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論文

Numerical investigation of the accuracy of a conductance-type wire-mesh sensor for a single spherical bubble and bubbly flow

上澤 伸一郎; 小野 綾子; 永武 拓; 山下 晋; 吉田 啓之

Journal of Nuclear Science and Technology, 62(5), p.432 - 456, 2025/05

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)

ワイヤメッシュセンサ(WMS)の精度を明らかにするため、単一の球形気泡と気泡流に対してWMSの静電場シミュレーションを実施した。単一気泡の静電場シミュレーションでは、様々な気泡位置における電流密度分布と、送信ワイヤから受信ワイヤまでの電流経路を示した。その結果、WMS周囲の不均一な電流密度分布に基づく系統的誤差があることを明らかにした。また、数値流体解析コードJAEA Utility Program for Interdisciplinary Thermal-hydraulics Engineering and Research (JUPITER)で得られた気泡流結果に対して静電場シミュレーションを実施したところ、線形近似やMaxwellの式などの、WMS信号からボイド率への既存の変換方法では0と1の間の瞬間ボイド率の中間値を定量的に推定できなかった。また、WMS信号に対してボイド率$$pm$$0.2という大きなばらつきがあり、瞬間ボイド率を定量的に計測することが困難であることがわかった。一方で、時間平均ボイド率においては、流路の中心付近のボイド率は線形近似を使用して推定でき、流路壁面近くのボイド率はMaxwellの式を使用して推定できることがわかった。

論文

Competition between mass-symmetric and asymmetric fission modes in $$^{258}$$Md produced in the $$^{4}$$He + $$^{254}$$Es reaction

西尾 勝久; 廣瀬 健太郎; 牧井 宏之; Orlandi, R.; Kean, K. R.*; 塚田 和明; 豊嶋 厚史*; 浅井 雅人; 佐藤 哲也; Chiera, N. M.*; et al.

Physical Review C, 111(4), p.044609_1 - 044609_12, 2025/04

 被引用回数:0

In spontaneous fission (SF) it is found that the mass-asymmetric fission of well-known actinides suddenly changes to the symmetric fission when nucleus has a mass number $$A_{c}$$ larger than 257. We have measured for the first time fission-fragment mass and total-kinetic-energy (TKE) distributions of the excited compound nucleus $$^{258}$$Md, populated in the reaction $$^{4}$$He+$$^{254}$$Es, using the rare isotope $$^{254}$$Es with a short half-life, $$T_{1/2}$$=276 days. The fission of $$^{258}$$Md can be interpreted as involving 3 fission modes: an mass-asymmetric mode and two modes of mass-asymmetric fissions, the latter two are manifested by different TKE values. Predominantly symmetric fission was obtained at the excitation energy of 15.0 MeV. By increasing the energy to 18.0 MeV, the asymmetric fission mode dominates. Both such a strong change of fission modes within a small increase of excitation energy and the enhancement of asymmetric split are new phenomena in fission.

論文

深層学習に基づく気泡検出技術を用いたロッドバンドル流路内3次元可視化計測

上澤 伸一郎; 小野 綾子; 吉田 啓之

混相流, 39(1), p.61 - 71, 2025/03

高速度ビデオカメラを用いた気泡可視化は、気泡径や気泡速度の計測技術として用いられてきた。しかし、ボイド率が高い条件下では、ボイド率の増加とともにカメラの視線方向に対する気泡の重なりが増加するため、気泡の検出が困難であった。また、ロッドバンドル流路のような障害物がある体系では可視化がさらに困難になる。本研究では、Shifted Window Transformerを用いたディープラーニングに基づく気泡検出技術を2方向から撮影した気泡画像に適用し、ロッドバンドル流路内の気泡サイズ、気泡の3次元位置、3次元軌跡を求めた。さらに、水とほぼ同じ反射率のパーフルオロアルコキシアルカンチューブを流路に用い、流路全体の気泡流を可視化した。その結果、気泡の重なりやロッド後方の気泡など、個々の気泡を識別して検出できることを確認した。さらに検出結果を用いて、各気泡の直径と流速ならびに断面ボイド率を求めた。

論文

Numerical investigation of accuracy of conductance-typed wire-mesh sensor using CFD and electrostatic simulations

