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Saha, P. K.; 岡部 晃大; 仲野谷 孝充; 菖蒲田 義博; 原田 寛之; 田村 文彦; 沖田 英史; 吉本 政弘; 發知 英明*
Journal of Physics; Conference Series, 2420, p.012040_1 - 012040_7, 2023/01
To reduce high residual radiation at the RCS injection are caused by the foil scattering uncontrolled beam loss during injection period, a smaller size foil by minimizing the injection beam size has been successfully implemented at 700 kW operation. The new scheme also gives a significant beam loss mitigation at the collimator and 1st arc sections by reducing the beam halos. A beam loss mitigation of 30% has been achieved at the injection and 1st arc sections, while it is more than 50% at the collimator section. The residual radiation at 700 kW operation was thus measured to be significantly reduced, which at the injection and 1st arc sections are especially important due frequent access to these areas for regular maintenance works. The new scheme has also been successfully in service for 800 KW operation at present. It gives a very stable operation of the RCS and will also be tested for 1 MW operation in June 2022.
藤山 浩樹*; 高橋 博樹; 岡部 晃大; 伊藤 雄一*; 畠山 衆一郎; 鈴木 隆洋*; 大津 聡*; 山川 龍人*
Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.529 - 531, 2023/01
J-PARC加速器のコリメータやワイヤースキャナモニタの機械駆動には、ステッピングモータが使用されている。これらの駆動装置ハードウェアは、J-PARC建設当初から使用されているものが多く経年劣化対策が必要となっている。そこで、2017年ごろからモーターや制御系の更新を進めることとなった。ところが、RCS H0コリメータのステッピングモータを現行品に更新したところ、誤動作が生じた。これは、モータードライバから発生するノイズにより、駆動部制御系がLS(リミットスイッチ)の状態を正しく認識できず、動作に支障が生じたものであった。確認のため、新旧のステッピングモータから発生するノイズを簡易テスト環境で測定したところ、明らかに現行品の方が大きいことが明らかとなった。そこで対策として、1本の多芯ケーブルに束ねられたステッピングモータの配線を、電源系とLS信号系に分離したところ、ノイズレベルが1/10程度になり、正常な動作を取り戻すことができた。本件では、RCS H0コリメータ駆動部のノイズ対策について報告する。
岩元 大樹; 中野 敬太; 明午 伸一郎; 佐藤 大樹; 岩元 洋介; 石 禎浩*; 上杉 智教*; 栗山 靖敏*; 八島 浩*; 西尾 勝久; et al.
JAEA-Conf 2022-001, p.129 - 133, 2022/11
加速器駆動システム(ADS)の核特性予測精度の向上と京都大学臨界集合体実験装置(KUCA)におけるADS炉物理実験で用いる中性子源情報の取得を目的として、京都大学の固定磁場強集束(FFAG)加速器を用いた核データ測定実験プログラムを開始した。このプログラムの一環として、鉄に対する陽子入射二重微分中性子収量(TTNY)及び断面積(DDX)を測定した。測定では、真空チェンバ内に設置された鉄標的に107MeVの陽子ビームを照射し、核反応によって標的から発生した粒子の信号を、小型の中性子検出器を用いて検出した。検出信号とFFAGキッカー電磁石の信号の時間差から飛行時間(TOF)を求め、ガンマ線の事象を波形弁別法によって除去して中性子事象をカウントすることで中性子のTOFスペクトルを求めた。得られた中性子のTOFスペクトルから、相対論的運動学により鉄標的に対するTTNY及びDDXを求めた。
山本 風海; 金正 倫計; 林 直樹; Saha, P. K.; 田村 文彦; 山本 昌亘; 谷 教夫; 高柳 智弘; 神谷 潤一郎; 菖蒲田 義博; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 59(9), p.1174 - 1205, 2022/09
