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中島 多朗*; 満田 節生*; 稲見 俊哉; 寺田 典樹*; 大隅 寛幸*; Prokes, K.*; Podlesnyak, A.*
Physical Review B, 78(2), p.024106_1 - 024106_10, 2008/07
被引用回数:35 パーセンタイル:76.53(Materials Science, Multidisciplinary)We have performed synchrotron X-ray and neutron diffraction measurements on magnetoelectric multiferroic CuFeAl
O
(x=0.0155), which has a proper helical magnetic structure with incommensurate propagation wave vector in the ferroelectric phase. The present measurements revealed that the ferroelectric phase is accompanied by lattice modulation with a wave number 2
, where
is the magnetic modulation wave number. We have calculated the Fourier spectrum of the spatial modulations in the local electric polarization using a microscopic model proposed by T. Arima. Comparing the experimental results with the calculation results, we found that the origin of the 2
-lattice modulation is the variation in the metal-ligand hybridization between the Fe
ions and O
ions. Combining the present results with the results of a previous polarized neutron diffraction study, we conclude that the microscopic origin of the ferroelectricity in CuFe
Al
O
is the variation in the metal-ligand hybridization with spin-orbit coupling.
大和田 謙二; 藤井 保彦; 村岡 次郎*; 中尾 裕則*; 村上 洋一*; 野田 幸男*; 大隅 寛幸*; 池田 直*; 菖蒲 敬久; 礒部 正彦*; et al.
放射光, 21(2), p.87 - 96, 2008/03
常圧下で電荷不均化を示すNaVO
の温度圧力相図上で「悪魔の花」が観測された。われわれは、X線構造解析的手法と電荷配列に敏感な共鳴X線回折法の相補利用により、低圧側と高圧側に現われる二つの基底状態の構造の関係を電荷配列も含めて明らかにした。その結果、二つの等価な電荷配列パターンがNaV
O
におけるIsingスピンに対応し、それに付随する原子変位はIsingスピンに線型に結合したものであることがわかった。このことからNaV
O
において、逐次電荷不均化による悪魔の花が実現されていると結論した。またわれわれは、競合する相互作用の起源がIsing spin-phonon結合によるものであると推測した。
大和田 謙二; 藤井 保彦; 村岡 次郎*; 中尾 裕則*; 村上 洋一; 野田 幸男*; 大隅 寛幸*; 池田 直*; 菖蒲 敬久; 礒部 正彦*; et al.
Physical Review B, 76(9), p.094113_1 - 094113_10, 2007/09
被引用回数:10 パーセンタイル:43.66(Materials Science, Multidisciplinary)ANNNI(Axial Next Nearest Neighbor Ising)物質, NaVO
の基底状態C
, C
相の構造的関係をX線回折で調べた。C
相の構造はC
相の4層(AAA'A')の一つ(AもしくはA')で説明できることがわかった。ただし、原子変位は27%にまで押さえられる。一方、電荷秩序は完全に起きている。このことは電荷格子結合定数が圧力によって変わっていることを示しており、悪魔の相図を生み出す競合する相互作用比の変化の起源を考えるうえで興味深い。
池田 直*; 大隅 寛幸*; 大和田 謙二; 石井 賢司; 稲見 俊哉; 加倉井 和久; 村上 洋一*; 吉井 賢資; 森 茂生*; 堀部 陽一*; et al.