上澤 伸一郎; 小野 綾子; 山下 晋; 吉田 啓之

Proceedings of 13th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS13) (Internet), 7 Pages, 2024/11

電極間の気相と液相の導電率の違いを利用したコンダクタンス型ワイヤメッシュセンサ(WMS)は、流路断面ボイド率分布を測定する有効な手法の一つである。本研究では、WMSの計測誤差を明らかにするために、単一球形気泡と気泡流についてWMS周りにおける数値流体力学(CFD)解析と静電場解析を実施した。単一気泡における解析結果より、WMS周囲の不均一な電流密度分布に基づく計測誤差があることが明らかにされた。ボイド率の瞬時値とWMS信号の関係は、同じ気泡であっても、WMSを通過する気泡の位置に対して一意に決まらず、従来用いられてきたWMS信号からボイド率への変換方法である線形近似やマクスウェルの式とも一致しないことが確認された。気泡流における解析結果より、瞬時ボイド率の定量的な計測は、ボイド率の偏差が$$pm$$0.2程度と大きく、難しいことがわかった。一方、WMS信号を時間平均するとその偏差は減少することが確認された。このように、既存の変換方法を使用したWMSでは時間平均ボイド率を計測できるものの、瞬時ボイド率を定量的に計測することは困難であることがわかった。

論文

Neutronics/thermal-hydraulics coupling simulation using JAMPAN in a single BWR fuel assembly

神谷 朋宏; 永武 拓; 小野 綾子; 多田 健一; 近藤 諒一; 長家 康展; 吉田 啓之

Proceedings of 31st International Conference on Nuclear Engineering (ICONE31) (Internet), 7 Pages, 2024/11

忠実な核熱連成シミュレーションを実現するためにJAEA Advances Multi-Physics Analysis platform for Nuclear systems (JAMPAN)の開発を行ってきた。今回は、JAMPANを用いたMVP/JUPITER連成シミュレーションの実現可能性を確認するため、BWR条件下での単一燃料集合体に対する核熱連成シミュレーションを実施する。発表では、MVP/JUPITER間のデータの授受方法およびシミュレーション結果について説明する。

論文

深層学習ベースの気泡検出技術を用いたロッドバンドル流路内気泡可視化計測

上澤 伸一郎; 小野 綾子; 吉田 啓之

混相流シンポジウム2024講演論文集(インターネット), 2 Pages, 2024/09

分散気泡流における気泡径や界面積濃度、ボイド率の計測技術として、ハイスピードビデオカメラによる気泡可視化計測手法が用いられてきた。しかしながら、ボイド率の増加と共にカメラの視線方向に対して重なり合う気泡が増加することから、高ボイド率での気泡検出は困難であった。本研究では、その課題を克服するために、Shifted window Transformer (Swin Transformer)を用いた深層学習ベースの気泡検出技術を開発した。その性能を検証するため、Generative Adversarial Networks (GAN)で取得した気泡の画像を用いて、教師画像数に対する平均適合率(AP)を計算したところ、教師画像の数が50枚で十分なAPとなった。このことから少ない画像数でも気泡検出が可能であることがわかった。また、配管やバンドル流路体系における気泡可視化実験で取得した画像に対しても、重なり合う気泡の中から個々の気泡を検出できることを確認した。その結果を用いて、界面積濃度とボイド率を算出し、既存の関係式と比較したところ、良く一致することが確認された。このことから、本検出技術が気泡径だけでなく、界面積濃度やボイド率の計測も可能であることが示された。

論文

幌延深地層研究計画における人工バリア性能確認試験を対象とした再冠水時の熱的/水理的状態変遷を反映した弾塑性力学解析

伊藤 真司*; 清水 浩之*; 大野 進太郎*; 高山 裕介

土木学会論文集(インターネット), 80(8), p.24-00030_1 - 24-00030_18, 2024/08

放射性廃棄物の地層処分施設の設計検討では、建設・操業段階から閉鎖後長期にわたって生じ得る現象を考慮した力学挙動評価が求められる。このような背景のもと、長期力学解析コードMACBECEの開発を進めている。本研究では、廃棄体の発熱や地下水による再冠水などの過渡的な現象を考慮できるように、不飽和土の弾塑性構成モデルや、熱伝導/浸透流解析との連携機能を導入することで、過渡期から長期まで一貫して評価できる解析コードを構築した。そして、幌延深地層研究センターにおける原位置試験の再現解析を実施し、計測データとの比較・分析により妥当性を確認した。その結果、二次元解析の制約による乖離が一部みられるものの、機能拡張した解析コードは計測データを良好に再現できることがわかった。

