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富永 正英*; 永安 結花里*; 佐々木 幹治*; 古田 琢哉; 林 裕晃*; 笈田 将皇*; 西山 祐一*; 芳賀 昭弘*
Radiological Physics and Technology, 14(4), p.381 - 389, 2021/12
放射線診断技術の発展により、患者の被ばく線量の増大が問題となっており、医療被ばくの最適化を目的として、日本国内で共通の診断参考レベルが策定された。この中で、X線一般撮影については、患者の体表面における線量を各施設の診断線量レベルとして評価することが推奨されている。体表面の線量は、体内部からの後方散乱を表す係数を機器設置やメンテナンス等で測られる空中空気カーマに乗じることで、簡便に導出できる。しかし、障害物からの距離を十分取れない状況では、測定される空中空気カーマへ散乱X線が混入するため、線量評価の誤差の要因となる。そこで、モンテカルロシミュレーション計算により、散乱体の物質や距離が散乱X線へ与える影響を評価した。診断X線のエネルギー領域では、軽元素と重元素で散乱に関する物理現象が異なり、物質毎にX線の照射野やエネルギーへの依存性が変化することがわかった。また、どの物質でも35cm程度の距離を取れば、散乱X線の混入をほぼ無視できることがわかった。
迫田 晃弘; 片岡 憲昭*; 石川 純也*; 太田 朗生*; 鈴木 龍彦*; 西山 祐一*; 廣内 淳; 外間 智規
保健物理, 51(3), p.181 - 186, 2016/09
2016年6月30日7月1日において、日本保健物理学会第49回研究発表会が青森県弘前市で開催された。本稿では、そこでの企画・特別セッション(全12件)の概要を報告する。
石森 有; 迫田 晃弘; 田中 裕史; 光延 文裕*; 山岡 聖典*; 片岡 隆浩*; 大和 恵子*; 西山 祐一*
JAEA-Research 2013-005, 60 Pages, 2013/06
岡山大学と日本原子力研究開発機構人形峠環境技術センターは、低線量放射線域でのラドン吸入に起因する影響効果にかかわる共同研究を実施している。岡山大学病院三朝医療センターは、臨床的な知見に基づく研究課題設定を、岡山大学大学院保健学研究科は研究管理及び生体応答評価を、原子力機構人形峠はラドン吸入試験設備の開発、ラドン濃度の制御、ラドンの体内挙動・線量評価をそれぞれ分担することとした。平成19年度から平成23年度は以下の成果を得た。(1)本研究の課題設定にあたり、低線量域でのラドンの影響効果について文献調査した。(2)大規模な小動物のラドン吸入試験を目的とした国内初の大規模設備を開発した。(3)ラドンによる諸臓器の抗酸化機能の変化を知るうえで最も基本的な条件となる、ラドン濃度と吸入時間の関係について網羅的に検討した。(4)ラドン吸入に臓器中の抗酸化機能を亢進する効果を確認したことから、症状緩和が期待できる酸化障害への効果について疾患モデルマウスによる検討を行い、肝臓などでのアルコール等誘導酸化障害やI型糖尿病に対する抑制効果を確認した。(5)吸入ラドンによる生体応答を定量的に議論するため、吸入ラドンの体内動態を把握し、諸臓器・組織の吸収線量の評価方法について検討した。
片岡 隆浩*; 西山 祐一*; 豊田 晃章*; 吉本 雅章*; 迫田 晃弘; 石森 有; 青山 裕*; 田口 勇仁*; 山岡 聖典*
Inflammation, 34(6), p.559 - 567, 2011/12
被引用回数:21 パーセンタイル:48.42(Cell Biology)ラドン吸入によってマウスの四塩化炭素誘導肝・腎障害を防ぐことができるかどうかを評価した。マウスへラドンを吸入(18kBq/m、6時間)させた後、腹腔内へCCl
を投与した。その結果、肝臓と腎臓において、ラドン吸入によって、総グルタチオン(t-GSH)量、及びグルタチオンペルオキシターゼ(GPx)活性が有意に増大した。またCCl
投与によって、血清中のGOT, ALP活性,クレアチニンレベルが有意に増大することは知られている。事前のラドン吸入によって、GOT, ALP活性,クレアチニンレベルが有意に減少したため、ラドン吸入はCCl
誘導肝・腎障害を緩和させることを示唆している。肝臓及び腎臓中のt-GSH量とGPx活性は、ラドン事前吸入群の方がCCl
投与群(ラドン吸入なし)より有意に高かった。以上より、マウスにおいて、ラドン吸入は抗酸化機能を増進させ、CCl
誘導肝・腎障害を緩和することがわかった。
片岡 隆浩*; 迫田 晃弘; 石森 有; 豊田 晃章*; 西山 祐一*; 田中 裕史; 光延 文裕*; 山岡 聖典*
Journal of Radiation Research, 52(6), p.775 - 781, 2011/11
被引用回数:26 パーセンタイル:67.97(Biology)新大型ラドン曝露設備を用いて、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)活性の線量あるいは線量率依存性について調べた。マウスに対して、ラドン濃度250, 500, 1000, 2000、あるいは4000Bq/mで、0.5, 1, 2, 4、あるいは8日間のラドン曝露を行った。その結果、2000日・Bq/m
のラドン曝露群では、血漿,肝臓,膵臓,心臓,胸腺,腎臓のSOD活性で線量率効果が見られた。また、連続的なラドン曝露によってSOD活性は増大させるが、2日ほどで通常レベルへ戻ることもわかった。さらに、SOD活性の変化に基づいて、臓器を4つのグループ((1)血漿,脳,肺、(2)心臓,肝臓,膵臓,小腸、(3)腎臓,胸腺、(4)胃)に分類することができた。胸腺が最も高い反応性を持ち、胃が最も低かった。これからのラドン効果研究に向けて、本研究は有用な基礎データを提供する。
片岡 隆浩*; 迫田 晃弘*; 吉本 雅章*; 中川 慎也*; 豊田 晃章*; 西山 祐一*; 大和 恵子*; 石森 有; 川辺 睦*; 花元 克巳*; et al.
