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論文

手間のかかる実験を自動化するシステムの構築方法

大澤 崇人

研究開発リーダー, 20(8), p.7 - 11, 2023/11

本解説では、手間のかかる実験、特に湿式分離の実験を自動化するための技術的方法論について概説する。

論文

Space weathering acts strongly on the uppermost surface of Ryugu

松岡 萌*; Kagawa, Eiichi*; 天野 香菜*; 中村 智樹*; 巽 瑛理*; 大澤 崇人; 他51名*

Communications Earth & Environment (Internet), 4, p.335_1 - 335_12, 2023/09

 被引用回数:3 パーセンタイル:79.18(Environmental Sciences)

Cb型小惑星(162173)リュウグウからのリターンサンプルの可視近赤外(Vis-NIR)スペクトルは、非常に低い反射率値と吸収を示し、はやぶさ2のONC-TとNIRS3による観測と概ね一致した。注目すべき違いは、実験室サンプルのスペクトルでは、2.72$$mu$$mの金属OH吸収がリュウグウ表面のものと比べて2倍以上深くなっていることである。物性値や宇宙風化作用によるスペクトル変化の範囲を調べた室内実験から、リターンサンプルと小惑星表面のスペクトルの違いは、(1)多孔性、(2)粒子径、(3)宇宙風化作用の度合いの組み合わせで最もよく説明できると結論づけた。これらの効果は、Cb型小惑星間のスペクトル変動を説明することができ、これらの小惑星は同じCIコンドライト物質で構成されているが、異なる物理的性質と風化の度合いからなることが示唆される。リュウグウ表面全体のVis-NIRスペクトルが極めて均一であることと、地球近傍のS型小惑星(25143)イトカワの不均一なスペクトルを比較すると、S型小惑星と比較してCb型小惑星の方が宇宙風化が急速に進行していることを示している。Cb型小惑星の主成分は、無水珪酸塩に比べて融点が低く、物質強度も低い多孔質の含水珪酸塩であるため、惑星間塵の衝突による表面変質を受けやすいと考えられる。

論文

Non-destructive elemental analysis of lunar meteorites using a negative muon beam

Chiu, I.-H.; 寺田 健太郎*; 大澤 崇人; Park, C.*; 竹下 聡史*; 三宅 康博*; 二宮 和彦*

Meteoritics & Planetary Science, 58(9), p.1333 - 1344, 2023/09

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Geochemistry & Geophysics)

We report the result of a non-destructive elemental analysis of lunar meteorites using a negative muon beam at J-PARC. An experimental system of six Ge semiconductor detectors and a newly designed He analysis chamber (to enable quantitative analysis of Al) was used to provide a high signal-to-noise ratio for the detection of major elements from lunar rocks (Mg, Si, Fe, O, Ca, and Al). We performed a Monte Carlo simulation to determine the chemical compositions at two sides and the center of a sample (at depths of 0.33 and 0.96 mm below the sample surface, respectively) of the lunar meteorite DEW 12007. These results indicate that the three interior regions of DEW 12007 are likely to be 55.8:44.2, 51.4:48.6, and 54.4:45.6 wt% mixtures of anorthositic and basaltic clasts, respectively. This study is the first quantitative analysis of a heterogeneous meteorite interior using a negative muon beam. As elemental analysis using a muon beam is non- destructive and highly sensitive to light elements, including C, N, and O, the protocols established in this study are applicable to initial characterization of returned samples from the South Pole of the Moon.

論文

負ミュオンを用いた小惑星リュウグウ試料の元素分析

大澤 崇人

四季, 59, p.4 - 7, 2023/06

小惑星探査機はやぶさ2が地球に持ち帰った小惑星リュウグウ試料の分析にミュオンを応用すべく進めた研究開発によって、負ミュオンを用いた元素分析法は著しい進展を遂げた。本稿ではJ-PARCにて行われたリュウグウ試料の分析に関して、装置開発から分析結果までを概説する。

