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鶴 大悟; 櫻井 真治; 中村 誠俊; 尾崎 豪嗣; 関 洋治; 横山 堅二; 鈴木 哲
Fusion Engineering and Design, 98-99, p.1403 - 1406, 2015/10
被引用回数:4 パーセンタイル:31.62(Nuclear Science & Technology)Carbon Fibre-reinforced Carbon (CFC) monoblock target for JT-60SA divertor is under development toward mass-production. A CFC monoblock, a CuCrZr cooling tube at the centre of the monoblock and a interlayer were bonded by vacuum brazing in a high temperature, into a target. After the bonding, strong tensile stress was generated in the CFC monoblock around the CuCrZr cooling tube in a room temperature condition due to difference of thermal expansions between CFC and CuCrZr. In the previous trial productions, only half targets passed the acceptance test. In this research, a new structure of the targets was proposed, to reduce residual thermal stress and to depress the degradation of heat removal capacity of the targets, toward the mass-production. Some measures were implemented on the proposed. The effectiveness of the measures were evaluated by numerical simulations. Thermal performance of target mock-ups with the proposed were evaluated.
芝間 祐介; 中村 誠俊; 正木 圭; 逆井 章
Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 5 Pages, 2015/05
原子力機構は、日欧協力でJT-60SA装置を建設中である。超伝導機器を極低温に維持するために導入されるクライオスタットは、ステンレス製の溶接構造で、高さ15.5m、最大直径13.5mである。このうち、最終閉止部の蓋(直径11.5m)を日本側が調達する。クライオスタットは常温で運転され、真空気密を満足することが要求される。本稿では、最上部に設置される閉止用の蓋と胴部の接続に、真空シールとして採用する隅肉溶接の機械特性について報告する。継手効率を考慮した脚長12mmの隅肉溶接を基準強度として、複数の脚長(6mm, 9mm)の試験片を用意して強度を比較することにより、溶着量の低減を検討した。その結果、脚長9mmの試験片で、荷重に対し基準強度を十分に包含することから、第一候補として疲労試験を行った。強度基準を振幅として2000回の両振り疲労試験を行い、破断しないことも確認した。これらの試験結果を踏まえ、隅肉溶接の閉止溶接への適用について報告する。
中村 誠俊; 櫻井 真治; 尾崎 豪嗣; 関 洋治; 横山 堅二; 逆井 章; 鶴 大悟
Fusion Engineering and Design, 89(7-8), p.1024 - 1028, 2014/10
