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論文

Verification of probabilistic fracture mechanics analysis code PASCAL for reactor pressure vessel

Lu, K.; 高見澤 悠; Li, Y.; 眞崎 浩一*; 高越 大輝*; 永井 政貴*; 南日 卓*; 村上 健太*; 関東 康祐*; 八代醍 健志*; et al.

Mechanical Engineering Journal (Internet), 10(4), p.22-00484_1 - 22-00484_13, 2023/08

A probabilistic fracture mechanics (PFM) analysis code, PASCAL, has been developed by Japan Atomic Energy Agency for failure probability and failure frequency evaluation of reactor pressure vessels (RPVs) considering neutron irradiation embrittlement and thermal transients. To strengthen the applicability of PASCAL, considerable efforts on verifications of the PASCAL code have been made in the past years. As a part of the verification activities, a working group consisted of different organizations from industry, universities and institutes, was established in Japan. In the early phase, the working group focused on verifying the PFM analysis functions for RPVs in pressurized water reactors (PWRs) subjected to pressurized thermal shock (PTS) events. Recently, the PASCAL code has been improved in order to run PFM analyses for both RPVs in PWRs and boiling water reactors (BWRs) subjected to a broad range of transients. Simultaneously, the working group initiated a verification plan for the improved PASCAL through independent PFM analyses by different organizations. Concretely, verification analyses for a PWR-type RPV subjected to PTS transients and a BWR-type RPV subjected to a low-temperature over pressure transient were performed using PASCAL. This paper summarizes those verification activities, including the verification plan, analysis conditions and results. Based on the verification studies, the reliability of PASCAL for probabilistic integrity assessments of Japanese RPVs was confirmed with confidence.

論文

Effective Ruderman-Kittel-Kasuya-Yosida-like interaction in diluted double-exchange model; Self-learning Monte Carlo Approach

幸城 秀彦; 永井 佑紀

Journal of the Physical Society of Japan, 90(3), p.034711_1 - 034711_8, 2021/03

 被引用回数:4 パーセンタイル:49.47(Physics, Multidisciplinary)

希薄磁性模型の一つである希薄二重交換模型における有効相互作用を調べるため、自己学習モンテカルロ法を用いた。希薄二重交換模型とは、格子上にランダムに磁性スピンが点在している模型である。このようなランダム性が強い場合における有効模型の導出が可能であるか、可能であるならばどのような形の相互作用を持つか、ということが問題であった。本研究において、相互作用が強い摂動論が使えない領域における相互作用の形状を自己学習モンテカルロ法を用いて構築した。二重交換模型は元々電子と古典スピンとの相互作用系であるが、構築した有効模型は古典スピンのみの自由度を持ち、シミュレーションを行うための計算時間を非常に短くすることができる。本研究によって、自己学習モンテカルロ法がランダムネスの強い非一様な系においても適用可能であることを示した。

論文

$$E1$$ and $$E2$$ cross sections of the $$^{12}$$C$$(alpha,gamma_{0})^{16}$$O reaction using pulsed $$alpha$$ beams

牧井 宏之; 永井 泰樹*; 嶋 達志*; 瀬川 麻里子; 三島 賢二*; 上田 仁*; 井頭 政之*; 大崎 敏郎*

Physical Review C, 80(6), p.065802_1 - 065802_16, 2009/10

 被引用回数:32 パーセンタイル:83.95(Physics, Nuclear)

$$^{12}$$C$$(alpha,gamma_{0})^{16}$$O反応により放出された$$gamma$$線の角度分布の測定を$$E_{rm eff}=1.6$$ and 1.4MeVで行った。$$^{12}$$C$$(alpha,gamma_{0})^{16}$$O反応によるイベントは飛行時間法を用いて$$^{13}$$C($$alpha,n$$)$$^{16}$$Oによる中性子起因のバックグラウンドから分離して測定し、得られた$$gamma$$線ピークは残留核$$^{16}$$Oの反跳によるドップラーシフトと入射$$alpha$$粒子の標的中でのエネルギー損失を反映した特徴的なものとなった。得られた天体物理的S因子は$$R$$-matrix理論により計算された結果とよく一致した。

