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論文

Estimated isotopic compositions of Yb in enriched $$^{176}$$Yb for producing $$^{177}$$Lu with high radionuclide purity by $$^{176}$$Yb($$d,x$$)$$^{177}$$Lu

永井 泰樹*; 川端 方子*; 橋本 慎太郎; 塚田 和明; 橋本 和幸*; 本石 章司*; 佐伯 秀也*; 本村 新*; 湊 太志; 伊藤 正俊*

Journal of the Physical Society of Japan, 91(4), p.044201_1 - 044201_10, 2022/04

 被引用回数:0 パーセンタイル:48.58(Physics, Multidisciplinary)

近年、神経内分泌腫瘍を治療するための医療用RIとして$$^{177}$$Luが注目されており、加速器施設で重陽子を濃縮$$^{176}$$Yb試料に照射し、高純度の$$^{177}$$Luを製造する方法が検討されている。ただし、Yb試料には様々な同位体が微量に含まれており、$$^{177}$$Lu以外のLu同位体が不純物として生成される。医療用として利用する$$^{177}$$Luは一定の純度が求められるため、定量的にLuの不純物を評価する手法が求められていた。本研究では、実験値を基に関与する全てのYb($$d,x$$)Lu反応の断面積を決定し、粒子輸送計算コードPHITSと組み合わせることで、Yb試料が任意の組成比をもつ場合の各Lu同位体の生成量を推定する新しい手法を開発した。他に、天然組成のYb試料へ25MeV重陽子を照射した実験も行い、本手法の有効性を検証した。また、市販の濃縮$$^{176}$$Yb試料に照射した条件で計算を行い、重陽子のエネルギーを15MeVとすることで、純度99%以上の$$^{177}$$Lu生成を達成できることを示した。開発した手法は、加速器を用いて高純度の医療用$$^{177}$$Luを製造する際、必要な濃縮Yb試料の同位体組成を議論する上で重要な役割を果たすものである。

論文

Large scale production of $$^{64}$$Cu and $$^{67}$$Cu via the $$^{64}$$Zn(n, p)$$^{64}$$Cu and $$^{68}$$Zn(n, np/d)$$^{67}$$Cu reactions using accelerator neutrons

川端 方子*; 本石 章司*; 太田 朗生*; 本村 新*; 佐伯 秀也*; 塚田 和明; 橋本 慎太郎; 岩本 信之; 永井 泰樹*; 橋本 和幸*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 330(3), p.913 - 922, 2021/12

 被引用回数:4 パーセンタイル:73.26(Chemistry, Analytical)

加速器中性子を利用し、将来有望な医療RIである$$^{64}$$Cu及び$$^{67}$$Cuの大量合成に関して、実験に基づく生成量評価と臨床に必要な生成量のPHITSコード使用による評価、そして大量のターゲット物質からのCu同位体の分離精製手法開発を行った。実験では55.4gという大量の、天然亜鉛試料を利用し、加速器中性子の照射による生成率について定量的な評価を行った。また、同時に臨床的に必要な量の$$^{64}$$Cu及び$$^{67}$$Cuの製造の可能性について、それぞれ100gの濃縮$$^{64}$$Znおよび$$^{68}$$Zn試料に対して、40MeV、2mAの重陽子照射により発生する中性子を照射する数値シミュレーションを行い、その生成量を推定した。また、大量の天然亜鉛試料から$$^{64}$$Cu及び$$^{67}$$Cuを分離するために、熱分離と樹脂分離を組み合わせた分離方法を開発し、73%の分離効率と97%の亜鉛回収率が得られることを実証した。これらの結果、このような加速器中性子による生成と本分離手法の組み合わせで、臨床応用のために必要な$$^{64}$$Cu及び$$^{67}$$Cuの大規模生産を提供することができることがわかった。

論文

Anomalous radioisotope production for $$^{68}$$ZnO using polyethylene by accelerator neutrons

