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葉田野 希*; 吉田 孝紀*; 森 沙織*; 笹尾 英嗣
Sedimentary Geology, 408, p.105751_1 - 105751_13, 2020/10
被引用回数:2 パーセンタイル:24.37(Geology)東アジアモンスーンの履歴や、モンスーン気候の発達とテクトニクス、地球規模の気候との関係は複雑で議論が多い。本研究では、西南日本の湖成堆積物の主成分元素と希土類元素の組成に基づいて化学風化条件を検討した。その結果、380340万年前には主成分元素組成から推定される変質強度の指標や希土類元素組成,試料の鉱物組成から、化学風化が強まったことがわかった。既往研究成果との比較から、西南日本におけるこの時期の強風化条件は、黒潮の流入による温暖湿潤気候と東アジア夏季モンスーンに起因する可能性が考えられた。
葉田野 希*; 吉田 孝紀*; 入江 志織*; 森 沙織*; 名取 和香子*; 足立 佳子*; 笹尾 英嗣
no journal, ,
気候変動の幅の把握は、高レベル放射性廃棄物地層処分など将来の環境変動を検討する上で重要な課題である。新第三紀中期中新世鮮新世は、アジア全域で気候・風化条件が大きく変動した。そこで、本研究では、中部西南日本に分布する中新統鮮新統を対象に、古土壌相と泥質堆積物の鉱物・化学風化度から、風化条件の復元を試みた。その結果、中期中新世と前期鮮新世は土壌形成が促進される風化条件下にあったことが明らかになった。また、中期中新世は季節的な乾湿変動で特徴づけられる風化条件下にあったと考えられた。本研究の結果、中部西南日本では中期中新世と前期鮮新世に風化度のピークを示すことが明らかになった。中部西南日本の陸成層の風化記録は東アジアにおける広域的な風化変動とみなせる可能性はあるものの、時代ごとに異なる特徴を示す。これは局地的な影響や異なるスケールの気候変動に起因している可能性が考えられる。