被引用回数:5 パーセンタイル:35.84(Nuclear Science & Technology)JT-60SAのCFC(Carbon Fiber Composite)モノブロックダイバータターゲットは、1015MW/mの熱負荷を除熱する性能が要求される。製作時の熱処理で生じるCFCと冷却管の接合欠陥が除熱性能を低下するため、受入検査では、除熱性能の低いモノブロックターゲットをスクリーニングする必要がある。効率的に検査できる赤外画像検査の適用を検討した。赤外画像検査では、冷却管に95Cの温水を通水し、定常状態となってから、5Cの冷水を通水して生じるモノブロック表面の温度過渡応答を赤外線カメラで計測する。基準モノブロックと検査モノブロックの90Cから60Cの冷却時間の比較から、除熱性能を評価する。赤外画像検査及び、電子ビームによる熱負荷検査の結果と有限要素法解析からスクリーニング基準を作成した。具体的には、人工的な接合欠陥を加工したターゲットの検査結果を基に、大きさと位置が異なる多種の接合欠陥をモデル化した解析結果からスクリーニング基準を作成した。その結果を報告する。
西山 友和; 柳生 純一; 中村 誠俊; 正木 圭; 岡野 文範; 逆井 章
平成26年度北海道大学総合技術研究会報告集(DVD-ROM), 6 Pages, 2014/09
原子力機構では、幅広いアプローチ活動及びトカマク国内重点化装置計画で実施するサテライトトカマク装置(JT-60SA)の組立を開始した。JT-60SAの組立では、大型の構造物を規定された許容誤差の範囲で精度よく位置決めし設置するため、高精度で広範囲の三次元計測が可能なレーザートラッカーを使用した組立計測が必要である。組立位置はJT-60SA装置中心を原点とした絶対座標系によって管理するために、JT-60SA組立開始に先立ち、既設のベンチマークを利用し本体室の空間に架空の絶対座標系を構築した。さらに、絶対座標系をいつでも高い精度でレーザートラッカーに認識できるようにするために多くの基準点を壁や機器等に設けるとともに、2点の基準点で座標系の位置合わせを行う方法を採用した。3次元CADを使った基準点の写しと、それに伴う内在誤差の確認から、JT-60SAにおけるレーザートラッカーを用いた計測精度は、計算上0.4mm以下であることを確認した。さらに、絶対座標系へ位置合わせする際には、基準点の組み合わせによって大きな誤差が生じ、計測誤差を増大させる要因になることが明らかになった。これらの整備や誤差に対する知見を得ることにより、高精度に位置計測ができる環境が整い、JT-60SAの組立及び位置計測を順調に進めている。
山田 弘一*; 櫻井 真治; 中村 誠俊
FAPIG, (187), p.28 - 31, 2014/02
核融合エネルギーの早期実現に向けて日欧協力で「幅広いアプローチ(BA)活動」が実施されており、その中で核融合エネルギーの早期実現を目指した研究開発のために日本原子力研究開発機構でJT-60SAの建設が進められている。JT-60では、高加熱プラズマの維持時間が制限されていたため、真空容器下部に設置されるダイバータターゲットは炭素タイル(C/C材)のネジ止め構造の慣性冷却であったが、改造後のJT-60SAでは100秒間の高熱負荷環境に耐えるためモノブロック構造受熱タイルを冷却管に冶金的接合した強制冷却ダイバータが適用される。しかしながら、受熱タイルと冷却管とでは適用される材料の線膨張率が異なり、その材料接合部間で欠陥が生じやすく、その欠陥が断熱箇所となり所定の除熱性能を得ることが難しい。そのため、当該機器製作では、受熱タイル構造の改善を行うことで対応した。本稿では、高い除熱性能を満足させるダイバータターゲット製作での実施内容について報告を行う。
鈴木 貞明; 柳生 純一; 正木 圭; 西山 友和; 中村 誠俊; 佐伯 寿; 星 亮; 澤井 弘明; 長谷川 浩一; 新井 貴; et al.
NIFS-MEMO-67, p.266 - 271, 2014/02
日本原子力研究開発機構は、核融合エネルギーの早期実現に向けた幅広いアプローチ(BA)活動の一環として、日欧共同で実施されるサテライト・トカマク計画において超伝導トカマク装置(JT-60SA)の建設を行う。JT-60SAは、限られた空間に多くの主要機器を高精度で組み立てるため、3次元CADを用いた模擬計測を行うことにより、組立に必要となる機器の代表点を確認し、組立の成立性を検証するとともに3次元計測器(レーザートラッカー)を用いた位置計測方法を検討した。本講演では、JT-60SA組立の中で最も重要となるTFコイルの位置計測方法を含めた組立方法について述べる。
岡野 文範; 正木 圭; 柳生 純一; 芝間 祐介; 逆井 章; 三代 康彦; 神永 敦嗣; 西山 友和; 鈴木 貞明; 中村 誠俊; et al.
