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長本 義史*; 大勢持 光一*; 嶋田 守*; 仙田 郁夫*; 小泉 徳潔; 千田 豊; 井口 将秀; 中嶋 秀夫
低温工学, 47(3), p.200 - 205, 2012/03
トロイダル磁場(TF)コイル開発のフェーズIIとして実施した、中・実規模試作の成果に基づき、実機TFコイルの製造方法を確立するとともに、その製作方法の合理化について検討した。ラジアル・プレート(RP)は10セグメントを高出力レーザにより溶接組立し、カバー・プレート(CP)は部位に応じて3種の製作方法を適用する方針とした。巻線部(WP)製作では、巻線時に導体長を0.01%オーダーの高精度で測定することが要求されており、これを満足する測長システムを含む実機巻線システムなどを考案した。コイル容器製作、及び一体化については、製作フロー、及び溶接部の開先形状の詳細を決定した。今後さらなる合理化を目指す。
小泉 徳潔; 中嶋 秀夫; 松井 邦浩; 辺見 努; 高野 克敏; 奥野 清; 長谷川 満*; 角井 日出雄*; 仙田 郁夫*
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 20(3), p.385 - 388, 2010/06
被引用回数:6 パーセンタイル:38.31(Engineering, Electrical & Electronic)ITER-TFコイルの巻線部では、ラジアル・プレート(RP)に導体を挿入した後にカバー・プレート(CP)を被せて、RPとCPをレーザー溶接する。RPが高さ14m,幅9mの大型構造物であるのに対して、CPの製作公差として0.3mmの高精度が要求されている。機械加工でCPを製作する場合、このような高精度の加工が可能だが、製作コストが高くなるという問題があった。そこで、直状のCPを引抜加工で製作し、これを曲げ加工する方法を開発した。これにより、目標製作精度の0.3mmを達成するとともに、製作コストの合理化を図ることができた。また、サイド・ダブル・パンケーキ(DP)のCP溶接による変形を解析により評価した結果、サイドDPでは、上下面で溶接部が非対称となっているため、大きな面外変形が発生することが判明した。そこで、溶接部が少ない面に捨て溶接を行うことで、面外変形を抑えられることがわかった。これまでに実施した試作試験及び以上の成果から、原子力機構は2008年11月にITER-TFコイルの調達取決めに調印し、調達に着手した。
小泉 徳潔; 中嶋 秀夫; 松井 邦浩; 礒野 高明; 奥野 清; 高柳 貞敏*; 久野 和雄*; 仙田 郁夫*
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 18(2), p.475 - 478, 2008/06
被引用回数:16 パーセンタイル:62.00(Engineering, Electrical & Electronic)ITER-TFコイルの製作技術は、ITE-EDAで開発,試験されたTFモデル・コイル(TFMC)でおおむね実証されたが、ITER-TFコイルがTFMCに比べて約3倍の大きさとなったために、新たな技術的課題が発生している。主な課題としては、高精度の巻線技術,熱処理前後の導体長変化量の正確な予測,耐放射線性に優れた絶縁樹脂を用いた含浸技術の開発がある。原子力機構では、巻線機の主要部品である高精度・自動巻線ヘッドを開発し、短尺導体で高精度巻線の実現性を実証した。また、導体の熱処理前後の伸縮量を新たに開発した装置を用いて測定し、その伸縮量が200ppm以下の小さなものであることを示した。これらの成果より、ITER-TFコイル巻線の寸法公差を達成する目処を立てることができた。さらに、部分モデルによる含浸試験を実施し、ITER-TFコイルの含浸時間を評価する手法を確立し、樹脂のポット・ライフ(含浸作業が実施可能な最大の時間)内でコイルを含浸する手法を検討した。
椎原 克典*; 牧野 吉延*; 小川 剛史*; 浅井 知*; 金原 利雄*; 仙田 郁夫*; 奥野 清; 小泉 徳潔; 松井 邦浩
Proceedings of 26th International Congress on Applications of Lasers & Electro-Optics (ICALEO 2007) (CD-ROM), p.316 - 324, 2007/10
レーザー・アーク・ハイブリッド溶接は、通常のレーザー溶接に比べて、溶接ギャップが広くても溶接が可能なこと、溶接スピードが速いなどの利点を有している。そこで、溶接総長が1コイルあたり9kmと非常に長いITER-TFコイルのカバー・プレート(CP)溶接へのレーザー・アーク・ハイブリッド溶接技術の適用性を検討した。試験の結果、溶接ギャップ0.6mm(通常のレーザー溶接では0.2mmが限界)に対して、3m/min(通常のレーザー溶接の約2倍)の速い速度で、高品質の溶接を行えることが実証できた。また、TFコイルの部分モデルに対して溶接試験を実施したところ、ITERのたわみに対する仕様1mmに対して、0.9mmのたわみが発生し、十分な裕度を確保するまでには至らなかったが、仕様を満足することができた。さらに、試験の結果、たわみ量は拘束条件に依存することもわかっており、今後、拘束条件の改善を行うことで、たわみを低減することが期待できる。以上より、レーザー・アーク・ハイブリッド溶接技術のCP溶接への適用性に目処を立てることができた。
松川 誠; 石田 真一; 逆井 章; 浦田 一宏*; 仙田 郁夫*; 栗田 源一; 玉井 広史; 櫻井 真治; 三浦 友史; 正木 圭; et al.
