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Li, W.*; 山田 真也*; 橋本 直; 奥村 拓馬*; 早川 亮大*; 新田 清文*; 関澤 央輝*; 菅 大暉*; 宇留賀 朋哉*; 一戸 悠人*; et al.
Analytica Chimica Acta, 1240, p.340755_1 - 340755_9, 2023/02
被引用回数:2 パーセンタイル:31.9(Chemistry, Analytical)希土類元素は放射性元素であるアクチノイドのアナログ元素としてしばしば利用される。セリウム(Ce)は希土類元素の中でも+3価と+4価の両方をとり得る特別な元素である。環境試料中のCeの+3価と+4価の比を調べる手段としてX線吸収端近傍構造(XANES)が有力であったが、チタン濃度が高いと蛍光X線の干渉のために測定ができないという問題があった。本研究では、L吸収端だけでなくL吸収端を調べ、さらに新しい検出器であるtransition-edge sensor (TES)を利用することでこれまでは測定が難しかった試料も測定可能にした。この結果は様々な環境試料に応用可能である。
辻 智之; 杉杖 典岳; 佐藤 史紀; 松島 怜達; 片岡 頌治; 岡田 翔太; 佐々木 紀樹; 井上 準也
日本原子力学会誌ATOMO, 62(11), p.658 - 663, 2020/11
日本原子力研究開発機構ではバックエンド関連の研究・技術開発として、原子力施設の廃止措置や安全で環境負荷低減につながる低レベル放射性廃棄物の処理処分技術開発と、地層処分の基盤的研究開発を進めてきた。これらバックエンドに関する原子力機構の研究・技術開発のうち、原子力施設の廃止措置や低レベル放射性廃棄物の処理処分技術開発の最前線を紹介する。
大高 稔紀*; 佐藤 辰巳*; 大野 真平; 名越 航平; 安倍 諒治*; 新井 剛*; 渡部 創; 佐野 雄一; 竹内 正行; 中谷 清治*
Analytical Sciences, 35(10), p.1129 - 1133, 2019/10
被引用回数:9 パーセンタイル:40.49(Chemistry, Analytical)Single porous silica microparticles coated with styrene-divinylbenzene polymer (SDB) impregnated with octyl(phenyl)-N,N-diisobutylcarbamoylmethylphosphine oxide (CMPO) were injected into an aqueous 3 mol/L nitric acid solution containing trivalent lanthanide (Ln(III)), as a high-level liquid waste model, using the microcapillary manipulation-injection technique; and the extraction rate of Ln(III), as an Ln(III)-CMPO complex, into the single microparticles was measured by luminescence microspectroscopy. The extraction rate significantly depended on the Ln(III), CMPO, or NO concentration, and was analyzed in terms of diffusion in the pores of the microparticles and complex formation of Ln(III). The results indicated that the rate-determining step in Ln(III) extraction was the diffusion in the pore solution of the microparticles.
桐山 博光; 鈴木 将之*; 大東 出; 岡田 大; 越智 義浩; 佐藤 方俊*; 玉置 善紀*; 吉井 健裕*; 前田 純也*; 松岡 伸一*; et al.