JAEA-Technology 2013-032, 32 Pages, 2013/11
日本原子力研究開発機構は、ITERを支援・補完する超伝導核融合実験装置(JT-60SA)の組立を2013年1月から那珂核融合研究所で開始した。既に解体された旧JT-60トカマク装置の一部(NB加熱装置等)とその施設を最大限に利用して、JT-60実験棟本体室にJT-60SAを組み立てる。組立の最初として、JT-60SAの基礎部であるクライオスタットベースを本体室ソールプレート上に設置した。クライオスタットベースは、直径約12m、高さ約3m、重量約250トンのステンレス製の架台である。欧州(スペイン)で製作され、7個の主要部品に分割して日立港に海上輸送され、日立港から大型トレーラーで那珂核融合研究所まで運搬した。仮固定作業では、本体室のベンチマークと仮固定位置を計測し、この結果に基づいてソールプレートの平面度とその高さを調整した後に、7個の主要部品を組み立て、設置した。レーザートラッカーを駆使して、絶対座標により定めた組立基準位置を目標に平面度と高さを調整して高精度で組み立てることができた。本報告書では、クライオスタットベースの輸送と組立作業について具体的な作業内容とその結果を報告する。
逆井 章; 正木 圭; 芝間 祐介; 櫻井 真治; 林 孝夫; 中村 誠俊; 尾崎 豪嗣; 横山 堅二; 関 洋治; 柴沼 清; et al.
Proceedings of 24th IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2012) (CD-ROM), 8 Pages, 2013/03
原子力機構では、幅広いアプローチ(BA)活動の一環として、日欧共同でサテライトトカマク装置JT-60SA(JT-60の改修装置)の建設を実施している。JT-60SA真空容器は断面形状がD型のドーナツ状の高真空を維持する容器で、直径10 m,高さ6.6 mである。トカマク装置であるJT-60SAでは真空容器内に電磁誘導でプラズマ電流を発生させる必要があるため一周抵抗を上げ、かつ運転時の電磁力に耐える強度を得るために、二重壁構造を採用した。この二重壁構造の真空容器はリブ板を介して内壁板と外壁板が溶接接続され、インボードの直線部は20度単位、アウトボードは10度単位で製作される。非常に溶着量が多い溶接となるため、溶接変形が技術課題となる。これを解決するため、最適な3つの溶接方法による自動溶接を選択し、溶接変形を低減した。現在、40度セクター3体が完成し、4体目の現地溶接組立を実施中である。下側ダイバータ用として、遠隔保守が可能なダイバータカセットを設計、開発し、実機を製作している。ダイバータカセットは10度単位で製作され、この上に設置される内側と外側ダイバータターゲット及びドームのプラズマ対向機器はモジュール化されている。外側ダイバータの一部に設置される、15MW/mの高熱負荷に耐えるモノブロックターゲットの製作に対応するため、受入試験としてサーモグラフィー試験の技術開発を行っている。
中村 誠俊; 芝間 祐介; 正木 圭; 逆井 章
Plasma Science and Technology, 15(2), p.188 - 191, 2013/02
被引用回数:1 パーセンタイル:0.00(Physics, Fluids & Plasmas)サテライトトカマク装置(JT-60SA)は、国際熱核融合実験炉(ITER)への支援研究、原型炉に向けた補完研究を担う。JT-60SAの機器のうち、真空断熱,放射線遮蔽及び主要機器を支持するクライオスタットを最終封止する上蓋の構造健全性を報告する。特に、クライオスタット胴部と上蓋の接続フランジを締結するクランプ構造について、重量,形状,剛性などを詳細に評価した。クライオスタット内部は、10Pa以下に排気して真空断熱するために、胴部と上蓋の接続フランジは外部から真空シール溶接される。真空排気することで、接続フランジ周辺の曲げ変形が、接続フランジを開くように作用するため、溶接部には、引張荷重が作用する。溶接部では、接続フランジの変形の径方向成分が、曲げモーメントとして作用する。真空シール溶接のみで、荷重を負担した場合、健全性を保つことが難しいため、溶接部への負荷を抑えるクランプ構造を検討した。クランプ構造を装着した場合の上蓋に発生する応力を評価し、健全性を確認したので報告する。
白岩 俊一*; 井手 俊介; 伊藤 智之*; 御手洗 修*; 内藤 磨; 小関 隆久; 坂本 宜照; 鈴木 隆博; 高瀬 雄一*; 田中 茂利*; et al.