論文

面倒な減圧濾過作業の自動化

大澤 崇人

計測技術, 51(6), p.21 - 26, 2023/05

減圧濾過は湿式分離で一般的に行われる操作であり、濾過鐘を用いる方法がよく用いられている。筆者は湿式分離操作の完全自動化システムを開発してきたが、その中でロボット専用の自動減圧濾過装置を開発した。さらにこの装置を人間が操作できるように仕様変更して製品化した。

論文

Development of nondestructive elemental analysis system for Hayabusa2 samples using muonic X-rays

大澤 崇人; 長澤 俊作*; 二宮 和彦*; 高橋 忠幸*; 中村 智樹*; 和田 大雅*; 谷口 秋洋*; 梅垣 いづみ*; 久保 謙哉*; 寺田 健太郎*; et al.

ACS Earth and Space Chemistry (Internet), 7(4), p.699 - 711, 2023/04

 被引用回数:4 パーセンタイル:93.95(Chemistry, Multidisciplinary)

小惑星試料中の炭素をはじめとする主要元素の濃度は、地球上の生命の誕生や太陽系の進化について非常に重要な情報を与えてくれる。ミュオンX線を用いた元素分析は、固体物質の元素組成を決定する最も優れた分析方法の一つであり、特にバルク試料中の軽元素濃度を非破壊で測定できる唯一の方法である。我々は、探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウから回収した貴重な微小試料中の炭素などの主要元素の濃度を測定するために、ミュオンX線を用いた新しい分析システムを開発した。この分析システムは、ステンレス製の分析チャンバー、クリーンな環境で小惑星サンプルを操作するためのアクリル製のグローブボックス、分析チャンバーを囲むように配置されたGe半導体検出器から構成されている。測定に重要なバックグラウンドレベルを含め、分析装置の性能は初期から後期まで大幅に向上した。フィージビリティスタディの結果、最新型のミュオンX線分析装置は、「はやぶさ2」のサンプルモデル中の炭素濃度を6日間の測定で10%以下の不確かさで決定できることがわかった。

論文

中性子即発$$gamma$$線分析とはいかなる分析法なのか

大澤 崇人

放射化分析, (34), p.34 - 50, 2023/04

本稿では即発ガンマ線分析の名称問題、原理と長短、JRR-3に設置されたPGAの構成、PGAでどんな分析ができるのか、PGAの利用方法についてそれぞれ解説する。

論文

Non-destructive elemental analysis of lunar materials with negative muon beam at J-PARC

Chiu, I.-H.; 寺田 健太郎*; 大澤 崇人; Park, C.*; 竹下 聡史*; 三宅 康博*; 二宮 和彦*

Journal of Physics; Conference Series, 2462, p.012004_1 - 012004_6, 2023/03

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.2(Physics, Applied)

今までの10年間で、負のミュオンビームを使用した非破壊元素分析が進歩しつつある。この方法では、サンプルに損傷を与えることなく、バルク材料の元素組成を決定するために使用できる。本研究では、ステンレス製の分析チャンバーに設置されたNWA482隕石の負ミュオン照射実験を行った。分析チャンバーにはヘリウムガスが充填され、空気散乱ミュオンによるバックグラウンド信号が抑制された。試料中のAl, Fe, Ca, Mg, Si, OからのミュオンX線は、分析チャンバーの周囲に配置された6つのゲルマニウム半導体検出器を使用して検出された。サンプルのX線自己吸収効果を補正するために、さらにGeant4ツールキットによるモンテカルロシミュレーションを使用した。シミュレーションからの補正を導入し、ミュオンX線測定の定量分析を行った。その結果、NWA482データに基づいて隕石中の各元素の分析感度を調べることに成功した。

論文

Formation and evolution of carbonaceous asteroid Ryugu; Direct evidence from returned samples

中村 智樹*; 大澤 崇人; 他219名*

Science, 379(6634), p.eabn8671_1 - eabn8671_14, 2023/02

 被引用回数:98 パーセンタイル:99.99(Multidisciplinary Sciences)