レーザー研究, 40(2), p.143 - 145, 2012/02
光パラメトリックチャープパルス増幅(OPCPA)をベースにした非線形前置増幅器を用いた小型,高時間空間品質,高強度半導体レーザー励起Yb:YAG薄型ディスクチャープパルス増幅器の開発を行った。ストレッチャーでパルス幅を伸張されたチャープパルスは、OPCPA前置増幅器、及びYb:YAG主増幅器において、10Hzの繰り返し動作で100mJにまで増幅される。集光性能は、横方向では回折限界の1.1倍、縦方向では1.4と高い空間特性を有していることがわかった。また、470fsにまでパルス圧縮に成功するとともに、10の高いコントラストを得ており、時間特性も優れた特性を示すことがわかった。
渡辺 元太郎*; 園田 英貴*; 丸山 敏毅; 佐藤 勝彦*; 泰岡 顕治*; 戎崎 俊一*
Physical Review Letters, 103(12), p.121101_1 - 121101_4, 2009/09
被引用回数:70 パーセンタイル:90.38(Physics, Multidisciplinary)超新星爆発の圧縮段階で予想されている原子核物質のパスタ構造が、実際に起こる可能性の高いことを分子動力学シミュレーションによって示した。原子核物質のパスタ構造は、密度によっては最も安定な静的な状態として予測されてきた。しかし超新星爆発の前段階で物質が圧縮され、密度が動的に変化する際に、物質の構造が原子核のクーロン格子から棒状の原子核パスタが実際に形成されるかどうか、またどのように形成されるかはわかっていなかった。われわれは分子動力学シミュレーションにより、原子核のクーロン格子からなる物質を圧縮することで、実際に棒状の原子核が作られることを示した。また、その過程で、bcc格子上の隣同士の原子核が融合して短い棒状の原子核を作り、それらがさらに融合してパスタ構造を形成することがわかった。
江連 俊樹; 佐藤 博之; 木村 暢之; 上出 英樹
JAEA-Research 2008-093, 34 Pages, 2008/12
ナトリウム冷却型高速炉での液中渦によるキャビテーション現象について、加圧条件及び昇温により粘性を変化させた条件下で液中渦によるキャビテーションを発生させることができる水試験装置を製作し、試験を実施した。キャビテーションを伴う液中渦の発生条件への系統圧力及び粘性の影響を把握し、基礎的な検討を行った。その結果、系統圧が高い条件ほど初生キャビテーション係数が高くなる結果が得られた。また、粘性が低い方が初生キャビテーション係数は大きくなる傾向が見られたが、系統圧力が高くなると粘性による差異は小さくなり、実機圧力条件では差は見られなくなることを確認した。
佐藤 博之; 江連 俊樹; 上出 英樹
Proceedings of 13th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-13) (CD-ROM), P. 432, 2005/05
実用化戦略調査研究において、ナトリウム冷却炉の炉容器コンパクト化やループ数削減が検討されており、それに伴い、炉容器上部プレナム内や配管内の流動は高流速となり自由液面からのガス巻き込み等が懸念される。それらの現象を把握、抑制するために、1/10スケールの上部プレナム水流動模擬試験が行われ、ホットレグ入口近傍においてキャビテーションを伴う水中渦が確認された。水流動試験におけるキャビテーション発生条件を実機条件に反映するために、キャビテーション係数( k=(Po-Ps)/(0.5*v2)(Po:代表圧力、Ps飽和蒸気圧力))を用いた評価を行っているが、実機のナトリウムと模擬試験の水では、カバーガスの圧力条件や流体の粘性条件が大きく異なり、これらの要因がキャビテーション係数に及ぼす影響について把握する必要がある。そこで基礎実験を行い、その傾向について調べた結果、流体の圧力条件や粘性条件によりキャビテーション係数に相違が見られた。その要因として流体の条件が異なると、渦の周方向速度分布が異なり、渦中心の圧力が影響されることがわかった。
渡辺 元太郎*; 丸山 敏毅; 佐藤 勝彦*; 泰岡 顕治*; 戎崎 俊一*
Physical Review Letters, 94(3), p.031101_1 - 031101_4, 2005/01