論文

Role of multiparticle-multihole states in $$^{18,19}$$O in thermal neutron capture of $$^{18}$$O

永井 泰樹*; 瀬川 麻里子; 大崎 敏郎*; 松江 秀明; 武藤 一雄*

Physical Review C, 76(5), p.051301_1 - 051301_6, 2007/11

 被引用回数:9 パーセンタイル:56.38(Physics, Nuclear)

陽子数・中性子数が魔法数8の二重閉殻核である酸素16に中性子が2個加わった$$^{18}$$Oの基底状態の構造は、酸素16の芯の周りを2個の中性子が運動する成分に加え2粒子4孔状態の成分が10%程度混在していることが知られている。さらにこの酸素18に1個中性子が加わった$$^{19}$$Oの96keVにある第一励起状態はスピンパリティーが3/2$$^{+}$$の($$d$$$$_{(5/2)}$$)$$^{3}$$粒子状態という極めて特異な状態であることが過去の研究から知られている。そこで本研究では$$^{18}$$Oの熱中性子捕獲反応で上記特異な性質がどのような影響をもたらすかを研究した。その結果、反応後即発的に放出される複数のE1(電気双極子)遷移$$gamma$$線のうち、捕獲状態からそれぞれ18keV低い状態(3/2$$^{-}$$)と729keV低い状態(1/2$$^{-}$$)への遷移を比較すると前者のほうが20万倍大きいこと、さらにこの3/2$$^{-}$$状態からの遷移は、基底状態の5/2$$^{+}$$($$d$$$$_{5/2}$$)より96keVの3/2$$^{+}$$状態($$d$$$$_{5/2}$$)$$^{3}$$への方が6倍も遷移しやすいことを突き止めた。これら異常な$$gamma$$線遷移の観測は世界初の発見である。この研究により中間状態の3/2$$^{-}$$状態が、20年前に予言され長年に渡りその検証が待たれていた課題であった1粒子4孔状態であることを初めて解明できた。

論文

Minor actinide neutron capture cross-section measurements with a 4$$pi$$ Ge spectrometer

小泉 光生; 長 明彦; 藤 暢輔; 木村 敦; 水本 元治; 大島 真澄; 井頭 政之*; 大崎 敏郎*; 原田 秀郎*; 古高 和禎*; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 562(2), p.767 - 770, 2006/06

 被引用回数:6 パーセンタイル:43.85(Instruments & Instrumentation)

原子核科学研究グループにおいては、文部科学省公募型特会事業において、マイナーアクチニドの中性子捕獲断面積を測ることを目的として、4$$pi$$Geスペクトロメータを使った実験装置の準備を行っている。実験は、京大炉の電子LINAC施設で行う予定で、TOF中性子ビームラインの整備はほぼ完了している。4$$pi$$Geスペクトロメータの建設は進行中である。並行して、デジタル処理テクニックに基づく新しいデータ収集システムの開発を行った。以上この事業の現状について紹介する。