塚田 和明; 永井 泰樹*; 橋本 慎太郎; 湊 太志; 川端 方子*; 初川 雄一*; 橋本 和幸*; 渡辺 智*; 佐伯 秀也*; 本石 章司*

Journal of the Physical Society of Japan, 89(3), p.034201_1 - 034201_7, 2020/03

 被引用回数:2 パーセンタイル:22.58(Physics, Multidisciplinary)

ポリエチレン遮へい中の$$^{68}$$ZnOに、50MeV重陽子と$$^{9}$$Beによる($$d,n$$)反応で生成した中性子を照射することで、$$^{67}$$Ga, $$^{66}$$Ga, $$^{rm 69m}$$Zn、並びに$$^{64}$$Cuの特異な生成を実験的に確認した。特に、ポリエチレン遮へい内で得られた収率は、遮へいなしの実験と比較して、約20倍の収量を示した。一方、鉛遮へい内の金属$$^{68}$$Zn試料の照射における$$^{67}$$Ga, $$^{66}$$Ga, $$^{rm 69m}$$Zn、並びに$$^{64}$$Cuの収量と、$$^{68}$$ZnO及び金属$$^{68}$$Zn試料の照射における$$^{67}$$Cu, $$^{65}$$Ni及び$$^{65}$$Znの収量は、遮へいによる影響はほとんど受けていない。この実験結果は、遮へい条件を調整することで、中性子反応に限らず陽子反応を含む多様で大量の放射性同位元素を、一度の照射で同時に合成できるという加速器中性子の注目すべき特性を示すものである。また、PHITSコードを利用した生成量予測を試み、本実験結果と比較することで、本生成量の特異性について評価した。

論文

$$^{99}$$Mo yield using large sample mass of MoO$$_{3}$$ for sustainable production of $$^{99}$$Mo

塚田 和明; 永井 泰樹*; 橋本 和幸*; 川端 方子*; 湊 太志; 佐伯 秀也*; 本石 章司*; 伊藤 正俊*

Journal of the Physical Society of Japan, 87(4), p.043201_1 - 043201_5, 2018/04

 被引用回数:9 パーセンタイル:60.59(Physics, Multidisciplinary)

A neutron source from the C(d,n) reaction has a unique capability for producing medical radioisotopes like $$^{99}$$Mo with a minimum level of radioactive wastes. Precise data on the neutron flux are crucial to determine the best conditions for obtaining the maximum yield of $$^{99}$$Mo. The measured yield of $$^{99}$$Mo produced by the $$^{100}$$Mo(n,2n)$$^{99}$$Mo reaction from a large sample mass of MoO$$_{3}$$ agrees well with the numerical result estimated by the latest neutron data, which are a factor of 2 larger than the other existing data. This result provides an important conclusion towards the domestic production of $$^{99}$$Mo; about 50% of the MoO$$_{3}$$ sample mass with a single Mo in Japan would be met using a 100 g $$^{100}$$MoO$$_{3}$$ sample mass with a single accelerator of 40 MeV, 2 mA deuteron beams.

論文

Measurement and estimation of the $$^{99}$$Mo production yield by $$^{100}$$Mo($$n,2n$$)$$^{99}$$Mo

湊 太志; 塚田 和明; 佐藤 望*; 渡辺 智*; 佐伯 秀也*; 川端 方子*; 橋本 慎太郎; 永井 泰樹*

Journal of the Physical Society of Japan, 86(11), p.114803_1 - 114803_6, 2017/11

 被引用回数:8 パーセンタイル:57.21(Physics, Multidisciplinary)

