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松谷 悠佑; McMahon, S. J.*; Butterworth, K. T.*; 内城 信吾*; 奈良 一志*; 谷内 淑恵*; 嵯峨 涼*; 石川 正純*; 佐藤 達彦; 伊達 広行*; et al.
Physics in Medicine & Biology, 66(7), p.075014_1 - 075014_11, 2021/04
被引用回数:6 パーセンタイル:43.89(Engineering, Biomedical)腫瘍内の低酸素細胞は放射線抵抗性を示し、分割放射線療法の悪性進行を引き起こす。不均質な酸素条件下に存在する腫瘍に線量を付与させる場合、照射野内と照射野外の細胞間で伝達される細胞間シグナリングにより、両者の放射線感受性が変化することが知られている。しかしながら、強度変調照射下において低酸素症が放射線感受性へ与える影響については不明である。本研究では、2種類のがん細胞株(DU145とH1299)を使用して、低酸素症が、照射野内外の細胞に対する放射線感受性(DNA損傷と細胞死)へもたらす影響を研究した。細胞実験の結果から、低酸素症は照射野外の放射線感受性へ明らかに影響を与える一方、その低酸素症の影響の程度(酸素増感効果比)は照射野内細胞よりも小さいことがわかった。DNA損傷ならびに細胞死の両評価対象に対して、照射野外で低減される放射線感受性について一貫した傾向が示された。これらの成果は、強度変調放射線を活用して低酸素下の腫瘍を照射する際の治療計画時において、放射線誘発の細胞間シグナリングを考慮する重要性を示すものである。
小野 章*; Xu, J.*; Colonna, M.*; Danielewicz, P.*; Ko, C. M.*; Tsang, M. B.*; Wang, Y,-J.*; Wolter, H.*; Zhang, Y.-X.*; Chen, L.-W.*; et al.
Physical Review C, 100(4), p.044617_1 - 044617_35, 2019/10
被引用回数:70 パーセンタイル:98.53(Physics, Nuclear)2017年4月に開催された国際会議Transport2017において、重イオン核反応モデルの国際的な比較が議論された。重イオン加速器の安全評価や宇宙飛行士の被ばく評価等で重要な役割を果たすため、世界中で重イオン核反応の様々な理論モデルが開発されている。本研究では、辺の長さが20fmの直方体に320個の中性子と陽子をランダム配置し、それらが70fm/cの間に起こす散乱の回数やエネルギーを計算した。ここでは、特にパイオンやその前駆体であるデルタ共鳴の生成に注目して比較を行った。参加コードは、個々の粒子の時間発展を追うQMD型コードと、粒子の位置や運動量の確率分布を決めておき、散乱や崩壊が発生したときそれらを乱数サンプリングするBUU型コードがあり、発表者が用いたJQMDは前者に属する。本研究により、計算における時間刻みが各コードによる結果の差の主な原因であることが分かった。さらに、今後のJQMDの改良方針の策定に有益な知見を得ることができた。
Zhang, Y.-X.*; Wang, Y,-J.*; Colonna, M.*; Danielewicz, P.*; 小野 章*; Tsang, M. B.*; Wolter, H.*; Xu, J.*; Chen, L.-W.*; Cozma, D.*; et al.
Physical Review C, 97(3), p.034625_1 - 034625_20, 2018/03
被引用回数:111 パーセンタイル:99.01(Physics, Nuclear)2017年4月に開催された国際会議Transport2017において、重イオン核反応モデルの国際的な比較が議論された。重イオン加速器の安全評価や宇宙飛行士の被ばく評価等で重要な役割を果たすため、世界中で重イオン核反応の様々な理論モデルが開発されている。本研究はモデル間の共通点と差異を明らかにし、各モデルの問題点を明らかにした。比較において、辺の長さが20fmの直方体に320個の中性子と320個の陽子をランダム配置し、それらが時間発展に伴って起こす散乱の回数や散乱時のエネルギーなどを計算する条件が設定された。また、結果以外にも、理論モデルを構成するアルゴリズムについても比較を行った。発表者は重イオン核反応モデルJQMD(JAERI Quantum Molecular Dynamics)を用いて計算を行い、世界で開発されている15の計算コードによる計算結果と比較した。コードアルゴリズムの比較では、JQMDは必ず陽子から 優先的に衝突確率を計算し、その後に中性子の衝突を計算するため、物理描像の妥当性が指摘された。一方、JQMDは他のモデルとほぼ同じ計算結果を出すことも判明した。衝突回数や運動量の計算値が平均から2倍以上乖離するモデルもある中で、JQMDは本計算条件で安定した性能を発揮することが確認された。
奥村 進; 荒川 和夫; 福田 光宏; 中村 義輝; 横田 渉; 石本 貴幸*; 倉島 俊; 石堀 郁夫; 奈良 孝幸; 上松 敬; et al.
