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論文

Magnetic structural analysis of nanocrystalline soft magnets by small-angle neutron scattering

間宮 広明*; 大場 洋次郎; 廣井 孝介; 宮武 孝之*; Gautam, R.*; Sepehri-Amin, H.*; 大久保 忠勝*

IEEE Magnetics Letters, 14, p.7100105_1 - 7100105_5, 2023/02

 被引用回数:2 パーセンタイル:71.33(Engineering, Electrical & Electronic)

In nanocrystalline soft magnets, microscopic magnetic states inside the materials important for macroscopic soft magnetic properties. Therefore, we measured small-angle neutron scattering of the nanocrystalline soft magnets. The results clearly indicate the magnetic scattering of the nano-crystallized samples, while the as-quenched sample shows only featureless scattering. This provides essential information for the relationship between the magnetic nanostructures and the macroscopic magnetic softness.

論文

Characterization of precipitated phase in Cu-Ni-Si alloy by small-angle X-ray scattering, small angle neutron scattering and atom probe tomography

佐々木 宏和*; 秋谷 俊太*; 大場 洋次郎; 大沼 正人*; Giddings, A. D.*; 大久保 忠勝*

Materials Transactions, 63(10), p.1384 - 1389, 2022/10

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Materials Science, Multidisciplinary)

Copper-Nickel-Silicon (Cu-Ni-Si) alloys have excellent electric conductivity and mechanical properties due to nanosized Nickel-Silicon precipitates dispersed in Copper matrix. In this study, small-angle X-ray scattering (SAXS), small-angle neutron scattering (SANS), and atom probe tomography were used to characterize the Ni-Si precipitates for further improvement of Cu-Ni-Si alloys. We obtained nanostructural information about the size, shape, chemical composition, and their changes during heat treatment.

論文

X線・中性子小角散乱法及び3次元アトムプローブ法によるCu-Ni-Si合金中の析出相の解析

佐々木 宏和*; 秋谷 俊太*; 大場 洋次郎; 大沼 正人*; Giddings, A. D.*; 大久保 忠勝*

銅と銅合金, 60(1), p.309 - 314, 2021/08

銅合金においては高強度と高導電性の両立が求められており、これを満たす材料の一つとして、Cu母相中にNi-Si系化合物を微細に析出させたCu-Ni-Si系合金が知られている。本研究では、Cu-Ni-Si系合金のさらなる特性向上のため、X線小角散乱法と中性子小角散乱法、3次元アトムプローブ法を併用してNi-Si析出物の定量的解析を行った。その結果、熱処理温度の違いによるNi-Si析出物のサイズや形状、組成の変化に関して知見を得ることができた。

論文

Characterization of the microstructure of dual-phase 9Cr-ODS steels using a laser-assisted 3D atom probe

野際 公宏; 西村 昭彦; 横山 淳; 大塚 智史; 皆藤 威二; 井上 賢紀; 大久保 忠勝*; 宝野 和博*

Journal of Nuclear Materials, 417(1-3), p.201 - 204, 2011/10

 被引用回数:8 パーセンタイル:53.06(Materials Science, Multidisciplinary)

本研究では、2相ODS鋼における各相の酸化物粒子の分散状態を比較するために、3次元アトムプローブによる微細構造解析を行った。各相とも酸化物粒子のサイズは約3nmと同程度であったが、数密度については$$delta$$相の方が$$alpha$$'相よりも約4倍程度大きかった。これらの結果は機械特性試験の結果ともよく一致するものであり、9Cr-ODS鋼の優れた高温強度特性に$$delta$$相における酸化物粒子の高密度分散が寄与していることを明確に示すものである。

論文

Effects of chemical composition and dose on microstructure evolution and hardening of neutron-irradiated reactor pressure vessel steels

武内 伴照; 蔵本 明*; 亀田 純*; 外山 健*; 永井 康介*; 長谷川 雅幸*; 大久保 忠勝*; 義家 敏正*; 西山 裕孝; 鬼沢 邦雄

Journal of Nuclear Materials, 402(2-3), p.93 - 101, 2010/07

 被引用回数:59 パーセンタイル:96.12(Materials Science, Multidisciplinary)

