Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
高橋 知之*; 深谷 友紀子*; 飯本 武志*; 宇仁 康雄*; 加藤 智子; Sun, S.*; 武田 聖司; 中居 邦浩*; 中林 亮*; 内田 滋夫*; et al.
保健物理(インターネット), 56(4), p.288 - 305, 2021/12
日本保健物理学会専門研究会「放射性廃棄物処分に係わる生活圏被ばく評価に用いられるパラメータ調査」に係る活動の成果を報告する。
佐藤 志彦; 末木 啓介*; 笹 公和*; 吉川 英樹; 中間 茂雄; 箕輪 はるか*; 阿部 善也*; 中井 泉*; 小野 貴大*; 足立 光司*; et al.
Geochemical Journal, 52(2), p.137 - 143, 2018/00
被引用回数:71 パーセンタイル:96.64(Geochemistry & Geophysics)Two types of radioactive particles have been isolated from environmental samples collected at various distances from the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Station. "Type A" particles are 2-10 m in diameter and display characteristic Cs X-ray emissions when analysed by energy-dispersive X-ray spectrometry (EDS). "Type B" particles are considerably larger, up to 400 m in diameter, with Cs concentrations too low to be detectable by EDS. These larger particles were isolated from the region to the north of the nuclear reactor site, which was contaminated on March 12, 2011. The specific activity of Type B particles is much lower than Type A, and the mean CsCs ratios are 0.93 and 1.04, respectively. The Type B ratio indicates power station Unit 1 as the source, implying that these larger radioactive particles were discharged on March 12. This study found that different type of radioactive particle was released not only on March 15 but also on March 12.
小野 貴大*; 飯澤 勇信*; 阿部 善也*; 中井 泉*; 寺田 靖子*; 佐藤 志彦; 末木 啓介*; 足立 光司*; 五十嵐 康人*
分析化学, 66(4), p.251 - 261, 2017/04
被引用回数:33 パーセンタイル:77.92(Chemistry, Analytical)2011年3月の福島第一原子力発電所事故により、1号機由来の放射性物質が飛来したと考えられる原子力発電所北西地域の土壌から、強放射性の粒子を7点分離した。分離された粒子は100um前後の大きさで歪な形状のものが多く、2号機から放出されたとされる直径数umの球形粒子(Csボール)とは明らかに異なる物理性状を有していた。これらの粒子に対して、大型放射光施設SPring-8において放射光マイクロビームX線を用いた蛍光X線分析、X線吸収端近傍構造分析、X線回折分析を非破壊で適用し、詳細な化学性状を解明した。1号機由来の粒子はCsボールに比べて含有する重金属の種類に富み、特にSrやBaといった還元雰囲気で揮発性が高くなる元素が特徴的に検出され、粒子内で明確な元素の不均一性が見られた。粒子本体はCsボールと同様にケイ酸塩ガラスであったが、Feなど一部の金属元素が濃集した数um程度の結晶性物質を含有していた。これらの粒子は3月1213日に大気中に放出されたものであると考えられ、核燃料と格納容器との熔融がかなり早い段階で進行していたことが示唆された。さらに放出源の推定において、放射性物質自体の化学組成情報が放射能比に代わる新たな指標となることが実証された。
瀬戸 慧大*; Zhang, S.*; Koga, J. K.; 長友 英夫*; 中井 光男*; 三間 圀興*
Progress of Theoretical and Experimental Physics (Internet), 2014(4), p.043A01_1 - 043A01_10, 2014/04
被引用回数:9 パーセンタイル:54.39(Physics, Multidisciplinary)From the development of the electron theory by H. A. Lorentz in 1906, many authors have tried to reformulate this model. P. A. M. Dirac derived the relativistic-classical electron model in 1938, which is now called the Lorentz-Abraham-Dirac model. But this model has the big difficulty of the run-away solution. Recently, this equation has become important for ultra-intense laser-electron (plasma) interactions. For simulations in this research field, it is desirable to stabilize this model of the radiation reaction. In this paper, we will discuss this ability for radiation reaction with the inclusion of vacuum polarization.