核診断に使われる$$^{99m}$$Tcの親核である$$^{99}$$Moの生成量の測定と計算を行った。$$^{99}$$Moは$$^{100}$$Mo($$n$$,$$2n$$)$$^{99}$$Mo反応によって作られ、中性子源はC($$d$$,$$n$$)反応を用いた。中性子のエネルギー範囲は熱領域から約40MeVまでである。測定された$$^{99}$$Moの生成量は、最新のC($$d$$,$$n$$)反応の実験データおよびJENDL評価済み断面積を用いて予測された数値計算結果と一致していることが分かった。次に、経済的に適した$$^{99}$$Moの生成法を模索するため、$$^{99}$$Mo生成の条件を変えた新しい系統的な数値計算を実施した。考慮した条件は、$$^{100}$$MoO$$_{3}$$サンプルの質量、炭素標的とサンプル間の距離、重陽子ビームの半径、照射時間である。得られた$$^{99}$$Moの生成量より、一つの加速器で$$^{99}$$Moの日本の需要量の約30%を担うことができることが分かった。また、1日2回$$^{99}$$Moから$$^{99m}$$Tcを溶出することで、$$^{99}$$Moの需要量の約50%まで引き上げることが可能であることが分かった。

論文

Application of $$^{67}$$Cu produced by $$^{68}$$Zn($$n,n'p+d$$)$$^{67}$$Cu to biodistribution study in tumor-bearing mice

須郷 由美*; 橋本 和幸*; 川端 方子*; 佐伯 秀也*; 佐藤 俊一*; 塚田 和明; 永井 泰樹*

Journal of the Physical Society of Japan, 86(2), p.023201_1 - 023201_3, 2017/02

 被引用回数:13 パーセンタイル:68.41(Physics, Multidisciplinary)

$$^{68}$$Zn($$n,n'p+d$$)$$^{67}$$Cu反応により合成した$$^{67}$$Cuを利用し、結腸直腸の腫瘍を有するマウスにおける$$^{67}$$CuCl$$_{2}$$の生体内分布を初めて観測した。その結果、$$^{67}$$Cuの高い取り込みが、腫瘍ならびに銅代謝のための主要な器官である肝臓と腎臓で観察された。これは腫瘍に対する$$^{67}$$Cuの蓄積を示す結果であり、$$^{67}$$CuCl$$_{2}$$が癌放射線治療のための潜在的な放射性核種薬剤であることを示唆している。また、現状で入手可能な強い中性子を用いた$$^{68}$$Zn($$n,n'p+d$$)$$^{67}$$Cu反応を利用することでもたらされた$$^{67}$$Cuの生成量の増加は、小動物を用いた治療効果について更なる研究の進展もまた約束するものである。

論文

SPECT imaging of mice with $$^{99m}$$Tc-radiopharmaceuticals obtained from $$^{99}$$Mo produced by $$^{100}$$Mo(n,2n)$$^{99}$$Mo and fission of $$^{235}$$U

橋本 和幸; 永井 泰樹; 川端 方子; 佐藤 望*; 初川 雄一; 佐伯 秀也; 本石 章司*; 太田 雅之; 今野 力; 落合 謙太郎; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 84(4), p.043202_1 - 043202_4, 2015/04

 被引用回数:7 パーセンタイル:53.16(Physics, Multidisciplinary)

The distribution of $$^{99m}$$Tc-radiopharmaceutical in mouse was obtained with SPECT for the first time using $$^{99m}$$Tc, which was separated by thermochromatography from $$^{99}$$Mo produced via the $$^{100}$$Mo(n,2n)$$^{99}$$Mo reaction with accelerator neutrons. The SPECT image was comparable with that obtained from a fission product $$^{99}$$Mo. Radionuclidic purity and radiochemical purity of the separated $$^{99m}$$Tc and its aluminum concentration met the United States Pharmacopeia regulatory requirements for $$^{99m}$$Tc from the fission product $$^{99}$$Mo. These results provide important evidence that $$^{99m}$$Tc radiopharmaceutical formulated using the $$(n,2n)$$ $$^{99}$$Mo can be a promising substitute for the fission product $$^{99}$$Mo. A current and forthcoming problem to ensure a reliable and constant supply of $$^{99}$$Mo in Japan can be partially mitigated.