Fusion Engineering and Design, 66-68(1-4), p.703 - 708, 2003/09
被引用回数:2 パーセンタイル:18.58(Nuclear Science & Technology)本論文は、完全超伝導コイル化したJT-60装置(JT-60SC)における、プラズマ断面位置形状制御について述べるものである。基本的には、トロイダル磁場コイルの周辺に設置した超伝導ポロイダル磁場コイル(EFコイル)に低速なプラズマ断面形状位置制御を、また真空容器内に設置した常伝導コイルに高速な垂直・水平位置の制御を分担させるハイブリッド制御である。EFコイルの制御電圧は、いずれのコイルでも周回電圧で数V以下と非常に小さく、容器内コイルでさえ高々数10Vである。しかしながら、これにより十分な制御応答性の確保と電源容量の最小化が実現できることが、線形化グラッドシャフラノフ方程式を用いた数値シミュレーションにより示された。
仙田 郁夫*; 藤枝 浩文; 閨谷 譲; 多田 栄介; 荘司 昭朗
JAERI-Data/Code 2003-012, 73 Pages, 2003/07
トカマク核融合プラズマのシステム応答解析を目的に開発されたSAFALYコードの改訂を行い、コードの解析パラメータについて感度解析を実施した。報告書は2部で構成される。第一部ではプラズマ及びプラズマ対向機器のモデル化,解析パラメータの詳細、及び2001年ITER-FDRの標準的プラズマを用いた解析結果について報告した。本書第二部では、プラズマの初期状態や解析パラメータについての詳細な感度解析の結果を報告する。これらの感度解析の結果は、SAFALYコードを用いた解析結果の妥当性や保守性を検討する際の重要な情報となる。感度解析は、プラズマ初期状態に対する感度解析と解析パラメータに対する感度解析に分けて実施した。プラズマに加わる擾乱として、燃料過剰注入,プラズマ閉じ込め性能改善、及び過剰外部加熱を検討した。はじめに、各擾乱について、プラズマ初期状態に対する感度解析を実施し、擾乱とその擾乱に対して最も大きな出力変動を与える初期状態を求める。次に、SAFALYコードの解析パラメータに関する感度解析として、最大出力変動を与える初期状態を用いて、解析パラメータの変化が結果に与える影響を評価した。
仙田 郁夫*; 藤枝 浩文; 閨谷 譲; 多田 栄介; 荘司 昭朗
JAERI-Data/Code 2003-008, 37 Pages, 2003/06
トカマク装置の安全評価にかかわるプラズマ過渡解析を行うことを目的に開発されたSAFALYコードの改訂を行った。改訂では、プラズマのモデル化及び計算アルゴリズムを修正したほか、新たにプラズマ電流の時間変化機能の追加、プラズマ制御系モデル化の強化など、新規の機能追加を行った。また、プラズマ対向機器のモデル化が容易にできるよう修正した。そのほか、プラズマ対向面間の輻射による熱相互作用にかかわる形状行列など、解析に必要なデータを揃えるためのコード体系の整備を行った。報告書は2部で構成される。本書第一部ではプラズマ及び真空容器内機器のモデル化,解析パラメータの詳細、及び2001年ITER-FDRの標準的プラズマを用いた解析結果について報告する。第二部では、プラズマの初期状態や解析パラメータについての詳細な感度解析の結果を報告する予定である。
仙田 郁夫; 荘司 昭朗; 常松 俊秀
Nuclear Fusion, 42(5), p.568 - 580, 2002/05
被引用回数:4 パーセンタイル:14.15(Physics, Fluids & Plasmas)トカマク型核融合装置の設計においては、プラズマ位置・形状制御の解析評価が、真空容器などの構造物や制御用パルス電源の設計に大きな影響を与える。特にITERのような燃焼プラズマ実験を行う装置では、プラズマ対向機器の保護やプラズマ性能の向上のために、プラズマ位置形状の制御系が重要な役割をはたす。このような制御系の設計のためには、プラズマの振まいを正しく記述する解析コードが必要である。本論文では、線型化されたグラドーシャフラノフ方程式の解法を導き、この解を用いて、プラズマ平衡配位の線型的時間発展を記述する方程式を求めた。さらに、プラズマ安定化を示す重要な指数である、不安定性の線型成長率を、本論文の手法及びこれまで用いられて来た剛体プラズマモデルで求め、本論文の手法で得られる成長率の方が大きいことを示した。ITERでは、この差が有意な違いを制御系設計に与える。
