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阿部 輝宜; 野際 公宏*; 鬼塚 貴志*; 中村 孝久; 榊原 安英
E-Journal of Advanced Maintenance (Internet), 6(4), p.146 - 152, 2015/02
廃止措置が進められている「ふげん」より採取された実機材を用いて熱時効脆化の発生状況を確認すると共に、脆化予測式モデルの妥当性について検討を行った。シャルピー衝撃エネルギーの実測値に対して、H3Tモデルによる予測値は脆化の程度を厳しく予測していることが確認された。また同時に活性化エネルギーや脆化の感受性などについて、脆化機構に基づいた検討を行うことにより、脆化予測の高精度化の余地があることが示唆された。
小松 篤史; 本岡 隆文; 牧野 政; 野際 公宏; 上野 文義; 山本 正弘
材料と環境, 63(3), p.98 - 103, 2014/03
超高純度310ステンレス鋼にリンを添加した材料を用いて過不働態におけるステンレス鋼の粒界腐食に及ぼすリンの影響について調査した。粒界腐食深さ分布の測定や、3次元アトムプローブによる粒界部の元素分析を行った結果以下のことが分かった。リンの添加により粒界腐食が発生し、600Cの熱時効処理によって粒界腐食速度は増加した。粒界腐食の軽微な粒界ではリンの濃縮は確認されず、粒界腐食の激しい粒界には幅約5nmのリンとクロムの偏析層が確認された。これらのことから過不働態域におけるリン添加310ステンレス鋼の粒界腐食にはリンとクロムの粒界偏析が影響していると考えられる。
野際 公宏; 鬼塚 貴志; 阿部 輝宜; 榊原 安英; 堀江 薫; 中村 孝久
Journal of Nuclear Science and Technology, 50(9), p.883 - 890, 2013/09
被引用回数:2 パーセンタイル:17.66(Nuclear Science & Technology)低温で長期使用されたステンレス鋳鋼の熱時効の影響を調査するために「ふげん」実機材の衝撃試験と微細組織評価を行った。本研究では熱時効脆化の主原因とされるフェライト相におけるスピノーダル分解反応に着目し、微細組織評価として3DAPを用いた評価を実施した。シャルピー衝撃試験及び3DAP分析評価の結果から、BWR相当の実機環境で使用された「ふげん」実機材においても、初期段階ではあるが熱時効脆化の兆候が確認された。
野際 公宏; 西村 昭彦; 横山 淳; 大塚 智史; 皆藤 威二; 井上 賢紀; 大久保 忠勝*; 宝野 和博*
Journal of Nuclear Materials, 417(1-3), p.201 - 204, 2011/10
被引用回数:9 パーセンタイル:55.44(Materials Science, Multidisciplinary)本研究では、2相ODS鋼における各相の酸化物粒子の分散状態を比較するために、3次元アトムプローブによる微細構造解析を行った。各相とも酸化物粒子のサイズは約3nmと同程度であったが、数密度については相の方が
'相よりも約4倍程度大きかった。これらの結果は機械特性試験の結果ともよく一致するものであり、9Cr-ODS鋼の優れた高温強度特性に
相における酸化物粒子の高密度分散が寄与していることを明確に示すものである。
西村 昭彦; 野際 公宏; 乙部 智仁; 大久保 忠勝*; 宝野 和博*; 近藤 啓悦; 横山 淳
Ultramicroscopy, 109(5), p.467 - 471, 2009/04
被引用回数:7 パーセンタイル:28.40(Microscopy)エネルギー保障型3次元アトムプローブに対するフェムト秒レーザーのレーザー照射条件の与える影響について報告する。レーザーのチャープ量はパルス圧縮器の調整により行った。高速増殖炉で使用予定のODS鋼の3DAP分析に成功したエネルギー保障型アトムプローブにより、レーザー発振器の不安定性によりシステム全体が不安定になること、また、質量スペクトルの幅の広がりが発生することが認められた。絶縁体への本システムの適用のため、高強度光場における伝導度向上の数値シミュレーションを行った。