論文

Stability enhancement by hydrophobic anchoring and a cross-linked structure of a phospholipid copolymer film for medical devices

内田 和杜*; 増田 造*; 原 伸太郎*; 松尾 陽一*; Liu, Y.*; 青木 裕之; 浅野 吉彦*; 宮田 一輝*; 福間 剛士*; 小野 俊哉*; et al.

ACS Applied Materials & Interfaces, 16(30), p.39104 - 39116, 2024/07

 被引用回数:1 パーセンタイル:35.94(Nanoscience & Nanotechnology)

Zwitterionic MPC polymer coatings effectively deter blood coagulation and protein buildup on medical devices. Researchers synthesized MPC copolymers containing a cross-linking unit (MPTMSi) plus one of four hydrophobic anchoring groups (MPTSSi, BMA, EHMA, LMA) and applied them to PDMS, PP, and PMP. These treatments yielded uniformly hydrophilic, electrically neutral surfaces. Protein adsorption tests showed that PMBSi (BMA) best resisted fluorescently labeled BSA, while PMLSi (LMA) was comparatively weaker, although all four coatings minimized platelet adhesion. Further analyses linked these differences in protein adsorption to varying swelling behaviors in water. Indeed, PMLSi absorbed more water, allowing some protein infiltration yet still repelling platelets. When tested under circulating flow to mimic shear stress, PMMMSi (MPTSSi) and PMLSi coatings on PP and PMP demonstrated excellent durability and platelet repellency. Overall, this study highlights how hydrophobic moieties can boost both hemocompatibility and stability of MPC-based coatings, promising improved performance in medical devices requiring low protein fouling, reduced platelet adhesion, and long-term reliability.

論文

深層学習に基づく気泡検出技術の適用による分散気泡の3次元挙動の可視化

上澤 伸一郎; 小野 綾子; 吉田 啓之

第52回可視化情報シンポジウム講演論文集(インターネット), 2 Pages, 2024/07

気泡の3次元挙動を得るため、複数台のハイスピードビデオカメラにより気泡の3次元位置を同定する可視化計測技術が用いられている。しかしながら、ボイド率の増加と共にカメラの視線方向に対して重なり合う気泡が増加することから、高ボイド率条件への適用が困難であった。原子力機構では、気泡の重なりに対する課題を克服するため、Shifted window Transformer (Swin Transformer)を用いた深層学習ベースの気泡検出技術の開発を進めている。本報では、その気泡検出技術を主流方向以外の二方向から撮影した分散気泡群の画像に適用し、分散気泡の3次元挙動可視化計測を実施した。その結果、各画像に対して、視線方向に対して重なり合う気泡群から個々の気泡を検出でき、気泡径やアスペクト比を取得できることを確認した。また、両画像の主流方向に対する気泡位置を紐付けることにより、個々の気泡の3次元位置ならびに3次元の気泡速度計測が可能であることを確認した。

論文

Neutron reflectivity study on the adsorption layer of polyethylene grown on Si substrate

下北 啓輔*; 山本 勝宏*; 宮田 登*; 柴田 基樹*; 中西 洋平*; 荒川 勝利*; 竹中 幹人*; 木田 拓充*; 徳満 勝久*; 田中 亮*; et al.

Langmuir, 40(30), p.15758 - 15766, 2024/07

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Chemistry, Multidisciplinary)

To investigate the structure of the interface between polyethylene films and substrates, the neutron reflectivity (NR) of deuterated polyethylene (dPE) thin films deposited on Si substrates was measured, demonstrating water accumulation at the interface, even under ambient conditions. After leaching the thermally annealed dPE films in hot p-xylene, NR measurements were conducted on the layers remaining on the substrate, clearly revealing that the adsorption layer of dPE grew during annealing and consisted of two layers, an inner adsorption layer and an outer adsorption layer, as previously proposed for amorphous polymers. The inner adsorption layer was approximately 3.7 nm thick with a density comparable to that of the bulk. The outer adsorption layer was several nanometers thick and appeared to grow insufficiently on top of the inner adsorption layer under the annealing conditions examined in this study. This study clarifying the growth of the adsorption layer of polyethylene at the interface with an inorganic substrate is useful for improving the performance of polymer/inorganic filler nanocomposites due to the wide utility of crystalline polyolefins as polymer matrix materials in nanocomposites.

