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報告書

地下水流動解析コードMIG2DF第2版の開発

高井 静霞; 木村 英雄*; 打越 絵美子*; 宗像 雅広; 武田 聖司

JAEA-Data/Code 2020-007, 174 Pages, 2020/09

JAEA-Data-Code-2020-007.pdf:4.23MB

計算コードMIG2DFは、放射性廃棄物地中処分の安全評価を目的とした多孔質媒体中における地下水流・核種移行解析コードとして、平成4年に第1版が開発された。MIG2DF第1版では、2次元(鉛直断面・水平面および軸対称3次元)の有限要素法によるモデルに対し、密度を考慮した飽和-不飽和地下水流解析及び核種移行解析を行うことが可能である。一方放射性廃棄物地中処分では、長期的な地質・気候関連事象として、サイトに応じた隆起・侵食による地形変化や、沿岸域においては海水準変動に伴う塩淡境界の変化による地下水流動への影響を合わせて考慮する必要がある。こうした事象に対する評価手法を整備するために、本グループではMIG2DF第1版に対する改良、および、非定常な地形変化に対応したMIG2DFによる解析を可能とするための外部プログラムの整備を行っている。これらの開発のうち、本報告書ではMIG2DF第1版を改良した第2版について、その構成・解法・使用方法・検証計算を示す。また本報告書では、整備したMIG2DFの複数の外部プログラムのうち、地下水流路解析コード(PASS-TRAC)、解析用データセット作成コード(PASS-PRE)、および、ポスト表示コード(PASS-POST)についても構成・解法・使用方法を示す。

論文

国際核融合エネルギー研究センターの高性能計算機システムHeliosを利用した国内シミュレーション研究プロジェクトの進展

石澤 明宏*; 井戸村 泰宏; 今寺 賢志*; 糟谷 直宏*; 菅野 龍太郎*; 佐竹 真介*; 龍野 智哉*; 仲田 資季*; 沼波 政倫*; 前山 伸也*; et al.

プラズマ・核融合学会誌, 92(3), p.157 - 210, 2016/03

幅広いアプローチ協定に基づいて国際核融合エネルギー研究センター(IFERC)の計算機シミュレーションセンター(CSC)に設置された高性能計算機システムHeliosは、2012年1月に運用を開始し、日欧の磁気核融合シミュレーション研究に供用され、高い利用率の実績を示すとともに、炉心プラズマ物理から炉材料・炉工学にわたる広い分野で多くの研究成果に貢献している。本プロジェクトレビューの目的は、国内の大学や研究機関においてHeliosを利用して進められているシミュレーション研究プロジェクトとその成果を一望するとともに、今後予想される研究の進展を紹介することである。はじめにIFERC-CSCの概要を示した後、各研究プロジェクト毎にその目的、用いられる計算手法、これまでの研究成果、そして今後必要とされる計算を紹介する。

論文

Exploring phase space turbulence in magnetic fusion plasmas

渡邉 智彦*; 井戸村 泰宏; 前山 伸也; 仲田 資季; 洲鎌 英雄*; 沼波 政倫*; 石澤 明宏*

Journal of Physics; Conference Series, 510, p.012045_1 - 012045_11, 2014/05

 被引用回数:1 パーセンタイル:49.83(Computer Science, Interdisciplinary Applications)

配位空間と速度空間を含む位相空間において分布関数と電磁場の揺らぎを伴うプラズマ乱流が発展する。磁場核融合プラズマにおける分布関数の詳細構造を超並列計算機上で実行されるジャイロ運動論シミュレーションによって明らかにした。ドリフト波乱流のジャイロ運動論シミュレーションによって位相空間におけるエントロピー移送、ヘリカル磁場による帯状流の増大と輸送低減を示した。最先端の高性能数値計算をイオンスケールと電子スケールを含むマルチスケール乱流シミュレーション、および、ITER規模の大域的乱流輸送シミュレーションに適用した。

報告書

地下水の地球化学データに基づく地下水流動評価方法の検討,2; 幌延地域への適用例(受託研究)