被引用回数:1 パーセンタイル:71.47(Nuclear Science & Technology)J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)は、最大1MWの大強度ビームを25Hzという早い繰り返しで中性子実験及び下流の主リングシンクロトロンに供給することを目的に設計された。2007年の加速器調整運転開始以降、RCSではビーム試験を通じて加速器の設計性能が満たされているかの確認を進め、必要に応じてより安定に運転するための改善を行ってきた。その結果として、近年RCSは1MWのビーム出力で連続運転を行うことが可能となり、共用運転に向けた最後の課題の抽出と対策の検討が進められている。本論文ではRCSの設計方針と実際の性能、および改善点について議論する。
岩元 大樹; 中野 敬太; 明午 伸一郎; 佐藤 大樹; 岩元 洋介; 杉原 健太; 西尾 勝久; 石 禎浩*; 上杉 智教*; 栗山 靖敏*; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 15 Pages, 2022/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)加速器駆動核変換システム(ADS)の研究開発及び京都大学臨界実験装置(KUCA)におけるADS未臨界炉物理の基礎研究を目的として、固定磁場強収束(FFAG)加速器を用いて107MeV陽子による鉄、鉛及びビスマス標的に対する二重微分中性子収量(TTNY)を測定した。TTNYは8個の中性子検出器(各検出器は小型のNE213液体有機シンチレータと光電子増倍管より構成される)からなる中性子検出器システムを用いて飛行時間法により得られたものである。測定で得られたTTNYを、粒子・重イオン輸送コードシステム(PHITS)に組み込まれたモンテカルロ法に基づく核破砕反応モデル(INCL4.6/GEM, Bertini/GEM, JQMD/GEM, JQMD/SMM/GEM)及び評価済み高エネルギー核データライブラリ(JENDL-4.0/HE)による計算結果と比較した。JENDL-4.0/HEを含む比較対象のモデルは、検出器角度5度における高エネルギーピークを再現しないなどの特徴的な不一致が見られた。測定で得られたTTNYとPHITSによって評価した20MeV以下のエネルギー及び角度積分中性子収率を比較した結果、INCL4.6/GEMがKUCAにおけるADS炉物理実験のモンテカルロ輸送シミュレーションに適していることが示された。
Saha, P. K.; 吉本 政弘; 岡部 晃大; 原田 寛之; 田村 文彦; 發知 英明*
Proceedings of 12th International Particle Accelerator Conference (IPAC 21) (Internet), p.590 - 593, 2021/08
Uncontrolled beam loss caused by foil scattering of the circulating beam causes high residual radiation at the injection area of J-PARC 3-GeV RCS. It is thus one big issue towards beam intensity ramp up and operation at the designed 1 MW beam power. We studied to reduce foil hits by minimizing the vertical injection beam size at the foil and using a smaller vertical foil size. We obtained 30% reduction of the foil hits, consistent with numerical simulation and it has already been implemented for 700-KW operation at present. The present result thus plays an important role to realize and maintain a stable operation at 1-MW beam power in the RCS.
山本 風海; 畠山 衆一郎; Saha, P. K.; 守屋 克洋; 岡部 晃大; 吉本 政弘; 仲野谷 孝充; 藤来 洸裕; 山崎 良雄; 菅沼 和明
EPJ Techniques and Instrumentation (Internet), 8(1), p.9_1 - 9_9, 2021/07
J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)は最大1MWの高出力陽子ビームを中性子ターゲットに供給している。稼働率を向上し実験成果の最大化を図るために、RCSではさまざま運転パラメータの履歴を記録しているが、そのデータのうち入射効率と入射ビームラインの磁石を冷却している冷却水温度が同期していることを発見した。RCS入射時に、入射負水素(H)ビームは炭素薄膜を通過し陽子に変換されるので、入射効率が変動しているという事は陽子への変換効率が冷却水温度に依存していることを示している。ビーム形状,薄膜の条件等から、入射ビームのフォイルへの入射位置が0.072mm程度振動していて、それが磁石磁場の変動に換算して1.63
10
となることを求めた。この値は、単純に磁石が冷却水の温度変動に従って伸び縮みするとして評価した結果とファクタ程度で一致し、変換効率の変動の主要因は磁場変動であることが確認できた。
發知 英明; 原田 寛之; 林 直樹; 金正 倫計; 岡部 晃大; Saha, P. K.; 菖蒲田 義博; 田村 文彦; 山本 風海; 山本 昌亘; et al.
JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011018_1 - 011018_6, 2021/03
J-PARC RCSは、2019年7月に、1MWの連続(10.5時間)運転に成功したところである。高出力かつ安定な利用運転を実現するためには、1.21.5MW相当の更に高いビーム強度でのビームの振る舞いを精査することが必要になるため、RCSでは、2018年の10月と12月に1.2MW相当の大強度試験を実施した。当初は、1
程度の有意なビーム損失が出現したが、チューンや横方向ペイント範囲を最適化することで、そのビーム損失を10
レベルにまで低減することに成功した。また、数値シミュレーションでその実験結果を精度良く再現することにも成功している。本発表では、実験結果と計算結果の詳細比較からビーム損失の発生や低減のメカニズムを議論する。また、近い将来実施予定の1.5MW相当の大強度ビーム加速の実現に向けた取り組みも紹介する。
柴田 崇統*; 池上 清*; 南茂 今朝雄*; Liu, Y.*; 大谷 将士*; 内藤 富士雄*; 神藤 勝啓; 大越 清紀; 岡部 晃大; 近藤 恭弘; et al.
JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011010_1 - 011010_6, 2021/03
J-PARC初段加速部では、イオン源から引き出されるビーム大強度化とともに、高周波四重極リニアック(RFQ)のビーム透過率向上が重要な課題である。RFQ透過率は、イオン源とRFQ間に位置する低エネルギービーム輸送部(LEBT)内のソレノイド電磁石設定に大きく依存する。本研究では、大強度化を行った際のRFQ透過率が高いビーム条件を明らかにするため、テストスタンドにおいてLEBT内で72mAと88mAの大強度ビーム下において、RFQ入口でのビーム粒子の位相空間分布を測定し、シミュレーションによる解析結果と比較した。その結果、LEBT内で水素ガスの差動排気に用いられる15mmオリフィスにビームが衝突してコリメートされることで、RFQ入口におけるエミッタンスおよびTwissパラメータに影響することが判った。特に、ビーム電流88mAの条件では、この機構を利用することで、低ソレノイド電流値でRFQ透過率が最適となる結果が見られた。ビーム大強度化に伴い、空間電荷効果を抑えるために必要なソレノイド電流が設計上限に至る懸念があったが、本研究からコリメートビームの利用で問題解決の可能性が示された。
岡部 晃大; Liu, Y.*; 大谷 将士*; 守屋 克洋; 柴田 崇統*; 地村 幹*; 平野 耕一郎; 小栗 英知; 金正 倫計
JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011011_1 - 011011_6, 2021/03
J-PARC大強度陽子加速器では設計出力値である1MWビームパワーのビーム調整を行っている。線形加速器におけるMEBT(Medium Energy Beam Transport)1は低エネルギーでの大強度ビーム輸送系であり空間電荷力が支配的な状況でビームを輸送、及び、下流加速器であるDTLに整合したビームに成型する機能を持つため、J-PARC加速器の出力を安定化する上で最も重要な機器である。そこで、ビーム供給安定化向上のため、MEBT1より上流のイオン源やRFQ等の機器パラメータとMEBT1でのビームパラメータとの関連性を調査した。