論文

Development of a simplified boiling model applied for large-scale detailed two-phase flow simulations based on the VOF method

小野 綾子; 坂下 弘人*; 山下 晋; 鈴木 貴行*; 吉田 啓之

Mechanical Engineering Journal (Internet), 11(4), p.24-00188_1 - 24-00188_12, 2024/07

原子力機構では、VOF法に基づく詳細二相流解析手法による炉内二相流評価手法の開発を行っており、燃料集合体を対象とした大規模二相流解析に適合する簡易沸騰モデルを開発着手した。簡易沸騰モデルでは、気泡の径や離脱までの時間を知るために、シミュレーションのグリッドサイズ以下となる気泡成長および運動の方程式を解く。一方で、JUPITERは、マイクロメートルオーダー以上の気泡挙動を計算する。本研究では、垂直面での強制対流沸騰が開発した簡易沸騰モデルを用いて解析される。実験データとの比較により、蒸気泡通過時間の流速依存性や熱流束依存性について実験データの傾向をよく説明できる結果となった。

論文

Measurement of void fraction distribution at high pressure in 4 $$times$$ 4 simulated fuel bundle for validation of thermal-hydraulics simulation codes

小野 綾子; 永武 拓; 上澤 伸一郎; 柴田 光彦; 吉田 啓之

Proceedings of Specialist Workshop on Advanced Instrumentation and Measurement Techniques for Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics and Severe Accidents (SWINTH-2024) (USB Flash Drive), 7 Pages, 2024/06

日本原子力研究開発機構(JAEA)では、軽水炉における核熱連成解析コードの開発を行っている。核熱連成コードに適用される熱流動解析コードには、中性子輸送計算に必要なボイド率分布を運転条件下で計算することが期待されているため、計算結果については高温高圧条件下でのボイド率分布データを用いて妥当性確認をする必要がある。そこで、原子力機構の高圧二相流実験ループに設置した4$$times$$4模擬燃料集合体内のボイド率分布について開発したワイヤメッシュセンサを用いて計測し、コード検証のためのデータを取得した。

論文

Development of measurement method for gas-liquid two-phase flow inside a fuel bundle to obtain code validation data

小野 綾子; 岡本 薫*; 牧野 泰*; 細川 茂雄*; 吉田 啓之

Proceedings of Specialist Workshop on Advanced Instrumentation and Measurement Techniques for Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics and Severe Accidents (SWINTH-2024) (USB Flash Drive), 13 Pages, 2024/06

原子力機構では、先進的な核熱連成解析コードの開発を進めている。連成解析コードでは、界面捕捉法に基づく詳細熱流動解析コード(JUPITER又はTPFIT)を採用し、燃料バンドル内の熱流動解析を行う。JUPITER/TPFITの妥当性確認のためには、燃料バンドル内の二相流に関する実験データや知見が必要である。本研究では、レーザードップラー流速計とフォトダイオードを組合せた気泡流計測手法を開発し、計測の妥当性については導電プローブを用いた計測により確認した。そして、模擬燃料集合体サブチャンネルなどの狭隘流路における気泡流計測に適用し、燃料バンドル内の気泡挙動および流速データを取得した。

論文

Development of high-fidelity multi-physics platform JAMPAN

多田 健一; 近藤 諒一; 神谷 朋宏; 永武 拓; 小野 綾子; 長家 康展; 吉田 啓之

Proceedings of International Conference on Physics of Reactors (PHYSOR 2024) (Internet), p.1488 - 1497, 2024/04

