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二宮 和彦*; 大澤 崇人; 寺田 健太郎*; 和田 大雅*; 長澤 俊作*; Chiu, I.-H.; 中村 智樹*; 他40名*
Meteoritics & Planetary Science, 59(8), p.2044 - 2057, 2024/08
被引用回数:1 パーセンタイル:73.79(Geochemistry & Geophysics)小惑星探査機「はやぶさ」2が持ち帰った小惑星リュウグウのサンプルは、太陽系の起源と進化を調べる上で重要である。ここでは、非破壊ミュオン元素分析法を用いて測定した123mgのリュウグウ試料の元素組成を報告する。3種類の炭素質コンドライトを用いたミュオンX線スペクトルから、元素組成とミュオンX線強度の関係を各元素について求めた。検量線は直線性を示し、リュウグウの元素組成は定量的に決定された。リュウグウの元素組成は、サンプル数が多いため、小惑星リュウグウの平均的なバルク元素組成を反映している。リュウグウの元素組成はオルグイユ(CI1)と類似しており、CI1に分類されるべきである。しかし、リュウグウのO/Si比はオルグイユのO/Si比より25%低く、オルグイユが地球に落下した後、地球物質によって深刻に汚染された可能性を示している。これらの結果は、リュウグウ試料が太陽系の固体物質としてCIコンドライトよりも代表的であることを示している。
松岡 萌*; Kagawa, Eiichi*; 天野 香菜*; 中村 智樹*; 巽 瑛理*; 大澤 崇人; 他51名*
Communications Earth & Environment (Internet), 4, p.335_1 - 335_12, 2023/09
被引用回数:10 パーセンタイル:93.28(Environmental Sciences)Cb型小惑星(162173)リュウグウからのリターンサンプルの可視近赤外(Vis-NIR)スペクトルは、非常に低い反射率値と吸収を示し、はやぶさ2のONC-TとNIRS3による観測と概ね一致した。注目すべき違いは、実験室サンプルのスペクトルでは、2.72mの金属OH吸収がリュウグウ表面のものと比べて2倍以上深くなっていることである。物性値や宇宙風化作用によるスペクトル変化の範囲を調べた室内実験から、リターンサンプルと小惑星表面のスペクトルの違いは、(1)多孔性、(2)粒子径、(3)宇宙風化作用の度合いの組み合わせで最もよく説明できると結論づけた。これらの効果は、Cb型小惑星間のスペクトル変動を説明することができ、これらの小惑星は同じCIコンドライト物質で構成されているが、異なる物理的性質と風化の度合いからなることが示唆される。リュウグウ表面全体のVis-NIRスペクトルが極めて均一であることと、地球近傍のS型小惑星(25143)イトカワの不均一なスペクトルを比較すると、S型小惑星と比較してCb型小惑星の方が宇宙風化が急速に進行していることを示している。Cb型小惑星の主成分は、無水珪酸塩に比べて融点が低く、物質強度も低い多孔質の含水珪酸塩であるため、惑星間塵の衝突による表面変質を受けやすいと考えられる。
大澤 崇人; 長澤 俊作*; 二宮 和彦*; 高橋 忠幸*; 中村 智樹*; 和田 大雅*; 谷口 秋洋*; 梅垣 いづみ*; 久保 謙哉*; 寺田 健太郎*; et al.
ACS Earth and Space Chemistry (Internet), 7(4), p.699 - 711, 2023/04
被引用回数:5 パーセンタイル:82.80(Chemistry, Multidisciplinary)小惑星試料中の炭素をはじめとする主要元素の濃度は、地球上の生命の誕生や太陽系の進化について非常に重要な情報を与えてくれる。ミュオンX線を用いた元素分析は、固体物質の元素組成を決定する最も優れた分析方法の一つであり、特にバルク試料中の軽元素濃度を非破壊で測定できる唯一の方法である。我々は、探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウから回収した貴重な微小試料中の炭素などの主要元素の濃度を測定するために、ミュオンX線を用いた新しい分析システムを開発した。この分析システムは、ステンレス製の分析チャンバー、クリーンな環境で小惑星サンプルを操作するためのアクリル製のグローブボックス、分析チャンバーを囲むように配置されたGe半導体検出器から構成されている。測定に重要なバックグラウンドレベルを含め、分析装置の性能は初期から後期まで大幅に向上した。フィージビリティスタディの結果、最新型のミュオンX線分析装置は、「はやぶさ2」のサンプルモデル中の炭素濃度を6日間の測定で10%以下の不確かさで決定できることがわかった。
中村 智樹*; 大澤 崇人; 他219名*
Science, 379(6634), p.eabn8671_1 - eabn8671_14, 2023/02
被引用回数:156 パーセンタイル:99.99(Multidisciplinary Sciences)1から8mmのリュウグウ粒子16個の鉱物学的,岩石学的、および物理的特性は、それらがCIコンドライトに最も類似していることを示している。磁硫鉄鉱中のCO含有水の存在は、母天体が太陽系星雲のHOおよびCOのスノーラインを越えた領域で形成したことを示しており、ここでは、リュウグウの鉱物学に基づくと、小さなコンドリュールやCa, Alを含む非常に限られた量の高温物質がある。流体-岩石反応は、低温,高pH、および水/岩石の質量比が1未満の還元条件で発生し、リュウグウのサンプルで最も変化の少ない断片として残っているかんらん石-輝石に富む岩相を、リュウグウサンプルの主要な岩相であるフィロケイ酸塩-炭酸塩に富むものに変えた。リュウグウの母体の流体から磁鉄鉱が結晶化したとき、原始太陽系星雲はまだ存在していた可能性がある。
Barucci, M. A.*; Reess, J.-M.*; Bernardi, P.*; Doressoundiram, A.*; Fornasier, S.*; Le Du, M.*; 岩田 隆浩*; 中川 広務*; 中村 智樹*; Andr, Y.*; et al.