AIP Conference Proceedings 600, p.330 - 332, 2001/00
JAERI AVFサイクロトロンにおいて、ビーム電流を長時間一定に保つにはしばしば磁場調整が必要となっている。NMRプローブによる磁場測定と白金測温抵抗体による温度測定から、磁場と電磁石の鉄心温度との間に相関関係があることがわかった。メインコイルからの熱が主な原因となって鉄心温度が上昇し、ビームの不安定現象を引き起こしている。鉄心への熱を遮断するために鉄心とメインコイル間に温度制御した銅板を挿入した。それに加えて、ポール先端温度を独立に制御するために、トリムコイルの冷却水温度制御系を独立化した。磁場安定化のために、これら温度制御系の最適運転条件を見いだした。
奥村 進; 倉島 俊; 石本 貴幸*; 横田 渉; 荒川 和夫; 福田 光宏; 中村 義輝; 石堀 郁夫; 奈良 孝幸; 上松 敬; et al.
Proceedings of 13th Symposium on Accelerator Science and Technology, p.283 - 285, 2001/00
サイクロトロンの磁場の変化によるビームの不安定性が近年大きく取り上げられている。前回の本研究発表会では、原研AVFサイクロトロンにおいては運転開始後、電磁石ヨークが主にメインコイルの放熱により数十時間にわたって上昇を続け、このためにビーム電流が減少することを突き止めたことを報告した。その後、さらに詳細なヨーク温度の分布泳ぎ磁場強度の時間変化を測定するとともに、熱解析コードによるシミュレーションも加えて検討した結果、主な熱源がメインコイルとトリムコイルであることを明らかにした。これに基づいて、メインコイルの放熱を断熱する装置と、ハーモニックコイルの温度をコイル電流に依らずに一定にする装置を設置した。試験運転では、運転開始50時間後もビーム電流を初期値の90%に保つという良好な結果を得た。一方で、これまで見えなかったサイクロトロン室の空気温度の影響が現れるなどの問題も出てきた。
上松 敬; 荒川 和夫; 奥村 進; 中村 義輝; 横田 渉; 奈良 孝幸; 福田 光宏; 石堀 郁夫; 岡村 哲也*; 立川 敏樹*
Proc. of the 9th Symp. on Accelerator Science and Technology, p.65 - 67, 1993/00
サイクロトロンの設計に用いた計算コード等により、ビーム軌道をシミュレーションするプログラムの作成を行った。これは、軌道可視化と設定可能領域表示をすることにより、ビーム調整の支援を行うシステムである。これらのプログラムは、垂直入射領域、中心領域、引出し領域の3ブロックに分かれる。垂直入射領域と引出し領域において、実運転によるビーム軌道との比較実験の結果、このシステムが、実ビームを良くシミュレーションしていることがわかった。また、シミュレーションの誤差を生じる原因についても評価を行った。
荒川 和夫; 中村 義輝; 横田 渉; 福田 光宏; 奈良 孝幸; 上松 敬; 奥村 進; 石堀 郁夫; 唐沢 孝*; 田中 隆一; et al.
Proceedings of 13th International Conference on Cyclotrons and Their Applications, p.119 - 122, 1993/00
1988年からJAERI AVFサイクロトロンの建設を開始した。最大加速電圧を60kVまで発生させるため、共振器を設計変更した。多種類のイオンを加速可能とするため、マルチカスプとECRの2台の外部イオン源を装備した。1991年3月より加速試験が開始され、これまでにH(10,45,90MeV)、D
(10,35,50MeV)、
He
(20,50,100MeV)、
Ar
(175MeV)、
Ar
(460MeV)および
Kr
(520MeV)のイオンの加速試験を行った。最高輸送効率10.6%、最大引出し効率65%であった。プロトン90MeVでは最大10
Aの引出しに成功した。
横田 渉; 福田 光宏; 荒川 和夫; 中村 義輝; 奈良 孝幸; 上松 敬; 奥村 進; 石堀 郁夫; 立川 敏樹*; 林 義弘*; et al.
Proceedings of 13th International Conference on Cyclotrons and Their Applications, p.581 - 584, 1993/00
原研AVFサイクロトロンのビームチョッピングシステムは、入射系に設置されたP型チョッパーとサイクロトロンの出口にあるS型チョッパーより成る。初の試運転は1991年に50MeVのHeイオンビームを用いて行なわれ、59.6ns周期のサイクロトロンのビームパルスを間引いて、最大1msにまですることに成功した。ビームチョッピングの方法とシステムの設計について前回の会議で報告したが、本論文では、チョッピングのパラメータを広く変えて運転を行い、チョッピングシステムの性能を評価し報告する。
横田 渉; 奈良 孝幸; 荒川 和夫; 中村 義輝; 福田 光宏; 上松 敬; 奥村 進; 石堀 郁夫; 立川 敏樹*; 林 義弘*; et al.