被引用回数:93 パーセンタイル:91.82(Physics, Multidisciplinary)分子動力学シミュレーションを用いて原子核物質の構造を計算する。標準原子核密度以下の密度での原子核物質は、密度によって球状,棒状,板状,棒状穴,泡状,一様といったいわゆるパスタ構造をとることがさまざまな計算で示されている。しかしこれは平衡状態に関するものであり、超新星爆発のように密度が時間とともに動的に変化する場合にこのパスタ構造が現れるかどうかは自明ではなかった。われわれは分子動力学シミュレーションを時間的に密度が高くなる系に摘用して、棒状構造から板状構造,板状構造から棒状穴構造に変化する様子を確かめた。構造変化は、有限温度での物質の熱的揺らぎによって隣り合った液相同士が接触,融合することで起こる様子がみられた。
西村 昭彦; 浅井 利紀; 黒坂 桂子; 佐藤 將臣; 星屋 泰二
no journal, ,
日本原子力研究開発機構は、京都府木津川市にある関西光科学研究所において2001年より、高校生を対象として夏休みに宿泊型の科学教室を実施してきた。講演と実験の両者を組合せた参加型の科学教室は、毎年、企画内容を見直すことで参加者と実施側の双方の相互理解を深め、地域の科学啓蒙活動の一助となっている。講演では、主としてキャンプで実施した実験について報告する。なお、2007年より科学技術振興機構のホームページを通じて、全国的に参加者の募集を開始した。
椎根 康晴*; 西川 宏之*; 森 敏輝*; 佐藤 隆博; 石井 保行; 神谷 富裕; 中尾 亮太*; 内田 諭*
no journal, ,
本研究の目的は、PBW(Proton Beam Writing)技術を用いて高アスペクト比構造を有する3次元誘電泳動(Dielectrophoresis, DEP)デバイスの作製を行うことである。今回、PBW技術とソフトリソグラフィー技術とを組合せることで、3次元DEPデバイスを簡便に作製法できることが示せたので、これに関して発表を行う。この簡便な製作法としてPBWにより作製したSU-8モールドを母型とし、これにPDMS (poly-dimethylsiloxane)転写液を流し込むことで、ピラー・マイクロ流路の一括転写を行った。発表の中ではPBW技術とソフトリソグラフィー技術を用いることで簡便に3次元誘電泳動デバイスの作製を行うことができることに関して言及するとともに、今後の課題としてDEPデバイスとして誘電泳動実験やPDMSピラーのアスペクト比の向上に関しても言及する。
桐山 博光; 森 道昭; 下村 拓也; 中井 善基*; 田上 学*; 笹尾 一*; 近藤 修司; 金沢 修平; 越智 義浩; 田中 桃子; et al.
no journal, ,
原子力機構で開発している高強度レーザーについて、招待講演として報告する。まず、フェムト秒超高強度OPCPA/Ti:sapphireハイブリッドレーザーシステムについて報告する。本レーザーシステムにおける構成、及びペタワット(PW)級へのエネルギー増幅特性について紹介する。高い時間・空間エネルギー集中性を得るための光パラメトリックチャープパルス増幅技術や低温冷却技術,空間回折光学素子技術などの新規技術開発についても詳細に発表する。併せて、高強度レーザーの小型化,高繰り返し化を目指し、開発を進めているYb:YAGレーザーシステムについても同様に詳しい動作特性を報告する。
小瀧 秀行; 神門 正城; Pirozhkov, A. S.; 川瀬 啓悟*; Esirkepov, T. Z.; 福田 祐仁; 桐山 博光; 岡田 大; 大東 出; 亀島 敬*; et al.
no journal, ,
高強度レーザーにより生成されるプラズマ中の高電場(ウェーク場)を用いて、超短パルスのX線及び電子ビーム源をつくることができる。チタンサファイアレーザーとプラズマとの相互作用を用いて、超短パルスの電子ビーム生成(レーザー電子加速)及び超短パルスX線の発生(フライングミラー)の実験を行った。安定化した電子ビームを用いて、電子ビームのパルス幅計測を行った。40フェムト秒160mJのレーザーを用いて実験を行った。電子ビームは、レーザーパルス中でレーザーにより電場を受ける。この電子の振動をエネルギー空間で計測し、電子ビームのパルス幅が4fs(FWHM)であることを測定した。プラズマ波に対向にレーザーパルスを入射し、このレーザーパルスをプラズマ波で反射及び集光することができる(フライングミラー)。このとき反射光は、短波長側にシフトし、パルス幅も圧縮される。このフライングミラーにより、アト秒のX線発生が可能となる。30フェムト秒,520mJのレーザーを用いて、フライングミラー実験を行った。本実験により、ソースパルスをプラズマ波に衝突させたときのみ、20nmのX線が発生していることが確認できた。
桐山 博光; 森 道昭; 下村 拓也; 田上 学; 近藤 修司; 金沢 修平; 大東 出; 鈴木 将之*; 岡田 大; 越智 義浩; et al.