Earth, Planets and Space (Internet), 73(1), p.211_1 - 211_28, 2021/12
被引用回数:18 パーセンタイル:82.30(Geosciences, Multidisciplinary)MMX赤外線分光計(MIRS)は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)のMMXミッションに搭載されているイメージング分光計である。MIRSは他の4つのフランス研究所との協力、フランス国立宇宙研究センター(CNES)の協力と財政支援、およびJAXAと三菱電機(MELCO)との緊密な協力によりパリ天文台で開発されている。この装置はMMXの科学的目的を完全に達成するべく設計されている。MIRSはフォボスとダイモスの表面組成の分析およびサンプリングサイトの選択時に使用される組成診断スペクトル機能を含む近赤外線スペクトルマップ機能をリモートで提供する。MIRSはまた、火星の大気、特に雲,塵,水蒸気などの空間的時間的変化についても観測を行う予定である。
北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 高木 靖彦*; 中村 智樹*; 廣井 孝弘*; 松岡 萌*; et al.
Nature Astronomy (Internet), 5(3), p.246 - 250, 2021/03
被引用回数:49 パーセンタイル:96.63(Astronomy & Astrophysics)2019年4月「はやぶさ2」ミッションは、地球に近い炭素質の小惑星(162173)リュウグウの人工衝撃実験を成功させた。これは露出した地下物質を調査し、放射加熱の潜在的な影響をテストする機会を提供した。はやぶさ2の近赤外線分光器(NIRS3)によるリュウグウの地下物質の観測結果を報告する。発掘された材料の反射スペクトルは、表面で観測されたものと比較して、わずかに強くピークがシフトした水酸基(OH)の吸収を示す。これは、宇宙風化や放射加熱が最上部の表面で微妙なスペクトル変化を引き起こしたことを示している。ただし、このOH吸収の強度と形状は、表面と同様に、地下物質が300Cを超える加熱を経験したことを示している。一方、熱物理モデリングでは、軌道長半径が0.344AUに減少しても、推定される掘削深度1mでは放射加熱によって温度が200Cを超えて上昇しないことが示されている。これは、リュウグウ母天体が放射加熱と衝撃加熱のいずれか、もしくは両方により熱変化が発生したという仮説を裏付けている。
北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 荒井 武彦*; 仲内 悠祐*; 中村 智樹*; 松岡 萌*; et al.
Science, 364(6437), p.272 - 275, 2019/04
被引用回数:282 パーセンタイル:99.70(Multidisciplinary Sciences)小惑星探査機はやぶさ2のターゲット天体であるリュウグウは、始原的な炭素質物質で構成されていると考えられている。はやぶさ2に搭載された近赤外分光計(NIRS3)によって、天体の表面組成を得た。天体全体の観測で、弱く細い吸収が2.72ミクロンに確認され、OHを含む鉱物の存在を示している。弱いOH吸収と低いアルベドは熱やショックによって変質を受けた炭素質コンドライトに似ている。OHバンドの位置はほとんど一定であり、衝撃片の集合によって形成されたリュウグウは組成的に均質であることを示している。
松岡 萌*; 中村 智樹*; 大澤 崇人; 岩田 隆浩*; 北里 宏平*; 安部 正真*; 仲内 悠祐*; 荒井 武彦*; 小松 睦美*; 廣井 孝弘*; et al.