その結果、MEBT1に入射するビームの挙動は上流機器の設定パラメータと関連があり、その関係はイオン源の数値シミュレーション結果をもとにしたビーム力学理論から解釈できることが今回初めて判明した。さらに、本結果をもとにシミュレーションによる解析を行い、現状のMEBT1では下流側DTLとのビーム整合を行う上でビームモニターの数が不足しており、それらの設置個所を含めて再検討が必要なこと、バンチャー空洞の数を増やしてチョッパーシステム及びDTLとのビーム整合を両立可能な状態にすることによりさらなるビーム供給の安定化が見込めること、などの課題がはっきりと分かった。本発表にてそれらビーム実験結果を報告する。
岡部 晃大
Proceedings of 17th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.446 - 448, 2020/09
陽子加速器のさらなる大強度化に向けて、荷電変換入射方式の高度化は重要な研究テーマの一つである。現在、現在稼働中の大強度陽子加速器施設における荷電変換入射方式では、主に荷電変換フォイルを使用している。しかしながら、この手法では、フォイルから生成される中性子や、フォイルによるビーム散乱等に起因する荷電変換フォイル周辺の放射化が問題となっている。この問題を解決するため、世界各地の加速器施設ではレーザー荷電変換等の新たな荷電変換手法が研究されているが、本研究では電子ビームを用いた荷電変換手法に着目し、その基礎実験を進めている。本講演では電子ビームを用いた負水素イオンビームの荷電変換効率測定実験の進捗状況について報告する。
發知 英明; 原田 寛之; 林 直樹; 金正 倫計; 岡部 晃大; Saha, P. K.; 菖蒲田 義博; 田村 文彦; 山本 風海; 山本 昌亘; et al.
Journal of Instrumentation (Internet), 15(7), p.P07022_1 - P07022_16, 2020/07
被引用回数:3 パーセンタイル:31.02(Instruments & Instrumentation)RCSのような大強度陽子加速器では、ビーム損失により生じる機器の放射化がビーム出力を制限する最大の要因となる。RCSでは、高精度の計算モデルを構築し、数値シミュレーションと実験を組み合わせたアプローチでビーム損失の低減に取り組んできた。数値シミュレーションと実験の一致は良好で、計算機上で再現したビーム損失を詳細に解析することで実際の加速器で起こっている現象を十分な確度で理解することが可能になっただけでなく、それを低減するためのビーム補正手法を確立するのに数値シミュレーションが重要な役割を果たした。ハードウェアの改良と共に、こうした一連のビーム力学的研究により、1MW設計運転時のビーム損失を10レベルにまで低減することに成功している。本発表では、1MW調整時に直面したビーム損失について、発生メカニズムや解決手法をレビューすると共に、最近行った1.2MW試験の実験結果を報告する。また、最後に、数値シミュレーションを用いてRCSの限界ビーム強度を議論する。
神谷 潤一郎; 岡部 晃大; 金正 倫計; 守屋 克洋; 山田 逸平; 荻原 徳男*; 引地 裕輔*; Wada, K.*
Journal of Physics; Conference Series, 1350, p.012149_1 - 012149_6, 2019/12