no journal, ,
レーザー学会業績賞(論文賞)受賞を受け、原子力機構関西光科学研究所で開発している高強度レーザーについて、記念講演として報告する。講演では、(1)超高強度レーザーとしてパルス幅30fs/エネルギー18J/シングルショットで動作するOPCPA/Ti:sapphireハイブリッドレーザーシステム、(2)小型・高強度レーザーとしてパルス幅500fs/エネルギー100mJ/繰り返し10Hzで動作するOPCPA/Yb:YAGハイブリッドレーザーシステムについての構成、詳細な動作特性、及び今後の展開について紹介する。
大高 稔紀*; 佐藤 辰巳*; 中谷 清治*; 名越 航平*; 安倍 諒治*; 新井 剛*; 渡部 創; 佐野 雄一; 竹内 正行
no journal, ,
硝酸溶液中におけるリン系抽出剤を含浸させた高分子被覆多孔質シリカへのEuの分配過程を顕微蛍光法で追跡した。Eu分配速度の高分子架橋度やEu濃度、CMPO含有量依存性から、Eu移動機構を検討した。
蓬田 匠; 山田 真也*; 一戸 悠人*; 佐藤 寿紀*; 早川 亮大*; 岡田 信二*; 外山 裕一*; 橋本 直; 野田 博文*; 磯部 忠昭*; et al.
no journal, ,
黒雲母は、人形峠や東濃の旧ウラン鉱床中でウラン(U)を保持するホスト相として知られており、黒雲母中に含まれるUの分布を調べることでUの濃集・長期固定化に関する知見が得られると期待される。しかし、黒雲母は蛍光X線の分析時に測定妨害となるルビジウム(Rb)を含んでおり、通常の半導体検出器を用いた測定では、黒雲母中での正確なU-Rbの分布状態の把握が困難であった。本研究では、超電導転移端センサー(TES)をマイクロビーム蛍光X線分析時の検出器として用いる手法を開発した。TESを検出器として用いることにより、約20eV程度のエネルギー分解能での蛍光X線の検出が可能となり、従来通常の半導体検出器でピーク分離が困難だった13.373keVのRb K線と13.612keVのU L線を完全に分離できた。そのため、開発した手法を用いることによって、黒雲母中での正確なU-Rbの分布状態の把握が可能になった。
蓬田 匠; 山田 真也*; 一戸 悠人*; 佐藤 寿紀*; 早川 亮大*; 岡田 信二*; 外山 裕一*; 橋本 直; 野田 博文*; 磯部 忠昭*; et al.
no journal, ,
環境中でのウランの固定化に関する知見を得るため、層状ケイ酸塩鉱物である黒雲母によるウランの還元反応を研究している。黒雲母中に共存するルビジウムの干渉を除去し、ウランの化学種を調べるため、超伝導転移端センサーとX線発光分光器を利用して黒雲母中のウランの化学種を調べた。その結果、旧ウラン鉱床より採取した黒雲母の化学種を調べることが可能になり、黒雲母中のウランの一部が還元されていることを明らかにした。
菊地 晋; 佐藤 理花; 近藤 俊樹; 梅田 良太; 山野 秀将
no journal, ,
ナトリウム-溶融塩熱交換器を有する蓄熱式高速炉の安全設計技術開発の一環として、熱交換器でのバウンダリ破損を想定した液体金属ナトリウムと硝酸系溶融塩との間の化学反応性に関する検討を進めている。本発表では、当該反応に関する基礎試験の整備状況と予備試験結果について報告する。