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中嶌 誠門*; 瀬尾 昭治*; 尾上 博則; 石橋 正祐紀; 三枝 博光; 澤田 淳
第42回岩盤力学に関するシンポジウム講演集(CD-ROM), p.107 - 112, 2014/01
日本原子力研究開発機構は、岐阜県瑞浪市において地層処分技術に関する研究開発の一環として、超深地層研究所計画を進めており、結晶質岩における深部地質環境の調査・解析・評価技術の基盤の整備を目的の一つとして調査研究を実施している。本研究では、結晶質岩中の物質移動特性評価を行ううえで重要となるパラメータの抽出を目的として、原位置調査データに基づく研究坑道周辺領域(100mスケール)の水理地質構造モデルの構築、地下水流動解析、及び粒子追跡解析を実施している。本稿では、地下坑道周辺で取得したデータに基づく水理地質構造モデルの構築方法について示す。特に水理地質構造モデルの構築に必要な水理特性パラメータの設定方法について検討を行った。
山本 信幸; 岩野 圭太*; 並川 正*; 森川 誠司*; 瀬尾 昭治*; 田部井 和人*; 戸井田 克*; 横田 秀晴
JAEA-Research 2013-003, 252 Pages, 2013/06
多数の割れ目を有する岩盤中に坑道を掘削する場合、坑道周辺では割れ目の挙動に起因する力学特性や水理特性の変化が生ずると考えられる。このため、掘削影響領域の評価には割れ目発生等に起因する力学・水理挙動を原位置計測で把握するとともに、割れ目の挙動を考慮できる連成解析による評価が必要となってくる。本研究では、MBCモデル(Micromechanics-Based Continuum model)を用いた水平坑道掘削に伴う3次元力学-水理連成解析の事前・事後解析を実施した。事前解析では、140m調査坑道掘削初期段階において、地上及び地下の調査データを用いた解析を実施した。その結果、MBCモデルによる割れ目の開口と透水係数とがシンクロし、当解析が坑道周辺岩盤の掘削挙動予測に適用可能であることを確認した。事後解析では、140m調査坑道掘削が完了した段階で、事前解析の時点から新たに得られた調査データをもとに初期応力,岩盤力学物性,岩盤水理物性を見直すとともに、割れ目物性に関するデータを追加して解析を実施した。その結果、解析結果は原位置計測結果と力学的にも水理的にも整合がとれ、実現象に近い坑道周辺岩盤の掘削挙動予測が可能であることを確認した。
小松 満*; 西垣 誠*; 瀬尾 昭治*; 平田 洋一*; 竹延 千良*; 田岸 宏孝*; 國丸 貴紀; 前川 恵輔; 山本 陽一; 戸井田 克*; et al.
JAEA-Research 2012-001, 77 Pages, 2012/09
本研究は、地下水流動解析の上部境界条件として必要となる地下水涵養量を土壌に浸透した水分量から求める手法に着目し、その算定手法の体系化と現場で安定して長期間計測可能なシステムの構築を目的として実施した。計測システムの開発においては、多点かつ長距離に渡る計測が可能な光ファイバーの歪計測原理を、サクションによる圧力計測,土中湿度計測,吸水膨張材を適用した体積含水率計測の3方式に適用する場合についてそれぞれ検討した。さらに、浅層における降水の土中への浸透量を直接的に計測する手法として、現地水分量の計測結果から直接浸透量を算定する手法と、不飽和透水係数の値から浸透量を推定する手法について現地に計測機器を設置してその有効性を確認した。
小松 満*; 西垣 誠*; 瀬尾 昭治*; 戸井田 克*; 田岸 宏孝*; 竹延 千良*; 山本 陽一
地下水地盤環境に関するシンポジウム2011発表論文集(CD-ROM), p.17 - 26, 2011/11
