸一郎; 鈴木 哲; 横山 堅二; 毛利 憲介; 榎枝 幹男
Proceedings of 24th IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2012) (CD-ROM), 8 Pages, 2013/03
日本が調達するITERダイバータの外側ターゲットの一環として、プラズマ対向ユニット及び支持構造体の実規模プロトタイプの製作が開始された。高熱負荷対向材量と冷却管の接合において、接合技術の改良と品質検査システムの改造を実施し、接合の成功率の向上に成功した。原子力機構は、特に、赤外サーモグラフィ非破壊試験装置の改良により接合の欠陥検知が迅速となり、製造工程に欠陥情報を的確にフィードバックすることにより、品質管理の問題を解決した。本報では、ダイバータ機器の栄作に対する技術課題と品質課題に対する近年の取り組みに関して報告する。
鈴木 哲; 江里 幸一郎; 関 洋治; 毛利 憲介; 横山 堅二; 榎枝 幹男
Fusion Engineering and Design, 87(5-6), p.845 - 852, 2012/08
被引用回数:18 パーセンタイル:77.37(Nuclear Science & Technology)ITERダイバータ調達に関するプリクォリフィケーション活動を成功裏に完了し、日本国内機関(JADA)とITER機構(IO)は2009年6月、ダイバータ外側ターゲットの調達に関する調達取り決めを締結した。本調達取り決めに基づき、JADAはダイバータ外側垂直ターゲット実規模プロトタイプの製作に着手し、ITER用実機外側ターゲットのシリーズ製作開始に向け、合理的な製作方法を確立するために、技術的及び品質的な課題の抽出とその解決に取り組んでいる。本稿では、JADAの外側垂直ターゲット調達活動を概説するとともに、今後の調達スケジュールに関して報告する。
江里 幸一郎; 鈴木 哲; 関 洋治; 西 宏; 毛利 憲介; 榎枝 幹男
Fusion Engineering and Design, 87(7-8), p.1177 - 1180, 2012/08
被引用回数:9 パーセンタイル:55.57(Nuclear Science & Technology)ITER建設に向け、原子力機構ではITER用ダイバータ外側垂直ターゲット製作に向けた技術開発を進めている。本報では、実機長プロトタイプの製作に向けた炭素系材料(CFC)製モノブロックと銅合金CuCrZr製冷却管の接合技術開発及び加熱試験の結果に関して最近の成果を報告する。接合試験によりCFCモノブロック接合の欠陥発生要因を明らかにするともに、それを改善する方法として、従来のCFCとCuCrZrの間の緩衝材として採用されていた無酸素銅の代わりに、Cu-W材を使用することにより接合欠陥発生が抑制されることを示した。さらに、同材料を緩衝材として製作したダイバータ試験体に対する20MW/m・10秒の繰り返し加熱試験の結果、1,000サイクル後においても除熱性能の劣化は観察されなかった。これらの結果により、CFCタイルとCuCrZr管の接合成功率の向上には、Cu-W緩衝材の適用が有効であることを実証し、Cu-W緩衝層を使用した接合方法が正式にITER機構に認められた。
鶴 大悟; 榎枝 幹男; 廣瀬 貴規; 谷川 尚; 江里 幸一郎; 横山 堅二; 大楽 正幸; 関 洋治; 鈴木 哲; 毛利 憲介*; et al.