酒井 隆太郎; 武田 聖司; 宗像 雅広; 木村 英雄

JAEA-Research 2013-006, 18 Pages, 2013/07

JAEA-Research-2013-006.pdf:2.77MB

放射性廃棄物の地層処分では、人間社会への核種移行を信頼性高く評価するため、地下深部の広域地下水流動を評価することが重要である。我が国の堆積岩地域には、地下深部に停帯性の化石塩水が広く分布しており、天水の侵入・希釈によって中間的な塩分濃度を持つ混合水が浅部に形成されている。混合水の水質形成は、化石塩水の組成と地下水流動によって影響を受けている。このため、本研究では、混合水中のCl/$$delta$$$$^{18}$$O比をトレーサーとして幌延地区を対象として、地下水流動が水質形成プロセスに与える影響について解析的検討を行った。解析では、幌延地区を模擬したCl/$$delta$$$$^{18}$$Oの初期地下水分布を設定したうえで、天水による洗い出し解析を実施した。その結果、天水と化石塩水との混合水のCl/$$delta$$$$^{18}$$O比から推定される地下水移動量は、地下水流速から算出された移動量とおおむね一致することから、混合水のCl/$$delta$$$$^{18}$$O比は地下水流動の評価に有用であることが示された。

論文

TRU廃棄物の地層処分における高アルカリ性地下水の拡がりに関する地球化学-物質移行解析による検討

武田 聖司; 西村 優基; 宗像 雅広; 澤口 拓磨; 木村 英雄

原子力バックエンド研究(CD-ROM), 19(2), p.23 - 38, 2012/12

TRU廃棄物の地層処分の安全評価においては、多量のセメント系材料を使用した処分施設から溶出する高アルカリ性地下水が母岩のバリア機能へ影響を及ぼす可能性が懸念されている。本研究では、セメント系材料から溶出する高アルカリ成分が母岩に及ぼす影響を定量的に検討するため、所定の処分システムと地下水流動場を設定したうえで、地球化学反応と物質移行との連成解析を実施して母岩領域における高アルカリ成分の拡がりを解析した。二次鉱物の生成の有無と母岩の水理特性の影響に着目した解析を実施した結果、二次鉱物としてのゼオライトの生成が高アルカリ成分の拡がりや二次鉱物の沈殿量に影響することがわかった。また、地下水流速を10倍速く設定した場合、より広範囲に高アルカリ成分が拡がることが示された。これは高アルカリ成分を中和する化学反応が、母岩の溶解反応速度によって制限されているためと推察された。

報告書

地下水の地化学データに基づく地下水流動評価方法の検討; 幌延地域の例(受託研究)

酒井 隆太郎; 宗像 雅広; 木村 英雄

JAEA-Research 2011-054, 19 Pages, 2012/03

JAEA-Research-2011-054.pdf:2.07MB

放射性廃棄物の地層処分では、人間社会への核種移行を信頼性高く評価するため、地下深部の広域地下水流動を評価することが重要である。地下深部には地下水起源,地下水流動特性の異なる複数の地下水システムが存在する可能性があるため、地下水システムの流動特性や地下水システム間の流動境界を把握する必要がある。このため、本稿では地下水データが比較的豊富な幌延地域を対象に地下水の地化学データを用いた地下水流動特性,流動境界の評価方法について検討した。地下水の主成分分析を用いた混合解析を実施し、主成分分析によって抽出された起源水の地下水年代、地下水中に含まれる微量元素の特徴を調査した結果、天水の浸透下限は地下200m-400mであり、それ以深には天水の関与しない深部地下水が存在することが明らかとなった。さらに、大曲断層周辺の深度400-600m以深の高間隙水圧水は断層を通して地表に湧出している可能性があることが示された。

報告書

広域地下水流動モデル検証のためのデータ整備方法の検討; 幌延地域,新潟堆積盆の例(受託研究)

酒井 隆太郎; 宗像 雅広; 木村 英雄; 大岡 政雄*; 瀬口 真理子*

JAEA-Research 2011-029, 24 Pages, 2011/11

JAEA-Research-2011-029.pdf:3.67MB

放射性廃棄物の地層処分では、人間社会への核種の地下水移行を信頼性高く評価するため、地下深部の広域地下水流動モデルの検証方法の構築が重要である。地下深部には地下水起源,地下水流動特性の異なる複数の地下水システムが存在する可能性があるため、地下水システムの流動特性や流動境界を検証する必要がある。このため、本稿では地下水データが比較的多く存在する幌延地域と新潟堆積盆を事例対象として、深度方向の水理,地下水化学,熱,地下水年代等の指標データの空間分布の比較・検討を行うことにより、流動特性や流動境界に関する評価方法の検討を行った。幌延地域(北進地区)では、地化学データを用いた混合解析によって地下水起源を推定するとともに、熱データ,地化学データの空間分布を比較することにより、流動特性や流動境界の評価が可能であることが示された。また、新潟堆積盆(長岡地区)においても同様に地化学データを用いた混合解析,水理データ,地化学データの空間分布の比較を行うことによって、流動特性や流動境界の評価が可能であることが示された。

