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論文

Magnetically navigated protein transduction in vivo using iron oxide-nanogel chaperone hybrid

川崎 陸*; 佐々木 善浩*; 西村 智貴*; 片桐 清文*; 森田 圭一*; 関根 由莉奈; 澤田 晋一*; 向井 貞篤*; 秋吉 一成*

Advanced Healthcare Materials, 10(9), p.2001988_1 - 2001988_8, 2021/05

 被引用回数:11 パーセンタイル:55.13(Engineering, Biomedical)

機能性タンパク質の細胞内送達である「タンパク質形質導入」のためのシステムは、タンパク質治療の送達可能性の課題に対処するために必要であるが、in vivoでのタンパク質導入は依然として困難である。本研究では、酸化鉄ナノ粒子と多糖類ナノゲルで構成される磁性ナノゲルシャペロン(MC)を使用した磁気誘導in vivoタンパク質形質導入システムを開発した。口腔癌モデルを用いた実験により、本MCシステムが癌治療に有用であることが示された。

論文

Nanoscopic structural investigation of physically cross-linked nanogels formed from self-associating polymers

関根 由莉奈; 遠藤 仁*; 岩瀬 裕希*; 竹田 茂生*; 向井 貞篤*; 深澤 裕; Littrell, K. C.*; 佐々木 善浩*; 秋吉 一成*

Journal of Physical Chemistry B, 120(46), p.11996 - 12002, 2016/11

 被引用回数:11 パーセンタイル:28.08(Chemistry, Physical)

コントラスト変調中性子小角散乱法を用いてコレステロール置換プルラン(CHP)が形成するナノゲルの内部微細構造の評価を行った。溶媒の重水分率の異なるCHPナノゲル水溶液の散乱強度を分離してCHPナノゲルを構成するプルラン、コレステロール、プルランーコレステロールのcross-termの部分散乱関数を求めて解析を行った。結果、プルラン鎖が形成するナノゲル骨格は半径8.1nmの大きさであった。また、CHPナノゲル内において、約3個のコレステロール分子から成る架橋点が19個形成され、フラクタル次元2.6で分布していることを明らかにした。また、架橋点と高分子鎖のcross-termを解析したところ、部分鎖の大きさは半径約1.7nmであった。以上の結果より、ナノゲルの内部微細構造を明らかにした。

口頭

コントラスト変調中性子小角散乱法によるナノゲルの構造解析

関根 由莉奈; 遠藤 仁*; 岩瀬 裕希*; 深澤 裕; 向井 貞篤*; 秋吉 一成*

no journal, , 

多糖であるプルランやデキストリンに疎水基を導入した疎水化多糖は、自己組織的に水中で約20-30nmの物理架橋ナノゲルを形成する。このナノゲルは疎水性分子であるタンパク質等の生体分子を内包し、更に徐放制御し得ることから、有用な新規医療材料としての展開が期待されている。ナノゲルの構造として複数の疎水性基が疎水性相互作用により架橋点を形成し、微細なネットワーク構造を取るというモデルが予想されているが、現在のところ詳細な内部構造はほとんど明らかとなっていない。内部の構造がナノゲルの機能性に大きく関与することから詳細な構造を明らかとすることは重要である。本研究では、J-PARC大観及びオークリッジ国立研究所のCG2-SANSの装置を利用し、コントラスト変調中性子小角散乱法によりコレステロール置換プルランナノゲル(CHPナノゲル)内部の微細構造を評価した。散乱プロファイルを解析することにより、ナノゲル内部では4個程の疎水性基が会合し一様に架橋点が分布することを明らかとした。このような構造を取る微粒子は今までほぼ報告されておらず、微粒子材料の更なる高機能化に繋がる重要な知見を得た。

口頭

中性子小角散乱法による物理架橋ナノゲルの微細構造解析

関根 由莉奈; 遠藤 仁*; 岩瀬 裕希*; 竹田 茂生*; 向井 貞篤*; 深澤 裕; 佐々木 善浩*; 秋吉 一成*

no journal, , 

多糖であるプルランに疎水基を導入した疎水化多糖は、自己組織的に水中で約20nmの物理架橋ナノゲルを形成する。このナノゲルは疎水性の低分子薬剤やタンパク質等をネットワーク中に内包する性質を持つことから体内に薬物や物質を効率良く輸送するキャリアとして広く応用されてきた。今まで、ピレンを用いた蛍光消光法等によりナノゲル内に疎水性基同士の相互作用が観察されているが、詳細な内部構造はほとんど明らかとなっていない。ナノゲル内部の微細構造はその機能に大きく関与すると考えられることから、物理的, 化学的機能を制御した新規なナノゲル材料開発のために詳細な構造を明らかとすることは重要である。本発表では、コントラスト変調中性子小角散乱法を用いてコレステロール置換プルランナノゲル(CHPナノゲル)内部の微細構造を評価した結果について述べる。

口頭

コントラスト変調中性子小角散乱法によるナノゲルの構造評価

関根 由莉奈; 深澤 裕; 遠藤 仁*; 岩瀬 裕希*; 向井 貞篤*; Littrell, K. C.*; Fernandez-Baca, J. A.*; 秋吉 一成*

no journal, , 

ナノゲルは架橋された高分子と水から構成されるナノサイズの微粒子である。多糖であるプルランやグリコーゲンにコレステロール等の疎水性の分子を修飾した疎水性多糖は、水中に分散させると自己組織的に直径約20-30nmのナノゲルを形成する。ナノゲルは自発的にタンパク質や低分子薬剤を内包することから体内に薬物や物質を効率よく輸送するキャリアとして広く応用されてきたが、詳細な内部構造は未だ明らかとなっていない。本研究では、コントラスト変調中性子小角散乱法(CV-SANS)を用いてコレステロール置換プルランナノゲルの構造を評価した。中性子小角散乱実験はJ-PARCの中性子小中角散乱装置(大観)及びORNLのGP-SANSを用いて行った。純水に対する重水の体積分率$$Phi$$$$_{D_2 rm O}$$が0, 0.7, 0.8, 0.9, 1.0となる5種類の混合水を用いてナノゲル水溶液を調整し、中性子散乱実験を行った。散乱プロファイルの解析により、ナノゲル内部全体に会合したコレステロールが分布し、架橋点を形成していることを明らかにした。

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