野際 公宏; 西村 昭彦; 大場 弘則; 横山 淳; 大久保 忠勝*; 宝野 和博*
まてりあ, 47(12), P. 626, 2008/12
次世代原子炉及び核融合炉構造材として開発研究が進められている酸化物分散強化型(ODS)鋼の優れた高温強度特性はナノスケールの酸化物粒子の分散状態に大きく依存する。そのため、その組織解析には3次元アトムプローブ(3DAP)の応用が有効であると期待されていたが、従来の3DAPでは電圧パルスによる試料破壊が頻発し、その解析が困難であった。われわれのグループでは、新たに超短パルスレーザーにより電界蒸発をアシストする3DAPを整備した。レーザー補助により分析途中の試料破壊を著しく低減することに成功し、効率の良い分析評価が可能となった。また、リフレクトロンによるエネルギー補償により優れたSN比が得られるため、バックグラウンドが低減し、識別に高い質量分解能を必要とするクラスターイオンの検出にも成功した。
鬼塚 貴志; 野際 公宏; 阿部 輝宜; 榊原 安英; 中村 孝久; 堀江 薫
no journal, ,
2相ステンレス鋳鋼は強度特性や耐SCC性に優れることから軽水炉の冷却水配管やポンプケーシング材等に使用されているが、熱時効による脆化が指摘されている。近年、幾つかの報告で熱時効した2相ステンレス鋳鋼にて転位網の形成が確認されており、その過程にて空孔形成も予想される。そこで本研究では、陽電子寿命測定法を用いて2相ステンレス鋳鋼中の空孔型欠陥を評価し、その熱時効挙動を調べるとともに、機構論的検討を行った。その結果、2相ステンレス鋳鋼は一般の溶体化処理済み金属材料と異なり、溶体化処理財であっても高密度の原始空孔を内包することなどを明らかにした。
野際 公宏; 鬼塚 貴志; 阿部 輝宜; 榊原 安英; 中村 孝久
no journal, ,
廃止措置が進められている「ふげん」より採取された実機材を用いて熱時効脆化の発生状況を確認するとともに、脆化予測式モデルの妥当性について検討を行った。シャルピー衝撃エネルギーの実測値に対して、H3Tモデルによる予測値は脆化の程度を厳しく予測していることが確認された。また同時に活性化エネルギーや脆化の感受性などについて、脆化機構に基づいた検討を行うことにより、脆化予測の高精度化の余地があることが示唆された。
武内 伴照; 野際 公宏*; 榊原 安英*; 土谷 邦彦
no journal, ,
「ふげん」の再循環系配管から採取された二相ステンレス鋼の破壊挙動分析を実施した。試料は、母相のオーステナイト相と、体積率が数%から数十%のフェライト相からなる金属組織を持っており、300500
Cの熱時効でフェライト相のみが硬化することが知られている。このため、2つの相の性質を別個に評価可能なEBSD法を用いた破壊挙動分析を試みた。その結果、1つの材料においてもオーステナイト相とフェライト相の結晶方位関係が混在することや、シャルピー吸収エネルギーは、母相であるオーステナイト相の変形挙動のみならず、破面近傍のフェライト相の挙動にも依存することが分かった。
野際 公宏
no journal, ,
耐照射スウェリング性に優れたフェライト,マルテンサイト母相中にナノサイズの酸化物粒子を分散させて高温強度を改善した9Cr-ODS鋼は、高速増殖炉の燃料被覆管として研究が進められている。酸化物粒子の微細分散制御及びマルテンサイト(')相と残留フェライト(
)相とが共存する2相鋼組織制御が重要課題である。本講演ではレーザー補助3次元アトムプローブによるナノサイズ酸化物粒子の解析を行い、各相中でのそれぞれの酸化物粒子の分散状態について比較検討を行った結果について報告する。分析評価の結果、各相とも酸化物粒子のサイズは約3nmと同程度であったが、数密度については