論文

堆積岩分布地域における地形変化のモデル化に関する研究; 房総半島における検討

花谷 育雄; 宗像 雅広; 木村 英雄; 三箇 智二*

原子力バックエンド研究(CD-ROM), 18(1), p.3 - 23, 2011/06

高レベル放射性廃棄物の地層処分においては、その長期的な安全性を確保するうえで、地下水流動に伴う人間社会への核種移行を評価する必要がある。本研究はその評価手法整備の一環として、地形変化による長期的な地下水流動への影響を評価するために、堆積岩分布地域である房総半島の4河川を対象として、河床縦断形変遷のシミュレーションを実施し、線的侵食プロセスを再現するとともに、氷期$$sim$$間氷期の1サイクル分に相当する12.5万年間の侵食量を求めた。その結果、4河川ともほぼ類似したパラメータを使用して河床縦断形の再現ができた。また、房総半島の場合は地質が比較的軟らかいため従順化しやすく、隆起速度に見合った河床縦断形に変化することがわかった。地域的には、内湾に注ぐ河川と外洋に注ぐ河川とでは異なる地形変化を生じ、前者では期間を通じて河床高度があまり変わらず、海域は広範囲にわたって凹型の縦断形が現れるのに対し、後者では海水準変動の影響が大きく、期間中に河床高度が20$$sim$$30m程度変化するとともに、現在の水深が30m以深の海域に凸型の縦断形が現れることが明らかになった。

論文

北海道北部地域を対象とした涵養量評価

池田 誠; 宗像 雅広; 酒井 隆太郎; 木村 英雄; Jia, H.*; 松葉 久*

日本地下水学会2011年春季講演会講演要旨, p.86 - 91, 2011/05

本研究の目的は、分布型タンクモデルを用いて北海道北部地域を対象に涵養量の評価手法について検討を行うことである。対象地域が冬期に積雪、春期に融雪を伴う地域であるので、これらの現象を再現する積雪・融雪モデルも別途設置している。タンクモデルを構築した後に、メッシュ気候値2000の月降水量を入力データとする水収支計算を行った。水収支計算での蒸発散量は、衛星画像解析から得られた土地被覆分類からアルベドを考慮したマッキンク法を用いて推定を行った。構築したモデルの再現性の検証を行うため、対象地域内で河川流量を有する流域において水収支シミュレーションを実施し、良好な再現性を確認した。再現性を得られた際のパラメータを用いて、水収支計算を行い涵養量の評価を行った。その結果、年間の涵養量は1kmグリッドあたり平均で24.6mmであった。また、対象地域全体で年間降水量に対する涵養量の割合は2.0%となり、対象地域における涵養量は非常に少ないことが示唆された。本研究で構築した分布型タンクモデルを用いることで、対象地域における水循環を俯瞰し、地形・地質特性を考慮した広域的な涵養量評価が可能となった。

報告書

広域地下水流動モデル検証のためのデータ整備方法の検討; 房総半島の例

酒井 隆太郎; 宗像 雅広; 木村 英雄; 市川 八州夫*; 中村 克*

JAEA-Research 2010-066, 20 Pages, 2011/03

JAEA-Research-2010-066.pdf:2.26MB

放射性廃棄物の地層処分では、人間社会への核種の地下水移行を信頼性高く評価するためには、地下300m以深の処分深度を含む広域地下水流動のモデル化方法及び地下水流動モデルの検証方法の構築が重要である。このため、本稿では井戸データが比較的多く存在する房総半島を対象事例とし、水理,地下水化学,熱,地下水年代等の複数の指標を検証データとする検証項目の評価方法について評価スケールに応じた検討を行った。検討の結果、広領域としての房総半島全域においては、既往の地下水化学データや熱データから概略の淡水,塩水の地下水賦存状況や地下水流動形態の把握が可能である。一方、房総半島沿岸域の狭領域の場合、深部のNa-HCO$$_{3}$$型地下水と地表水とは同一の地下水混合系にあり、重力ポテンシャルを駆動力とする地下水流動の影響は塩水/淡水境界まで及んでいることが推察されたことから、複数種のデータを用いることによって、地下水流動特性,地下水流動境界の推定がある程度可能であることが明らかとなった。