論文

New phenomenon observed in thermal release of $$^{99m}$$Tc from molten $$^{100}$$MoO$$_{3}$$

川端 方子; 永井 泰樹; 橋本 和幸; 佐伯 秀也; 本石 章司*; 佐藤 望*; 太田 朗生*; 椎名 孝行*; 河内 幸正*

Journal of the Physical Society of Japan, 84(2), p.023201_1 - 023201_4, 2015/02

 被引用回数:6 パーセンタイル:45.45(Physics, Multidisciplinary)

医療用$$^{99m}$$Tcは、溶融した$$^{99}$$MoO$$_{3}$$から熱分離によって分離できる。$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tcジェネレーターを使用し、溶融$$^{99}$$MoO$$_{3}$$からの$$^{99m}$$Tc分離における、湿気を帯びた酸素ガスの影響を調査した。$$^{99}$$Moは、$$^{100}$$Mo(n,2n)$$^{99}$$Mo反応で生成した。乾燥酸素ガスと比較して、湿気を帯びた酸素ガス中では、$$^{99m}$$Tcの分離速度、分離効率、回収効率全てにおいて、高い値を示すという新しい見解を得ることができた。本研究結果により、溶融MoO$$_{3}$$から、高品質な$$^{99m}$$Tcを高効率かつ安定的に製造するという課題へ向け、重要な進展を遂げた。また、湿気を帯びた酸素ガスと溶融$$^{99}$$MoO$$_{3}$$の相互作用について、新たな知見を与えるものである。

論文

First measurement of the radionuclide purity of the therapeutic isotope $$^{67}$$Cu produced by $$^{68}$$Z($$n$$,$$x$$) reaction using $$^{rm nat}$$C($$d$$,$$n$$) neutrons

佐藤 望; 塚田 和明; 渡辺 智; 石岡 典子; 川端 方子; 佐伯 秀也; 永井 泰樹; 金 政浩*; 湊 太志; 岩本 信之; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 83(7), p.073201_1 - 073201_4, 2014/07

 被引用回数:13 パーセンタイル:64.28(Physics, Multidisciplinary)

本研究により、$$^{68}$$Zn($$n$$,$$x$$)$$^{67}$$Cu反応で生成される医療用放射性同位体$$^{67}$$Cuは、従来法による製造と比較して放射核的純度が非常に高いことが初めて明らかになった。実験は原子力機構高崎研究所のイオン照射研究施設において行われ、中性子源としてエネルギー41MeVの重陽子ビームによる$$^{rm nat}$$C(d,n)反応が用いられた。中性子照射後、高純度Ge検出器を用いて濃縮$$^{68}$$Zn試料の$$gamma$$線測定を行い、その結果から核反応生成物の放射能を評価した。生成された$$^{67}$$Cuに対する不純物核種の量は非常に少ないため、$$^{68}$$Znから$$^{67}$$Cuを化学分離する過程の簡略化や、高価な濃縮$$^{68}$$Zn試料の再利用が期待される。この研究結果は、高純度$$^{67}$$Cu製造に最適な反応系として$$^{68}$$Zn($$n$$,$$x$$)$$^{67}$$Cu反応を提案するものであり、$$^{67}$$Cuの製造法に関する長年の課題を解決できる可能性がある。

論文

High thermo-separation efficiency of $$^{99m}$$Tc from molten $$^{100}$$MoO$$_{3}$$ samples by repeated milking tests

永井 泰樹; 川端 方子; 佐藤 望; 橋本 和幸; 佐伯 秀也; 本石 章司*

Journal of the Physical Society of Japan, 83(8), p.083201_1 - 083201_4, 2014/07

 被引用回数:10 パーセンタイル:58.02(Physics, Multidisciplinary)

