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石田 毅; 中島 伸一; 近藤 伸次; 林原 健一; 山田 茂樹*; 岡本 諒*; 中村 仁宣
第44回日本核物質管理学会年次大会会議論文集(インターネット), 4 Pages, 2023/11
日本原子力研究開発機構人形峠環境技術センター(以下、「人形峠センター」という。)では、国内初の遠心分離法によるウラン濃縮技術の実用化のため、1979年よりウラン濃縮パイロットプラントの試験運転を開始後2001年の運転終了に至るまでの間、ウラン濃縮技術に係る研究開発活動が実施されてきた。現在は濃縮施設の廃止措置に係る技術開発を実施している。ウラン濃縮技術は、核不拡散の観点において、その情報を厳格に管理する必要がある。人形峠センターは研究開発活動を実施するにあたって、核不拡散対応を含む保障措置上の様々な課題解決に取り組んできた。本論文では主な課題に対する取り組みについて紹介する。
民井 淳*; Pellegri, L.*; Sderstrm, P.-A.*; Allard, D.*; Goriely, S.*; 稲倉 恒法*; Khan, E.*; 木戸 英治*; 木村 真明*; Litvinova, E.*; et al.
European Physical Journal A, 59(9), p.208_1 - 208_21, 2023/09
光核反応は原子核構造の観点からも応用の観点からも重要であるにも関わらず、その反応断面積は未だに不定性が大きい。近年、超高エネルギー宇宙線の起源を探るために、鉄よりも軽い原子核の光核反応断面積を正確に知る必要が指摘されている。この状況を打破するため、原子核物理の実験、理論、宇宙物理の共同研究となるPANDORAプロジェクトが始まった。本論文はその計画の概要をまとめたものである。原子核実験ではRCNP、iThembaによる仮想光子実験とELI-NPによる実光子実験などが計画されている。原子核理論では、乱雑位相近似計算、相対論的平均場理論、反対称化分子動力学、大規模殻模型計算などが計画されている。これらで得られた信頼性の高い光核反応データベースと宇宙線伝搬コードを組み合わせ、超高エネルギー宇宙線の起源の解明に挑む。
秋山 大輔*; 日下 良二; 熊谷 友多; 中田 正美; 渡邉 雅之; 岡本 芳浩; 永井 崇之; 佐藤 修彰*; 桐島 陽*
Journal of Nuclear Materials, 568, p.153847_1 - 153847_10, 2022/09
被引用回数:2 パーセンタイル:71.05(Materials Science, Multidisciplinary)ウラン酸鉄,ウラン酸クロム、およびその固溶体を合成し、これらのウラン酸塩が異なる熱的安定性を示すメカニズムを研究した。熱的安定性を評価するため、ウラン酸塩試料の熱重量分析を実施した結果、ウラン酸クロムの分解温度(約1250C)に対してウラン酸鉄は低温(約800C)で分解するが、クロムを含む固溶体では熱分解に対する安定性が高まることが分かった。この熱的安定性と結晶構造との関係性を調べるため、エックス線結晶構造解析,エックス線吸収微細構造測定,メスバウアー分光測定,ラマン分光分析による詳細な結晶構造と物性の評価を行ったが、本研究で用いたウラン酸塩試料の間に明瞭な差異は観測されなかった。そのため、熱的安定性の違いは結晶構造に起因するものではなく、鉄とクロムとの酸化還元特性の違いによるものと推定した。クロムは3価が極めて安定であるのに対して、鉄の原子価は2価と3価を取ることができる。このため、ウラン酸鉄の場合には結晶中でウランと鉄との酸化還元反応が起こり、低温での分解反応を誘起したものと考えられる。
梅田 享英*; 岡本 光央*; 荒井 亮*; 佐藤 嘉洋*; 小杉 亮治*; 原田 信介*; 奥村 元*; 牧野 高紘; 大島 武
Materials Science Forum, 778-780, p.414 - 417, 2014/02
