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論文

General outline of the decommissioning of the prototype fast breeder reactor Monju

小林 秀治; 成瀬 恵次; 平子 一仁; 澤崎 浩昌; 後藤 健博; 小幡 行史; 松井 一晃

Proceedings of 31st International Conference on Nuclear Engineering (ICONE31) (Internet), 9 Pages, 2024/11

高速増殖原型炉もんじゅは、ナトリウムを冷却材とする高速炉として日本で初めて廃止措置を実施する。この廃止措置は、2018年から開始され、約30年を経て、4段階の工程により完了する予定である。廃止措置第1段階は、「燃料体取出し期間」として2次系ナトリウムの抜取り及び炉心内の燃料体の燃料池への移動・貯蔵を行うとともに、建屋・設備等の汚染分布に関する評価を行う。廃止措置第2段階においては、「解体準備期間」としてナトリウム機器の解体準備のために炉心内のしゃへい体等の燃料池への移動・貯蔵、ナトリウムの搬出、水・蒸気系発電設備の解体撤去及び引き続き建屋・設備等の汚染分布に関する評価を行う。廃止措置第3段階は、「廃止措置期間I」としてナトリウム機器の解体撤去、使用済み燃料の搬出及び引き続き水・蒸気系発電設備の解体撤去を行い、最終第4段階「廃止措置期間II」において管理区域の解除と建屋等の解体撤去を実施する。本稿においてはもんじゅの廃止措置の全体概要ともんじゅ廃止措置第1段階の実績並びに現在取り組んでいる廃止措置第2段階の詳細について述べる。

論文

Study on sodium extraction and transport at Monju

磯部 祐太; 谷垣 考則; 刀根 公平; 上坊寺 悠哉; 松井 一晃; 小幡 行史

Proceedings of 31st International Conference on Nuclear Engineering (ICONE31) (Internet), 8 Pages, 2024/11

日本のナトリウム冷却炉である高速増殖原型炉「もんじゅ」では、現在廃止措置が進められている。「もんじゅ」は2018年に廃止措置に移行し、2022年度に炉心及びEVST(炉心等)からの燃料体取出し作業を完了し、廃止措置第1段階を完了した。2023年度からは廃止措置第2段階に移行し、現在は炉心等からのしゃへい体等取出し作業と水・蒸気系等発電設備の解体撤去作業を行うとともに、廃止措置第3段階から本格的に開始するナトリウム設備の解体に向けた準備を行っている。「もんじゅ」には、原子炉・燃料の冷却を行う1次系ナトリウム(放射性)と、水・蒸気系に熱伝達を行う2次系ナトリウム(非放射性)が存在する。系統内に保有していたナトリウムは、原子炉容器及びEVSTを除いて既設のタンクに抜取り、固化した状態で保管している。ナトリウムの搬出は非放射性ナトリウムから実施する計画としていることから、まずは非放射性ナトリウムの抜出しの検討を先行して行っており、現在までの検討において、ISOタンクを設置するナトリウム抜出しエリア、既設のタンクからISOタンクまでナトリウムを移送するためのルート等を定めた。このために必要な配管を追設し、既設のガス系・電磁ポンプ等を利用してナトリウムの抜出しを実施する予定としている。ナトリウムの漏えい対策を適切に行い、安全を確保しながら合理的な抜出・搬出方法を引き続き検討していく。

口頭

もんじゅ廃止措置第2段階の状況,1; 「もんじゅ」廃止措置計画第2段階移行に伴う性能維持施設の見直し

大野 史靖; 福島 翼; 成瀬 恵次; 松井 一晃; 小幡 行史; 澤崎 浩昌; 後藤 健博; 城 隆久; 内橋 昌也

no journal, , 

「もんじゅ」は、第1段階で燃料体を燃料池に貯蔵することにより化学的に活性な液体ナトリウムを保有する炉心等に燃料体が存在する残留リスクを除去し、2023年度より廃止措置第2段階へ移行した。今後も廃止措置の進捗に伴い、プラントのリスクは変化することから、廃止措置の各段階におけるプラント状態を整理して「もんじゅ」における性能維持施設の考え方を策定し、第2段階で必要となる性能維持施設を見直した。

口頭

「もんじゅ」廃止措置第2段階,1; 「もんじゅ」廃止措置計画全体像における第2段階の位置付け

成瀬 恵次; 松井 一晃; 小幡 行史; 澤崎 浩昌; 後藤 健博; 城 隆久

no journal, , 

「もんじゅ」の廃止措置は、廃止措置期間全体を4段階に区分し、約30年間で廃止措置を完了する予定である。第1段階の燃料体取出しの完了により、化学的に活性なナトリウムを保有する炉心及び炉外燃料貯蔵槽に燃料体が存在する残留リスクを排除した。第2段階においてはナトリウム保有に伴うリスクを低減するとともに、第3段階からナトリウム機器の解体に着手できるよう準備を進める。限られた期間で「もんじゅ」の廃止措置を完遂するためには、「もんじゅ」がナトリウム炉であること、また、「もんじゅ」の運転履歴に伴う特徴を考慮した上で、ナトリウム機器解体を第3段階で安全、確実、かつ速やかに実施できることが肝要である。第2段階においてはその準備作業を完了する必要があることを踏まえ、第2段階の完了条件を設定した。