相の方が
'相よりも約4倍程度大きかった。これらの結果は機械特性試験の結果ともよく一致するものであり、9Cr-ODS鋼の優れた高温強度特性に
相における酸化物粒子の高密度分散が寄与していることを明確に示すものである。
西村 昭彦; 野際 公宏; 近藤 啓悦; 乙部 智仁; 横山 淳; 大久保 忠勝*; 宝野 和博*
no journal, ,
超短パルスレーザー蒸発技術を3次元アトムプローブ(3DAP)分析のイオン化補助に用いることにより大きな性能向上を達成した。本研究では、3DAPに質量分解能に優れたエネルギー補償型を選択し、補助イオン化にはパルス幅可変機構を設けたチタンサファイヤ超短パルスレーザーとOPA波長変換器を導入した。分析材料として、軽水炉燃料被覆管のジルカロイと次世代高速増殖炉燃料被覆管候補材料であるODS鋼及びシリコン同位体濃縮薄膜を対象とする。また、イオン化機構の理論的解明として、時間依存密度汎関数法をもとにした数値シミュレーションコード整備の必要性を検討する。レーザー補助イオン化方式の利点は、(1)分析試料の成功率向上,(2)質量分解能向上,(3)鮮明な3D原子マップの3つの基本特性において、従来の電圧パルス駆動化方式を凌駕する。
野際 公宏; 鬼塚 貴志; 武内 伴照; 阿部 輝宜; 榊原 安英; 堀江 薫; 中村 孝久
no journal, ,
現在、われわれのグループでは廃止措置が進められている「ふげん」実機材を活用し、高経年化調査研究を進めている。本研究では、「ふげん」にて使用された2相ステンレス鋳鋼の熱時効脆化について、機械特性試験及び微細組織評価の観点から、275Cという実機環境における熱時効の影響の調査を行い、脆化予測式の妥当性について検討を行った。調査対象部材は再循環ポンプケーシングや下部ヘッダ逆止弁,注水弁などである。シャルピー衝撃試験では、軽微な熱時効脆化事象が認められたが、従来の脆化予測式の予測値相当もしくはより保守的な値であることが確認された。一方で3DAPによる分析結果からも、熱時効脆化の主原因のひとつとされるCr濃度分布の変調構造化が初期段階であるが進んでいることが確認された。
野際 公宏; 西村 昭彦; 大場 弘則; 横山 淳; 大久保 忠勝*; 宝野 和博*
no journal, ,
3DAPは個々の原子の質量と空間分布情報を得ることが可能な局所分析装置であり、原子炉構造材などの照射損傷機構の解明及び新材料開発などの研究に極めて有益である。しかしながら、従来の3DAPでは、測定中に試料先端に印加される強電界により試料破壊が頻繁に起き、また導電性材料のみしか解析できないなどの問題があった。近年、従来の電圧パルスの代わりにレーザーパルスで補助することにより、これらの問題が低減できる可能性が示された。しかしながら、従来のAP分析成功率は試料の伝導度や均一度はもとより、針先形状,印加電圧,試料温度などに依存し、これらの条件とレーザーのパルス幅と波長などの組合せにおける最適条件は見いだされてはいない。APの総合的な分析には、試料の分析体積を大きくできる広角型3DAPと質量分解能に優れたエネルギー補償型3DAPの2種類が必要である。われわれのグループでは新たに、レーザーパワー,パルス幅,波長などのレーザー照射条件が変更可能なレーザーシステムを整備した。本報では、2つのAP装置を使用して次世代原子力構造材料の微細構造測定を行ったので報告する。
野際 公宏; 西村 昭彦; 井上 賢紀; 大塚 智史; 横山 淳; 大久保 忠勝*; 宝野 和博*
no journal, ,
耐照射スウェリング性に優れたフェライト/マルテンサイト母相中にナノサイズの酸化物粒子を分散させて高温強度を改善した9Cr-ODS鋼は、高速増殖炉の燃料被覆管として研究が進められている。酸化物粒子の微細分散制御及びマルテンサイト(')相と残留フェライト(