Earth, Planets and Space (Internet), 69(1), p.120_1 - 120_12, 2017/12
被引用回数:6 パーセンタイル:20.07(Geosciences, Multidisciplinary)はやぶさ2に搭載されている近赤外分光計(NIRS3)の地上テストを行なってスペクトルの補正と評価の手法を確立した。粉末状にした炭素質隕石を試料として、FTIRで測定したスペクトルとの比較からNIRS3のスペクトルの補正方法を2つ提案した。また得られた反射スペクトルから小惑星表面の化学的分類方法について提案した。
岩田 隆浩*; 北里 宏平*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 荒井 武彦*; 荒井 朋子*; 平田 成*; 廣井 孝弘*; 本田 親寿*; 今栄 直也*; et al.
Space Science Reviews, 208(1-4), p.317 - 337, 2017/07
被引用回数:54 パーセンタイル:69.65(Astronomy & Astrophysics)C型小惑星リュウグウを目指す小惑星探査機ハヤブサ2に搭載された近赤外分光計NIRS3は1.8から3.2ミクロンまでの感度を持つ。NIRS3は小惑星の反射スペクトルを計測することで、3ミクロンバンドに現れる水に起因する吸収を検出することを目的としている。InAsフォトダイオードリニアイメージセンサと188Kでの動作を可能とする受動冷却システムによって、本分光計は十分な感度とダークノイズを達成できる。NIRS3フライトモデルは打ち上げ前に地上で性能評価実験が行われ、小惑星表面の水質変成度を決定できるだけのSN比があることが確認された。小惑星表面の計測では、小惑星の熱変性度や、炭素質コンドライトとの対応関係を明らかにできるだろう。
尾上 哲治*; 佐藤 保奈美*; 中村 智樹*; 野口 高明*; 日高 義浩*; 白井 直樹*; 海老原 充*; 大澤 崇人; 初川 雄一; 藤 暢輔; et al.
Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America, 109(47), p.19134 - 19139, 2012/11
被引用回数:41 パーセンタイル:71.94(Multidisciplinary Sciences)日本の上部三畳系深海底堆積物から、天体衝突の証拠である「Niに富むマグネタイト粒子」、「スフェルール」、「白金族元素異常」を報告した。特に白金族元素のひとつであるイリジウムは41.5ppbという高い値を示し、恐竜の絶滅で有名な白亜紀/古第三紀(K/Pg)境界に匹敵する異常値であることが示された。堆積物中に含まれる微化石(放散虫、コノドント)の検討から、天体衝突の起こった年代は三畳紀後期ノーリアン中期(約2億12001600万年前)であることが明らかになった。この時代は天体衝突クレーターが数多く報告されている時代として知られており、カナダのManicouaganクレーター(直径100km)が本研究で発見した天体衝突イジェクタ層を形成したクレーターとして可能性が高いと考えられる。本発見を契機として、今後世界各地のノーリアン中期の地層から、Manicouaganクレーターに由来すると思われる天体衝突の証拠が見つかると考えられる。
長尾 敬介*; 岡崎 隆司*; 中村 智樹*; 三浦 弥生*; 大澤 崇人; 馬上 謙一*; 松田 伸太郎*; 海老原 充*; Ireland, T.*; 北島 富美雄*; et al.
Science, 333(6046), p.1128 - 1131, 2011/08
被引用回数:131 パーセンタイル:94.74(Multidisciplinary Sciences)はやぶさが回収した小惑星イトカワの岩石粒子中の希ガス同位体組成を測定した結果、月試料に匹敵する高い濃度の太陽風起源He, Ne, Arを確認した。これらの希ガス組成は繰り返されたインプランテーションと、イトカワ上のレゴリス粒子同士の摩擦によってHeに富んだリムの除去による選択的Heの損失によって説明可能である。イトカワ上のレゴリスの照射時間はわずか1000万年未満であり、小さな小惑星上の物質が容易に宇宙空間に散逸してしまうことを反映している。
須黒 寿康; 能登屋 信; 西川 義朗*; 中村 亮将*; 澁谷 朝紀; 黒羽 光彦; 亀井 玄人
JNC TN8430 2004-004, 27 Pages, 2005/01