口頭

フラックスゲートセンサを用いたリモートフィールドECTプローブの適用性試験

山口 智彦; 上田 雅司; 山下 卓哉; 小幡 行史*

no journal, , 

「もんじゅ」の蒸気発生器伝熱管の供用期間中検査(ISI)に用いられるリモートフィールド渦電流探傷(RFECT)プローブについて、従来のボビン形コイルの検出コイルの代わりに原理の異なる磁気センサ(フラックスゲートセンサ)を検出器として用いることにより、伝熱管に存在する小さなキズに対する検出性能を向上(S/Nが2倍以上)できる見通しを得たので報告する。

口頭

20年間のもんじゅプラントデータから得られた成果について,11; 1次主冷却系循環ポンプの軸封機構について

橋立 竜太; 森岡 辰也; 澤崎 浩昌; 塩谷 洋樹; 小幡 行史; 上倉 亮一

no journal, , 

これまで、中央計算機で取得したデータを中心に評価を進めてきたが、今回、保全データを用いた評価について取組んだ。本報では、ナトリウムベーパを含むカバーガスのバウンダリを構成する軸封機構について、ナトリウムベーパに対する設計段階で考慮されてきたシールガスの効果及びカバーガスバウンダリのシール性について20年間のもんじゅのプラントデータ、保全データを用い検討を行った結果を報告する。

口頭

「もんじゅ」2次メンテナンス冷却系の解体撤去計画

佐藤 方実; 水井 一彦; 林 長宏; 松野 広樹; 松井 一晃; 小幡 行史

no journal, , 

ナトリウム機器の解体は、化学的に活性なナトリウムの取扱いに伴うリスクを考慮する必要があるため、残留ナトリウムの処理等の特有の作業があるほか、解体工法も一般的に制限される。「もんじゅ」のナトリウム機器の解体は、各設備の解体に係る技術的難易度に影響する要素(設備規模、残留ナトリウム量、放射化ナトリウムの有無、設備の汚染の程度)を考慮して、難易度の低い設備から難易度の高い設備に向けて段階的に進め、前段の解体工事にて得られた技術的知見を次段階の工事方法に反映していく方針である。「もんじゅ」の2次メンテナンス冷却系はナトリウム設備の中で小規模かつ非放射性ナトリウムを扱う系統であり、残留ナトリウム量も少ない。2次メンテナンス冷却系の解体を通じて系統隔離、残留ナトリウムの処理、機器の切断・分解等の知見を取得し、今後のナトリウム機器の本格解体に備える。

口頭

「もんじゅ」廃止措置第2段階における非放射性ナトリウム搬出作業に係る検討

永井 歩夢; 谷垣 考則; 刀根 公平; 松井 一晃; 小幡 行史

no journal, , 

「もんじゅ」の廃止措置は、廃止措置期間を4段階に区分して進め2047年度に完了する計画であり、現在は廃止措置第2段階にある。第2段階においてはナトリウム機器の解体準備として、「もんじゅ」が保有するナトリウムのうち、通常の移送操作により系統設備からの抜出しが可能なナトリウムを国際規格品のタンクコンテナ(以下、「ISOタンク」という。)に抜出し、2031年度にサイト外へ搬出する作業を完了させる。ナトリウム搬出作業は2028年度に非放射性ナトリウムから実施する計画であり、現在までに非放射性ナトリウムの系統設備からの抜出し方法及びISOタンクのサイト内物流計画を検討した。非放射性ナトリウムは、既設の電磁ポンプにてISOタンクに充填する。充填後のISOタンクは、サイト外へ搬出するまでの間、サイト内に新設する消防法の技術基準に基づく屋内貯蔵所に保管し、運搬にはトレーラ及びトップリフターを使用する。

口頭

「もんじゅ」廃止措置第2段階,3; ナトリウム機器解体に向けた検討及び残留ナトリウムの評価

磯部 祐太; 林 長宏; 谷垣 考則; 三好 伸明; 川名子 翔; 小幡 行史; 小林 孝典

no journal, , 

「もんじゅ」の廃止措置を進める中で、系統内のナトリウムは漏えいリスクを低減するために順次、抜取してタンクに固化するが、配管・機器等においては内部表面にナトリウムが付着し、構造上滞留する箇所や狭隘部においてはナトリウムが残留する。ナトリウムは化学的に活性であるため、ナトリウム機器を安全に解体するためには、残留ナトリウムの量や影響を事前に把握しておくことが重要となる。「もんじゅ」のナトリウム機器に対して残留ナトリウム量の机上評価を行い、すべてのナトリウム機器において少なからず残留ナトリウムが存在すること及びその残留量を把握した。また、机上評価の検証の一環として、配管・機器内の実際の残留ナトリウムの状況を確認するためにガンマ線透過撮影を行い、机上評価の結果と大きな差異がないことを確認した。今後、残留ナトリウムの回収や処理等について計画を進める。

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