中性子照射した原子炉圧力容器鋼でのミクロ組織変化と硬化との関係を、3次元アトムプローブ,陽電子消滅,ビッカース硬度測定を用いて調べた。試料には不純物濃度を変じた2種のA533B-1鋼を用い、材料試験炉(JMTR)において照射速度はほぼ一定に揃えつつ照射量を大きく変じた(0.32$$sim$$9.9$$times$$10$$^{19}$$n cm$$^{-2}$$(E$$>$$1MeV))加速照射を行った。その結果、低照射量領域における急激な硬化はおもにマトリックス損傷の形成によるものであり、中照射量$$sim$$高照射量領域における緩やかな硬化は、不純物濃度の高い鋼材中では銅富裕クラスター(CRCs)、低い鋼材ではSi-Mn-Ni富裕クラスター(MNSCs)の形成によるものであることがわかった。ラッセルブラウンモデルにより見積もられた、CRCs及びMNSCsが転位の運動を阻害する強さはほぼ同じであった。また、最も高い照射量において、不純物濃度の高い鋼材においてもMNSCsが形成することが示された。

論文

Influence of laser irradiation condition on a femtosecond laser-assisted tomographic atom probe

西村 昭彦; 野際 公宏; 乙部 智仁; 大久保 忠勝*; 宝野 和博*; 近藤 啓悦; 横山 淳

Ultramicroscopy, 109(5), p.467 - 471, 2009/04

 被引用回数:7 パーセンタイル:28.87(Microscopy)

エネルギー保障型3次元アトムプローブに対するフェムト秒レーザーのレーザー照射条件の与える影響について報告する。レーザーのチャープ量はパルス圧縮器の調整により行った。高速増殖炉で使用予定のODS鋼の3DAP分析に成功したエネルギー保障型アトムプローブにより、レーザー発振器の不安定性によりシステム全体が不安定になること、また、質量スペクトルの幅の広がりが発生することが認められた。絶縁体への本システムの適用のため、高強度光場における伝導度向上の数値シミュレーションを行った。

論文

レーザー補助三次元アトムプローブによる酸化物分散強化型鋼の微細組織解析

野際 公宏; 西村 昭彦; 大場 弘則; 横山 淳; 大久保 忠勝*; 宝野 和博*

まてりあ, 47(12), P. 626, 2008/12

次世代原子炉及び核融合炉構造材として開発研究が進められている酸化物分散強化型(ODS)鋼の優れた高温強度特性はナノスケールの酸化物粒子の分散状態に大きく依存する。そのため、その組織解析には3次元アトムプローブ(3DAP)の応用が有効であると期待されていたが、従来の3DAPでは電圧パルスによる試料破壊が頻発し、その解析が困難であった。われわれのグループでは、新たに超短パルスレーザーにより電界蒸発をアシストする3DAPを整備した。レーザー補助により分析途中の試料破壊を著しく低減することに成功し、効率の良い分析評価が可能となった。また、リフレクトロンによるエネルギー補償により優れたSN比が得られるため、バックグラウンドが低減し、識別に高い質量分解能を必要とするクラスターイオンの検出にも成功した。

報告書

実機シュラウド材の3次元アトムプローブ分析(受託研究)

近藤 啓悦; 根本 義之; 三輪 幸夫; 加治 芳行; 塚田 隆; 永井 康介*; 長谷川 雅幸*; 大久保 忠勝*; 宝野 和博*

JAEA-Research 2006-013, 39 Pages, 2006/12

JAEA-Research-2006-013.pdf:4.57MB

沸騰水型軽水炉(BWR)炉心シュラウドなどにおいて低炭素オーステナイト系ステンレス鋼の応力腐食割れ(SCC)発生が報告されている。機構解明のためにBWR炉心シュラウドから採取されたサンプル(SUS316L)の3次元アトムプローブ分析を行った。その結果、粒内において偏析及び析出物生成,スピノーダル分解などに伴う溶質元素の不均一分布は観察されなかった。また、結晶粒界の分析の結果、粒界において原子層レベルでも明確なCrの欠乏層が存在しなかったことから、低炭素ステンレス鋼のSCCにはCr欠乏による耐食性劣化とは異なるき裂進展機構が存在することが明確に示された。他の溶質元素についてはMo及びSiが、粒界において従来のFE-TEM/EDSによって分析された濃度値よりも高濃度で濃縮している可能性が示唆された。

口頭

X線・中性子小角散乱法及び3次元アトムプローブ法によるCu-Ni-Si合金中の析出相の解析,2

佐々木 宏和*; 秋谷 俊太*; 大場 洋次郎; 大沼 正人*; 大久保 忠勝*; 埋橋 淳*

no journal, , 

電子機器の小型軽量化や高性能化に伴い、リードやコネクタに使用される銅合金には強度および導電性の両立が求められている。Cu-Ni-Si合金は、このような要求を満たす材料として注目されており、Cu母相中にNi-Si系化合物を微細に析出させることにより、Cu母相による導電性とNi-Si析出物による高い強度を兼ね備えている。この特性は、Ni-Si析出物のサイズや数密度、母相への固溶量等に依存するため、これらのパラメータを高精度に評価し、精密に制御する技術の開発に結びつけることが重要である。そこで本研究では、X線小角散乱法(SAXS)と中性子小角散乱法(SANS)、3次元アトムプローブ法を用いてNi-Si析出物の評価を行った。SAXSとSANSの散乱強度を絶対強度で測定することにより、Ni-Si析出物が均一な組成ではなく、コア-シェル状であることを明らかにした。また、3次元アトムプローブ法の結果と合わせて解析することにより、Cu母相とNi-Si析出物の界面に、Cu-Ni-Siが相互に拡散した領域が存在することが分かった。