High thermo-separation efficiencies of about 90% and 70% have been obtained for the first time for $$^{rm 99m}$$Tc from molten MoO$$_{3}$$ samples containing $$^{99}$$Mo with thicknesses of 4.0 and 8.8 mm, respectively, by repeated milking tests. $$^{99}$$Mo was produced with $$^{100}$$Mo($$n$$,2$$n$$)$$^{99}$$Mo by using neutrons from $$^{3}$$H($$d$$,$$n$$)$$^{4}$$He. The thermo-separation efficiency was determined by measuring the 141 keV $$gamma$$-ray yield of $$^{rm 99m}$$Tc within the molten MoO$$_{3}$$ samples with a radiation detector as a function of the furnace temperature and time. The diffusion coefficients of $$^{rm 99m}$$Tc in the molten MoO$$_{3}$$ samples were estimated in order to help understand the $$^{rm 99m}$$Tc release mechanism. The present result solves a long-standing problem of decreasing the separation efficiency of $$^{rm 99m}$$Tc from MoO$$_{3}$$ while increasing the sample mass or repeating sublimation in thermo-separation, and will bring a major breakthrough to obtain high-quality $$^{rm 99m}$$Tc from MoO$$_{3}$$ irradiated by accelerator-neutrons (protons) or reactor-neutrons.

論文

Generation of radioisotopes with accelerator neutrons by deuterons

永井 泰樹; 橋本 和幸; 初川 雄一; 佐伯 秀也; 本石 章司; 園田 望; 川端 方子; 原田 秀郎; 金 政浩*; 塚田 和明; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 82(6), p.064201_1 - 064201_7, 2013/06

 被引用回数:41 パーセンタイル:85.16(Physics, Multidisciplinary)

A new system proposed for the generation of radioisotopes with accelerator neutrons by deuterons (GRAND) is described by mainly discussing the production of $$^{99}$$Mo used for nuclear medicine diagnosis. A prototype facility of this system consists of a cyclotron to produce intense accelerator neutrons from the $$^{nat}$$C(d,n) reaction with 40 MeV 2 mA deuteron beams, and a sublimation system to separate $$^{99m}$$Tc from an irradiated $$^{100}$$MoO$$_{3}$$ sample. About 9.7 TBq/week of $$^{99}$$Mo is produced by repeating irradiation on an enriched $$^{100}$$Mo sample (251g) with accelerator neutrons three times for two days. It meets about 10% of the $$^{99}$$Mo demand in Japan. The characteristic feature of the system lies in its capability to reliably produce a wide range of high-quality, carrier-free, carrier-added radioisotopes with a minimum level of radioactive wastes without using uranium. The system is compact in size, and easy to operate; therefore it could be used worldwide to produce radioisotopes for medical, research, and industrial applications.

報告書

イメージングプレートによるJRR-2一次冷却系重水用アルミニウム配管中のトリチウム量の測定

本石 章司; 小林 勝利; 佐伯 秀也*

JAERI-Tech 2000-070, 34 Pages, 2000/12

JAERI-Tech-2000-070.pdf:5.19MB

JRR-2の廃止措置にあたり、一次冷却系重水の循環系統であった配管及び機器類に付着及び浸透しているトリチウム量の評価が重要となっている。アイソトープ開発室では、イメージングプレートを使用してAl配管中のトリチウム量と浸透深さを求める実験を行った。Al配管のトリチウム汚染面を除く部分にアクリル塗料を塗布し、1.5%(1.21M)フッ化水素酸溶液で汚染面の酸化被膜を一定時間(3分)溶解しイメージングプレートで測定した。その結果、トリチウムは深度方向に25$$mu$$mまで浸透していることを確認した。また、その90%は7$$mu$$m以内に分布していることを確認した。