森 雅博; 荘司 昭朗; 荒木 政則; 斎藤 啓自*; 仙田 郁夫; 大森 順次*; 佐藤 真一*; 井上 多加志; 大野 勇*; 片岡 敬博*; et al.
日本原子力学会誌, 44(1), p.16 - 89, 2002/01
ITER(国際熱核融合実験炉)計画は、日本・米国・欧州・ロシアの政府間協定の下に核融合エネルギーの科学的・工学的実証を目指す実験炉を国際共同で実現しようというプロジェクトである。1992年7月以来9年間に亘り建設のために必要なすべての技術的データの作成を目的とする工学設計活動(EDA)を進めてきたが、2001年7月に当初の目標を達成して完了した。次の段階に進むこの時期に、EDAの概要と主要な成果をまとめておくことは、我が国の研究者が広くEDAの成果を評価し活用するうえでも、また、今後期待されるITERの建設・運転に向けた活動に多くの研究者が参画するための共通の基盤を築くうえでも必要と考えられる。本報告ではこのような趣旨に基づき、ITER工学設計活動の概要,工学設計及び工学RandDの成果,安全性に関する検討について、外部の研究者が全体像を掴むことを意図して記述されている。
下村 安夫; 常松 俊秀; 山本 新; 丸山 創; 溝口 忠憲*; 高橋 良和; 吉田 清; 喜多村 和憲*; 伊尾木 公裕*; 井上 多加志; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 78(Suppl.), 224 Pages, 2002/01
日本,米国,欧州,ロシアの4極の協定に基づき、1992年7月に開始されたITER工学設計活動(ITER-EDA)は、ITER建設の判断に必要な技術的準備を整え、2001年7月に9年間の活動を完了した。本件は、ITER工学設計活動において完成された最終設計報告書の物理及び工学設計の成果を簡潔にまとめたものである。
荒木 政則; 佐藤 真一*; 仙田 郁夫; 大森 順次*; 荘司 昭朗
Fusion Engineering and Design, 58-59, p.887 - 892, 2001/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)現在、国際協力で進めているITER工学設計において、より魅力的な工学試験が見込めるトカマク機器の構造概念を提案する。本提案は、ITERの実験を二期に分けて考えた時、後半の10年間でおもに工学機器の試験が予定されている。小型化したITERにおいても、主要な機器を変更することなく、工学試験で要求される中性子束やフルーエンスを現状の2倍程度(従来の大型ITERとほぼ同等)にでき、プラズマ運転と整合する炉概念を提示する。
村上 好樹*; 仙田 郁夫; Chudnovskiy, A.*; Vayakis, G.*; Polevoi, A. R.*; 嶋田 道也
プラズマ・核融合学会誌, 73(7), p.712 - 729, 2001/07
国際熱核融合実験炉ITER-FEATの性能評価を0次元的コード及び1.5次元輸送コードを用いて行った。標準的な運転シナリオを作成し、密度限界、Hモード遷移しきい値パワーを考慮して運転領域を検討した。温度分布、ピンチ効果による密度分布、不純物量、イオン加熱の割合に対するサーベイを行い閉じ込め裕度を調べた。高Q運転(Q~50)のシミュレーションを行い、パルス的に加熱パワーを加えることで短時間の自己点火運動が可能であることを示した。閉じ込め改善係数が1割改善するか、ヘリウム蓄積が低下すれば持続的な自己点火も可能である。ハイブリッド運転では規格化値を2.5にできれば2000秒以上の運転ができることがわかった。定常運転モードに対する初期的な解析ではH
=1.5ダイバータ条件と両立する解があることがわかった。また確率論的手法によりQ=10を達成する可能性を評価し、65~90%の値を得た。