被引用回数:2 パーセンタイル:76.59チタン製真空ダクト表面にゲッター作用を持たせるため、導入したガスをイオン化させスパッタリングによりチタン表面の酸化膜を除去する手法の開発を行っている。本手法では、スリットからガスを導入することで、少ないガス量で局所的に均一かつ高いガス密度のシート状の分布を生成ができ、周辺の圧力上昇を抑えたうえで効率の良いスパッタリングを行うことができる。今回、スリットによって生成されたガス密度分布をモンテカルロシミュレーションコードによって計算し、評価した。その結果、ガス密度分布の三次元的な分布の情報を得ることができ、両方向からのガス導入がガス密度分布の均一化に対して有効であることが定量的にわかった。さらに本手法をシート状ガスとビームとの相互作用により発生するイオンを検出する非破壊型ビームプロファイルモニターに適用した。本モニターにおいて、ビームプロファイルの注入ガス量に対する依存性を調査し、少量の注入ガス量での測定が不飽和かつS/N比が高い状況でビームプロファイル測定するために重要であることが分かった。
菖蒲田 義博; 岡部 晃大; 神谷 潤一郎; 守屋 克洋
Journal of Physics; Conference Series, 1350, p.012113_1 - 012113_7, 2019/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.07大強度を目指す加速器では、電子雲と電磁場によるビームの不安定化を防ぐことが重要である。そのため、加速器の真空容器の表面にある穴はすべてTiNの薄膜を付着させたRFシールドで塞ぐのが一般的である。TiNは電子雲を抑制するために、RFシールドは電磁場を抑えるため利用される。しかし、真空中でコリメータの穴をTiNの薄膜を付着させたRFシールドで塞ぐと、RFシールドそのものが機械的に壊れてしまうことがわかった。それは、真空中でTiNの摩擦係数が増大するためである。そこで、我々はコリメータの穴がビーム長に比べて十分短いことに注目し、RFシールドをコリメータから外すことにした。そして、シミュレーションによる計算とネットワークアナライザーによるS行列の測定で、新たに誘起される電磁場の影響を確かめることにした。結果、電磁場のビームに与える影響が無視できることがわかり、実際の運転でそれが可能であることが確認された。
發知 英明; 原田 寛之; 岡部 晃大; Saha, P. K.; 菖蒲田 義博; 田村 文彦; 吉本 政弘
加速器, 16(2), p.109 - 118, 2019/07
RCSのようなMW級の大強度陽子加速器では、ビーム損失により生じる機器の放射化がビーム出力を制限する最大の要因となる。RCSでは、ビーム損失の原因となる様々な効果(空間電荷効果,非線形磁場,フォイル散乱等)を取り込んだ高精度の計算モデルを構築し、数値シミュレーションと実験を組み合わせたアプローチでビーム損失の低減に取り組んできた。計算と実験の一致は良好で、計算機上で、実際に発生したビーム損失を十分な精度で再現できたことは画期的なことと言える。数値シミュレーションで再現したビーム損失を詳細に解析することで、実際の加速器で起こっている現象を十分な確度で理解することが可能になっただけでなく、それを低減するためのビーム補正手法を確立するのに数値シミュレーションが重要な役割を果たした。ハードウェアの改良と共に、こうした一連のビーム力学的研究により、1MW設計運転時のビーム損失を10という極限レベルにまで低減することに成功している。本稿では、ビーム増強過程で問題になったビーム損失について、その発生機構や解決方法を報告すると共に、その際に数値シミュレーションが果たした役割について具体例を挙げて紹介する。
發知 英明; 原田 寛之; 林 直樹; 金正 倫計; 岡部 晃大; Saha, P. K.; 菖蒲田 義博; 田村 文彦; 山本 風海; 山本 昌亘; et al.
