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関口 裕真*; 寺井 隆幸*; 魚住 浩一*; 小山 正史*; 天本 一平
no journal, ,
溶融塩炉の燃料として用いられるフッ化物溶融塩中に溶解しているCs, IのAr雰囲気下における蒸気圧を気相流動法により測定し、得られた蒸気圧を文献値や熱力学計算結果と比較検討した。今回の推算結果によるとK以外の全ての元素について実験結果は計算を有意に上回り、Kのみが同程度となった。これはフッ化物溶融塩中でのヨウ化物の活量が大きいことや、Iが選択的にCsと化合して揮発する傾向があるためと考えられる。
小笠原 亨重*; 関口 裕真*; 寺井 隆幸*; 河村 弘*; 土谷 邦彦; 渡邊 崇*
no journal, ,
次世代の新型原子炉の一つに溶融塩炉が提案されている。液体燃料を用いることで炉構造の簡素化や燃料成型プロセスの省略、オンサイトでの燃料塩再処理などを可能とするが、まだ基礎研究段階にある。本研究では、炉材料候補のNi基合金のフッ化物溶融塩(FLiNaK)に対する耐食性を評価した。腐食試験は、Ni基合金としてInconel 600相当合金を試料とし、He + 1% Hの還元性雰囲気で650Cにて100500時間とした。試験終了後、試料表面の塩を洗浄し、試料断面部を研磨した後、XRD, XPS及びSEM/EDXによる表面分析を行った。この結果、XPS分析の結果、試料表面の化合物には酸素が含まれていることが分かった。また、XRD分析の結果、試料表面の化合物はLiCrOであり、腐食による金属の格子定数の減少が観測された。さらに、SEM/EDX分析により、表面から数十mの領域に空孔が観測され、Crの溶解及びNiの再結晶に起因する空孔付近の高Ni濃度を有する領域も観測された。これらの分析結果により、FLiNaKに対するNi基合金の腐食特性を考察した。