Physical Review Letters, 92(3), p.035001_1 - 035001_4, 2004/01
被引用回数:50 パーセンタイル:83.98(Physics, Multidisciplinary)JT-60Uにおいて、電子サイクロトロン波/低域混成派及び位置制御コイルを使うことにより中心ソレノイドをほとんど用いずにプラズマ電流を立ち上げることに成功した。これにより、自発電流割合約90%の高閉込め先進トカマクプラズマを得ることができた。
岡野 文範; 正木 圭; 芝間 祐介; 柳生 純一; 西山 友和; 三代 康彦; 神永 敦嗣; 鈴木 貞明; 中村 誠俊; 逆井 章; et al.
no journal, ,
日本原子力研究開発機構は、ITERを支援・補完する超伝導核融合実験装置(JT-60SA)の組立を2013年1月から那珂核融合研究所で開始した。既に解体されたJT-60トカマク装置の一部(NB加熱装置等)とその施設を最大限に利用して、JT-60実験棟本体室にJT-60SAを組み立てる。組立の最初として、JT-60SAの基礎部であるクライオスタットベースを本体室ソールプレート上に設置した。クライオスタットベースは、直径約12m、高さ約3m、重量約250トンのステンレス製の架台である。欧州(スペイン)で製作され、7個の主要部品に分割して日立港に海上輸送され、日立港から大型トレーラーで那珂核融合研究所まで運搬した。仮固定作業では、本体室のベンチマークと仮固定位置を計測し、この結果に基づいてソールプレートの平面度とその高さを調整した後に、7個の主要部品を組み立て、設置した。本作業は、レーザートラッカーを駆使して、絶対座標により定めた組立基準位置を目標に平面度と高さを調整して高精度で組み立てることができた。
柳生 純一; 正木 圭; 鈴木 貞明; 西山 友和; 中村 誠俊; 佐伯 寿; 星 亮; 澤井 弘明; 長谷川 浩一; 新井 貴; et al.
no journal, ,
原子力機構は核融合エネルギーの早期実現に向けた幅広いアプローチ活動の一環として、欧州と共同で超伝導トカマク装置(JT-60SA)の建設を行う。JT-60SAは、2012年10月に解体が完了したJT-60の既存設備の一部を再利用して新たな機器を組立てる。そのため、JT-60の基準点を基にJT-60SAの絶対座標系を設定し、3次元計測器(Laser Tracker)を使用して組立位置の管理を行う。絶対座標系の原点はNBI等の既存設備との整合性を考慮して、JT-60SA運転時の装置中心とするが、この原点は架空の原点であるため実際に見ることはできない。このため、組立時及び組立後に利用しやすい建家の壁等に絶対座標系の参照点を複数設置して、Laser Trackerで常に原点が認識できるようにする。しかし、狭い空間で300を超える主要機器をドーナツ状に積み重ねながら組立てるため、その過程で各機器の代表点が見えない問題が存在する。そこで、3次元CADを用いた模擬計測を行い、全ての対象機器の代表点を確定することにより、組立に必要となる位置と姿勢を決定する位置計測方法の基本計画を立案した。さらに、組立時における精度評価を行い、組立精度に関する設計条件を確定した。
中村 誠俊; 芝間 祐介; 正木 圭; 逆井 章
no journal, ,
サテライトトカマク装置(JT-60SA)は、国際熱核融合実験炉(ITER)への支援研究,原型炉に向けた補完研究を担う。JT-60SAの機器のうち、真空断熱,放射線遮蔽及び主要機器を支持するクライオスタットの設計の現状と、その上蓋の構造健全性について報告する。クライオスタットはベース部及び胴部で構成され、胴部の上蓋で最終閉止する。ベース部は既に製作中であるが、胴部は設計中である。クライオスタットでは内部を10Paまで排気して真空断熱するため、組立て後に真空シール溶接をする。通常運転時には大気圧の他に、熱荷重及び電磁力が作用する。上蓋の構造健全性は、ボルト締結,真空シール溶接等を考慮して評価する必要がある。各荷重により発生する応力を分類したうえで健全性を評価し、必要に応じて補強を検討したので、その結果を報告する。