論文

安全評価手法の適用性にかかわる調査ボーリング

宗像 雅広; 松末 和之; 久田 公一; 木村 英雄

岩の力学ニュース, (98), p.17 - 20, 2011/01

本調査ボーリングの目的は、地下水流動評価における検証に必要なデータを現地において取得し、解析結果と得られた観測データとの比較・検討を通して、地下水流動評価手法及びその検証にかかわる技術的課題を取りまとめることで、総合的な検証手法を整備することである。本調査では、幌延URLの東側に位置する涵養域で掘削長710mのボーリング掘削(SAB-2孔)と原位置試験等を行っている。また、幌延URLの西側に位置する流出域において、掘削長160mのボーリング掘削を2孔(SAB-3, 4)と原位置試験等を行う予定である。平成21年度では、SAB-2孔において460mまでの掘削と原位置試験等を行った。3区間で水理試験を実施した結果、間隙水圧から判断して、3区間とも被圧状態にあり、透水係数は、10$$^{-8}$$$$sim$$10$$^{-9}$$(m/sec)のオーダーであった。平成22年度は流出域でのボーリングからのデータとともに、地質学的,水理学的な解釈を行い、地下水流動解析結果の評価を行うことにしている。

論文

幌延地域における周氷河地形の解析的研究

花谷 育雄; 宗像 雅広; 木村 英雄; 三箇 智二*

原子力バックエンド研究(CD-ROM), 17(2), p.55 - 70, 2010/12

高レベル放射性廃棄物の地層処分の安全評価に資するため、日本原子力研究開発機構では、広域を対象とした長期的な地下水流動評価手法の整備を進めている。本研究はその一環として、将来的な寒冷気候の到来に伴った地下水流動状況を予測評価するために、凍土が形成されていた可能性の高い北海道幌延地域を対象として、空中写真と高精度DEM(数値標高モデル)を使用した地形解析を実施した。その結果、氷期の幌延地域では周氷河性の平滑斜面が広く発達し、後氷期に入ると降水量の増大により平滑斜面が侵食されて後氷期斜面が形成されたが、この後氷期の侵食作用は対象地域内で一様ではなく、地質の違いによって明瞭な差があることがわかった。すなわち、勇知層や更別層では平滑斜面の60%以上が既に侵食され、一部では谷の切り合いにより稜線高度が低下していた。一方、声問層や稚内層では水系密度が低く、平滑斜面の40%未満を侵食するに留まっていた。また、後氷期に形成された谷は、声問層以上の比較的浅い谷と稚内層以下の比較的深い谷とに分類できることがわかった。

論文

堆積軟岩の透水係数に与える影響要因に関する一考察

酒井 隆太郎; 宗像 雅広; 木村 英雄; 大岡 政雄*; 亀谷 裕志*; 細田 光一*

第21回全国地質調査業協会連合会「技術フォーラム」講演集(CD-ROM), 2 Pages, 2010/11

本発表は、高レベル放射性廃棄物の地層処分が沿岸立地である場合、長期的な海面変化による水質変化が、地下施設周辺の地下水流動場の透水性に与える影響について評価・検討するものであり、処分施設の安全性評価の観点から重要な研究である。まず、既存文献情報に基づき、岩盤の透水性に影響を及ぼす要因である亀裂分布の変化,応力変化,温度,水質等の調査を行い、それら要因による影響の程度を検討した。加えて、十分な知見,データの不足している水質による影響を明らかにするため、水質条件を変化させた室内透水試験を行った。今回用いた試料は、産業技術総合研究所が平成20年度採取した幌延サイトにおけるボーリング(SAB-1孔)試料(泥岩)であり、海面変化による塩水,淡水の交替を想定し、同一深度の試料を用いて水質条件のみを変化させた場合の透水係数への影響を考察した。この結果、周囲の地下水が塩水よりも淡水条件下のほうが透水係数にして0.6倍小さくなる結果を得た。今後、他の岩種についての検討事例を増やし、長期的な地下水流動解析における透水係数の時間変化の不確実性の軽減に役立てる予定である。

