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長沼 毅*; Rajaram, H.*; 榊 利博*; 松井 裕哉
JNC TY7400 2002-002, 126 Pages, 2002/03
本研究では、亀裂マトリックス系の湿潤・乾燥過程について、非線形拡散方程式の誘導、岩石試料の水理および誘電特性の測定、マトリックス吸水実験、単一亀裂吸水および排水実験、亀裂ネットワーク吸水実験、そして模擬亀裂表面におけるバイオフィルム形成実験を実施した。マトリックス吸水実験では、水平および鉛直方向の含水量分布はほぼ同じで重力の影響が小さいことを確認した。単一亀裂吸水実験では、マトリックスの吸水は吸水量に影響がないことがわかった。単一亀裂排水実験では、給気量の減少とともに蒸発量が低下した。亀裂ネットワーク吸水実験では、累積吸水量はある時点まではPhilipの式に従うことがわかった。吸水実験のほとんどは吸水現象がマトリックス支配型である場合はPhilipの式に従った。排水過程では、亀裂性岩盤のマトリックス寸法が"半無限長の仮定"が満たさないため、蒸発量はphilipの式には完全には従わなかった。簡易モデルを用いた数値解析を実施した結果、非線形拡散方程式アプローチによって水分移動が比較的正しく推定できた。バイオフィルム形成実験では、来待砂岩の模擬亀裂面に露出した鉱物表面に高度親水性微生物の細胞が付着して増殖し、鉱物表面上にマイクロコロニーを形成することが観察された。また、マイクロコロニーが発達して細胞同士がゆるやかに連結したネットワーク構造が観察された。さらに、岩石中の粒状物(グレイン)間を埋めるように微生物が付着・増殖することも観察された。今後の課題として、鉱物表面で生育する微生物の種類と増殖条件を網羅的に検討する必要性が示唆された。
松井 裕哉; Rajaram, H.*; 長沼 毅*
月刊地球号外, (36), p.68 - 73, 2001/00
本報告は、サイクル機構公募型研究「亀裂性岩盤の不飽和領域における水の流動とそれに伴う微生物バイオフィルムの形成及び物質の移動に関する研究」の成果の一部である。不飽和岩盤中の水分移動のメカニズムは複雑であることからその評価方法は現在確立されたものがない。このため、本研究では、サイクル機構が実施してきた不飽和領域計測手法の研究成果を踏まえ、TDR法を用いて亀裂を含むような不飽和堆積岩を対象とした水分浸透実験を行い、そのメカニズムについて検討した。その結果、同現象は土壌分野で用いられているPhilipの式に従うことがわかった。