被引用回数:2 パーセンタイル:72.87炭化ケイ素(SiC)金属-酸化膜-半導体 電界効果トランジスタ(MOS FET)の界面欠陥を電流検出型磁気共鳴(EDMR)により調べた。SiC MOSFETはカーボン(C)面上に作製し、水蒸気酸化及び800Cでの水素処理、又は、乾燥酸素を用いた二種類の方法によりゲート酸化膜を形成した。乾燥酸素によるゲート酸化膜を有するMOSFETのチャンネル移動度は1cm/Vs以下であるが、水素処理ゲート酸化膜を有するMOSFETは90cm/Vsである。低温(20K以下)でのEDMR測定の結果、シリコン面上に作製したMOSFETでは観測されないC面特有の欠陥シグナルが検出された。線照射を行ったところ、このC面特有の欠陥シグナルが大きくなり、それとともにチャンネル移動度が低下することが判明した。これより、水素処理により終端されていたC欠陥が線照射により離脱し、C面固有の欠陥となること、この欠陥がチャンネル移動度の低下に関与することが推測される。
涌井 隆; 粉川 広行; 羽賀 勝洋; 二川 正敏; 林 良一*; 内山 尚義*; 岡元 義尚*; 仲村 宏二*
JAEA-Technology 2009-040, 96 Pages, 2010/03
J-PARCの中核施設である物質・生命科学実験施設の建設が終了し、陽子ビームの受入れを開始した。核破砕中性子源となる水銀ターゲット容器については、平成15年度より受注メーカーによる詳細設計,製作及び工場・現地試験検査が実施された。水銀ターゲット容器は、水銀容器破損時の外部への水銀漏洩防止及び陽子ビーム入射に伴う保護容器の温度上昇抑制のため、3重壁構造となっている。また、他機器(ターゲット台車,保管容器,ヘリウムベッセルフランジ,反射体及び水冷遮蔽体)との取り合い関係から、溶接で組み立てられる水銀ターゲット容器は十分な製作精度が要求される。さらに、水銀ターゲット容器は多重壁構造であるので、工場試験検査は製作ステップごとに実施した。本報では、水銀ターゲット容器の各要素の要求仕様及び基本構造を記述するとともに、受注メーカーが水銀ターゲット容器を製作した際の手順についてまとめている。また、溶接に伴う著しい変形など、製作段階で発生した事象について示すとともに、各事象に対する1号機の対応及び2号機以降の水銀ターゲット容器の設計及び製作に関する改善案を提案した。
玉田 太郎; 本庄 栄二郎; 前田 宜丈*; 岡本 智之*; 石橋 松二郎*; 徳永 正雄*; 黒木 良太
Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America, 103(9), p.3135 - 3140, 2006/02
被引用回数:90 パーセンタイル:84.38(Multidisciplinary Sciences)ヒト顆粒球コロニー刺激因子(GCSF)とそのヒト受容体(GCSF-R)中のリガンド結合領域との複合体の活性構造を2.8分解能で決定した。GCSF:GCSF-R複合体の組成比は2:2で、GCSF-R中のIg-likeドメインとGCSFがたすき掛けすることにより二量体化していた。この結合様式はヒトGCSFとマウスGCSF(CRHドメイン)複合体中の様式とは全く異なっており、インターロイキン6とその受容体であるgp130との活性複合体中で確認された様式と類似していた。このIg-likeドメインを介したGCSF-Rの二量体化はこれまでに報告されている熱力学的及び変異体解析の結果と相関性がある。
本庄 栄二郎; 玉田 太郎; 前田 宜丈*; 小柴 琢己*; 松倉 康子*; 岡本 智之*; 石橋 松二郎*; 徳永 正雄*; 黒木 良太
Acta Crystallographica Section F, 61(8), p.788 - 790, 2005/08
被引用回数:7 パーセンタイル:55.29(Biochemical Research Methods)顆粒球刺激因子(GCSF)受容体は顆粒球前駆体の分化や増殖を調節する刺激を細胞内へ伝える。その受容体のリガンド結合部位とGCSFの2:2複合体の結晶化を行った。結晶は1.0Mギ酸ナトリウムを含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.6)の条件で結晶化した。空間群は422(もしくは422)で、セル長は==110.1=331.8であった。しかしながら5以上の回折データが収集できなかったことから、受容体を陰イオン交換クロマトグラフィーで精製し、再度結晶化を試みた。その結果、3以上の回折データが収集可能な新たな晶形の結晶が得られた。その結晶の空間群は321(or its enantiomorph 321)で、セル長は==134.8, =105.7であった。
岡本 薫; 宮川 俊一; 三次 岳志; 北村 了一