口頭

アルミナ製$$^{188}$$W/$$^{188}$$Reジェネレータから溶出する$$^{188}$$Reの濃縮

橋本 和幸; 本石 章司; 佐伯 秀也*; 反田 孝美; 松岡 弘充

no journal, , 

$$^{188}$$Reは、がん治療に適した$$beta$$線及び画像化に適した$$gamma$$線を放出し、ジェネレータ核種であるために入手が容易であることから、がん治療用核種として注目されている。しかし、親核種$$^{188}$$Wは、$$^{186}$$Wの二重中性子捕獲反応により製造するため、比放射能が低く、従来から使用されているアルミナジェネレータでは、得られる$$^{188}$$Reの放射能濃度が低い点が問題である。本研究では、簡便な方法でより高い放射能濃度の$$^{188}$$Re溶液を得るために、アルミナジェネレータに陽イオン交換型IC-H及び陰イオン交換型カラムQMAを連結する方法について検討した。まず、0.3M酢酸アンモニウムを使用し、IC-HとQMAを連結したところに、$$^{188}$$Re溶液を通過させ、$$^{188}$$ReのQMAへの吸着挙動を調べた。その結果、9ml以上通液させると$$^{188}$$Reの溶出が観察され、$$^{188}$$Reの回収率の低下に繋がることが明らかになった。本実験条件により、アルミナジェネレータから溶出する$$^{188}$$Reの最大95%を1mlの生理食塩水溶液として得ることができた。以上の結果から、本濃縮システムによって得られる$$^{188}$$Reの最大放射能濃度(照射後50日経過時)は、アルミナジェネレータからの$$^{188}$$Re溶離収率(約70-80%)を考慮すると、JMTRにより製造した場合、約480MBq/ml,JRR-3の場合、約150MBq/mlとなる。さらに、濃縮性能の向上(適用拡大)を目指して、酢酸アンモニウムの低濃度化や交換容量の大きな陽イオン交換型カートリッジの使用を検討した。

口頭

がん治療に有用な$$^{188}$$Reのマルチカラム法による濃縮装置の開発

橋本 和幸; 本石 章司*; 佐伯 秀也*; 反田 孝美; 松岡 弘充

no journal, , 

$$^{188}$$Reは、がん治療に適した$$beta$$線及び画像化に適した$$gamma$$線を放出し、ジェネレータ核種であるために入手が容易であり、高比放射能であることから、がん治療用核種として注目されている。本研究では、$$^{188}$$Re標識化合物の体内挙動及びその治療効果を確認するために必要な高放射能濃度の$$^{188}$$Reを得るために、アルミナ製$$^{188}$$W/$$^{188}$$Reジェネレータに陽イオン及び陰イオン交換型カラムを連結する方法(マルチカラム法)について検討し、その最適条件を明らかにするとともに、簡便な装置の試作を行った。その結果、本装置により、従来のアルミナ製ジェネレータのみの場合に比べて、最大50倍以上の濃縮が可能であることを明らかにした。

口頭

40MeV重陽子照射で発生する高速中性子による医療用放射性核種の合成

塚田 和明; 佐藤 望; 渡辺 智; 石岡 典子; 初川 雄一; 橋本 和幸; 金 政浩*; 川端 方子; 佐伯 秀也; 永井 泰樹

no journal, , 

核医学用放射性同位体(RI)は、主に癌などに対する高感度の診断及び治療が可能であるため世界中で重用されている。我々は、診断用RIとしてMo-99を、治療用RIとしてY-90を、そして診断・治療の両方に対応できるRIとしての期待が高いCu-64及びCu-67を、安定稼働に定評がある加速器で得られる高速中性子を用いて合成することを目指して研究を行ってきた。本講演では、これら目的とするRIの生成に、40MeVの重陽子ビームを炭素あるいはBe標的に照射することで発生する高速中性子を利用し、実際に原子力機構高崎量子応用研究所AVFサイクロトロンにて上記RIの合成試験を行い、生成量の評価並びに副生成物に関する情報を得たので報告する。

