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論文

Coupled dimerized alternating-bond quantum spin chains in the distorted honeycomb-lattice magnet Cu$$_{5}$$SbO$$_{6}$$

Piyakulworawat, C.*; 森田 克洋*; 福元 好志*; Hsieh, W.-Y.*; Chen, W.-T.*; 中島 健次; 河村 聖子; Zhao, Y.*; Wannapaiboon, S.*; Piyawongwatthana, P.; et al.

Physical Review Research (Internet), 8(1), p.013247_1 - 013247_16, 2026/03

歪んだハニカム化合物Cu$$_{5}$$SbO$$_{6}$$の中性子非弾性散乱および磁化データを、一次のダイマー展開計算と量子モンテカルロシミュレーションを用いて解析した。これまでに提案されたハニカム格子モデルとは対照的に、この系は相互作用するダイマースピン鎖を有し、鎖に沿って強磁性-反強磁性結合が交互に現れることが示された。さらに、他のCu$$^{2+}$$ベースの歪んだハニカム磁性体で観測される典型的な結合とは異なり、スピン鎖は、予想される層間の鎖間結合ではなく、主にハニカム層間に生じる反強磁性結合を介して結合する。つまり、Cu$$_{5}$$SbO$$_{6}$$の磁気結合スキームが異なることが明らかになった。さらに、X線分光法と透過型電子顕微鏡を利用して、化合物の結晶構造と積層欠陥モデルも従来のモデルをより精密化した。

論文

Spin gap in the weakly interacting quantum spin chain antiferromagnet KCuPO$$_{4}$$$$cdot$$H$$_{2}$$O

藤原 理賀; 萩原 雅人; 森田 克洋*; 村井 直樹; 幸田 章宏*; 岡部 博孝*; 満田 節生*

Physical Review B, 107(5), p.054435_1 - 054435_8, 2023/02

 被引用回数:5 パーセンタイル:37.38(Materials Science, Multidisciplinary)

$$S$$ = 1/2ハイゼンベルグ直線鎖反強磁性体は、最も単純なスピンモデルであるが、様々な量子多体現象のプラットフォームを提供する。この論文では、準一次元反強磁性体KCuPO$$_{4}$$$$cdot$$H$$_{2}$$Oの磁性を報告した。$$T_{rm{N}}$$ = 11.7(1)Kにおいて、格子整合な長距離反強磁性秩序が形成され、その磁気モーメントの大きさは0.31(1) $$mu_{rm{B}}$$である事がわかった。また鎖内相互作用$$J$$と鎖間相互作用$$|J'|$$の大きさはそれぞれ172Kと4.25(4)Kと見積もられ、$$|J'|$$/$$J$$の比は0.0247(3)である。中性子非弾性散乱実験により、$$T_{rm{N}}$$より高温では、一次元ハイゼンベルグ量子スピン鎖の特徴である連続体励起スペクトルが観測され、$$T_{rm{N}}$$より低温では、分散励起にスピンギャップが観測された。これらの結果は、弱く結合した$$S$$ = 1/2ハイゼンベルグスピン鎖系で観測される性質と一致する。

論文

Birchite Cd$$_{2}$$Cu$$_{2}$$(PO$$_{4}$$)$$_{2}$$SO$$_{4}$$ $$cdot$$ 5H$$_{2}$$O as a model antiferromagnetic spin-1/2 Heisenberg $${it J}$$$$_{1}$$-$${it J}$$$$_{2}$$ chain

藤原 理賀; Jeschke, H. O.*; 森田 克洋*; 桑井 智彦*; 幸田 章宏*; 岡部 博孝*; 松尾 晶*; 金道 浩一*; 満田 節生*

Physical Review Materials (Internet), 6(11), p.114408_1 - 114408_8, 2022/11

 被引用回数:6 パーセンタイル:23.66(Materials Science, Multidisciplinary)

$${it S}$$ = 1/2ハイゼンベルグ$${it J}$$$$_{1}$$-$${it J}$$$$_{2}$$反強磁性鎖は、エキゾチックなスピン状態の発現が予想されており、広く研究されている。この論文では、birchiteと呼ばれる銅鉱物、化学式Cd$$_{2}$$Cu$$_{2}$$(PO$$_{4}$$)$$_{2}$$SO$$_{4}$$$$cdot$$5H$$_{2}$$Oの磁気挙動とその有効スピンモデルについて報告する。帯磁率,磁化,比熱,$$mu$$SR測定による実験的研究から、0.4Kまで長距離秩序を示さないことがわかった。理論研究から、birchiteは$${it J}$$$$_{1}$$-$${it J}$$$$_{2}$$反強磁性鎖のモデル化合物であり、鎖内相互作用$${it J}$$$$_{1}$$$${it J}$$$$_{2}$$は反強磁性的で、その大きさは鎖間相互作用の約100倍であることがわかった。$${it J}$$$$_{2}$$の大きさは$${it J}$$$$_{1}$$の大きさの2$$sim$$3倍であるため、スピンギャップは$${it J}$$$$_{1}$$の数%に過ぎないと予想される。比熱の温度依存性は約1Kでブロードなピーク($$approx$$ 0.036$${it J}$$$$_{1}$$)を示し、スピンギャップの存在が示唆された。

論文

Gapless spin liquid in a square-kagome lattice antiferromagnet

藤原 理賀*; 森田 克洋*; Mole, R.*; 満田 節生*; 遠山 貴巳*; 矢野 真一郎*; Yu, D.*; 曽田 繁利*; 桑井 智彦*; 幸田 章宏*; et al.

Nature Communications (Internet), 11, p.3429_1 - 3429_7, 2020/07

 被引用回数:67 パーセンタイル:92.74(Multidisciplinary Sciences)

Observation of a quantum spin liquid (QSL) state is one of the most important goals in condensed-matter physics, as well as the development of new spintronic devices that support next-generation industries. The QSL in two-dimensional quantum spin systems is expected to be due to geometrical magnetic frustration, and thus a kagome-based lattice is the most probable playground for QSL. Here, we report the first experimental results of the QSL state on a square-kagome quantum antiferromagnet, KCu$$_6$$AlBiO$$_4$$(SO$$_4$$)$$_5$$Cl. Comprehensive experimental studies via magnetic susceptibility, magnetisation, heat capacity, muon spin relaxation, and inelastic neutron scattering measurements reveal the formation of a gapless QSL at very low temperatures close to the ground state. The QSL behavior cannot be explained fully by a frustrated Heisenberg model with nearest-neighbor exchange interactions, providing a theoretical challenge to unveil the nature of the QSL state.

口頭

チェッカーボード格子反強磁性体KCuPO$$_4$$H$$_2$$Oの磁性

藤原 理賀; 森田 克洋*; 満田 節生*; 岡部 博孝*; 幸田 章宏*; 村井 直樹; 萩原 雅人

no journal, , 

チェッカーボード格子反強磁性体の初のモデル物質の候補としてKCuPO$$_4$$H$$_2$$Oを見出し、その磁性を調査している。帯磁率温度依存性は100K付近で低次元系特有のブロードピークを示し、$$T_{rm{N}}$$=10.5Kでは長距離磁気秩序の形成示唆する鋭いピークを示す。磁気励起スペクトルを見ると、$$T_{rm{N}}$$以上ではギャップレスなスピノン励起が、$$T_{rm{N}}$$以下では、1meV程度の大きなギャップが観測されている。これらの実験結果を再現可能な有効スピン模型に関しても調査している。

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