論文

分布型タンクモデルを用いた涵養量評価

池田 誠; 宗像 雅広; 酒井 隆太郎; 渕脇 博孝; 木村 英雄; 松葉 久*

日本地下水学会2010年秋季講演会講演要旨, p.282 - 287, 2010/11

本研究は、北海道北部に位置する幌延地域を包括する天塩川流域を対象に、分布型タンクモデルを構築し、流域内の涵養量を評価することを目的とする。当該地域は、冬季に積雪、春季に融雪を伴う地域であるため、積雪・融雪を再現するモデルも設置している。モデルの構築を行った後に、気象データ(メッシュ気候値2000),地質データ(国土数値情報)を用いて流域内での水収支シミュレーションを実施し、タンクモデルからの流出量と実測河川流量との比較からモデルの再現性の検討を行い流域内の毎月の涵養量を評価した。その結果、月平均で1.8mmの涵養量であると評価できた。融雪によって水量が増加する時期では涵養量が増加し、冬期の積雪により水量供給が減少する時期では貯留量の減少に伴い、涵養量の減少が示され、融雪の開始前後では涵養量が大きく異なる結果となった。また、月ごとの涵養量が月降水量に対して単純にどの程度の割合であるかについて検討を行ったところ、積雪・融雪の影響を受ける期間を除く7月から10月までの各月では、約6%前後となったことから、当該地域における月降水量に対する月涵養量の割合は約6%であることが示唆された。

報告書

高レベル放射性廃棄物地層処分の安全性の評価; 地層処分システムの不確かさに対する確率論的解析手法の試適用(受託研究)

武田 聖司; 山口 徹治; 長澤 寛和; 渡邊 正敏; 関岡 靖司; 神崎 裕; 佐々木 利久; 落合 透; 宗像 雅広; 田中 忠夫; et al.

JAEA-Research 2009-034, 239 Pages, 2009/11

JAEA-Research-2009-034.pdf:33.52MB

地層処分の安全評価では、安全性を評価すべき時間枠が極めて長く、また、評価すべき処分システムの空間スケールが数km以上にわたることによる不確かさの把握が重要である。こうした処分システムの時間的及び空間的広がりに起因した不確かさは、その成因に着目すると、処分システムの構成要素(材料)の本質的な不均質性,構成要素で発生する現象の理解不足や予測の不確かさ,測定手法や工学技術の不完全さなどが考えられる。これらの不確かさは、研究開発の進展によりある程度低減あるいは定量化が可能である。本評価では、これらの不確かさを考慮して、高レベル放射性廃棄物の地層処分の安全性に関し、決定論的手法及びモンテカルロ法に基づいた確率論的手法を用いた解析を行った。おもに、人工バリアにかかわるシナリオ,モデル及びパラメータの不確かさが被ばく線量評価に与える影響を推定する方法を示し、その不確かさ影響解析を実施するとともに、得られた解析結果から今後も研究課題とすべき重要なモデルやパラメータを抽出した。

論文

堆積岩地域における広域地下水流動特性の評価方法に関する検討; 房総半島の一事例

酒井 隆太郎; 宗像 雅広; 木村 英雄

地下水学会誌, 51(4), p.311 - 329, 2009/11

広域地下水流動に関する評価手法確立のための調査の一環として、千葉県養老川流域の支流域において、河川流量観測、及び観測点付近の河川水,湧水,井戸水の水質,酸素・水素同位体比等の分析を行い、これらに基づいて当該領域の地下水流動に関する水文学的及び地化学的考察を行った。その結果、高透水性を持つ砂岩優勢互層(大福山)で涵養された(Na)Ca-HCO$$_{3}$$型地下水の大部分は、地層の走向方向に流動した後、Ca-HCO$$_{3}$$型地下水として中・下流域において流出するが、一部は深部まで流動してNa-HCO$$_{3}$$型地下水に進化した後、低透水性の砂泥互層の亀裂等を通じて下流域において流出する可能性が推定された。

報告書

天然事象の地下水流動系への影響シナリオの検討; 海面変化の例(受託研究)