Fusion Science and Technology, 56(2), p.875 - 882, 2009/08
被引用回数:7 パーセンタイル:44.37(Nuclear Science & Technology)日本が計画しているITERテストブランケット(TBM)の第一候補として、水冷却固体増殖方式のテストブランケットの開発を、原子力機構を中心として進めている。設計研究としては、TBMのITERへの組み込みを実現するために、TBMの構造設計を進めるだけでなく、ITER本体との構造上の整合性が得られるように、TBMのテストポートとの取り合い部の構造設計を進めた。さらに、構造設計やシステム設計に基づいた安全解析を実施し、予備的な安全評価を明らかにした。また、ITER運転の初日までにTBMの製作を完了し組み込むために、これまで開発してきた製作技術を適用して実規模の第一壁のプロトタイプの製作に成功し、さらに、実機と同条件の表面熱負荷試験を実施し、熱耐久性を実証した。本報告は、これらの水冷却固体増殖TBMの設計と開発の現状について報告をする。
鶴 大悟; 谷川 尚; 廣瀬 貴規; 毛利 憲介*; 関 洋治; 榎枝 幹男; 江里 幸一郎; 鈴木 哲; 西 宏; 秋場 真人
Nuclear Fusion, 49(6), p.065024_1 - 065024_8, 2009/06
被引用回数:20 パーセンタイル:59.20(Physics, Fluids & Plasmas)As the primary candidate of ITER Test Blanket Module (TBM) to be tested under the leadership of Japan, Water Cooled Solid Breeder (WCSB) TBM is being developed. This paper shows the recent achievements toward the milestones of ITER TBMs prior to the installation. Structure designs of the WCSB TBM and the interfacing components that are placed in a test port of ITER and layout of cooling system are presented, targeting the detailed design final report in 2012. As for the module qualification, a real scale first wall mock-up fabricated by using Hot Isostatic Pressing (HIP) method by structural material of reduced activation martensitic ferritic steel, F82H, and flow and irradiation test of the mockup are presented. As for safety milestones, contents of the preliminary safety report in 2008 consists of source term identification, Failure Mode and Effect Analysis (FMEA) and identification of Postulated Initiating Events (PIEs), and safety analyses, are presented.
秋場 真人; 榎枝 幹男; 鶴 大悟; 谷川 尚; 廣瀬 貴規; 毛利 憲介*; 関 洋治; 江里 幸一郎; 鈴木 哲; 西 宏; et al.
Fusion Engineering and Design, 84(2-6), p.329 - 332, 2009/02
被引用回数:16 パーセンタイル:70.17(Nuclear Science & Technology)ITERの工学的利用計画の一つに増殖ブランケットモジュールをITERに取りつけて機能試験を行う、テストブランケット・モジュール試験計画がある。原子力機構は、水冷却・固体増殖方式(WCSB)のテストブランケットモジュール(TBM)の開発を精力的に進めている。本論文は、最近のWCSB TBMに関する研究開発の成果を報告するものである。原子力機構は、低放射化鋼F82Hの矩形冷却管製作技術を開発するとともに、これを用いて実機大の第1壁の製作に成功した。この試験体を機構の高熱負荷試験装置に取付け加熱試験を行った。冷却条件は実機と同じ15MPa,280度の高温高圧水を用いた。この結果、実機設計条件である0.5MW/m,30秒の繰り返し熱負荷に80回耐えるとともに、ホットスポットや伝熱劣化が生じないことを確認した。
榎枝 幹男; 谷川 尚; 鶴 大悟; 廣瀬 貴規; 江里 幸一郎; 横山 堅二; 大楽 正幸; 関 洋治; 鈴木 哲; 毛利 憲介*; et al.
Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 6 Pages, 2008/10
Japan is performing R&Ds on Test Blanket Module (TBM) based on the Water-Cooled Solid Breeder (WCSB) concept, aiming at prototypical module test of DEMO blanket using ITER. This paper presents major achievements, such as, the design of the TBM including interfacing structure, development of Hot Isostatic Pressing (HIP) joining technology for the first wall with built in cooling channel, successful fabrication of near full-scale TBM first wall mock-up, evaluation of the thermo-mechanical performance of a solid breeder pebble bed and the safety assessment, including Failure Modes and Effect Analysis (FMEA) and Postulated Initiating Event (PIE) selection and preliminary safety analysis.
鈴木 哲; 江里 幸一郎; 横山 堅二; 大楽 正幸; 榎枝 幹男; 谷川 尚; 鶴 大悟; 関 洋治; 毛利 憲介*; 西 宏; et al.
Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 6 Pages, 2008/10
原子力機構におけるITER及び核融合DEMO炉用プラズマ対向機器の研究開発状況を報告する。ダイバータや第一壁といったプラズマ対向機器はプラズマからの高熱負荷及び高粒子負荷にさらされる。プラズマ対向機器はこれらの負荷に対して十分な除熱性能と構造強度を備えなければならない。原子力機構では、銅合金を構造材とし、熱伝導率の高い炭素複合材やタングステンを表面保護材としたITER用プラズマ対抗機器の開発を進めており、ITER参加各極との緊密な協力の下、プラズマ対向機器の熱機械性能の実証を行ってきた。現在、ITER建設のためのプラズマ対向機器の大量製作に向けたクォリフィケーションを行っている。一方、核融合DEMO炉用プラズマ対向機器の開発もITERの開発と平行して行っており、これらの研究開発状況について、高熱負荷実験を中心に報告する。
久語 輝彦; 安藤 真樹; 小嶋 健介; 福島 昌宏; 森 貴正; 中野 佳洋; 岡嶋 成晃; 北田 孝典*; 竹田 敏一*
Journal of Nuclear Science and Technology, 45(4), p.288 - 303, 2008/04
被引用回数:6 パーセンタイル:39.44(Nuclear Science & Technology)拡張バイアス因子法(PE法及びLC法)の有効性をFCA-XXII-1臨界実験を用いて水冷却増殖炉心に適用することにより調査した。拡張バイアス因子法の特徴が数値的に以下の通り確認できた。活用できる実験をすべて活用すれば最も設計予測値の持つ誤差を低減できる。PE法はどのような実験の組合せを用いても設計計算値の持つ誤差を低減することができる。PE法がLC法に比べて設計予測精度が向上する。また、本研究の結果、以下のことがわかった。実機炉心のU捕獲率対Pu核分裂率比(C28/F49)に対して、LC法では予測精度の向上は見られないが、PE法では、実効増倍率(K)に関する実験結果がC28/F49に関する実験結果より効果的で予測精度が向上する。実機炉心の冷却材ボイド反応度に対して、単一実験結果を使用する場合はPE法ではボイド反応度に関する実験結果がKに関する実験結果より効果的で予測精度は向上するが、複数の実験結果を使用する場合は、両手法ともKに関する実験結果の組合せがボイド反応度に関する実験結果の組合せより効果的で、PE法による単一実験結果を使用したときよりも予測精度が向上する。これらから、実機核特性(K, C28/F49及びボイド反応度)に対して、Kに関する実験結果がそのほかの実験結果よりも効果的であると結論できる。これらの結果から、PE法は複数のベンチマーク実験結果を用いることによりモックアップ実験の補完する有望な手段であると結論できる。
関 洋治; 谷川 尚; 鶴 大悟; 榎枝 幹男; 秋場 真人; 江里 幸一郎; 丹澤 貞光; 西 宏; 廣瀬 貴規; 本間 隆; et al.
JAEA-Technology 2007-067, 34 Pages, 2008/01
本報告は、ITERでの試験を予定している固体増殖水冷却方式のテストブランケットモジュール(TBM)について、トリチウム増殖比(TBR)に注目しつつ、層の厚さと配置を最適化するために実施した一次元核熱計算の成果をまとめたものである。今回検討を行ったTBMには、箱構造体の内部にトリチウム増殖材(),中性子増倍材()の微小球が層状に充填されている。増殖・増倍材の健全性が維持される最高温度以下でTBRの増加を目指し、増殖・増倍材の層の厚さを最適化した。本研究によって得られた代表的な知見を以下に示す。(1)「充填層の多層構造においても、体積比にTBRの最大値が存在する。」(2)「増殖材層の背面にSingle Packingの増倍材層を2層配置することで、TBRのピーク付近であるが可能である。」本成果は、濃縮度,増倍材の充填率,増殖・増倍材層の厚さに対して、TBRを系統的にまとめたことにある。これらの結果は、TBRの見積りに貢献する一つのデータベースであり、原型炉を見据えたTBM設計の研究開発に資するものである。
久語 輝彦; 小嶋 健介; 安藤 真樹; 森 貴正; 竹田 敏一*
Journal of Power and Energy Systems (Internet), 2(1), p.73 - 82, 2008/00
本研究では、実機炉心とは逆の符号を持つ反応度価値測定値、すなわち実機炉心とは逆の符号の感度係数を持つ実験値を使用する場合に従来バイアス因子法では予測誤差が増加する問題を解決するため、バイアス因子法に累乗化実験値の概念を導入し、これをFCA-XXII-1臨界実験を活用して水冷却増殖炉心の冷却材ボイド反応度の予測誤差低減へ応用した。数値計算結果から、従来法では予測精度の改善が見られなかったのに対し、累乗化実験値概念が予測精度を向上させることが確認された。よって、累乗化実験値概念が効果的に実験結果を活用するとともに、バイアス因子法の適用性を拡張するものであると結論づけられる。
飛田 健次; 西尾 敏; 佐藤 正泰; 櫻井 真治; 林 孝夫; 芝間 祐介; 礒野 高明; 榎枝 幹男; 中村 博文; 佐藤 聡; et al.