TRU廃棄物処分の安全評価上不可欠なプルトニウム(Pu)のセメント材料に対する収着データを取得した。処分環境として(1)還元的であり,(2)廃棄物に相当量の硝酸塩が含まれることを考慮し,極低酸素濃度(1ppm以下),還元条件でNaNO濃度を変数(00.5M)として普通ポルトランドセメント(OPC)に対するバッチ式収着試験を行った。プルトニウムの初期添加量として,2.8410Mの1ケース,液固比は100mL g$-1及び1000mL$g$-1の2ケースとした。温度25$pm$5$circC$,試験期間7,14,28日でいずれも振とうは行わなかった。その結果,PuのOPCに対する分配係数(Kd,mL/$g)の値は,液固比100の場合501000mL g,同様に1000mL gの場合10010000mL gの範囲となった。これらのKd値については,試験期間の経過に伴い分配係数が上昇する傾向が示された。これらの結果に基づき,著者らはPuのOPCへの保守的なKd値として50を推奨する。
尾上 哲治*; 佐藤 峰南*; 中村 智樹*; 初川 雄一; 大澤 崇人; 藤 暢輔; 小泉 光生
no journal, ,
上部トリアス深海堆積物中にはマイクロスフェルールや富ニッケル含有スピネルが見つかっているが、この層中にイリジウムの高度な濃度異常が見いだされた。微化石の研究よりこの地層年代を2億1500万年前と同定できた。この地層の生成年代と同時期に起きたカナダにある100キロメーターの直径を持つマニコーガンクレータからの衝突噴出物の影響に関する報告を行う。
佐藤 峰南*; 尾上 哲治*; 中村 智樹*; 野口 高明*; 初川 雄一; 大澤 崇人; 藤 暢輔; 小泉 光生
no journal, ,
美濃帯南部にある上部トリアス系層状チャート中で発見された高ニッケル含有スピネル試料中にイリジウムの異常濃度を発見した。高濃度のイリジウムの起源として地球外物質衝突が最も有力な候補であり、この地層の年代(2億1550万年)よりカナダにある直径100キロメートルのマニコーガンクレータによる衝突事象において放出されたイジェクターと考えられる。イリジウム分析のみならず、シンクロトロンX線回折分析などを通して得られた知見の発表を行った。
Takir, D.*; 北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 荒井 武彦*; 仲内 悠祐*; 中村 智樹*; et al.
no journal, ,
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機・サンプルリターンミッション「はやぶさ2」は、地球近傍小惑星Ryuguに到着した。この小惑星は、原始的な炭素質天体に分類される。ここでは、「はやぶさ2」探査機に搭載された近赤外線分光器(NIRS3)の最近の観測結果を報告する。この観測は、リュウグウの表面組成の直接測定と、リターンサンプルのコンテクストを提供する。NIRS3は、観測された表面全体に2.72マイクロメートルを中心とする弱く狭い吸収特性を検出した。この吸収特性は、OHを含む鉱物の存在に起因する。また、NIRS3の観測により、リュウグウは探査機による近接観測で最も暗い天体であることが明らかになった。OHの強度と低いアルベドから、熱衝撃変成された、あるいは炭素に富む宇宙風化した始原的な水和炭素質コンドライトと一致する。
山岸 明彦*; 横堀 伸一*; 橋本 博文*; 矢野 創*; 今井 栄一*; 奥平 恭子*; 河合 秀幸*; 小林 憲正*; 田端 誠*; 中川 和道*; et al.
no journal, ,
ISS-JEM(国際宇宙ステーション・日本実験棟)曝露部上での微生物と生命材料となり得る有機化合物の天体間の移動の可能性の検討と微小隕石の検出及び解析実験を提案し[有機物・微生物の宇宙曝露と宇宙塵・微生物の捕集(たんぽぽ)]、2013年度に実験開始を実現するため、準備を進めている。超低密度エアロゲルを長期間曝露し、惑星間塵や宇宙デブリを含む微粒子を捕集するとともに、新規に開発したエアロゲルの利用可能性を検証する。捕集された微粒子とそれが形成する衝突痕に対して、微生物又は微生物関連生体高分子の検出を試み、ISS軌道での地球由来微生物の存在密度の上限を推定する。また、微生物を宇宙曝露することにより、微生物の宇宙環境での生存可能性と生存に影響を与える環境因子について推定を行う。そこから、地球由来微生物の惑星間移動の可能性を検討する。さらに、宇宙塵に含まれて地球に飛来する有機物が宇宙空間で変成する可能性を検討する。実際の運用では、同装置は汎用曝露装置(ExHAM)に固定され、きぼう与圧部エアロックからロボットアームによって同曝露部に設置され、一定時間曝露された後に再度同ルートで回収、有人帰還船に搭載して地球に帰還する予定である。本講演では、本計画の概要と打上げ一年前の準備状況等について報告する。
大澤 崇人; 二宮 和彦*; 中村 智樹*; 高橋 忠幸*; 寺田 健太郎*; 圦本 尚義*; 野口 高明*; 岡崎 隆司*; 薮田 ひかる*; 奈良岡 浩*; et al.
no journal, ,
2020年から2021年にかけてJ-PARC行われたミュオン捕獲特性X線分析の実験について報告する。4回の予備実験を経て分析手法は大幅に発展し、2021年7月に小惑星リュウグウの試料の分析に成功した。その経緯について放射化学的視点から解説する。