Radiation Protection Dosimetry, 146(1-3), p.360 - 363, 2011/07
被引用回数:6 パーセンタイル:44.94(Environmental Sciences)これまでの研究では、抗酸化機能の活性化が、生活習慣病に関連するさまざまな酸化障害を軽減する可能性が示された。低線量のX線照射は、スーパーオキシドジスムターゼを活性化させ、虚血-再灌流障害による浮腫を抑制することを確認した。移植による虚血-再灌流障害を軽減するために、臓器摘出直後に低線量X線照射をした移植肝の抗酸化機能の変化を調べた。移植肝が、照射の結果として抗酸化機能を活性化することを確認した。また、ラドン吸入は幾つかの臓器で抗酸化機能を向上させ、そして、マウスの肝臓の、アルコール性酸化障害を軽減する。さらに、最も効果的なラドン吸入条件を決定するために、マウスに四塩化炭素(CCl)を投与する前又は後にラドンを吸入させた。ラドン吸入が四塩化炭素による肝障害を軽減し、特に事前の吸入でその効果が大きいことを確認した。低線量照射による抗酸化機能の適度な活性化が、生活習慣病に関連する酸化障害の防止、あるいは軽減に貢献する可能性が高い。
迫田 晃弘*; 西山 祐一*; 花元 克巳*; 石森 有; 山本 祐紀*; 片岡 隆浩*; 川辺 睦*; 山岡 聖典*
Applied Radiation and Isotopes, 68(6), p.1180 - 1184, 2010/06
被引用回数:51 パーセンタイル:95.19(Chemistry, Inorganic & Nuclear)花崗岩質の物質を構成する主要な鉱物間の放射性特性の相違を調査した。鉱物中の自然放射能(Uと
Ra)とラドン散逸係数は、
線スペクトロメトリーにより測定した。土壌鉱物のラドン散逸係数(27-43%)は、岩石鉱物のそれら(0.6-4.6%)より高かった。さらに、散逸係数は岩石の場合も土壌の場合も鉱物の種類によって大いに異なった。これらの結果について、表面積と鉱物粒子中のラジウム分布の相違の観点で議論した。岩石と土壌サンプルの石英について、予想外に散逸係数が大きかった。バルクのサンプルから発生するトータルのラドン散逸量へのそれぞれの組成鉱物の寄与を見積もった。結果はラドン散逸係数だけでなく、
Ra放射能の強さと鉱物含有量に依存することがわかった。
桂 智男*; 舟越 賢一*; 久保 敦*; 西山 宣正*; 丹下 慶範*; 末田 有一郎*; 久保 友昭*; 内海 渉
Physics of the Earth and Planetary Interiors, 143-144, p.497 - 506, 2004/06
被引用回数:106 パーセンタイル:86.58(Geochemistry & Geophysics)スプリングエイト偏向電磁石ビームラインに設置された新しいその場エックス線回折実験用高温高圧装置""の詳細を報告する。この装置は、いわゆるKawai型と呼ばれる高圧発生装置で1号機のSPEED-1500から多くの改良が施されている。焼結ダイヤモンドを利用した超高圧発生実験に適した金型を持ち、また高温における試料の粒成長に対処するため、プレス全体の揺動機構を有している。
桂 智男*; 舟越 賢一*; 西山 宣正*; 久保 敦*; 丹下 慶範*; 末田 有一郎*; 久保 友昭*; 内海 渉
放射光, 16(6), p.352 - 357, 2003/11
スプリングエイト偏向電磁石共用ビームラインBL04B1に設置された新しいその場X線回折実験用大型高温高圧発生装置、通称について解説する。この装置は、超硬合金並びに焼結ダイヤモンドアンビルを用いての高温高圧発生が安定して行えるように設計されたもので、金型や油圧制御にさまざまな工夫が凝らされている。また、高温で試料が粒成長することによる、X線回折線強度のバラつきを抑制するために、プレス全体を揺動させる機構を有している。この装置を用いた最初の実験となったNaClのB1-B2構造転移のその場観察結果についても報告する。