酒井 隆太郎; 宗像 雅広; 木村 英雄

JAEA-Research 2008-122, 18 Pages, 2009/03

JAEA-Research-2008-122.pdf:6.57MB

放射性廃棄物の地層処分の安全評価では、天然事象等の地下水流動に与える影響に関する最新の科学的知見の集約とモデル化のための研究が重要である。本稿では、この研究の一環として、沿岸立地処分場の場合に避けて通ることのできない海面変化の地下水流動に与える影響についての検討を行った。その結果、沿岸域の地下水賦存状況や流動実態に基づけば、海面低下期に形成された氷期の淡水は、次期海進期には、透水性の低い海成粘土層の削剥により、海底への流出が起こり、さらに次期間氷期には、透水性の低い粘土層の堆積によって淡水は再び沿岸下に停滞する可能性がある。このため海面変化にかかわるシナリオにおいては、侵食・堆積を考慮した地下水流速や流動経路の変化、これに伴う地下水の化学特性の変化の可能性を考慮しておくことが重要であることが明らかとなった。

報告書

堆積岩地域における広域地下水流動に関する研究,2; 養老川流域の例

酒井 隆太郎; 宗像 雅広; 木村 英雄

JAEA-Research 2007-083, 38 Pages, 2008/01

JAEA-Research-2007-083.pdf:3.29MB

日本原子力研究開発機構では、千葉県の養老川流域を解析モデルの検証のための堆積岩モデル地区として調査を進めている。本稿では、広域地下水流動を評価する手法を確立するため、調査の一環として養老川支流の3流域(浦白川,芋原川,梅ヶ瀬川)において河川流量を観測すると同時に河川水,湧水、及び井戸水の水質,酸素・水素同位体組成の分析・検討を行った。その結果、流量観測及び水質分析結果からは、高い透水性を持つ砂岩で涵養された地下水が地層の走向方向に流動し、芋原川や梅ヶ瀬川流域に流出されるが、一部の地下水は傾斜方向へ約100m以深まで流動し、低透水性の砂泥互層を通って浦白川の中・下流域において流出している可能性が推定された。また、水質,同位体分析結果からは、流動地下水はすべて天水起源であり、おもに表層水タイプのNaCa-HCO$$_{3}$$型地下水かあるいは、進化したCa-HCO$$_{3}$$型地下水であるものの、浦白川や梅ヶ瀬川下流において流出している地下水の中には、Ca-HCO$$_{3}$$型地下水とは起源を異とする滞留時間の長いNa-HCO$$_{3}$$型地下水が存在することが明らかとなった。

報告書

地理情報システムによる広域地下水流動範囲の設定方法に関する検討(受託研究)

山川 正; 宗像 雅広; 木村 英雄; 兵頭 浩*

JAEA-Research 2007-039, 26 Pages, 2007/03

JAEA-Research-2007-039.pdf:4.68MB

放射性廃棄物の地層処分では、人間社会への核種移行を評価することが安全性を評価するうえで重要である。本研究では既往データを利用して、広域地下水流動の及ぶ範囲いわゆる広域地下水流動範囲を設定する方法について検討することを目的とした。対象地区は、広域地下水流動に及ぼす複雑な要因の少ない阿武隈山地都路地区を選定した。地理情報システムを利用して、おもに地表関連データから推定できる広域地下水流動範囲の設定を行った。その結果、都路村水盆における広域地下水流動範囲は、従来それを取り囲む尾根によって境されるとされてきたが、ポテンシャル流や断裂の存在を考慮すると、大滝根山及び常葉町水盆北部を含む地域に拡張されると理解すべきであることがわかった。

報告書

堆積岩地域における広域地下水流動に関する研究; 養老川流域の例

酒井 隆太郎; 宗像 雅広; 木村 英雄

JAEA-Research 2006-084, 16 Pages, 2007/01

JAEA-Research-2006-084.pdf:1.74MB

日本原子力研究開発機構では、千葉県の養老川流域を堆積岩モデル対象地区として事例調査を開始した。本研究では、養老川流域の井戸,河川,湧水の水試料を採取し、水温,水質,酸素・水素同位体比,放射性炭素同位体年代の測定による実測データをもとに、広域の地下水賦存状況について検討を行った。その結果、養老川流域にはCa-HCO$$_{3}$$型地下水,Na-HCO$$_{3}$$型地下水及び、塩水系地下水の3種類の地下水が分かれて賦存しており、それぞれの起源は、Ca-HCO$$_{3}$$型地下水は数千年前以降に涵養された地下水、Na-HCO$$_{3}$$型地下水は数千年$$sim$$2万年前の寒冷期に涵養された天水、そして塩水系地下水は約2万年前の化石塩水であることが明らかとなった。また、五井,馬立,養老温泉の3か所については、深度200$$sim$$400mから上昇したNa-HCO$$_{3}$$型地下水が地表近くまで到達していることが明らかとなった。

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