報告書

長寿命FPの中性子吸収断面積研究; 公募型研究に関する共同研究報告書

井頭 政之*; 大崎 敏郎*; 永井 泰樹*; 山名 元*; 藤井 俊行*; 高宮 幸一*; 原田 秀郎; 古高 和禎; 中村 詔司

JNC TY8400 2005-009, 186 Pages, 2005/09

JNC-TY8400-2005-009.pdf:14.33MB

高速中性子捕獲反応を利用した長寿命核分裂生成物(LLFP)の核変換処理システムの研究開発には、LLFPの精度良い高速中性子捕獲断面積データが必要不可欠である。しかし、現在の核データ・ライブラリに格納されているLLFP高速中性子捕獲断面積の精度は悪い。そこで、LLFP核データ評価の基礎となる精度良い測定データが必要である。本研究では、米国オークリッジ国立研究所の電子線形加速器中性子減を用いて高速中性子領域で捕獲断面積測定を行い、$$^{99}$$Tcについては誤差5$$sim$$10%の最終結果を、93Zrについては誤差10%程度の暫定結果を得ることを最終目標とした。このために、(1)LLFP試料の分離精製と分析、(2)$$gamma$$線検出器の重み関数の高精度化、(3)LLFP試料中不純物同位体の高速中性子捕獲断面積測定、(4)$$^{99}$$Tcと$$^{93}$$Zrの高速中性子捕獲断面積測定、の研究項目を実施した。その結果、電子線形加速器の長期故障のため最終目標は達成できなかったが、それ以外の研究項目については十分な成果を得ることができた。特に、$$^{90,91,92,94}$$Zrの捕獲断面積と捕獲$$gamma$$線スペクトルの今回の結果は、核変換システム研究開発のための重要な核データとなった。

論文

Simulation of 4$$pi$$ Ge spectrometer by Geant4

後藤 淳; 菅原 昌彦*; 大島 真澄; 藤 暢輔; 木村 敦; 長 明彦; 小泉 光生; 水本 元治; 大崎 敏郎*; 井頭 政之*; et al.

AIP Conference Proceedings 769, p.788 - 791, 2005/05

マイナーアクチニド(MA)の中性子捕獲断面積は、ADSなどの革新的原子炉の研究開発で高精度な値が必要となる。しかし、現状では誤差が大きいものが多く、またデータ間で矛盾が生じているものもあり、より高精度な測定が望まれている。そこで、われわれは高精度なMA中性子捕獲断面積測定を目指し、全立体角Geスペクトロメータを開発している。全立体角Geスペクトロメータは、30個のGe結晶で測定試料を覆うことで、高効率,高エネルギー分解能で$$gamma$$線を検出する装置である。本研究では、シミュレーションプログラムGEANT4を用いてスペクトロメータのシミュレーションを行った。スペクトロメータに$$gamma$$線を入射させ、$$gamma$$線と物質との相互作用をシミュレーションすることで検出器の応答を調べた。その結果より、本スペクトロメータが15$$sim$$20%の絶対効率(1MeV$$gamma$$線に対して)であることがわかった。

論文

乾式再処理プロセスにおけるNaCl-2CsCl溶融塩精製技術; リン酸塩沈殿実験

永井 崇之; 亀代 直樹*; 小林 雄一*; 田中 仁*; 田山 敏光; 明珍 宗孝

日本原子力学会和文論文誌, 2(3), p.269 - 278, 2003/09

JNCでは、乾式再処理技術開発として酸化物電解法プロセス研究を実施しており、当該プロセスは電解後の使用済溶融塩を精製する。そこで、使用済溶融塩の精製技術としてリン酸塩沈殿法の研究を進めており、リン酸塩沈殿実験として、FP塩化物(非RI)を添加したNaCl-2CsCl溶融塩にリン酸ナトリウムを添加し、リン酸塩沈殿によるNaCl-2CsCl中のFPイオンの除去性能を評価した。実験の結果、溶融塩中に溶存するFPイオン量の1.5倍のリン酸ナトリウムを添加することで、溶融塩中のFPイオンがほとんど除去できることを確認した。