JNC TN9410 99-010, 350 Pages, 1999/06
本書は、高速実験炉「常陽」MK-III炉心以降に使用する新型の燃料照射試験用オフライン照射リグであるD型照射燃料集合体(以下、D型照射リグと呼ぶ。)の開発についてまとめたものである。D型照射リグは、燃料要素の再装荷能力、照射条件設定能力、既存照射リグとの燃料保持構造の互換性及び各種コンパートメントの装填能力を有しており、従来の照射リグに比べ継続照射試験時の取り扱い性能の向上、照射温度条件設定数の拡大、構造上の課題への対応を図っている。D型照射リグは、内部に燃料要素を納める二重の円筒管(以下、コンパートメントと呼ぶ。)を最大18本装填することが可能なコンパートメント型照射リグである。D型照射リグには、B型照射リグで使用している型コンパートメント(燃料要素装填数最大5本)及びD型照射リグ用に開発した型コンパートメント(燃料要素装填数1本)の2種類を混在させ装填することが可能である。集合体内には、型コンパートメントを最大6本、型コンパートメントを最大18本装填可能である。また、コンパートメント毎に照射温度条件を設定可能なので、D型照射リグ1体で最大18の互いに異なる条件を設定することが可能であり、構造設計の妥当性及び要求性能を満たしていることを確認した。
新井 栄揮; 玉田 太郎; 岡村 好子*; 一二三 恵美*; 宇田 泰三*; 黒木 良太
no journal, ,
インフルエンザウイルスの感染は、ウイルス表面の糖蛋白質・ヘマグルチニン(HA)が宿主細胞膜上のガングリオシドやシアル酸含有糖蛋白質受容体へ結合することで始まる。HAは非常に変異しやすく、これがインフルエンザ予防を困難にしている。われわれは、H1型(スペイン風邪,ソ連風邪)やH2型(アジア風邪)ウイルスにおけるHAのアミノ酸配列中に変異しない保存領域を見いだし、その領域に特異的に結合・分解するHA1-2モノクローナル抗体(HA1-2mAb)を開発した。この抗体は抗原を特異的に認識し分解する酵素活性を有しており、「抗体酵素」として新規医薬品・検査診断薬・バイオセンサ開発などへの応用を進めている。われわれはHA1-2mAbの触媒機構を明らかにするために、HA1-2mAb由来Fabと抗原ペプチドの複合体のX線結晶解析を行った。抗体をパパイン消化しFabを調製した後、抗原ペプチド(HAのアミノ酸配列保存領域を含み、18アミノ酸残基から成る)を混合して複合体を調製し、結晶を作製した。X線回折測定では最大分解能2.9, completeness 96.8%, R-merge 6.6%の回折データを取得した。このデータを用いて分子置換法による構造解析を行ったところ、(1)抗体酵素由来のFabは他のFabとほとんど同じ立体構造をとることや、(2)FabのH鎖とL鎖間のCDR領域付近にペプチドが存在することが確認された。現在触媒基の候補となるアミノ酸残基の同定を実施している。
玉田 太郎; 本庄 栄二郎; 前田 宜丈*; 岡本 智之*; 石橋 松二郎*; 徳永 正雄*; 黒木 良太
no journal, ,
ヒト顆粒球コロニー刺激因子(GCSF)とそのヒト受容体(GCSF-R)中のリガンド結合領域との複合体の活性構造を2.8分解能で決定した。GCSF/GCSF-R複合体中の構成比は2:2で、GCSF-R中のIg-likeドメインとGCSFがたすき掛けすることにより二量体化していた。この結合様式はヒトGCSFとマウスGCSF-R(CRH)ドメイン複合体中の様式とは全く異なっており、インターロイキン6とその受容体であるgp130との活性複合体中で確認された様式と類似していた。このIg-likeドメインを介したGCSF-Rの二量体化はこれまでに報告されている熱力学的及び変異体解析の結果と相関性があった。
梅田 享英*; 佐藤 嘉洋*; 荒井 亮*; 岡本 光央*; 原田 信介*; 小杉 亮治*; 奥村 元*; 牧野 高紘; 大島 武
no journal, ,
耐放射線性半導体素子への応用が期待される炭化ケイ素(SiC)半導体のデバイス特性の向上に資する研究の一環として、金属-酸化膜-半導体 電界効果トランジスタ(MOS FET)の酸化膜-半導体界面に発生する欠陥を電流検出電子スピン共鳴(EDMR)を用いて評価した。C面六方晶(4H)SiC上に化学気相法によりエピタキシャル膜を成長し、水蒸気及び水素処理を用いてゲート酸化膜を形成することでMOSFETを作製した。その後、4H-SiC MOSFETは界面欠陥を導入するために、室温で線照射を行った。EDMR測定を行い界面欠陥を調べたところ、1000ppmを超える非常に強い信号が観測された。デバイスの動作状態と信号強度の関係を調べることで、この信号は価電子帯近傍に準位を持つ界面欠陥であると決定できた。さらに、欠陥構造に関する知見を得るために炭素同位体(C)の超微細相互作用を調べたところ、この界面欠陥は炭素原子が関与することが判明した。