桐山 博光; 下村 拓也; 森 道昭; 中井 善基*; 田上 学; 近藤 修司; 金沢 修平; Pirozhkov, A. S.; Esirkepov, T. Z.; 林 由紀雄; et al.
Applied Sciences (Internet), 3(1), p.214 - 250, 2013/03
被引用回数:15 パーセンタイル:47.77(Chemistry, Multidisciplinary)ペタワット級超高強度レーザーの利用研究に向けてのレーザー高度化技術開発として、原子力機構で開発を進めている高度に時間・空間制御されたペタワット(PW)級チタンサファイアチャープパルス増幅レーザーシステム(J-KARENレーザーシステム)の紹介を、招待論文(Invited paper)として行う。また、本レーザーシステムにより創出された粒子加速、高輝度X線発生などの研究成果についても報告を行う。
桐山 博光; 下村 拓也; 笹尾 一; 中井 善基*; 田上 学; 近藤 修司; 金沢 修平; Pirozhkov, A. S.; 森 道昭; 福田 祐仁; et al.
Optics Letters, 37(16), p.3363 - 3365, 2012/08
被引用回数:39 パーセンタイル:85.10(Optics)原子力機構で開発を進めているペタワット(PW)級チタンサファイアチャープパルス増幅レーザーシステム(J-KARENレーザーシステム)の高度化として、時間コントラストの向上を行った。J-KARENレーザーの前置増幅器である光パラメトリックチャープパルス増幅器(OPCPA)を低利得で動作させ、かつOPCPAの直後に可飽和吸収体を用いることにより、70テラワット(TW)の出力レベルにおいて、サブナノ秒の時間領域で1.410の高いコントラストを実証した。また、メインパルス近傍のピコ秒領域のコントラストを向上するため、音響光学分散フィルターでスペクトルノイズを除去することにより、約2桁の改善を実証した。この高品質のレーザー光をさらに増幅し、圧縮前で28Jまでの増幅を実現した。本システムにより、再圧縮することにより、約600TWの高いピーク強度のレーザーパルスがポテンシャルとして生成可能であることを確認した。
綿引 政俊; 赤井 昌紀; 中井 宏二; 家村 圭輔; 吉野 正則*; 平野 宏志*; 北村 哲浩; 鈴木 一敬
日本原子力学会和文論文誌, 11(1), p.101 - 109, 2012/02
プルトニウムの燃料設計技術開発や製造技術開発に用いられたグローブボックス等の設備を更新等のため解体撤去する場合には、設備をビニール状のシートで構成したグリーンハウスで覆い、その中で空気供給式防護具を装着した作業者が解体工具を用いて解体することになる。プルトニウム燃料技術開発センターでは、これまでさまざまなGBの解体撤去作業を実施してきており、その過程で多くの知見を蓄積してきた。そしてこれらの実績等から、以降にGB等を解体実施する際には、それまでの課題を摘出し、解体撤去作業時の安全対策等の改良、改善を常に行ってきた。本技術資料では、グリーンハウス方式によるグローブボックス解体撤去工法について取り組んできた改良、改善について報告する。
遠藤 聖*; 柴田 靖*; 山本 哲哉*; 中井 啓*; 松村 明*; 佐藤 隆博; 横山 彰人; 江夏 昌志; 大久保 猛; 山崎 明義; et al.
JAEA-Review 2011-043, JAEA Takasaki Annual Report 2010, P. 86, 2012/01
Micro particle-induced X-ray emission (micro-PIXE) was applied to determine the inter- and intracellular distribution of boron-10 (B) in tumor cells. The peak B atom measurement was large on the measurement spectrum in comparison to the circumference background. It was possible to confirm that B atoms were measured. But, the intracellular micro-distribution of boron could not be clearly detected in this analysis. Improvements are therefore necessary in the technical methods of cell fixation, while the micro-PIXE and PIGE analyzing system also needs to be further upgraded.