)相とが共存する2相鋼組織制御が重要課題である。本研究ではレーザー補助3DAPによるナノサイズ酸化物粒子の解析を行い、各相中でのそれぞれの酸化物粒子の分散状態について比較検討を行った。ナノサイズ酸化物粒子の数密度はいずれの試料でも、1
10
10
cm
の範囲に分散しており、
'相よりも
相の方が高かった。この結果はこれまでのTEM観察結果や小角散乱法による結果と整合する。酸化物粒子は試料や相によらずほぼ一定でありTi, Y, Oで構成されていた。一方、マトリックス中では、TiO量は
'相よりも
相に多く検出され、酸化物粒子の生成メカニズムに密接に影響していると考えられる。
叶野 翔; 榎本 正人*; 酒瀬川 英雄; 谷川 博康; 近藤 啓悦; 野際 公宏; 外山 健*; 永井 康介*
no journal, ,
核融合実験炉ITERのテストブランケットモジュールや原型炉のブランケットの構造材料として利用が計画されている低放射化フェライト鋼はTaを含んでいる。このTaはMod.9Cr-1Mo鋼中のNbと同等の効果を意図して、低誘導放射化の観点から代替されたものである。現在までのTa系析出物に関するさまざまな研究は、クリープ特性に及ぼすTa量の増加効果によるものが中心であり、熱処理条件の変化による組織変化への影響や、Ta系粒子の析出挙動には不明確な部分が多い。よって、Ta系粒子の析出挙動を解明することは低放射化フェライト鋼の実用化に向けて極めて重要であるが、低放射化フェライト鋼は高密度の転位を含むマルテンサイト組織であり、CrやVなどの析出物と、Ta系粒子の析出挙動は複雑に影響を及ぼし合うために、Ta系粒子の析出挙動の解明には基礎的な研究成果の積み上げが必要である。本研究では、Ta系粒子の析出挙動を詳細に観察するために高純度Fe-Ta-Cの3元系モデル合金を製作して析出挙動の解明を目的としている。また、モデル合金中のTa系析出物は、非常に微細であるために原子レベルでの元素マッピングが可能な3DAPによる分析により、Ta系粒子の析出挙動の解明を試みる。
野際 公宏; 鬼塚 貴志; 阿部 輝宜; 榊原 安英; 中村 孝久; 堀江 薫
no journal, ,
2相ステンレス鋳鋼は強度特性や耐SCC性に優れることから軽水炉の配管やポンプ材に使用されている。しかしながら300-500Cの使用条件では、熱時効により破壊靭性が低下することが指摘されているおり実機環境下における熱時効の影響に関する知見を得ることが重要となっている。本研究では廃止措置計画中のふげんの実機材を用いて、低温・長期間運転条件における熱時効の影響について機械特性試験と微細組織評価による検討を行った。試験対象部材は再循環ポンプケーシングと注水弁とした(ともにSCS13)。使用条件はそれぞれ275
C
136000時間と40
C以下である。シャルピー衝撃試験の結果では、注水弁ではほとんど変化がない一方で再循環ポンプケーシングではエネルギー吸収値が低下傾向となった。3次元アトムプローブによる微細組織評価では、再循環ポンプケーシングにおいて熱時効によりCr濃度が変調構造化する様子が確認されており、シャルピー衝撃試験の結果と相関がある結果が得られた。
鬼塚 貴志; 野際 公宏; 阿部 輝宜; 榊原 安英; 中村 孝久; 堀江 薫
no journal, ,
2相ステンレス鋳鋼は強度特性や耐SCC性に優れることから軽水炉の冷却水配管やポンプケーシング材等に使用されているが、熱時効による脆化が指摘されている。近年、幾つかの報告で熱時効した2相ステンレス鋳鋼にて転位網の形成が確認されており、その過程にて空孔形成も予想される。そこで本研究では、陽電子寿命測定法を用いて2相ステンレス鋳鋼中の空孔型欠陥を評価し、その熱時効挙動を調べるとともに、機構論的検討を行った。その結果、2相ステンレス鋳鋼は、溶体化処理材であっても一般の溶体化処理済金属よりも高密度の原子空孔を内包することなどを明らかにした。