報告書

$$gamma$$線照射下における硝酸溶液中のヨウ素種存在割合の測定

岡川 誠吾; 永井 斉*; 阿部 仁*; 田代 信介

JAERI-Tech 2003-068, 17 Pages, 2003/08

JAERI-Tech-2003-068.pdf:0.78MB

再処理施設における臨界事故時に、核燃料溶解液から放出されるヨウ素の放出機構を解明するには、さまざまな溶液条件でのヨウ素の酸化還元特性を調べることが必要である。本研究では硝酸濃度,1M, 3M溶液中で同特性に対する$$gamma$$線照射の影響を調べるとともに、有機ヨウ素種の生成に関係する有機種と$$gamma$$線照射効果について簡単な検討を行った。$$gamma$$線を照射しない場合、硝酸濃度1M溶液では大部分のヨウ素がI$$_{3}$$$$^{-}$$で存在したのに対して、硝酸濃度が3M以上ではI$$_{2}$$まで酸化された。照射線量4C/kg以上の$$gamma$$線照射をすると硝酸濃度に関係なく、I$$_{3}$$$$^{-}$$は存在しなかった。照射線量120C/kgの$$gamma$$線照射では硝酸濃度に関係なく、ヨウ素はIO$$_{3}$$$$^{-}$$まで酸化された。照射線量4800C/kgの$$gamma$$線照射を行うと、硝酸濃度1M溶液では、大部分がIO$$_{3}$$$$^{-}$$であったのに対して、硝酸濃度3M溶液では大部分がI$$_{2}$$となり還元が進んだ。この溶液中には、硝酸が$$gamma$$線照射によって一部分解したと考えられる亜硝酸イオンの生成を確認した。使用した有機種と$$gamma$$線照射の結果、有機ヨウ素種の生成は確認できなかった。

論文

きっづ光科学館ふぉとんの概要

永井 士郎

光アライアンス, 12(12), p.34 - 36, 2001/12

関西研究所光量子科学研究センターの隣接地に建設を進めてきたきっづ光科学館ふぉとんが完成し、7月11日にオープンした。科学館設置の理念と経緯,展示施設の概要及び運営方針を述べる。

論文

Effect of mass-selected ion species on structure and properties of diamond-like carbon films

Tang, Z.; Zhang, Z.; 鳴海 一雅; Xu, Y.; 楢本 洋; 永井 士郎; 宮下 喜好*

Journal of Applied Physics, 89(3), p.1959 - 1964, 2001/02

 被引用回数:30 パーセンタイル:72.75(Physics, Applied)

質量分離した各種のイオン(CH$$_{x}^{+}$$ ($$x$$=0~4))を超高真空中に置いたSi基板上に堆積して、炭素薄膜を合成した。このとき、入射イオン種、エネルギー及び基板温度が重要なパラメータであった。合成した炭素薄膜の表面形態の解析には原子間力顕微鏡を用い、結合状態の評価にはラマン顕微分光光度計を利用した。その結果、100eVの$$^{12}$$C$$^{+}$$イオンを室温でSi基板に入射すると、sp$$^{3}$$結合の割合が約80%にも達する非晶質炭素膜を合成することができた。またこの薄膜の光学的バンドギャップ値は、2.54eVと非晶質炭素としては最大の部類に入るものを得た。さらに耐熱性を評価すると、CH$$_{4}^{+}$$イオンで作製した薄膜は400$$^{circ}C$$で黒鉛化するのに対して、C$$^{+}$$イオンで作製したものは、700$$^{circ}C$$まで安定かつ優れた耐熱性を示した。

論文

Varied-line-spacing laminar-type holographic grating for the standard soft X-ray flat-field spectrograph

小池 雅人; 波岡 武*; Gullikson, E. M.*; 原田 善寿*; 石川 禎之*; 今園 考志*; Mrowka, S.*; 宮田 登; 柳原 美広*; Underwood, J. H.*; et al.

Soft X-Ray and EUV Imaging Systems (Proceedings of SPIE Vol.4146), p.163 - 170, 2000/00

軟X線領域においてラミナー型ホログラフィック回折格子が、迷光や高次光が少なく、特にkeVに至る短波長域での回折効率に優れるなどの点から注目されている。しかし、レーザープラズマ分光等で広く用いられている平面結像斜入射分光器用の球面回折格子では、光子溝間隔を著しい不等間隔にする必要があり、機械刻線による回折格子と同一の結像面を有するホログラフィック回折格子の設計製作は不可能とされていた。われわれは、露光々学系に球面鏡を挿入した非球面波露光法を適用し、従来の球面波露光法では製作できなかった+/-25mmの左右両端で+/-約200本/mm溝本数が変化したラミナー型ホログラフィック回折格子を製作した。本論文では不等間隔溝パラメータ設計法、ラミナー型溝形状の加工法、C-K$$alpha$$線などを用いた分解能テスト、放射光源を用いた絶対回折効率の測定結果について、機械刻線回折格子と比較しながら述べる。