小瀧 秀行; 神門 正城; 大東 出; 亀島 敬*; 川瀬 啓悟*; Chen, L. M.*; 福田 祐仁; Koga, J. K.; 桐山 博光; 近藤 修司; et al.
Japanese Journal of Applied Physics, 50(6), p.066401_1 - 066401_3, 2011/06
被引用回数:1 パーセンタイル:4.67(Physics, Applied)The laser contrast ratio within picosecond timescales is one of the important parameters for laser acceleration. For a high laser contrast ratio, a 140 MeV monoenergetic electron beam with a charge of 44 pC is obtained by using a 20 TW Ti:sapphire laser. For a low laser contrast ratio, a low quality electron beam or no electron beam is generated, because the pre-pulse blows out plasma electrons and puts the plasma into disorder before the main pulse interacts with the plasma. The laser contrast ratio should be high enough in order to generate a high quality electron beam with a large amount of charge.
家村 圭輔; 中井 宏二; 綿引 政俊; 北村 哲浩; 鈴木 一敬; 青木 義一
デコミッショニング技報, (43), p.2 - 9, 2011/03
プルトニウム燃料第二開発室は、燃料製造施設としての役割を終了し、初期の目的を達成した。現在は、施設を廃止措置していくため、燃料製造等で発生したスクラップなどの施設内に残っている残存核燃料物質を有効活用するための処理作業等を進めている。一方、当該施設は高経年化により、建屋付帯設備や燃料製造工程設備グローブボックスの老朽化が進行しており、施設の保安レベルを維持させるため順次撤去可能な設備から撤去を行う必要がある。この際、解体廃棄物は廃棄体化処理施設が整備されるまで、施設内に保管廃棄し、その後払い出し、施設内に汚染がないことを確認して、最終的に建屋を解体する予定である。
小瀧 秀行; 大東 出; 神門 正城; 林 由紀雄; 川瀬 啓悟; 亀島 敬*; 福田 祐仁; 本間 隆之; Ma, J.*; Chen, L. M.*; et al.
Physical Review Letters, 103(19), p.194803_1 - 194803_4, 2009/11
被引用回数:59 パーセンタイル:88.10(Physics, Multidisciplinary)A high stability electron bunch is generated by laser wakefield acceleration with the help of a colliding laser pulse. The wakefield is generated by a laser pulse; the second laser pulse collides with the first pulse at 180 and at 135 realizing optical injection of an electron bunch. The electron bunch has high stability and high reproducibility compared with single pulse electron generation. In the case of 180 collision, special measures have been taken to prevent damage. In the case of 135 collision, since the second pulse is counter-crossing, it can not damage the laser system.
小瀧 秀行; 神門 正城; 大東 出; 本間 隆之; 亀島 敬; 川瀬 啓悟; Chen, L.-M.*; 福田 祐仁; 桐山 博光; 近藤 修司; et al.
AIP Conference Proceedings 1153, p.176 - 181, 2009/07
Laser Wake Field Acceleration (LWFA) is regarded as a basis for the next-generation of charged particle accelerators. In experiments, it has been demonstrated that LWFA is capable of generating electron bunches with high quality: quasi-monoenergetic, low in emittance, and a very short duration of the order of ten femto-seconds. Such femtosecond bunches can be used to measure ultrafast phenomena. The laser contrast ratio is one of the important parameters for LWFA due to pre-plasma effects. For the high laser contrast ratio, a 140 MeV monoenergetic electron beam with a charge of 100 pC is obtained. For the low laser contrast ratio; a low quality electron beam or no electron beam are generated, because the pre-pulse blowout plasma electrons and put into disorder the plasma before the main pulse interacting the plasma. The laser contrast ratio should be high in order to generate a high quality electron beam with a high charge.
桐山 博光; 森 道昭; 中井 善基; 下村 拓也*; 田上 学*; 圷 敦; 岡田 大; 本村 朋洋*; 近藤 修司; 金沢 修平; et al.