荒井 亮*; 梅田 享英*; 佐藤 嘉洋*; 岡本 光央*; 原田 信介*; 小杉 亮治*; 奥村 元*; 牧野 高紘; 大島 武
no journal, ,
MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタとして一般的に用いられない4H-SiC(000)C面にWet酸化法でゲート酸化膜を形成することで、一般的なSi面を上回る電子移動度が得られることが知られている。その理由としては、水素を界面に導入することで界面順位(Dit)が減少した結果だと考えられているが、水素の役割やDitの起源についてはまだよくわかっていない。そこで、電流検出電子スピン共鳴(EDMR)を使ってC面MOSトランジスタの界面欠陥の分光評価を行った。その結果、界面の炭素原子に由来するC面固有欠陥を検出することができた。加えて線照射によって意図的にC面固有欠陥からの水素離脱を引き起こしEDMRによってC面固有欠陥を観察した。その結果、C面固有欠陥のEDMR信号強度は、線の照射量に応じて増加した。そして約6MGy程度で飽和し、その後減少した。この照射量はSi-MOSトランジスタで行った同様の実験に比べ1桁高く、SiC-MOSトランジスタはSiに比べて高い放射線耐性を示したと言える。また、照射試料の電流電圧特性測定より、C面固有欠陥がMOSトランジスタのしきい値電圧シフトの一つの要因であることを示した。
中井 良大; 齋藤 伸三; 山口 彰*; 岡本 孝司*; 可児 吉男*
no journal, ,
東京電力福島第一原子力発電所における重大事故から得られた教訓に鑑み、高速炉特有の安全特性を考慮して、報告書「高速増殖原型炉もんじゅの安全確保の考え方」をまとめた。同報告書につき、独立した客観的な立場からの公正な評価を得るべく、国内外の高速炉安全性に関する主導的専門家によるレビューを実施した。その結果、「もんじゅ」の重大事故の発生防止と影響緩和に関する基本的考え方は、高速炉特有の安全特性を考慮すれば適切であり、また、国際的な共通認識にも一致していることが確認できた。
井田 祐馬*; 松浦 秀明*; 長住 達*; 古賀 友稀*; 岡本 亮*; 片山 一成*; 大塚 哲平*; 後藤 実; 中川 繁昭; 石塚 悦男
no journal, ,
DT核融合炉の初期装荷用トリチウムの供給方法として、高温ガス炉を用いたトリチウム生産法が検討されている。これまでに、Li化合物を装荷した照射キャプセルを高温ガス炉で照射し場合についてトリチウム生産量及びトリチウム閉じ込め性能を評価した。本研究では、トリチウムの閉じ込め性能の向上を目的としたZrC層を照射キャプセルに施した場合について、トリチウム閉じ込め性能を、トリチウムの漏れ量を計算して評価した。その結果、ZrC層を施すことで、トリチウムの照射キャプセルからの漏れを1/5に低減できるこ結果を得た。
岡本 亮*; 松浦 秀明*; 井田 祐馬*; 古賀 友稀*; 片山 一成*; 大塚 哲平*; 後藤 実; 中川 繁昭; 石塚 悦男; 長住 達; et al.
no journal, ,
現在DT核融合発電の実用化を目指した研究が行われているが、原型炉の初期装荷用トリチウムの供給方法は明確になっていない。高温ガス炉にLiを装荷しLi(n,)T反応によってトリチウムを生産する方法が考えられており、発生するトリチウムを吸収させ、ロッドからのトリチウム流出を低減させる目的でZr層を設けたロッド状のLi装荷体を提案している。本研究では超高温ガス炉(VHTR)温度条件下でZr付Liロッドの使用を想定する。同条件下におけるZr層の水素吸蔵特性を評価するため700C以上の高温条件において円筒状Zr試料について水素吸蔵実験を行い、Zr層における水素の溶解度定数及び拡散係数を計測し評価を行ったので報告する。
井田 祐馬*; 松浦 秀明*; 長住 達; 岡本 亮*; 古賀 友稀*; 片山 一成*; 大塚 哲平*; 後藤 実; 中川 繁昭; 石塚 悦男; et al.
