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Dioguardi, A. P.*; 安岡 弘志*; Thomas, S. M.*; 酒井 宏典; Cary, S. K.*; Kozimor, S. A.*; Albrecht-Schmitt, T. E.*; Choi, H. C.*; Zhu, J.-X.*; Thompson, J. D.*; et al.
Physical Review B, 99(3), p.035104_1 - 035104_6, 2019/01
被引用回数:9 パーセンタイル:40.98(Materials Science, Multidisciplinary)正方晶プルトニウムボロン化合物PuBの単結晶、および粉末試料を用いて、
Pu核核磁気共鳴(NMR)実験を行なった。この化合物は、最近になって強相関電子系のトポロジカル絶縁体候補物質と考えられている。
Pu核NMRスペクトルは、結晶内Pu位置の局所対称性を反映したものとなっており、NMRシフトとNMR緩和率の温度依存性は、エネルギーギャップをもつ非磁性状態にあることが示唆された。これは、密度汎関数理論計算結果とも矛盾しない。実際に観測された巨視的なギャップ状態は、本化合物がトポロジカル絶縁体候補であることを支持している。
酒井 宏典; 栗田 伸之*; Miclea, C. F.*; Movshovich, R.*; Lee, H.-O.*; Ronning, F.*; Bauer, E. D.*; Thompson, J. D.*
Journal of the Physical Society of Japan, 80(Suppl.A), p.SA059_1 - SA059_3, 2011/07
La希釈効果を(Ce, La)RhIn系において核磁気共鳴(NMR/NQR)法を用いて微視的に調べた。In(1)サイトの4
スペクトル位置から、La 5%程度の希釈によって、Ceから移送される内部磁場は減少することがわかった。これは超微細結合定数が減少したことによるものと見られる。また緩和率測定から、反強磁性秩序状態において、La希釈に伴って、Laサイトに隣接するCeモーメントが局在モーメント的に振る舞っていることがわかった。
Bauer, E. D.*; Yang, Y.-F.*; Capan, C.*; Urbano, R. R.*; Miclea, C. F.*; 酒井 宏典; Ronning, F.*; Graf, M. J.*; Balatsky, A. V.*; Movshovich, R.*; et al.
Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America, 108(17), p.6857 - 6861, 2011/04
被引用回数:39 パーセンタイル:82.04(Multidisciplinary Sciences)強相関電子系CeCoIn
を例に、不均一な電子状態を例示する。熱力学的物理量と核四重極共鳴測定とを組合せて超伝導状態を解析した。非磁性不純物(Y, La, Yb, Th, Hg, Sn)の置換によって、Kondo格子の不完全性に由来する『スイスチーズ』様の不均一な電子状態を作り出すことにより、局所的に超伝導を抑制できる。一般近藤格子における物理を理解するには、この不均一な電子状態を考察する必要がある。
高広 克巳*; 川面 澄*; Zhang, K.*; Rotter, F.*; Schwen, D.*; Ronning, C.*; Hofsss, H.*; Krauser, J.*; 永田 晋二*; 山本 春也; et al.
no journal, ,
スパッタリングにより炭素材料表面上に周期的リップル構造が形成されることが知られている。このリップル構造に及ぼす炭素材料表面の化学結合状態の影響を調べるため、炭素同素体材料である熱分解黒鉛(HOPG),単結晶ダイヤモンド,四面体結合非晶質炭素について、法線に対して30傾いた方向から5keVのXe
を2
10
cm
照射し、試料表面をスパッタリングした。その結果、HOPGで波長100nm程度のリップルが形成されたが、その他の試料では形成されなかった。電子エネルギー損失分光で調べると、いずれの試料にも同程度の原子密度を有する非晶質炭素層が形成されていた。このことから、リップルの形成にはHOPGの表面の化学結合状態が関与していることが初めて明らかになった。