Proceedings of 16th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.574 - 578, 2019/07
J-PARC RCSは、2018年の7月に、設計出力1MWの試験運転に成功したところである。高出力かつ安定な利用運転を実現するためには、さらに高いビーム強度でのビームの振る舞いを調査することが必要となるため、RCSでは、2018年10月と12月に、1.2MW相当の大強度試験を実施した。当初、1程度の有意なビーム損失が出現したが、ベアチューンや横方向ペイント範囲を最適化することで、そのビーム損失を10
レベルにまで低減することに成功した。本発表では、上述の大強度試験結果、特に、その際に出現したビーム損失の発生メカニズムやその低減のために行った一連の取り組みに焦点を当てて報告する。
地村 幹*; 原田 寛之; 守屋 克洋; 岡部 晃大; 金正 倫計
Proceedings of 16th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.728 - 732, 2019/07
大強度ビームにおける空間電荷効果の増大は、ビーム損失の増大を引き起こす。そのビーム損失は、装置の放射の観点からビーム強度を制限してしまう。そのため、その空間電荷効果によるビーム広がりを抑制することが非常に重要である。本研究では、その効果が特に顕著になるリニアックの低エネルギー領域に着目した。その効果によるビーム広がりの起源を同定するために、空間電荷力を考慮したシミュレーションを実施した。そして、J-PARCリニアックの低エネルギー部(MEBT1)における空間電荷効果が顕著に影響を及ぼしていることが判明した。その要因が空間電荷力の非線形力であることを突き止め、八極電磁石による非線形磁場にてその効果を緩和する手法を新たに考案した。シミュレーション上でその手法を検証した結果、ビーム広がり抑制が可能であるという結果を得た。本発表では、考案した手法やその検証結果について報告する。
菖蒲田 義博; 岡部 晃大; 神谷 潤一郎; 守屋 克洋
Proceedings of 10th International Particle Accelerator Conference (IPAC '19) (Internet), p.163 - 166, 2019/06
大強度を目指す加速器では、電子雲と電磁場によるビームの不安定化を防ぐことが重要である。そのため、加速器の真空容器の表面にある穴はすべてTiNの薄膜を付着させたRFシールドで塞ぐのが一般的である。TiNは電子雲を抑制するために、RFシールドは電磁場を抑えるため利用される。しかし、真空中でコリメータの穴をTiNの薄膜を付着させたRFシールドで塞ぐと、RFシールドそのものが機械的に壊れてしまうことがわかった。それは、真空中でTiNの摩擦係数が増大するためである。そこで、我々はコリメータの穴がビーム長に比べて十分短いことに注目し、RFシールドをコリメータから外すことにした。そして、シミュレーションによる計算とネットワークアナライザーによるS行列の測定で、新たに誘起される電磁場の影響を確かめることにした。結果、電磁場のビームに与える影響が無視できることがわかり、実際の運転でそれが可能であることが確認された。
Saha, P. K.; 原田 寛之; 金正 倫計; 三浦 昭彦; 吉本 政弘; 岡部 晃大; 菅沼 和明; 山根 功*; 入江 吉郎*; Liu, Y.*; et al.
Proceedings of 15th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.806 - 810, 2018/08
To ensure stable operation of J-PARC RCS at 1 MW beam power and beyond, an alternative H stripping injection method other than using stripper foil has to be implemented. A short life time of the foil due to foil degradation caused by high intensity beam irradiation as well as an extremely high residual radiation at the injection area caused by the foil beam scattering beam loss are two serious issues not only to maintain a long-term stable operation, but also for the facility maintenance. The laser stripping of H
holds the promise of overcoming and eliminating the above issues, as it has no lifetime issue as well as completely nondestructive. To establish and develop the new method for the RCS operation, a POP (proof-of-principle) demonstration of 400 MeV H
stripping by using only laser has to be carried out first. The progress status of the POP experiment, which includes recent beam study and simulation results for the H
beam manipulations to reduce the laser power is presented.
發知 英明; 渡辺 泰広; 原田 寛之; 岡部 晃大; Saha, P. K.; 菖蒲田 義博; 田村 文彦; 吉本 政弘
Proceedings of 9th International Particle Accelerator Conference (IPAC '18) (Internet), p.1041 - 1044, 2018/06
The J-PARC 3-GeV RCS (rapid cycling synchrotron) provides a high-power beam to both the MLF (materials and life science experimental facility) and the MR (main ring synchrotron) by switching the beam destination pulse by pulse. The beam properties required from the MLF and the MR are different; the MLF needs a wide-emittance beam with less charge density, while the MR requires a low-emittance beam with less beam halo. To meet such conflicting requirements while keeping beam loss within acceptable levels, the RCS has recently introduced a pulse-by-pulse switching of the operational parameters (injection painting emittance, chromaticity and betatron tune.) This paper reports such recent efforts toward the performance upgrade of the RCS including the successful beam tuning results for the parameter switching.