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安濃田 良成; 片山 二郎*; 久木田 豊; R.Mandl*
Power Plant Transients,1992; FED-Vol. 140, p.89 - 96, 1993/00
ROSA-IV/LSTF装置を用いて、全電源喪失時の2次系減圧操作に関する実験を行った。原子炉の全電源喪失事故は、極めて起こりにくい事故ではあるが、原子炉リスクを考えるうえで重要である。本事故シナリオでは、発電所外および所内の全ての動力用電源(非常用電源も含む)が使用不能であり、かつタービン駆動補助給水系が不作動であると仮定した。この様な事故がシビアアクシデントに拡大することを防止する手段として、2次系減圧操作の有効性について実験した。この操作は、給水ポンプ停止後も給水ラインに残留している未飽和水が減圧沸騰する際の体積膨張によって、蒸気発生器2次側に噴出する効果を利用するものである。実験では、この操作によって、1次系圧力が急低下し、加圧器内に保持されていた1次冷却材が減圧沸騰により押出され、炉心に移行した。その結果、炉心は冠水し、冷却が維持された。