Nature, 436(7054), p.1136 - 1138, 2005/08
被引用回数:847 パーセンタイル:99.76(Multidisciplinary Sciences)SPring-8の放射光を用いた共鳴X線散乱実験,焦電気測定及び誘電分散測定により、混合原子価鉄イオンを含む複合酸化物LuFeO
は、全く新しいカテゴリーに属する強誘電体であることがわかった。本系では、三角格子上において、鉄イオン間に電荷相互作用のフラストレーションが存在する。このフラストレーションは、2価と3価の鉄イオンの長周期電荷秩序構造を安定化し、その結果として、電子の密度分布変調による誘電分極を発生する。この強誘電発現機構は、基礎科学的に興味深いだけでなく、電荷・スピン・軌道といった電子の自由度により制御された、次世代の強誘電デバイス開発の可能性をも提供する大きなインパクトを持つものである。
大和田 謙二; 石井 賢司; 稲見 俊哉; 村上 洋一; 菖蒲 敬久*; 大隅 寛之*; 池田 直*; 大石 泰生*
Physical Review B, 72(1), p.014123_1 - 014123_10, 2005/07
被引用回数:27 パーセンタイル:69.35(Materials Science, Multidisciplinary)構造とそれに関係する共鳴X線散乱(RXS)の圧力効果がホール軌道秩序物質(CH
NH
)
CuCl
において調べられた。ラマン散乱によって示唆されたPc=4GPaの相転移が斜方晶-単斜晶相転移に伴うピークスプリットから直接観測された。ヤーンテラー歪みの圧力による減少を構造解析から明らかにした。それに伴い、黄色い結晶は赤に赤方変移することが顕微鏡観察で確認した。また、われわれはRXS強度の起源が3d-4pクーロン相互作用の結果ではなく、八面体歪みを感じた4p軌道の分極であることを突き止めた。高圧下でのRXSが調べられたが、Pcまでに強度の変化は余りなく、Pc以上で急激に強度がなくなることが観測された。これに伴いPc以上での2つの可能な構造が提案された。
大隅 寛幸*; 本多 史憲; 目時 直人; 筒井 智嗣*; 石井 賢司; 松田 達磨; 芳賀 芳範; 大貫 惇睦*
no journal, ,
中性子散乱実験によってUCuSi
が長周期スピン密度波(SDW)状態を示すことが明らかになった。SDWは+スピンと-スピンをもつ電子密度の変調であり、電荷密度波(CDW)を伴うと考えられる。そこで、BL46XU/SPring-8においてX線回折実験を行い、101Kでブラッグ反射のまわりに電荷密度波を反映した反射を確認した。UCu
Si
におけるSDW/CDW状態について報告する。
本多 史憲; 目時 直人; 大隅 寛幸*; 筒井 智嗣*; 石井 賢司; 松田 達磨; 芳賀 芳範; 大貫 惇睦
no journal, ,
UCuSi
の電子構造を中性子散乱実験,放射光を用いたX線回折実験によって調べた。まず中性子回折により、この物質が長周期スピン密度波状態(SDW)を示すことを明らかにした。SDWは+スピンと-スピンを持つ電子密度の変調であり、電荷密度波(CDW)を伴うと考えられる。そこで、BL46XU/SPring-8においてX線回折実験を行い、101Kで電荷起源による2次の衛星反射を確認し、この物質がSDW/CDW共存状態にあることを突き止めた。これはウランの持つ5f電子の遍歴性が顕著に出た例であり、これまで局在的であると考えられていたU-122系化合物の電子状態の研究に一石を投じるものである。
本多 史憲; 目時 直人; 大隅 寛幸*; 筒井 智嗣*; 石井 賢司; 松田 達磨; 芳賀 芳範; 大貫 惇睦*
no journal, ,
UCuSi
の反強磁性構造が、磁気モーメントの大きさが85.7Aにわたってほぼ正弦波的に変化する、長周期スピン密度波状態であることを中性子散乱実験によって明らかにした。さらに、放射光実験によって中性子回折では確認できなかった2次の衛星反射を確認し、これが電荷密度の分布によるものであることを突き止め、この物質において長周期スピン/電荷密度波状態が実現している可能性が高いことを示した。この長周期構造は、5f電子の遍歴性に起因すると思われる。類似した電子状態を示す他のUT
Si
化合物で報告された短周期の構造は、これまで局在5f電子間のフラストレートした反強磁性相互作用に基づくいわゆるANNNIモデルによって説明されてきたが、UCu
Si
の磁気構造はこのモデルで説明できない。これはUT
Si
化合物の電子状態を考えるうえで5f電子の遍歴性が重要であることを示唆する重要な結果である。