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梅田 浩司; 坂川 幸洋*; 二ノ宮 淳; 浅森 浩一
Geophysical Research Letters, 34(5), p.L05310_1 - L05310_5, 2007/03
被引用回数:21 パーセンタイル:47.22(Geosciences, Multidisciplinary)紀伊半島は、非火山地帯に位置するにもかかわらず、高いヘリウム同位体比を有する高温の温泉が多く分布する。これらの温泉の熱源については、沈み込むフィリピン海スラブに含まれる含水鉱物が高温・高圧下で脱水し、それが地殻浅所にもたらされたといったモデルが提唱されている。今回、物質科学的な側面からそのモデルを検証するため、紀伊半島の温泉ガスのヘリウム同位体比のデータを蓄積するとともに、ボーリングの温度プロファイルを収集し、ペクレ数解析によりそれぞれのボーリング地点の熱流束を計算した。その結果、ヘリウム同位体比と熱流束,ペクレ数には明瞭な相関が認められることから、温泉の温度や同位体比は、地下深部から上昇する流体のフラックスの大きさに起因していることが明らかになった。
坂川 幸洋; 梅田 浩司; 浅森 浩一
日本地熱学会誌, 28(2), p.211 - 221, 2006/04
我が国では1957年以降精力的に地殻熱流量(伝導熱流束)測定が行われ日本周辺の分布が明らかにされている。だが、伝導項と移流項からなり火山地域の熱輸送評価等に必要な総熱流束の分布はまだ明らかにされていない。著者らは日本の坑井温度プロファイルデータに一次元熱輸送モデルを適用して熱流束と流体流動速度を解析した。その結果、総熱流束は東北日本では太平洋側で低く日本海側で高い傾向があり、西南日本では、瀬戸内海周辺で相対的に低い値であること、高い総熱流束がほとんど第四紀火山付近にしか見られないこと、1W/m以上の高総熱流束は熱源により流体対流系中に局所的に発生する速い上昇流がもたらした可能性が考えられること等がわかった。
坂川 幸洋; 梅田 浩司; 浅森 浩一
原子力バックエンド研究, 11(2), p.157 - 166, 2005/03
近年、日本の多くの地域で比較的深部の温度情報が得られるようになってきた。Clauser and Villinger (1990)の一次元熱輸送モデルを用いて、坂川・他(2004)の坑井温度プロファイルデータの解析を行い、日本列島の移流熱を考慮した地殻熱流量および流体流動速度の地理的分布の特徴を検討した。雲仙火山周辺では地震波トモグラフィーや微小地震観測の結果にマグマ溜まりの形状が表れている。マグマ溜まりを取り扱えるように開発された三次元非定常熱・水連成モデルMagma2002を用い雲仙火山を対象とた熱・水連成シミュレーションを実施し、坑井温度プロファイルデータから解析した地殻熱流量の再現を試みた。