1から8mmのリュウグウ粒子16個の鉱物学的,岩石学的、および物理的特性は、それらがCIコンドライトに最も類似していることを示している。磁硫鉄鉱中のCO$$_{2}$$含有水の存在は、母天体が太陽系星雲のH$$_{2}$$OおよびCO$$_{2}$$のスノーラインを越えた領域で形成したことを示しており、ここでは、リュウグウの鉱物学に基づくと、小さなコンドリュールやCa, Alを含む非常に限られた量の高温物質がある。流体-岩石反応は、低温,高pH、および水/岩石の質量比が1未満の還元条件で発生し、リュウグウのサンプルで最も変化の少ない断片として残っているかんらん石-輝石に富む岩相を、リュウグウサンプルの主要な岩相であるフィロケイ酸塩-炭酸塩に富むものに変えた。リュウグウの母体の流体から磁鉄鉱が結晶化したとき、原始太陽系星雲はまだ存在していた可能性がある。

論文

In-operando lithium-ion transport tracking in an all-solid-state battery

小林 峰*; 大西 剛*; 大澤 崇人; Pratt, A.*; Tear, S.*; 霜田 進*; 馬場 秀忠*; Laitinen, M.*; Sajavaara, T.*

Small, 18(46), p.2204455_1 - 2204455_9, 2022/11

 被引用回数:2 パーセンタイル:34.67(Chemistry, Multidisciplinary)

全固体電池は、正極と負極の間でリチウムイオンを輸送することで充放電を行う二次電池である。エネルギー密度の向上、充電時間の短縮、安全性の向上など、この電池技術の大きなメリットを十分に発揮するためには、動作中に電池内でリチウムイオンがどのように輸送・分布しているかを理解することが不可欠となる。しかし、3番目に軽い元素であるリチウムは、全固体デバイスの動作中に定量的に分析する方法が限られており、リチウムの輸送をリアルタイムで追跡することはまだ実証されていない。ここでは、熱中性子誘起核反応を利用し、リチウム6をトレーサーとして、高強度熱中性子源を用いて、全固体半電池内のリチウムイオンの輸送をほぼリアルタイムで定量的に追跡することに成功したことを報告する。さらに、リチウムイオンの移動機構と移動領域についても言及した。リチウムイオンの輸送を追跡することで、使用した固体電解質中のリチウムイオンの移動領域を決定することができたと述べている。これらの結果から、全固体電池の開発は、電池内のリチウムイオンの輸送を把握しながら、さらなる進化を遂げることができる段階に入ったと言える。その結果、全固体電池の研究開発はさらに加速されることになるだろう。

論文

MIRS: an imaging spectrometer for the MMX mission

Barucci, M. A.*; Reess, J.-M.*; Bernardi, P.*; Doressoundiram, A.*; Fornasier, S.*; Le Du, M.*; 岩田 隆浩*; 中川 広務*; 中村 智樹*; Andr$'e$, Y.*; et al.

Earth, Planets and Space (Internet), 73(1), p.211_1 - 211_28, 2021/12

 被引用回数:13 パーセンタイル:80.63(Geosciences, Multidisciplinary)

MMX赤外線分光計(MIRS)は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)のMMXミッションに搭載されているイメージング分光計である。MIRSは他の4つのフランス研究所との協力、フランス国立宇宙研究センター(CNES)の協力と財政支援、およびJAXAと三菱電機(MELCO)との緊密な協力によりパリ天文台で開発されている。この装置はMMXの科学的目的を完全に達成するべく設計されている。MIRSはフォボスとダイモスの表面組成の分析およびサンプリングサイトの選択時に使用される組成診断スペクトル機能を含む近赤外線スペクトルマップ機能をリモートで提供する。MIRSはまた、火星の大気、特に雲,塵,水蒸気などの空間的時間的変化についても観測を行う予定である。

論文

小惑星リュウグウ試料の分析に向けたミュオンX線分析の基礎研究

大澤 崇人

波紋, 31(3), p.117 - 120, 2021/08

ミュオンX線分析は、ミュオン原子から放出される特性X線を検出する元素分析法であり、炭素などの軽元素を非破壊的に検出できるなど、さまざまなメリットがある。私たちの研究グループは、この新しい分析手法を小惑星探検家「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星リュウグウのサンプルに適用するための研究を続けてきた。本稿では、これまでにJ-PARCミュオン施設で実施された研究と、2021年6月から7月に実施予定のリュウグウサンプルの実験準備状況について概説する。新たに開発したグローブボックス付きチェンバーではヘリウム雰囲気で微量サンプルを分析可能で、非常に低いバックグラウンドレベルを達成することに成功した。