口頭

Production of $$^{67}$$Cu and $$^{64}$$Cu using zinc target irradiated with accelerator neutrons

川端 方子; 橋本 和幸; 佐伯 秀也; 佐藤 望*; 本石 章司*; 永井 泰樹

no journal, , 

$$^{67}$$Cu, $$^{64}$$Cuは特徴のある崩壊様式に加え、配位化学的にも万能という利点から、新しい放射性医薬品として注目を集めている。$$^{67}$$Cuは腫瘍に対する$$beta$$線のエネルギー及び飛程から比較的小さながん治療に適していると言われており、一方、$$^{64}$$CuはPET用診断薬としての期待が持たれている。この2核種についての製造方法は過去に研究されているが、副生成物RIの除去などの問題もあり、特に$$^{67}$$Cuについては国内で臨床試験に必要な量を生産する方法が確立されていない。我々は、加速器で得られる中性子を用いて、$$^{68}$$Zn(n,x)$$^{67}$$Cu及び$$^{64}$$Zn(n,p)$$^{64}$$Cu反応で$$^{67}$$Cu, $$^{64}$$Cuを生成する方法を提案した。本法では、不要な副生成RIが少なく、短時間で行える同じ分離手法を用いて、2つの目的核種の分離が行えるという利点がある。講演では、本生成法とそれに続く化学分離について、一連の実験結果を紹介する。

口頭

High quality $$^{99m}$$Tc obtained from $$^{99}$$Mo produced by $$^{100}$$Mo(n,2n) using accelerator neutrons

永井 泰樹; 川端 方子; 佐藤 望*; 橋本 和幸; 佐伯 秀也; 本石 章司*; 初川 雄一; 太田 朗生; 椎名 孝行; 河内 幸正

no journal, , 

$$^{99}$$Moの娘核である$$^{99m}$$Tcは医療診断に世界的に広く利用されている。日本では、約90万件の診断が$$^{99m}$$Tcを用い行われている。$$^{99}$$Moは主に高濃縮$$^{235}$$Uを用い研究用原子炉で製造されている。最近の$$^{99}$$Moの不足のため、色々な方法による$$^{99}$$Moあるいは$$^{99m}$$Tcの代替製造法の提案が行われている。我々は、加速器で得られる中性子による$$^{100}$$Mo(n,2n)反応で$$^{99}$$Moを生成する方法を提案した。この生成法は、多量の高品質の$$^{99}$$Moを不要放射性生成物を微量にして生成できることを特徴とする。それは、$$^{100}$$Mo(n,2n)$$^{99}$$Mo反応断面積が、中性子エネルギーが11から18MeVで大きいこと、それに比べて、(n,He), (n,n'p)、そして(n,p)反応断面積が極めて小さいことによる。高強度の中性子を得ることは、近年の加速器及び標的技術の進展で可能である。この講演では、$$^{100}$$Mo(n,2n)反応で生成される$$^{99}$$Moを用いて得られる高品質の$$^{99m}$$Tcに関する実験結果を紹介する。