原子力機構は核計算コードや熱流動計算コードなどのシングルフィジクスコードを結合するため、高忠実なマルチフィジクスプラットフォームJAMPANを開発している。JAMPANは、HDF5形式のデータコンテナとシングルフィジクスコードの入力作成及び出力読み取りのためのモジュールから構成されている。ユーザーは結合する計算コードに適合した入出力取り扱いモジュールを実装することで、簡単に計算コードを追加・変更することができる。JAMPANの最初の目標は、炉心解析コードの参照解を提供するための核熱結合計算である。現行のJAMPANでは、核計算コードMVPと熱流動計算コードJUPITER、ACE-3D、NASCAに対応した取り扱いモジュールを実装し、結合を可能としている。ユーザーは計算規模や計算性能などに応じて熱流動計算コードを選択することが可能である。本発表では、JAMPANの概要と核計算と熱流動計算の結合計算の結果を示す。

論文

Changes in molecular conformation and electronic structure of DNA under $$^{12}$$C ions based on first-principles calculations

関川 卓也; 松谷 悠佑; Hwang, B.*; 石坂 優人*; 川井 弘之*; 大野 義章*; 佐藤 達彦; 甲斐 健師

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 548, p.165231_1 - 165231_6, 2024/03

 被引用回数:1 パーセンタイル:58.81(Instruments & Instrumentation)

放射線の人体に与える影響の主な原因として、遺伝情報を担うDNAの損傷が考えられている。しかし、DNAが放射線損傷によりどのような分子構造変化を示すかは十分理解されていない。DNAに放射線を照射すると様々な種類のDNA損傷が形成されることが報告されていることから、我々のグループではDNAが受ける損傷と放射線によって引き起こされる様々なパターンのイオン化の関係を調べてきた。これまでDNAを模した剛体モデルを用いた簡易な体系における解析を行っていたが、人体への影響を考える上で重要と考えられるDNAの分子構造変化を解析するためにはより詳細な計算を必要とする。そこで、本研究では分子構造に基づいて電子状態を議論できる第一原理計算ソフトウェアOpenMXを用いてDNAの分子構造変化を明らかにすることを試みた。具体的には、放射線により1電子及び2電子が電離した状況のDNAを仮定し、最安定構造、バンド分散、及び波動関数を計算した。発表では、粒子・重イオン輸送計算コードPHITSを用いて計算した放射線の線種及びエネルギーとDNAの分子構造変化の関係とともに議論する。また、放射線物理・固体物理の双方の観点から、放射線がもたらすDNAの基礎物性変化(DNA損傷の最初期過程に相当)について議論する。

論文

令和3年度開始 廃炉・汚染水対策事業費補助金に係る補助事業「燃料デブリの性状把握のための分析・推定技術の開発(燃料デブリの分析精度の向上、熱挙動の推定及び簡易分析のための技術開発)」; 2022年度最終報告

小山 真一; 池内 宏知; 三次 岳志; 前田 宏治; 佐々木 新治; 大西 貴士; Tsai, T.-H.; 高野 公秀; 深谷 洋行; 中村 聡志; et al.

廃炉・汚染水・処理水対策事業事務局ホームページ(インターネット), 216 Pages, 2023/11

令和3年度及び4年度に原子力機構が補助事業者となって実施した令和3年度開始「廃炉・汚染水対策事業費補助金に係る補助事業(燃料デブリの性状把握のための分析・推定技術の開発(燃料デブリの分析精度向上、熱挙動の推定及び簡易分析のための技術開発))」の成果概要を最終報告として取りまとめた。本報告資料は、廃炉・汚染水・処理水対策事業事務局ウェブサイトにて公開される。

論文

Status on the development of the fabrication and analysis equipment of the pseudo fuel debris

小林 冬実; 深谷 洋行; 井澤 一彦; 木田 孝; 曽野 浩樹; 須山 賢也

Proceedings of 12th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC2023) (Internet), 7 Pages, 2023/10

STACY更新炉の臨界実験では、模擬燃料デブリのサンプルを用いて、福島第一原子力発電所(1F)事故デブリ臨界安全性評価に使用するシステムの検証用データを取得する。模擬燃料デブリは、酸化ウランと構造材(鉄、シリコン、ジルコニウムなど)を含む直径8mm、高さ10mmのペレットである。ペレットは、二酸化ウラン粉末と構造材料粉末を混合、加圧、焼結して製造される。UO$$_{2}$$粉末は、燃料組成の誤差を減らすために、STACYのドライバ燃料と同じ組成のウランを使用する。BECKYには、模擬燃料デブリの臨界特性を高精度に評価及び分析するために、模擬燃料デブリ調製設備や分析設備が設置されている。これらの設備は同じ実験室に設置されており、模擬燃料デブリの調製や照射前後の分析などの実験ニーズに迅速に対応できる。