Proceedings of 13th International Conference on Cyclotrons and Their Applications, p.336 - 339, 1993/00
原研AVFサイクロトロンには2つのイオン源が設置されている。1つは重イオン生成用のECRイオン源(OCTOPUS)、他は軽イオン用のマルチカスプイオン源である。イオンの生成およびサイクロトロンへのビームの入射は1991年より始められた。主にH,D
,He
,Ar
,Ar
およびKr
のイオンが生成され、サイクロトロンで加速されている。また、金属原素を含んだ物質で作ったロッドを直接ECRプラズマ中に入れる方法を用いて、金属イオンの生成を試みた。サイクロトロンへのビームの輸送効率は、ビームのエミッタンスや運動量の広がりに強く影響を受けるため、サイクロトロンのアクセプタンスとの関係が重要である。本論文では、これらのビーム特性とビームの輸送効率との関係、および金属イオン生成結果について報告する。
立川 敏樹*; 林 義弘*; 石井 宏一*; 佐藤 岳実*; 中村 義輝; 横田 渉; 福田 光宏; 神谷 富裕; 上松 敬; 奈良 孝幸; et al.
Proceedings of the International Conference on Evolution in Beam Applications, p.270 - 274, 1992/00
モデル930AVFサイクロトロンのビーム生成試験は、1991年3月より開始した。これまでH(10,45及び90MeV),D
(10,35及び50MeV),
He
(20,50及び100MeV),Ar
(175MeV),Ar
(460MeV)及びKr
(520MeV)の各イオンについて加速試験を行い、いずれも目標の引出し電流値を達成した。各加速モードにおいてバンチャー効率2.5倍、P型チョッパーとS型チョッパーの組合せにより1.4
s~1msのパルス間隔でシングルパルスを引出すことができた。ビームスキャナーにより20
20mm~100
100mmの面積が均一に照射されることが確認された。
田中 隆一; 荒川 和夫; 横田 渉; 中村 義輝; 神谷 富裕; 福田 光宏; 上松 敬; Watanabe, H.; Akiyama, N.; Tanaka, S.; et al.
Proceedings of 12th International Conference on Cyclotrons and Their Applications (CYCLOTRONS 89), p.566 - 569, 1991/07
放射線高度利用の研究開発を目的としたAVFサイクロトロンが日本原子力研究所において建設中である。サイクロトロンはこれまで主に原子核物理の基礎研究や医学的利用に使用されてきたが、放射線高度利用プロジェクトではイオンビーム及びイオンと物質との相互作用の特徴を最大限活用して、宇宙環境用及び核融合炉用材料の研究開発やバイオ技術及び新機能材料の研究開発に利用することを意図している。本報告では、原研AVFサイクロトロンとそれを収容する研究施設の概容、イオンビーム利用の特徴とそれらを利用する実験計画の概要、ならびに施設建設の現状を述べる。
荒川 和夫; 中村 義輝; 横田 渉; 福田 光宏; 神谷 富裕; 奈良 孝幸; 上松 敬; 奥村 進; 石堀 郁夫; 田中 隆一; et al.
Proc. of the 8th Symp. on Accelerator Science and Technology, p.34 - 36, 1991/00
JAERI AVFサイクロトロンは、プロトンを90MeVまで加速するためにRF共振器をショート板方式に設計変更するとともに、イオン源は重イオン用にECRを、軽イオン用にマルチカスプを採用し、外部入射方式とした。サイクロトロンは、昨年6月より据付を開始し、本年3月中旬にはファーストビームを得た。これまでにH,D
,
He
,
Ar
,
Ar
,及び
Kr
の各イオンの加速テストに成功した。ビームの最大透過率は8.2%、引出し効率は65%である。P型とS型チョッパーを用い、
He
50MeVイオンで1.4
s~1.0msのパルス間隔でシングルパルスの引き出しに成功した。
横田 渉; 石堀 郁夫; 奥村 進; 上松 敬; 福田 光宏; 奈良 孝幸; 神谷 富裕; 中村 義輝; 荒川 和夫; 立川 敏樹*; et al.
Proc. of the 8th Symp. on Accelerator Science and Technology, p.70 - 72, 1991/00
JAERI AVFサイクロトロンの入射器である、ECRイオン源(OCTOPUS)とマルチカスプイオン源は、原研に設置後、数ヵ月にわたる調整運転を経て所定の性能を得るとともに、サイクロトロンへのビームの供給を本年3月に開始した。本講演では、イオン源単体としての性能(イオンビームの価数、生成量、エミッタンス、安定度等)、運転パラメータの特性、およびサイクロトロンまでのビーム輸送に関して、これまで得られたデータ、問題点について報告する。