Nuclear Fusion, 47(8), p.892 - 899, 2007/08
被引用回数:59 パーセンタイル:86.84(Physics, Fluids & Plasmas)コンパクトな核融合原型炉概念SlimCSについて報告する。この原型炉は通常のトカマク炉と比べると小規模な中心ソレノイドコイル(CS)を採用している点に特徴がある。通常、CSの主要な役割はポロイダル磁束の供給とされるが、これをプラズマ形状制御とみなすことでCSの大幅な小型化が可能であり、これによりトロイダルコイルの軽量化しいては炉本体重量の低減が期待できる。さらに、CSの小型化はプラズマの低アスペクト比(=2.6)化を可能にし、高楕円度,大プラズマ電流化,高ベータ化など炉心プラズマの高出力密度を実現するうえで望ましい条件が整う。この結果、SlimCSはARIES-RSのような先進トカマク炉概念と同規模の炉寸法でありながら、比較的無理のない炉心プラズマ条件でほぼ同等の核融合出力を発生するメリットを持つ。
久語 輝彦; 森 貴正; 小嶋 健介; 竹田 敏一*
Proceedings of 15th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-15) (CD-ROM), 8 Pages, 2007/04
MOX燃料稠密格子軽水炉のためにFCA22-1炉心を用いた臨界実験結果を活用して、水冷却増殖炉のボイド反応度価値の予測誤差の低減を評価した。本研究では、仮想実験値として累乗化した実験値を用いてバイアス因子法を拡張した。この拡張による実機炉心特性の予測誤差の低減について定式化した。数値計算の結果、本概念により誤差が低減することが示された。本概念の導入は、実験データを有効に活用するとともに、バイアス因子法の適用方法を拡張するものであると結論づけられる。
飛田 健次; 西尾 敏; 佐藤 正泰; 櫻井 真治; 林 孝夫; 芝間 祐介; 礒野 高明; 榎枝 幹男; 中村 博文; 佐藤 聡; et al.
Proceedings of 21st IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2006) (CD-ROM), 8 Pages, 2006/10
コンパクトな原型炉を実現するための新概念を提案する。原型炉で見通しうる保守的な設計パラメータでありながら、経済的実用炉の設計例ARIES-RS, CRESTと同規模にコンパクトな原型炉が実現できる可能性を示した。本研究で提案する炉SlimCSは、主半径5.5m、アスペクト比2.6、最大磁場16.4T、核融合出力2.95GWの原型炉であり、規格ベータ値2、規格化密度0.4のときにゼロ電気出力、規格ベータ値4.3,規格化密度1.1の定格運転では1GW程度の正味電気出力を発生する。この概念の特徴は、小規模な中心ソレノイド(CS)を設置することによって形状制御等の炉心プラズマにかかわる技術的困難を回避しつつ、トロイダル磁場コイルをできる限り中心軸に近づけて設置し、プラズマを低アスペクト比化したことである。これによりトロイダル磁場コイルの蓄積エネルギーが大幅に減少し、トロイダル磁場コイルの物量、ひいては炉本体の建設コストの削減に寄与しうる。また、低アスペクト比のため高楕円度及び高ベータ限界が期待され、このようなコンパクトな原型炉が構想可能になる。