報告書

溶液燃料の過渡臨界事象に伴う放射性ヨウ素及び希ガス等の放出挙動の検討(受託研究)

阿部 仁; 田代 信介; 永井 斉; 小池 忠雄; 岡川 誠吾; 村田 幹生

JAERI-Tech 99-067, p.23 - 0, 1999/09

JAERI-Tech-99-067.pdf:1.37MB

核燃料再処理工程では溶液状燃料を取り扱うために、異常な過渡変化を越える事象の一つとして想定されている溶解槽の臨界事故時には、放射性物質が気相中へ放出され、さらに槽ベント系へと移行していくことが予想される。このような事故の下での槽ベント系の安全性能を実証するために原研ではNUCEFのTRACYを用いて臨界事故時放射性物質閉じ込め機能試験を実施している。本報告書は、平成10年度における同試験で得られた研究成果をまとめたものである。

論文

Growth of carbon thin film by low-energy mass-selected ion beam deposition

大野 秀樹*; J.A.van-den-Berg*; 永井 士郎; D.G.Armour*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 148, p.673 - 677, 1999/00

 被引用回数:26 パーセンタイル:84.89(Instruments & Instrumentation)

XPSを搭載した低エネルギーイオンビーム蒸着装置を用いて、Si(100)基板への$$^{12}$$C$$^{+}$$イオンの蒸着を行った。イオンエネルギーは10eV~150eV、基板温度はRT~200$$^{circ}$$Cとし、厚さ約100nmの薄膜を作製した。XPSその場測定のほか、生成した薄膜をラマン分光及びX線回折で分析した。C$$^{+}$$のイオンエネルギー80~120eV、基板温度25$$^{circ}$$C及び100$$^{circ}$$Cで90%のグラファイトと10%のダイヤモンドからなる薄膜が得られ、上記以外のエネルギーではダイヤモンドは生成せず、ダイヤモンド様炭素とグラファイトの薄膜が得られることがわかった。

論文

Effect of fluence of He$$^{+}$$ ions on fluorescence intensity of triphenylmethyl radical

田口 光正; 南波 秀樹; 青木 康; 永井 士郎; 平塚 活士*

Radiation Physics and Chemistry, 49(2), p.253 - 256, 1997/00

 被引用回数:3 パーセンタイル:30.37(Chemistry, Physical)

トリフェニルメタン類を含む高分子フィルムにイオン注入器からのHe$$^{+}$$イオンと、N$$_{2}$$レーザーからの紫外光を同時照射した。その結果、500から600nmにかけて、振動構造を持つ発光スペクトルが得られ、トリフェニルメチルラジカルの生成が確認された。この発光の強度はイオンのフルエンスを変化させた時には、2$$times$$10$$^{12}$$ions/cm$$^{2}$$までは増すが、それ以上では減少することが分かった。この現象を理解するために簡単なモデルをたて、シミュレーションを行ったところ、イオンのトラック半径を3.5nmとした時に実験結果とよく一致することが分かった。

論文

A SIMS study on secondary ion formation during low-enrgy methyl ion beam deposition

大野 秀樹*; 青木 康; 永井 士郎

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 108, p.75 - 80, 1996/00

 被引用回数:2 パーセンタイル:31.89(Instruments & Instrumentation)

100eV以下の炭化水素イオンCH$$_{3+}$$とCD$$_{3+}$$を用いてSi(III)基板上に常温で薄膜形成を行い、照射中に生成される2次イオンを2次イオン質量分析法(SIMS)で観測し、薄膜形成の素過程である入射イオンビームと基板表面との相互作用の入射エネルギー依存性に関する知見を得た。実験結果から、入射エネルギー30eVを境にして2次イオン生成の過程が異なることが明らかにされた。30eV以上では物理的過程により生成されるのに対し、それ以下では化学的過程、すなわち化学反応を伴い生成される。また、形成された薄膜も30eV以下では残留ガスの影響をあまり受けずに形成されることが分かった。