論文

Dynamical response of transition-edge sensor microcalorimeters to a pulsed charged-particle beam

奥村 拓馬*; 東 俊行*; Bennet, D. A.*; Caradonna, P.*; Chiu, I.-H.*; Doriese, W. B.*; Durkin, M. S.*; Fowler, J. W.*; Gard, J. D.*; 橋本 直; et al.

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 31(5), p.2101704_1 - 2101704_4, 2021/08

 被引用回数:1 パーセンタイル:11.15(Engineering, Electrical & Electronic)

超伝導転移端センサー(TES)マイクロ熱量計は、優れたエネルギー分解能と高い効率を持った、加速器施設での実験に理想的なX線検出器である。高強度パルス荷電粒子ビームを用いたTES検出器の性能を研究するために、日本の陽子加速器研究施設(J-PARC)でパルスミュオンビームを用いてX線スペクトルを測定した。X線エネルギーの実質的な時間的シフトがパルスミュオンビームの到着時間と相関していることを発見した。これは、最初のパルスビームからのエネルギー粒子の入射によるパルスパイルアップによって合理的に説明された。

論文

Deexcitation dynamics of muonic atoms revealed by high-precision spectroscopy of electronic $$K$$ X rays

奥村 拓馬*; 東 俊行*; Bennet, D. A.*; Caradonna, P.*; Chiu, I. H.*; Doriese, W. B.*; Durkin, M. S.*; Fowler, J. W.*; Gard, J. D.*; 橋本 直; et al.

Physical Review Letters, 127(5), p.053001_1 - 053001_7, 2021/07

 被引用回数:13 パーセンタイル:79.44(Physics, Multidisciplinary)

超伝導遷移エッジ型センサーマイクロカロリメーターを用いて、鉄のミュー原子から放出される電子$$K$$X線を観測した。FWHMでの5.2eVのエネルギー分解能により、電子特性$$K$$$$alpha$$および$$K$$$$beta$$X線の非対称の広いプロファイルを約6keVの超衛星線$$K$$$$alpha$$線とともに観察することができた。このスペクトルは、電子のサイドフィードを伴う、負ミュオンと$$L$$殻電子による核電荷の時間依存スクリーニングを反映している。シミュレーションによると、このデータは電子$$K$$殻および$$L$$殻の正孔生成と、ミュオンカスケードプロセス中のそれらの時間発展を明確に示している。

論文

Thermally altered subsurface material of asteroid (162173) Ryugu

北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 高木 靖彦*; 中村 智樹*; 廣井 孝弘*; 松岡 萌*; et al.

Nature Astronomy (Internet), 5(3), p.246 - 250, 2021/03

 被引用回数:43 パーセンタイル:96.93(Astronomy & Astrophysics)

2019年4月「はやぶさ2」ミッションは、地球に近い炭素質の小惑星(162173)リュウグウの人工衝撃実験を成功させた。これは露出した地下物質を調査し、放射加熱の潜在的な影響をテストする機会を提供した。はやぶさ2の近赤外線分光器(NIRS3)によるリュウグウの地下物質の観測結果を報告する。発掘された材料の反射スペクトルは、表面で観測されたものと比較して、わずかに強くピークがシフトした水酸基(OH)の吸収を示す。これは、宇宙風化や放射加熱が最上部の表面で微妙なスペクトル変化を引き起こしたことを示している。ただし、このOH吸収の強度と形状は、表面と同様に、地下物質が300$$^{circ}$$Cを超える加熱を経験したことを示している。一方、熱物理モデリングでは、軌道長半径が0.344AUに減少しても、推定される掘削深度1mでは放射加熱によって温度が200$$^{circ}$$Cを超えて上昇しないことが示されている。これは、リュウグウ母天体が放射加熱と衝撃加熱のいずれか、もしくは両方により熱変化が発生したという仮説を裏付けている。