口頭

レーザー補助3DAPによる燃料被覆管用9Cr-ODS鋼のナノ組織解析

野際 公宏; 西村 昭彦; 井上 賢紀; 大塚 智史; 横山 淳; 大久保 忠勝*; 宝野 和博*

no journal, , 

耐照射スウェリング性に優れたフェライト/マルテンサイト母相中にナノサイズの酸化物粒子を分散させて高温強度を改善した9Cr-ODS鋼は、高速増殖炉の燃料被覆管として研究が進められている。酸化物粒子の微細分散制御及びマルテンサイト($$alpha$$')相と残留フェライト($$delta$$)相とが共存する2相鋼組織制御が重要課題である。本研究ではレーザー補助3DAPによるナノサイズ酸化物粒子の解析を行い、各相中でのそれぞれの酸化物粒子の分散状態について比較検討を行った。ナノサイズ酸化物粒子の数密度はいずれの試料でも、1$$times$$10$$^{17}$$$$sim$$10$$^{18}$$cm$$^{-3}$$の範囲に分散しており、$$alpha$$'相よりも$$delta$$相の方が高かった。この結果はこれまでのTEM観察結果や小角散乱法による結果と整合する。酸化物粒子は試料や相によらずほぼ一定でありTi, Y, Oで構成されていた。一方、マトリックス中では、TiO量は$$alpha$$'相よりも$$delta$$相に多く検出され、酸化物粒子の生成メカニズムに密接に影響していると考えられる。

口頭

原子炉構造材料の微細構造評価のための超短パルスレーザー補助三次元アトムプローブの開発

野際 公宏; 西村 昭彦; 大場 弘則; 横山 淳; 大久保 忠勝*; 宝野 和博*

no journal, , 

3DAPは個々の原子の質量と空間分布情報を得ることが可能な局所分析装置であり、原子炉構造材などの照射損傷機構の解明及び新材料開発などの研究に極めて有益である。しかしながら、従来の3DAPでは、測定中に試料先端に印加される強電界により試料破壊が頻繁に起き、また導電性材料のみしか解析できないなどの問題があった。近年、従来の電圧パルスの代わりにレーザーパルスで補助することにより、これらの問題が低減できる可能性が示された。しかしながら、従来のAP分析成功率は試料の伝導度や均一度はもとより、針先形状,印加電圧,試料温度などに依存し、これらの条件とレーザーのパルス幅と波長などの組合せにおける最適条件は見いだされてはいない。APの総合的な分析には、試料の分析体積を大きくできる広角型3DAPと質量分解能に優れたエネルギー補償型3DAPの2種類が必要である。われわれのグループでは新たに、レーザーパワー,パルス幅,波長などのレーザー照射条件が変更可能なレーザーシステムを整備した。本報では、2つのAP装置を使用して次世代原子力構造材料の微細構造測定を行ったので報告する。

口頭

超短パルスレーザー補助イオン化による3Dアトムプローブ高度化

西村 昭彦; 野際 公宏; 近藤 啓悦; 乙部 智仁; 横山 淳; 大久保 忠勝*; 宝野 和博*

no journal, , 

超短パルスレーザー蒸発技術を3次元アトムプローブ(3DAP)分析のイオン化補助に用いることにより大きな性能向上を達成した。本研究では、3DAPに質量分解能に優れたエネルギー補償型を選択し、補助イオン化にはパルス幅可変機構を設けたチタンサファイヤ超短パルスレーザーとOPA波長変換器を導入した。分析材料として、軽水炉燃料被覆管のジルカロイと次世代高速増殖炉燃料被覆管候補材料であるODS鋼及びシリコン同位体濃縮薄膜を対象とする。また、イオン化機構の理論的解明として、時間依存密度汎関数法をもとにした数値シミュレーションコード整備の必要性を検討する。レーザー補助イオン化方式の利点は、(1)分析試料の成功率向上,(2)質量分解能向上,(3)鮮明な3D原子マップの3つの基本特性において、従来の電圧パルス駆動化方式を凌駕する。

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