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髭本 亘; 伊藤 孝; 二宮 和彦; 鬼丸 孝博*; 松本 圭介*; 高畠 敏郎*
Physical Review B, 85(23), p.235152_1 - 235152_4, 2012/06
被引用回数:5 パーセンタイル:18.46(Materials Science, Multidisciplinary)ミュオンスピン回転緩和法を用いてカゴ状構造を持つ重い電子系物質PrIrZn
の磁性と超伝導特性の研究を行った。1K以下で温度に依存しない
SR信号が観測され、0.11Kで観測されていた相転移は純粋な四極子転移である可能性が最も高いものと考える。0.05K以下の超伝導相では、時間反転対称性の破れた状態など非通常型を示す結果は得られなかった。また零磁場の
SR実験では15K以下の常磁性状態において自発的なミュオンスピンの回転が観測され、
Prとミュオンの間に特異な結合状態が形成されていることを提案する。
伊藤 孝; 髭本 亘; 大石 一城*; 西田 信彦*; Heffner, R. H.; 青木 勇二*; 鈴木 博之*; 鬼丸 孝博*; 谷田 博司*; 高木 滋*
Journal of Physics; Conference Series, 225, p.012021_1 - 012021_6, 2010/06
被引用回数:2 パーセンタイル:65.61(Physics, Applied)固体中における拡散は
スピン回転・緩和法(
SR)により長年にわたって研究され、低温における荷電粒子の量子拡散や高温における水素様粒子の拡散現象の理解に貢献してきた。本研究発表では、横磁場
SR法によって立方晶
電子系化合物PrPb
及びSmAg
Inにおける
拡散を観測した結果について報告する。単結晶試料中の
サイトは強い横磁場を[001]方向に印加することによって磁気環境の異なる2つのサイトに分裂する。
SR線形はこれらのサイト間の
の運動によって劇的な変化を生じる。この温度依存性を詳細に解析することにより、両物質に対し
の拡散に関するパラメータが精度よく得られた。
伊藤 孝; 髭本 亘; 大石 一城*; 西田 信彦*; Heffner, R. H.; 青木 勇二*; Amato, A.*; 鬼丸 孝博*; 鈴木 博之*
Physical Review Letters, 102(9), p.096403_1 - 096403_4, 2009/03
被引用回数:14 パーセンタイル:61.64(Physics, Multidisciplinary)The local effect of an interstitial hydrogenlike particle on localized electrons was studied in PrPb
by means of
spin rotation and relaxation. Spontaneous
spin precession with harmonic frequencies was observed for the first time in
electron compounds. We demonstrate that the signal is derived from a coupling between the
spin and the hyperfine-enhanced nuclear spin of nearest neighbor (NN)
Pr with Ising-like anisotropy. The signal also suggests a marked suppression of spin dynamics of the NN
Pr in comparison with that of the bulk
Pr. These facts strongly indicate modification of the
electronic state due to the interstitial charged particle.
伊藤 孝; 髭本 亘; 大石 一城; Heffner, R. H.; 西田 信彦*; 青木 勇二*; 鬼丸 孝博*; 鈴木 博之*
Journal of Magnetism and Magnetic Materials, 310(2, Part1), p.743 - 745, 2007/00
被引用回数:4 パーセンタイル:21.83(Materials Science, Multidisciplinary)PrPbは
=0.4Kにおいて反強四極子秩序を起こす。最近の実験からこの四極子秩序が長周期構造を持つことがわかり、注目を集めている。われわれはPrPb
単結晶試料に対し、常磁性相のミュオンナイトシフト測定を行った。ミュオンナイトシフトに対するフェルミ接触相互作用からの寄与は異方性が強く、おそらく4f電子の空間分布が低温において異方的であることに対応していると考えられる。フェルミ接触相互作用の強さは双極子結合と同程度であると見積もられ、4f電子と伝導電子が強く混成していることを示唆している。この結果は、伝導電子を介した四極子間の結合が長周期構造の発現において重要であることを示唆している。
大山 研司*; 金子 耕士; 鬼丸 孝博*; 東方 綾*; 石本 賢一*; 小野寺 秀也*; 山口 泰男*
Journal of the Physical Society of Japan, 72(12), p.3303 - 3304, 2003/12
被引用回数:6 パーセンタイル:42.40(Physics, Multidisciplinary)本研究では、反強磁性体CeBC
の磁気構造を調べた。2.2Kにおける単結晶中性子回折実験の結果から、CeB
C
の磁気構造は、伝播ベクトル
=(
') (
=0.161,
'=0.100)で表される長周期型の磁気構造であることを明らかにした。この結果から、CeB
C
の
面内の結合が基本的に強磁性的であることがわかった。これは、一連のRB
C
化合物の内、長周期磁気構造を示すR=Tb, Ho, Erでは、どれも