仙田 郁夫; 荘司 昭朗; 荒木 政則; ITER国内設計チーム; ITER Joint Central Team
International Journal of Applied Electromagnetics and Mechanics, 13(1-4), p.349 - 357, 2001/00
ITER(国際熱核融合実験炉)の工学設計活動において検討された、ITERの磁場配位制御系のシステム設計について報告する。システムとして最適化を行うためには、個々の部分でのモデル化及び検討では不十分であり、さまざまな部分からなるシステム全体を考慮した解析を行う必要がある。ITER工学設計においては、炉心プラズマ,真空容器などの機器に誘起される渦電流、及びコイルから構成されるプラントモデルに、計測・データ処理,制御器,アクチュエーターのモデルを加えた総合的な解析モデルを作成し、システムの特性を検討し、最適化を進めている。講演では、電磁応用機器としての特性を、解析結果を示して、紹介する。
西尾 敏; 植田 脩三; 栗原 良一; 黒田 敏公*; 三浦 秀徳*; 迫 淳*; 高瀬 和之; 関 泰; 安達 潤一*; 山崎 誠一郎*; et al.
Fusion Engineering and Design, 48(3-4), p.271 - 279, 2000/09
被引用回数:17 パーセンタイル:71.33(Nuclear Science & Technology)将来の商用炉として環境安全性及び保守性に重点をおいたDREAM炉を過去にすでに提案した。そこでは材料開発の著しい進展が前提とされている。実験炉の次の原型炉の建設予定時期においては、材料は開発途上であることが想定され、そのことを前提として原型炉ドリームの概念構築を試みた。以下、検討の結果得られた主なパラメータを商用炉との比較をし、記述する。
仙田 郁夫*; 荘司 昭朗; 常松 俊秀; 松川 誠; 牛草 健吉
Nucl. Eng. Des., 45(1), p.15 - 29, 1999/00
トカマク実験装置JT-60Uにおける、プラズマ立ち上げ及びディスラプションの実験結果を、TSPS(Toroidally Symmetric Plasma Simulation)コードとEDDYCALコードを用いて数値シミュレーション解析を行った。その結果、実験結果とよく一致するプラズマの時間発展を数値解析により得られることを示した。真空容器に誘起される渦電流のトロイダル成分の実験と数値解析の比較では、最大30%程度のちがいが生じた。プラズマ立ち上げの解析を検討した結果、プラズマの位置安定性がプラズマ成長の位置を決める主たる要因であることを示した。ディスラプションの解析においては、逃走電子が発生した時でも、逃走電子の情報があれば、プラズマの時間発展の数値解析が可能であることを示した。また、逃走電子の発生機構について検討を行った。
仙田 郁夫*; 荘司 昭朗; 常松 俊秀; 西野 徹*; 藤枝 浩文*
Fusion Engineering and Design, 42, p.395 - 399, 1998/00
被引用回数:3 パーセンタイル:31.46(Nuclear Science & Technology)国際核融合実験炉(ITER)の炉内構造物に誘起される渦電流の評価を行い、プラズマ制御への影響を検討した。特に、初期励磁からプラズマ電流初期立ち上げまでのポロイダル磁場コイル制御の最適化を渦電流を考慮して行った。ITERの炉内構造物は複雑な構造を有しており、そこに誘起される渦電流の複雑な経路を模擬するために、有限要素法を用いた詳細な炉内機器のモデル化を行った。プラズマ放電開始においては、ポロイダル磁場コイルにより、大きな誘導電場をトカマクにかけ、絶縁破壊を起こしプラズマ電流を発生させる。その後、プラズマ電流成長に適した磁場配位を作ることにより、プラズマ電流を増加させる。ITERでは、このプラズマ放電初期に大きな渦電流が誘起されることが予測される。本発表では、誘起される渦電流を考慮して、コイル制御を最適化することにより有効なプラズマ立ち上げを得ることを報告する。
高瀬 治彦; 仙田 郁夫; 荒木 政則; 荘司 昭朗; 常松 俊秀