JAEA-Conf 2008-007, p.13 - 16, 2008/08
高強度場科学研究において、メインパルスと背景光(ASE光)との強度比であるコントラストが、高強度レーザーを利用するうえでボトルネックになっている。高強度レーザーシステムより出力されるレーザーパルスの時間構造において、メインパルスに先立って数桁強度の低い背景光(ASE)が存在する。一般的な高強度レーザーシステムにおいて、メインパルスとASEの強度比(コントラスト)は1010桁程度であり、この場合ASEの光強度は1010W/cmとなり、高強度を有するメインパルスが固体物質と相互作用する前にターゲット上にプリプラズマが形成され、メインパルスは膨張しつつある低い密度のプラズマと主として相互作用し、メインパルスと物質との相互作用に影響を及ぼす。このため多くの実験において、プリパルスによりプリプラズマが形成されないようなレーザーの時間制御技術開発が必要である。われわれは背景光が発生しにくい光パラメトリックチャープパルス増幅(OPCPA)を前置増幅器として用いた高強度レーザーシステムの開発を行った。OPCPAを用いることにより、メインパルスの数ps前において従来よりも1,00010,000倍改善された710の高いコントラストを実現した。
仲井 悟; 青山 卓史; 伊藤 主税; 山本 雅也; 飯島 稔; 長沖 吉弘; 小林 淳子; 小野田 雄一; 大釜 和也; 上羽 智之; et al.
高速実験炉「常陽」臨界30周年記念報告会及び技術講演会, 154 Pages, 2008/06
「常陽」臨界30周年を機に、平成19年6月6日、約600人の参加を得て技術講演会, 記念報告会, 施設見学会等を開催した。技術講演会では、日仏米3か国の原子力開発の現状と今後の高速増殖炉開発における「常陽」への期待が表明された。また、記念報告会では、来賓からご祝辞をいただくとともに、ランドマーク賞授与式、神津カンナ氏の講演、地域との共生への取り組みに関する地元大洗町及び原子力機構の報告などがなされた。
山崎 千里*; 村上 勝彦*; 藤井 康之*; 佐藤 慶治*; 原田 えりみ*; 武田 淳一*; 谷家 貴之*; 坂手 龍一*; 喜久川 真吾*; 嶋田 誠*; et al.
Nucleic Acids Research, 36(Database), p.D793 - D799, 2008/01
被引用回数:52 パーセンタイル:71.24(Biochemistry & Molecular Biology)ヒトゲノム解析のために、転写産物データベースを構築した。34057個のタンパク質コード領域と、642個のタンパク質をコードしていないRNAを見いだすことができた。
松田 真秀*; 山本 哲哉*; 中井 啓*; 遠藤 聖*; 熊田 博明; 影治 照喜*; 松村 明*
Proceedings of 12th International Congress on Neutron Capture Therapy (ICNCT-12), p.40 - 42, 2006/10
JRR-4を使って実施したBNCTの臨床研究において、線量分布と臨床反応を事後評価的に解析し、ハイグレードの悪性脳腫瘍12例(グレード4:7例,グレード3:5例)に対するBNCTの失敗形態を報告する。この12例のBNCT後の生存期間の中央値は19.8か月であった。局所的に再発しなかった症例は4例で、局所的に再発した症例は3例であった。局所再発及び遠隔転移再発した症例と比較し、非再発例は腫瘍領域の最低線量が高いことと関連している。この失敗例での解析から、GTVの最低線量で26Gy-Eq以上付与することで局部的再発を抑えることができる。
藤岡 慎介*; 西村 博明*; 西原 功修*; 佐々木 明; 砂原 淳*; 奥野 智晴*; 上田 修義*; 安藤 強史*; Tao, Y.*; 島田 義則*; et al.