報告書

表面分析装置を搭載した低エネルギーイオンビーム蒸着装置

大野 秀樹*; 青木 康; 永井 士郎

JAERI-Research 94-018, 45 Pages, 1994/10

JAERI-Research-94-018.pdf:1.2MB

低エネルギーイオンビーム蒸着装置は、高崎研究所で進められている放射線高度利用研究の一環で平成3年3月に設置したものである。本装置は、超高真空下におけるイオンビーム蒸着の薄膜形成過程や低エネルギーイオンと固体表面の相互作用の解明を目的として作製されたものである。本報告書は、低エネルギーイオンビーム蒸着装置の概要、運転要領及び本装置でこれまで行ってきた炭素薄膜形成に関する実験結果についてまとめたものである。

論文

A Luminescence study of ion-irradiated aromatic polymers

青木 康; 南波 秀樹; 細井 文雄; 永井 士郎

ACS Symposium Series, 579; Polymeric Materials for Microelectronic Applications,Science and Technology, 0, p.45 - 50, 1994/00

簡易イオンビーム発生器(200keV)からのHe$$^{+}$$イオンを照射中に、ポリスチレン、ポリ(2-ビニルナフタレン)ポリ(N-ビニルカルバゾール)からの光を光ダイオードアレイヌは光電子増倍管を用いて、分光分析した。上記の芳香族フィルムからの発光は、照射直後から観測されるエキシマー発光の他、ポリスチレン、ポリ(2-ビニルナフタレン)についてはイオンフルエンスが10$$^{12}$$(ions/cm$$^{2}$$)から10$$^{13}$$(ions/cm$$^{2}$$)にわたって生成してくる新しい発光が得られた。モノマー発光は得られなかった。新しい発光については、その生成速度がエキシマー発光の消滅速度と一致し、イオントラックの重なりにより起こる現象と考えられる。

論文

XPS and optical absorption studies on $$alpha$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$ and MgO single crystals implanted with Cr, Cu and Kr ions

二神 常爾*; 青木 康; 依田 修; 永井 士郎

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 88, p.261 - 266, 1994/00

 被引用回数:19 パーセンタイル:82.28(Instruments & Instrumentation)

$$alpha$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$及びMgOにCu,Crをイオン注入し、金属元素の荷電状態をXPSにより調べた。イオン注入量が小さい場合金属元素は陽イオン(Cr$$^{3+}$$,Cu$$^{2+}$$)として捕捉された。一方で、注入量が大きくなると、0価(Cr$$^{0}$$,Cu$$^{0}$$)で捕捉される原子の割合が増大した。Perezらにより提唱された統計モデルによりCrに関する実験結果を解釈した。その結果、$$alpha$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$中では孤立したCr原子及びダイマーの一部が3価として捕捉されることが分った。MgO中のCrについては、孤立した原子、ダイマー、トリマーが3価として捕捉される。より高次元のポリマーは0価として捕捉される。イオン注入試料(MgO)の光吸収スペクトル(可視域)を調べたところ、F(F$$^{+}$$)中心、F$$_{2}$$中心、V$$^{-}$$中心などの存在が確認された。Cr,Cuを注入した試料中でKrイオンを注入した試料よりも、これらの格子欠陥は効率的につくられる。これらの格子欠陥はCr,Cuのトラッピングサイトと関係あるに違いない。

論文

低エネルギー炭化水素イオンによる薄膜形成

大野 秀樹*; 青木 康; 永井 士郎

第4回粒子線の先端的応用技術に関するシンポジウム, p.175 - 178, 1993/00

10~100eVのCH$$_{n+}$$(n=4,3.2)及びCD$$_{3+}$$をSi(111)基板に蒸着しながら、表面から放出される2次イオンを測定した。いずれの入射イオンを用いた場合にも、C$$_{6}$$までの炭化水素イオンからなるSIMSスペクトルが観測された。CD$$_{3+}$$を入射イオンに用いた場合には、CH$$_{n+}$$の場合と異って、SIMSスペクトルに顕著な入射イオンエネルギー依存性が見られた。これらの結果は、入射イオンのエネルギーが40eVより低くなると、入射イオンが化学反応に関与して2次イオンが生成することを示すものと解釈した。

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