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眞弓 蓮*; 千星 聡*; 岡本 芳浩; 斎藤 勇一*; 義家 敏正*; 岩瀬 彰宏*
Transactions of the Materials Research Society of Japan, 42(1), p.9 - 14, 2017/02
アルミ銅2元合金を各種重イオンで照射し、銅の偏析に伴う硬度と銅原子周辺の局所原子配列変化をビッカース硬度計、EXAFS法により評価した。照射による硬度変化は、高温時効による変化よりも早く起こり、硬度上昇も大きい。また、実験で得られたEXAFSスペクトルとFEFFによって計算したスペクトルの比較により、照射によって微細な銅析出物が形成されていることが示唆された。反応方程式による計算機シミュレーションでも、銅析出物の形成と成長が再現され、それは実験結果と定性的に一致する。
伊藤 雅和*; 岡本 真由美*; 柴田 雅博; 佐々木 康雄; 檀原 徹*; 鈴木 啓三*; 渡辺 隆*
PNC TN8430 93-003, 114 Pages, 1993/08
緩衝材候補材料であるベントナイトについて、基礎データの一つである鉱物組成の分析を行った。ベントナイトは天然に産出する粘土であり、工業的に利用されている材料であることから、利用の観点に立った性質の評価は行われているものの、正確な鉱物組成の分析を行った例は少ない。その理由として、従来の工業的利用のためには厳密な鉱物組成の情報が必要とされていなかったことの他に、次のような技術的な困難さによるものと考えられる。ひとつは、ベントナイトが多くの鉱物の集合体であることから、微量成分の分析の際に、他の鉱物の存在が影響することであり、また、粘土分(2m以下の粒子)を多く含むことが、鉱物の分離や観察を困難にすること等も挙げられる。本報告においては、粒度および鉱物の比重により試料を分画し、X線回折による定量分析、顕微鏡観察によるモード分析等いくつかの分析手法を組み合わせることで、上記の技術的困難さから来る不確実さを低減し、より正確に鉱物組成の分析を行うことを試みた。その結果、各鉱物の含有量を主要成分については数wt%以下の精度で、微量成分については、1wt%程度の精度で定量を行うことができた。さらに、本鉱物組成分析の結果は全岩の化学分析値とよい一致を示した。また、本分析の結果より、本試料中に存在する珪酸鉱物(Sio2)は、そのほとんどが玉髄(Chalcedony)であることなど、新たな知見が得られた。また、現在、緩衝材としてのベントナイトの化学的性質に関する研究を行っているが、ベントナイトは、上述のように多くの鉱物の集合体であるため、ベントナイトの化学的性質について現象理解を行うためには、各構成鉱物の化学的性質を正しく知る必要がある。しかし、ベントナイトの粒子が微細であることおよびベントナイトが吸水性を有していること等から、鉱物の巣離、化学的な不純物の除去は容易ではない。本報告では、ベントナイト中のモンモリロナイトを巣離し、化学的な不純物を除去するとともに、モンモリロナイトのイオン交換サイトの交換性陽イオンをすべてナトリウム型に調整した「純粋ナトリウムモンモリロナイト」の作製を試みた。その結果、水簸、酢酸ナトリウム-酢酸溶液での処理、イオン交換樹脂による処理を行うことで、数百グラム程度の量のほぼ純粋なNaモンモリロナイトを作製することができた。
岩田 景子; 高見澤 悠; 西山 裕孝; 下山 巖; 岡本 芳浩; 岩瀬 彰宏*; 小島 啓*; 眞弓 蓮*
no journal, ,
原子炉圧力容器鋼材の微細構造変化を調査するためX線吸収微細構造解析手法(XAFS)を用いて分析を実施した。XAFSは元素選択的に原子構造や配位子の情報が得られる分析手法である。本発表ではXAFSの紹介と実際に取得した熱時効やイオン照射処理をした試験片のXAFS分析結果について述べる。また他分析手法で得られた結果とも比較しながら議論する。
岩田 景子; 高見澤 悠; 河 侑成; 岡本 芳浩; 下山 巖; 小島 啓*; 眞弓 蓮*; 岩瀬 彰宏*; 永井 康介*; 西山 裕孝
no journal, ,
熱時効された原子炉圧力容器ステンレスオーバーレイクラッド材について、X線吸収を用いて微細組織分析を行った。測定には材料全体の平均的な情報が取得でき、元素選択的に結合距離や化学状態を把握することができるX線吸収微細構造解析を適用した。溶質原子であるMn原子周辺において配位数や結合距離の変化が認められた。