Physical Review Letters, 95(23), p.235004_1 - 235004_4, 2005/12
被引用回数:150 パーセンタイル:95.52(Physics, Multidisciplinary)レーザー生成スズプラズマからの極端紫外(EUV)発光へのオパシティの効果を実験的に解析した。X線放射によって電子温度30-40eVの均一なスズプラズマを生成することにより、EUV波長域(10-20nm)におけるオパシティを初めて測定した。測定されたオパシティは理論計算とほぼ一致した。理論計算で求めたオパシティを用いた輻射流体シミュレーションと実験の比較の結果は、EUV光源としての効率を高めるためには、13.5nm領域でプラズマの光学的厚みが1程度以上になることが必要だが、反面オパシティが大きすぎると吸収の効果によって効率が低下することを示し、オパシティの制御が重要なことを示す。
佐々 敏信; 梅野 誠*; 水林 博*; 森 恵次郎*; 二川 正敏; 斎藤 滋; 甲斐 哲也; 中井 公一*; 雑候 章*; 笠原 芳幸*; et al.
JAERI-Tech 2005-021, 114 Pages, 2005/03
日本原子力研究所では、加速器駆動核変換システム(ADS)にかかわる技術の研究開発を進めるため、大強度陽子加速器施設J-PARC計画の下で核変換実験施設の建設を検討している。核変換実験施設は、ADSの未臨界炉心に関する物理的特性の実験的研究を行う核変換物理実験施設と、ADSを設計するための材料データベース構築及び核破砕ターゲットの工学的特性の試験を行うADSターゲット試験施設から構成される。本報告は、ADSターゲット試験施設について、施設の目標,実用ADSと本実験施設との関連について述べ、台車搭載型核破砕ターゲットを採用した実験施設の検討結果についてまとめたものである。
柴田 靖*; 山本 和喜; 松村 明*; 山本 哲哉*; 堀 直彦; 岸 敏明; 熊田 博明; 阿久津 博義*; 安田 貢*; 中井 啓*; et al.
JAERI-Research 2005-009, 41 Pages, 2005/03
ホウ素中性子捕捉療法において腫瘍及び正常組織への照射線量を正確に評価するためには照射中性子束と血液中ホウ素濃度の測定が必須であるが、中性子照射中に患者からの直接の採血をすることは困難である。したがって、初回手術時に少量のホウ素化合物BSHを投与し、経時的に血液中ホウ素濃度を測定する低量投与試験を行い、照射当日の濃度予測を行った。また、低量投与試験が行えない場合、照射当日のホウ素濃度測定のみで照射中のホウ素濃度が精度よく予測できる方法についても、Two compartment Modelを用いた方法を検討した。BSH末梢静脈内点滴投与後の血液中ホウ素濃度が予測の95%信頼区間に入っていれば、照射中の予測値と実測値の誤差は6%程度であった。投与後6または9時間後の血液中ホウ素濃度が予測の95%信頼区間に入っていない場合は、比率補正することにより誤差を12%程度に抑えることができた。また、Two compartment Modelを用いた予測方法では、最適な評価値に対して4.9%(標準偏差)の予測誤差で推定可能であった。これらの方法により、照射中の血液中ホウ素濃度は合理的に正確に予測可能であり、安全で効果的な治療を行うことができる。
松村 明*; Zhang, T.*; 中井 啓*; 遠藤 聖*; 熊田 博明; 山本 哲哉*; 吉田 文代*; 櫻井 良憲*; 山本 和喜; 能勢 忠男*
Journal of Experimental and Clinical Cancer Research, 24(1), p.93 - 98, 2005/03
中性子捕捉療法においては、ホウ素化合物による治療効果はアルファ粒子によるものであるのに対し、ガドリニウム化合物はGd(n,)反応による線量の効果である。また、これらの化合物は腫瘍内への取り込み特性も異なっている。2つの化合物を混合したときの効果を調べるため、チャイニーズ・ハムスターのV79細胞を用いて、10B(BSH)を0, 5, 10, 15ppmと、ガドリニウム(Gd-BOPTA)を800, 1600, 2400, 3200, 4800ppmの組合せで取り込ませ、熱中性子ビームによる照射を行い細胞生存率を評価した。その結果、ホウ素化合物とガドリニウム化合物を最適な濃度割合で混合することによって治療効果を増強することができることが明らかとなった。ガドリニウム濃度が高すぎる場合、Gdの断面積が大きいために、ホウ素の中性子捕獲効果を減衰させてしまうと考えられる。