IAEA-CN-69/FTP/28, 4 Pages, 1998/00
プラズマ・ディスラプション時の電磁力評価は、トカマク型核融合炉を設計するうえで重要な課題の1つである。特に垂直移動現象(VDE)に伴う渦電流の発生とハロー電流の炉内機器への流入は電磁力の最も危険な源であるので、将来の核融合炉の設計においてはこれら現象について充分解析しておく必要がある。本解析では炉内機器を3次元形状で精密に取扱い、さらに従来充分なモデル化がなされていなかったハロー領域を、炉内機器と同様なモデル化を行ってハロー電流のヘリカル状電流経路を表現している。これらのモデル化の後、3次元有限要素法による数値解析を行ったところ、電磁力評価において炉内機器の3次元形状やハロー電流のヘリカル状電流経路の効果が重要であることがわかった。
仙田 郁夫*
Physics of Plasmas, 4(5), p.1308 - 1315, 1997/05
被引用回数:1 パーセンタイル:4.15(Physics, Fluids & Plasmas)高電場における、イオンと中性粒子の相互作用項を簡易化し、この相互作用項を含むイオン分布関数についてのボルツマン方程式の完全解を求めた。この解から得られるイオンの平均速度や移動度(mobility)は実験的に又別のモデルにより求められている、プラズマや中性粒子のパラメータに対する依存性を再現することを示した。Nプラズマの移動度の高電場での実験結果をここで得られた解をもとに解析し、N
-N
の衝突係数のパラメータ依存性を議論した。さらに、このモデルの応用として、プラズマと壁の境界に形成されるシース領域の解析を行った。このシースの解析結果をもとに、N
イオンの作るシースポテンシャルのパラメータ依存性を求め、実験結果と良く一致することを示した。
仙田 郁夫*; 荘司 昭朗; 常松 俊秀; 西野 徹*; 藤枝 浩文*
Nuclear Fusion, 37(8), p.1129 - 1145, 1997/00
被引用回数:9 パーセンタイル:33.28(Physics, Fluids & Plasmas)トカマク炉内構造物に誘起される渦電流とそのプラズマ制御への影響を検討した。トカマク炉の例として、国際熱核融合実験炉(ITER)の設計を用い、そのブランケットのモジュール構造を詳細にモデル化し解析を行った。また、トロイダル対称性を持つ2次元的な炉内構造物のモデルで3次元的な詳細モデルと同様な効果を得るための方法を提案した。炉内構造物の渦電流と深く係わるプラズマ制御の問題として、炉内構造物プラズマ安定化効果、プラズマ位置形状の時間発展、磁気計測器の信号、プラズマ点火時の誤差磁場について検討を行った。その結果、プラズマの位置・形状の時間発展などについては、本論文で提案する方法で得た2次元的なモデルで3次元的モデルと良く一致する結果を得た。計測器信号や誤差磁場については、3次元的な渦電流経路の効果が重要であることがわかった。
飛田 健次; 濱松 清隆; 原野 英樹*; 西谷 健夫; 草間 義紀; 木村 晴行; 滝塚 知典; 藤枝 浩文*; 荘司 昭朗; 仙田 郁夫*; et al.
Proc. of 5th IAEA Technical Committee Meeting on Alpha Particles in Fusion Research, p.45 - 48, 1997/00
JT-60Uの実験結果と計算機シミュレーションの結果に基づいて、ITERの負磁気シア運転における高エネルギー粒子(粒子及び中性粒子入射イオン)の閉じ込めと損失を評価した。JT-60Uにおけるトリトン閉じ込め実験及び荷電交換中性粒子測定の結果は、負磁気シア・プラズマでは高速イオンの粒子損失が通常磁気シアに比べ非常に多いことを示す。このような粒子損失はITERにおいて深刻な問題となりうる。実際、軌道追跡モンテカルロ・コードを用いてITERの負磁気シア運転における
粒子損失を評価したところ、損失パワーは25%、第一壁への熱負荷は0.8MW/m
に達し、第一壁設計限界(1MW/m
)に近いことがわかった。ITERの中性粒子入射加熱については、第一壁熱負荷は十分に低いが、パワー損失が20%に達するためリップル損失の低減が必要である。