論文

即発$$gamma$$線分析装置(PGA)の紹介

大澤 崇人

波紋, 31(1), p.7 - 8, 2021/02

即発$$gamma$$線分析装置(PGA)は階層構造グループが管理している装置で共同研究および共同利用研究を推進している。本稿ではPGAの概要と再稼働後の研究等について解説する。

論文

Enrichment of chalcophile elements in seawater accompanying the end-Cretaceous impact event

丸岡 照幸*; 西尾 嘉朗*; 小木曽 哲*; 鈴木 勝彦*; 大澤 崇人; 初川 雄一*; 寺田 靖子*

GSA Bulletin, 132(9-10), p.2055 - 2066, 2020/09

 被引用回数:2 パーセンタイル:13.16(Geosciences, Multidisciplinary)

Chalcophile elements are enriched in the Cretaceous-Paleogene (KPg) boundary clays from Stevns Klint, Denmark. As concentrations of Cu and Ag correlate with those of Ir, we suggest that these elements were supplied to the oceans by processes related to the end-Cretaceous meteorite impact. Synchrotron X-ray fluorescence images reveal that Cu and Ag exist as trace elements in pyrite grains or as discrete phases specifically enriched in Cu or Ag. Based on their affinities with Cu, Ag and Ir, iron oxides/hydroxides and organic matter are potential candidates for scavenging carriers. Chalcophile elements adsorbed on iron oxides/hydroxides might be released during reductive dissolution of iron oxides/hydroxides and might be incorporated into pyrite produced simultaneously with the reductive dissolution of iron oxides/hydroxides. Both iron oxides/hydroxides and chalcophile elements were possibly released from the KPg target rocks (i.e., sedimentary rocks in this case) by impact heating.

論文

最新の自動分析システムの開発からみえる測定と人間

大澤 崇人

子どもと発育発達, 17(4), p.245 - 251, 2020/01

近年、産業ロボットを用いた分析の自動化システムの開発に取り組んできた。しかし本稿では自動化技術の専門的な内容には一切触れず、その開発を通して見えてくる測定と人間の深い関係性について述べたい。そのためには、測定の歴史的変遷と、その裏にある方法論と哲学について解説する必要がある。これらの概略を述べたのちに、測定における人間と機械の関係の話に移り、最後に測定の本質に至る章立てとした。

論文

The Surface composition of asteroid 162173 Ryugu from Hayabusa2 near-infrared spectroscopy

北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 荒井 武彦*; 仲内 悠祐*; 中村 智樹*; 松岡 萌*; et al.

Science, 364(6437), p.272 - 275, 2019/04

 被引用回数:259 パーセンタイル:99.73(Multidisciplinary Sciences)

小惑星探査機はやぶさ2のターゲット天体であるリュウグウは、始原的な炭素質物質で構成されていると考えられている。はやぶさ2に搭載された近赤外分光計(NIRS3)によって、天体の表面組成を得た。天体全体の観測で、弱く細い吸収が2.72ミクロンに確認され、OHを含む鉱物の存在を示している。弱いOH吸収と低いアルベドは熱やショックによって変質を受けた炭素質コンドライトに似ている。OHバンドの位置はほとんど一定であり、衝撃片の集合によって形成されたリュウグウは組成的に均質であることを示している。

論文

JRR-3炉による火山岩試料の即発$$gamma$$線分析

大澤 崇人; 福岡 孝昭*

月刊地球, 40(5), p.302 - 309, 2018/05

火山岩中のホウ素(B),塩素(Cl),水素(H)H$$_{2}$$O含有量はマグマ起源の重要な情報を提供する。ここでは火山岩試料を粉末化し、原子炉から発生する中性子を照射するだけで非破壊で分析できる即発$$gamma$$線法について、日本原子力研究開発機構の研究用原子炉JRR-3で開発された分析法を、ホウ素を中心に解説するとともに、ごく最近設置された自動分析装置の説明を行う。

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