武智 学; 櫻井 真治; 中村 誠俊; 関 洋治; 尾崎 豪嗣; 横山 堅二
no journal, ,
JT-60Uの次期装置であるJT-60SAの最も重要な課題は高ベータ定常プラズマの維持である。定常高ベータ化には抵抗性壁モード(RWM)の安定化が必須であり、外部コイルを用いたフィードバック制御による安定化を予定している。ベーキング中の冷却が必要でないことを目的として、無機物を絶縁材に用いたケーブル(MIケーブル)を使用することを予定している。従来のキロアンペア級の大電流に対応したMIケーブルはシースに銅を使用していたが、RWM制御に必要な1-10kHz程度までの発生磁場に対するシールド効果を低減するためシースをステンレスに変更した物を新たに開発した。絶縁材には酸化マグネシウムを用いた。講演では試作したMIケーブルの試験について、接続試験,曲げ検査,加熱試験について報告する。また、弾性係数や耐力、接合部の健全性を調べるために行った強度試験とこれを模擬した3次元FEM強度解析、絶縁材の実効的な熱伝導率を計測するために行った赤外画像試験装置での試験とこれを模擬した3次元FEM熱解析の結果について、さらにこれらによって得られた物性値を用いたRWM制御コイルの運用時の熱及び応力のシミュレーション結果について報告する。
中村 誠俊; 櫻井 真治; 尾崎 豪嗣; 逆井 章; 関 洋治; 横山 堅二
no journal, ,
JT-60SAのCFC(Carbon Fiber Composite)モノブロックダイバータターゲットは、15MW/mの熱負荷に耐えるための除熱性能が要求される。スクリーニングを目的としたモノブロックダイバータターゲットの赤外画像検査方法を報告する。赤外画像検査では、冷却管に95Cの温水を通水し、定常状態となったところで5Cの冷却水を急激に冷却管に通水して生じるモノブロック表面の温度応答を赤外線カメラで計測することで、除熱性能を評価する。熱負荷試験と赤外画像検査の結果を、有限要素法解析を用いながら比較することで、赤外画像検査の除熱性能の評価の妥当性を調べた。赤外画像検査結果の評価精度に影響する要因について考察した。具体的には、CFCの密度と熱伝導率、スクリュー管の冷水の流速と熱伝達率、CFC表面の輻射率、気温、赤外線カメラの補正値、冷水及び温水の温度が挙げられる。その結果を報告する。
中村 誠俊; 櫻井 真治; 尾崎 豪嗣; 逆井 章; 関 洋治; 横山 堅二
no journal, ,
JT-60SAのCFC(Carbon Fiber Composite)モノブロックダイバータターゲットは、1015MW/mの熱負荷を除熱する性能が要求される。製作時の熱処理で生じるCFCと冷却管の接合欠陥が除熱性能を低下するため、受入検査では、除熱性能の低いモノブロックターゲットをスクリーニングする必要がある。効率的に検査できる赤外画像検査の適用を検討した。赤外画像検査では、冷却管に95Cの温水を通水し、定常状態となってから、5Cの冷水を通水して生じるモノブロック表面の温度過渡応答を赤外線カメラで計測する。基準モノブロックと検査モノブロックの90Cから60Cの冷却時間の比較から、除熱性能を評価する。赤外画像検査及び、電子ビームによる熱負荷検査の結果と有限要素法解析からスクリーニング基準を作成した。具体的には、人工的な接合欠陥を加工したターゲットの検査結果をもとに、大きさと位置が異なる多種の接合欠陥をモデル化した解析結果からスクリーニング基準を作成した。その結果を報告する。
芝間 祐介; 正木 圭; 中村 誠俊; 神永 敦嗣; 三代 康彦; 櫻井 真治; 柴沼 清; 逆井 章