面内反強磁性結合となっていることと大きく異なっている。一方で、周期性に関しては、R=Ce, Tb, Ho, Erの間で系統性が見られる。CeB
C
では長周期構造が実現している3者とは格子定数が大きく異なっていることから、他の化合物とは異なる環境下に置かれていると考えられる。
伊藤 孝; 髭本 亘; 大石 一城*; 西田 信彦*; Heffner, R. H.; 青木 勇二*; Amato, A.*; 鬼丸 孝博*; 鈴木 博之*
no journal, ,
通常、金属中においてミュオンスピンを含む孤立した少数スピン系が形成されることはないと考えられる。しかし、この予想に反し、われわれは希土類金属間化合物PrPb
において孤立した3スピン系
Pr-
-
Prが形成されていることを見いだした。
SRスペクトルには3スピン系の形成を示す自発
スピン回転が観測され、詳細な解析により等間隔で並んだ6周波数を含むことが明らかとなった。この信号は
と
Pr核スピン
の結合に関し、極めて異方的な増強作用が働いていることを示している。この異方的な増強は、
Prにおける超微細相互作用と
の電荷による際近接Prイオンのf電子状態に対する摂動を考慮することにより理解可能である。
髭本 亘; 伊藤 孝; 長澤 直裕*; 鬼丸 孝博*; 高畠 敏郎*
no journal, ,
カゴ状物質PrRhZn
は0.06K付近で超伝導が生じると同時に別の相転移を示す。この相転移は四極子転移であるものと考えられているが、これまでのところ微視的な研究は行われてなく詳細は不明である。我々はミュオンスピン緩和法により、PrRh
Zn
における四極子秩序と超伝導についての研究をJ-PARCミュオン科学実験施設において行った。その結果、相転移温度前後で信号に変化が見られず、磁性を伴う相転移はないことが明らかになった。この結果は四極子転移を支持するものである。また超伝導に関しても、特異な超伝導を示唆する結果は得られていない。講演ではその詳細について報告する。
伊藤 孝; 髭本 亘; 大石 一城; Heffner, R. H.; 西田 信彦*; 青木 勇二*; 鬼丸 孝博*; 鈴木 博之*
no journal, ,
PrPbは非磁性の
二重項を結晶場基底状態に持ち、0.4Kにおいて反強四極子秩序を示すと考えられている。最近の研究から、秩序状態にある四極子配列が長周期の変調を示すことが明らかになってきた。現時点において、四極子の長周期変調構造が報告されている物質はPrPb
のみである。われわれは
SR法を用い、ミクロな観点からPrPb
の新奇な四極子秩序相の研究を行った。磁場
//[001]印加下のミュオンナイトシフトは転移点において顕著な異常を示さない。この実験結果とシミュレーションによって得られたミュオンナイトシフトとの比較から、可能な四極子の秩序構造を議論した。
北澤 崇文; 志村 恭通*; 鬼丸 孝博*; 芳賀 芳範; 酒井 宏典; 常盤 欣文; 神戸 振作; 山本 悦嗣; 徳永 陽
no journal, ,
立方晶のホルミウム系化合物において理論提案されている3チャンネル近藤効果(3CK)の発現を検証するため、我々はHoTrZn
(Tr =遷移金属元素)の物質群に着目して、単結晶育成および物性測定を行っている。本研究では、HoCo
Zn
の磁化・比熱・電気抵抗率を極低温下で測定した。これらの基礎物性からHoサイトの超微細相互作用まで考慮に入れた結晶場解析を行い、極低温下における局在
電子の波動関数を明らかにした。講演では、この結果をもとにHoCo
Zn
における3CKの発現可能性について議論する。
北澤 崇文; 志村 恭通*; 鬼丸 孝博*; 芳賀 芳範; 酒井 宏典; 常盤 欣文; 神戸 振作; 山本 悦嗣; 徳永 陽
no journal, ,
極低温まで温度を下げても局在電子が秩序しない磁性体では、局在電子と核スピンの間ではたらく超微細相互作用の大きさ(超微細結合定数)が極低温における物性現象を理解する上で基礎的かつ重要な情報となる。本発表では、立方晶のホルミウム化合物HoCoZn
を対象に、比熱や磁化という巨視的な熱力学量測定のみで超微細結合定数を決定できることを提案する。具体的には、(1)比熱測定と数値計算による比熱の定量的比較、(2)比熱測定と磁化測定の組み合わせ、という2種類の手法を提案し、それぞれの手法で得られた超微細結合定数が定量的に一致することを示す。常磁性状態におけるHoサイトの基底状態は、超微細相互作用によって
三重項の結晶場基底とスピンの大きさ7/2の核スピンが結合した擬六重縮退であることが分かった。
伊藤 孝; 髭本 亘; 大石 一城*; 西田 信彦*; 青木 勇二*; 鬼丸 孝博*; 鈴木 博之*
no journal, ,
水素は物質の内部に容易に侵入し、格子と相互作用することにより物性に影響を及ぼす。この過程をミクロな観点から明らかにすることは、基礎,応用の両面において極めて重要である。水素と格子の相互作用を研究する際に、物質中で水素と同等の化学的性質を示す正ミュオンを使ったアプローチが有効である。われわれは特に局在f電子に対する格子間水素の局所的な作用を調べるため、希土類金属間化合物PrPb
にスピン偏極した
ビームを照射し、零磁場において
スピン緩和の測定を行った。その結果、擬似水素
に隣接するPrイオンのf電子磁化率が等方的な状態からイジング的な異方性を持つ状態に変化していることが明らかになった。この変化は結晶場の現象論により記述できるが、実験データより決定した結晶場パラメータを点電荷モデルに基づいて解釈すると、
の位置に負の有効電荷が生じているということになる。これは結晶場に対する伝導電子の寄与を示唆していると考えられる。
髭本 亘; 岡澤 赳; 大嶋 浩平*; 伊藤 孝; Robert, S.*; 松本 圭介*; 鬼丸 孝博*
no journal, ,
PrIrZn
では磁場によって非フェルミ流体的振る舞いからフェルミ流体的振る舞いへと変化することが見いだされており、2チャンネル四重極近藤効果の可能性が指摘されている。非フェルミ流体相近傍で磁場中におけるスピン状態を解明することで、2チャンネル近藤効果の実験的証拠を得られる可能性があり、磁場中
SR実験を行った。その結果磁場中でミュオンスピン緩和の変化が観測され、2チャンネル近藤効果との関連を考察する。