口頭

$$^{nat}$$C(d,n)反応による高速中性子を利用したがん治療用$$^{67}$$Cuの製造

橋本 和幸; 川端 方子; 佐伯 秀也; 塚田 和明; 佐藤 望*; 本石 章司*; 永井 泰樹; 渡辺 智; 石岡 典子

no journal, , 

$$^{67}$$Cu(半減期62時間)は、がん治療に適した$$beta$$線と画像診断に適した$$gamma$$線を同時に放出するため、がん治療用核種として有望視されている。現状では、その製造方法として高エネルギー陽子(50-200MeV)による$$^{68}$$Zn(p,2p)$$^{67}$$Cu反応が最適と考えられているが、生成量が限られていることや副生成RIの多さ等の問題から、研究開発も限定的な状況である。そこで、従来法に代わる製造法として、$$^{nat}$$C(d,n)反応による高速中性子を用いて$$^{68}$$Zn(n,x)$$^{67}$$Cu反応(x=n'p, d)により製造した$$^{67}$$CuのZnターゲットからの分離・精製及び抗体標識に有用なモデル配位子であるDOTA, TETAへの標識を実施した。キレート樹脂+陰イオン交換樹脂2段カラム分離・精製法を用いて$$^{67}$$Cuを単離した結果、不純物RIは検出されず、放射性核種純度の高い$$^{67}$$Cu溶液が得られた。また、標識実験の結果、$$^{67}$$Cu-DOTAが99%以上、$$^{67}$$Cu-TETAが97%以上の収率で合成できた。以上の結果、$$^{nat}$$C(d,n)反応による高速中性子を用いて、放射性核種純度及び化学的純度の高い無担体$$^{67}$$Cuを製造することに成功した。今後は、大量製造化の検討及び遠隔操作を可能にする装置等の開発を通じて、高純度$$^{67}$$Cu大量製造法の確立を目指す。

口頭

加速器中性子によるがん治療用$$^{67}$$Cuの生成・分離研究

川端 方子; 橋本 和幸; 佐伯 秀也; 塚田 和明; 渡辺 智; 永井 泰樹

no journal, , 

$$^{67}$$Cuは、治療用放射性医薬品として将来性が高く注目されている。$$^{nat}$$C(d,n)反応からの高速中性子を利用して$$^{68}$$ZnOから製造すると、副生成RIが他の製造法に比べて非常に少なく、高純度の$$^{67}$$Cuを単離できることを既に報告しているが、本研究では、新たに副生成RIの$$^{65}$$Niを分離し、より高純度の$$^{67}$$Cu製造を目指した。結果、既報の分離法と同等の装置で時間的に大差なく、放射性核種純度の高い$$^{67}$$Cuを得ることができた。

口頭

加速器中性子によるがん治療用$$^{67}$$Cuの大量製造法の開発

橋本 和幸; 川端 方子*; 佐伯 秀也*; 佐藤 俊一*; 塚田 和明; 渡辺 智; 永井 泰樹

no journal, , 

$$^{67}$$Cu(半減期61.9時間)は、がん治療に適した$$beta$$線(平均エネルギー141keV)と画像診断に適した$$gamma$$線(185keV等)を同時に放出するため、がん治療用核種として有望視され30年余にわたりその有効な生成法開発が模索されている。従来、$$^{67}$$Cuを製造するには、高エネルギー陽子を用いた$$^{68}$$Zn(p,2p)$$^{67}$$Cuが最適であると考えられているが、生成量が限られていることや副生成RIの多さ等の問題から、研究開発も限定的な状況である。そこで我々は、従来法に代わる製造法として、加速器からの高速中性子を用いた$$^{67}$$Cu製造法[$$^{68}$$Zn(n,x)$$^{67}$$Cu反応(x=n'p, d)]の開発を行っており、ターゲット物質であるZn(5g ZnO)からの基本分離法を確立した。本研究では、実用化を目指す次のステップとして、副生成RIである$$^{65}$$Ni(半減期2.52h)を新たに分離する高純度化手法及び大量製造化のためのZnO試料増量(基本分離法の5倍以上の試料量)に対応した分離・精製法を検討した。$$^{65}$$Ni分離手法の開発では、既報の基本分離法において、8M HClの追加使用及び陰イオン交換樹脂カラムのサイズアップを図ることにより、最終$$^{67}$$Cu溶液中の$$^{65}$$Ni残量は検出限界以下であり、$$^{65}$$Ni分離手法を確立した。さらに、33g ZnO試料を用いた分離挙動を調べた結果、上記$$^{65}$$Ni分離を可能にした改良分離法により、CuとZnの分離は良好で、Cu最終溶液中に、$$^{65,69m}$$Znは検出されず、より高純度の$$^{67}$$Cuを製造する方法を確立した。

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