no journal, ,
原子力機構では、日欧共同サテライトトカマクプログラムの一環として、超伝導トカマク装置JT-60SAを建設中である。装置の大型容器構造として、真空容器(150トン)とクライオスタット(610トン)に焦点を当てて、設計と製作の現状を述べる。これらは、構造規格にASME BPVC Section VIII Division 2を基本として設計されている。真空容器では、大半径10m,高さ6.6mの低コバルトステンレス鋼316L製の二重壁トーラス構造で、高いトロイダル一周抵抗と設計荷重に耐えうる軽構造を両立し、日本側で製作される。また、クライオスタットでは、装置を包括する大半径14m,高さ16mの真空断熱容器を構成する低コバルトステンレス鋼304製の一重容器構造で、欧州側で製作される。これらの構造の現状の詳細を報告する。
中村 誠俊; 芝間 祐介; 正木 圭; 逆井 章
no journal, ,
サテライトトカマク装置(JT-60SA)は、国際核融合実験炉(ITER)への支援研究、原型炉に向けた補完研究を担う。JT-60SAの機器であるクライオスタットは、真空断熱が要求される。クライオスタットは、ベース部及び胴部で構成され、胴部の上蓋で最終閉止する。上蓋は、輸送のため、二分割して現地で組立て、クライオスタット胴体に接続する。真空断熱のため、上蓋の分割部、クライオスタット胴体との接続部を真空シール溶接する。現地での工程期間の短縮のため、真空シールの溶接量を小さくする必要がある。上蓋のフランジ周りにリブと補強板を追加する補強により、溶接量を低減させる設計検討を行った。また、通常運転時、及び内圧上昇時での真空シール溶接の健全性を評価した。胴体接続部と上蓋分割部の変形を抑える補強部材を追加することで、溶接量を低減することを確認した。真空シール溶接の健全性及び疲労強度に問題はなかった。その結果を報告する。
中村 誠俊; 芝間 祐介; 正木 圭; 逆井 章
no journal, ,
真空断熱容器であるJT-60SAのクライオスタットは、ベース部と胴部で構成され、胴部の上蓋で最終閉止する。上蓋は、曲率8mの欠球形状であり、冷媒配管の支持のため、18個のポートを持つ。上蓋は、2分割で輸送され、組立時に、分割部をボルト締結し、クライオスタット胴部との接続部をクランプ締結する。真空断熱のため、溶接で真空閉止する。通常運転時には、クライオスタット内を10Paまで排気する。事故事象として、地震発生時と冷媒配管のHeリークによるクライオスタットの内圧上昇が想定される。通常運転時、及び内圧上昇時に対して真空シール溶接の健全性の担保に必要な上蓋の剛性を得るために、胴体接続部のフランジ構造、分割部のフランジ構造、フランジ周りの補強を検討した。製作性を考慮して、補強部材の削減を図り、真空シール溶接の補強に有効である径方向リブと強め輪の補強効果を調べた。地震発生時は、18個のクランプで上蓋の胴部からの落下を防止する。補強部材,フランジ,クランプの構造と上蓋の構造健全性について報告する。
鶴 大悟; 櫻井 真治; 中村 誠俊; 尾崎 豪嗣; 関 洋治; 横山 堅二; 鈴木 哲
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JT-60SAダイバータ用CFCモノブロックターゲットは、CFCモノブロックとCuCrZr冷却管をWCu中間層を挟んで真空ろう付けした構造となっている。ろう付け後には大きな残留熱応力が発生し、CFC内に割れが生じることでターゲットの伝熱性能劣化の原因となっていると考えられる。過去の先行量産では、歩留まりが低かったが、今後の本格量産に向け歩留まりを向上させる必要がある。本研究では、歩留まり向上のため、中間層材質変更、CFCにスリットを設ける、冷却管をプラズマ対向面に近づける、といった応力低減策を施した新たなターゲット構造を提案した。