no journal, ,
核融合炉の起動と核融合炉ブランケットシステムのトリチウム工学試験のため、大量のトリチウムが求められている。しかしながら、トリチウムは存在量が少なく、kgオーダーのトリチウムについては人工的に作らなければならない。高温ガス炉を用いたLi(n,)T反応によるトリチウム生産を提案している。この方法においては、Liロッドを高温ガス炉の可燃性毒物用の孔に装荷することを想定している。本報は、高温工学試験研究炉(HTTR)での利用に適したLiロッドを設計し、トリチウム生産量とLiロッド容器からのトリチウムの漏れ量をLiAlO、アルミナ及びZrの各層の厚さを変化させて評価している。また、Liロッドによるトリチウムの生産と閉じ込めの特性を実証するためHTTRで実施すべき照射試験の計画について示している。
岡本 亮*; 松浦 秀明*; 井田 祐馬*; 古賀 友稀*; 菅沼 拓郎*; 片山 一成*; 大塚 哲平*; 後藤 実; 中川 繁昭; 石塚 悦男; et al.
no journal, ,
高温ガス炉に円環状のリチウム化合物(Liロッド)を装荷し、Li(n,)T反応を用いて初期核融合炉用トリチウムを生産する方法が提案されている。本研究では、生産したトリチウムの漏れを防ぐために、LiロッドにZr層を施すことを検討した。水素の溶解度及び拡散係数を測定し、これらの測定値を用いてZr層のトリチウムの漏れ防止に対する有効性を評価した。その結果、Zr層を施すことでトリチウムの流出率を、Zr層が無い場合に比べて2桁程度低減することが見込まれることから、Zr層はトリチウムの漏れ防止に非常に有効と考えられる。
古賀 友稀*; 松浦 秀明*; 岡本 亮*; 井田 祐馬*; 片山 一成*; 大塚 哲平*; 後藤 実; 中川 繁昭; 石塚 悦男; 長住 達; et al.
no journal, ,
核融合炉などに使用するトリチウムを高温ガス炉により生産する方法が提案され、可燃性毒物としてLiロッドを装荷する方法が検討されている。核燃焼計算と拡散計算により高温工学試験研究炉(HTTR)への装荷に適したLiロッドの設計と、その性能を実証するためにHTTRを想定した照射試験法を提示した。
岡本 亮*; 松浦 秀明*; 井田 祐馬*; 古賀 友稀*; 片山 一成*; 大塚 哲平*; 後藤 実; 中川 繁昭; 石塚 悦男; 長住 達
no journal, ,
高温ガス炉を用いたトリチウム生産の検討において、高温条件下におけるリチウム照射キャプセル内へのトリチウムの閉じ込め方法として、ジルコニウムを照射キャプセルに装荷することが提案されている。本研究では、トリチウム閉じ込め性能の向上を目的として、ジルコニウムの装荷方法について検討を行った。その結果、ジルコニウムを粒状に装荷することで、閉じ込め性能を向上できる可能性があることが分かった。
菅沼 拓郎*; 松浦 秀明*; 岡本 亮*; 古賀 友稀*; 片山 一成*; 大塚 哲平*; 後藤 実; 中川 繁昭; 飛田 健次*
no journal, ,
高温ガス炉を用いて製造する核融合炉用燃料であるトリチウムを、Zrを用いて高温条件下で照射キャプセル内に閉じ込めるための研究を行っている。その中で、トリチウム閉じ込め性能を評価するにあたり、トリチウムの流出量の計算に必要なZr中のH/Zr原子比とトリチウムの見かけの拡散係数の関係を、重水素を用いた実験を行って調べた。その結果、H/Zr原子比の増加に伴い重水素のみかけの拡散係数Dが低下する結果を得た。(これは、水素化物の生成に起因すると考えられる。)今後、取得したデータを用いてトリチウムの流出量を計算し、照射キャプセルの閉じ込め性能の評価を行う予定である。