論文

熱流動解析コード妥当性確認のための4$$times$$4模擬燃料バンドルにおける高圧域ボイド率分布計測

永武 拓; 柴田 光彦; 上澤 伸一郎; 小野 綾子; 吉田 啓之

第27回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集(インターネット), 5 Pages, 2023/09

原子力機構で開発している核熱カップリングコードに適用する熱流動解析コードには、核計算に必要な実機条件での集合体内ボイド率分布評価が要求されているため、高温・高圧下で実験データを用いた妥当性確認が必要となる。そこで、コード妥当性確認のためのデータ取得を目的とし、ワイヤメッシュセンサを用い、4$$times$$4模擬燃料集合体バンドル内の瞬時ボイド率分布の計測を実施している。本報では、大気圧から2.6MPaまでの範囲において、圧力・流量をパラメータとした二相流実験を実施した結果について報告する。

論文

Development of a numerical simulation method for air cooling of fuel debris by JUPITER

山下 晋; 上澤 伸一郎; 小野 綾子; 吉田 啓之

Mechanical Engineering Journal (Internet), 10(4), p.22-00485_1 - 22-00485_25, 2023/08

乾式での燃料デブリ取り出しにおいて、実機での燃料デブリの詳細な空冷評価が重要である。多孔質体として仮定されるPCV内部の燃料デブリ周囲の熱伝達を機構論的に理解するために、多相多成分CFDコードであるJUPITERに多孔質体モデルを新たに導入した。多孔質体モデルに関して、JUPITERと親和性の高いDarcy-Brinkmanモデルを採用した。このモデルはJUPITERに採用されている多相流解析手法の一つである1流体モデルと同様に、流体相と多孔質体相を一つの方程式で同時に解くことができる。また、非線形性が卓越する高速度の自然対流場については、非線形効果として速度の2乗の項を支配方程式に加えることで対応した。導入したモデルの妥当性を確認するために、例えば、矩形多孔質体領域内の自然体流解析や多孔質体を含む自然体流熱伝達試験といった単純な妥当性確認解析と実験解析を行った。検証解析の結果、先行研究の結果と実験解析の結果と良い一致を示した。また、改良されたJUPITERの応用として、1F2号機の条件を考慮したPCV内部の燃料デブリの空冷予備解析を行った。その結果、燃料デブリ周囲の温度場や速度場は、非物理的挙動を示すことなく安定に計算できることが分かった。故に、JUPITERは詳細且つ精度良く燃料デブリの熱流動挙動を予測できる可能性を有していることが分かった。

論文

キッカー電磁石用SiC半導体スイッチ電源

高柳 智弘; 小野 礼人; 堀野 光喜*; 植野 智晶*; 杉田 萌; 金正 倫計; 徳地 明*; 生駒 直弥*; 中田 恭輔*; 亀崎 広明*; et al.

Proceedings of 20th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.235 - 239, 2023/08

加速ビームの入射や取り出しに用いるキッカーシステムには、指定したビームのバンチのみに作用する短パルスの高速性と高繰り返し性に優れたパルス電源が必要である。J-PARC/JAEAでは、次世代パワー半導体の一つであるSiC-MOSFETを用いて、サステナブルな半導体スイッチ電源の開発に取り組み、定格出力40kV/2kAの半導体スイッチ電源を開発した。そして、本半導体スイッチ電源を20kV/2kA出力の2台に組み替え、実機のキッカー電磁石を用いた通電試験も実施した。また、本電源のフラットトップ補正機能を用いて、波形に生じるリンギングを半分以下に抑制できることを磁場波形で実証した。この成果により、ビームロスの要因となるリンギングに起因した蹴り角差を低減することができる。発表では、開発したSiC半導体スイッチ電源の仕様、試験装置、及び、評価結果について報告する。

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