放射性廃棄物地層処分等の大深度地下空間開発において、大局的な地下水流動挙動を定量的に評価することが重要であるが、飽和・不飽和浸透解析においては、水理地質構造モデルの構築とともに境界条件の設定が重要である。具体的には、上部境界条件として必要となる地下水涵養量であり、タンクモデル等を用いた予測手法は幾つか提案されているが、実際にこれらを利用する際には不確実性を多く含むことから、対象領域において土壌に浸透した水分量から定量化する手法が有効であると考えられる。そこで、浅層における土中への浸透量を直接的に計測する手法として、現地水分量の計測結果から直接浸透量を算定する手法と、さらに不飽和透水係数の値から浸透量を推定する両手法について検討した。これらの手法により降雨浸透量を試算したところ、従来の水収支法による算定結果と比較的近い結果が得られた。さらに、今後の現地水分量計測の課題についてまとめた。
瀬尾 昭治*; 國丸 貴紀; 中嶌 誠門*; 戸井田 克*; 渡辺 邦夫*; Sohail, A. R.*
JAEA-Research 2008-126, 120 Pages, 2009/12
本報告書では、長期水圧モニタリングシステムによる間隙水圧の観測データについて、気圧や地球潮汐といった主要な影響因子を現状データから分離するとともに、遺伝的アルゴリズム及びニューラルネットワークを利用した解析手法を用いることにより各観測孔における間隙水圧の相互関係を解析し、対象地域の水理地質構造に関する考察を行った結果について報告する。検討対象とした6孔(HDB-1,3,6,7,8,9)の試錐孔における間隙水圧観測データについて、気圧や地球潮汐等による影響因子について分離解析プログラム(BAYTAP-G)を用いて分離した結果、間隙水圧の変動要因として、相対的に潮汐変動による影響は小さく、気圧変動による影響が大きいことがわかった。また、試錐孔間相関解析によれば、地下深度約400mでは、HDB-3孔,HDB-6孔,HDB-7孔,HDB-8孔が1つの間隙水圧変動領域であり、HDB-1孔及びHDB-9孔はそれぞれ別の変動領域である可能性が示唆された。
操上 広志; 竹内 竜史; 藪内 聡; 瀬尾 昭治*; 戸村 豪治; 柴野 一則; 原 稔; 國丸 貴紀
土木学会論文集,C, 64(3), p.680 - 695, 2008/09
日本原子力研究開発機構は、北海道幌延町において地層処分研究の一環として幌延深地層研究計画を進めている。本論文では、地上からの調査研究段階のうち、地下水流動に関する主な調査研究の成果について記述した。水文調査では、涵養量が流域によって異なり、これが植生や地形に依存する可能性を示した。ボーリング調査では、数10100mの水理試験区間の規模では透水係数にばらつきや深度依存性があること,室内試験規模では過去に受けた応力状態の影響も反映していること,深部に高い全水頭が保持されていることがわかった。地下水流動解析からは、調査地域の地下水が東側の山を涵養域として大局的に東から西に向かい、局所的には地形勾配や地質構造に支配されて流動していることがわかった。
戸井田 克*; 須山 泰宏*; 瀬尾 昭治*; 渥美 博行*; 尾方 伸久
JAEA-Research 2008-035, 89 Pages, 2008/03
東濃地科学センターにおける地層科学研究では、地表から地下深部までの水理特性や地下水の地球化学特性を把握するために、各種の調査・検討を行っている。これらの研究では、調査の各段階において構築される各種モデルの不確実性をできるだけ定量的に記述し、それを効率よく低減する調査の進め方を明らかにすることが重要な課題である。一般に岩盤においては、それに伴う不確実性が均質な媒体に比較して大きいため、調査量と調査結果に含まれる不確実性との関係を評価することが極めて重要となる。この両者の関係を数学的に解析する手法の一つとして地球統計学的手法があり、これは地下に埋蔵する資源量の評価など他分野において用いられてきた実績がある。本研究では、地球統計学とファジー理論を応用し、不確実性を定量化し、その不確実性を低減するという新たなアプローチを考案した。平成18年度は、これまでに実施した2次元と3次元の地質構造のモデル化及び地下水流動解析結果を踏まえ、不確実性評価手法の体系化を行った。そして、体系化した手順に沿って一連の評価事例を整理した。また、本手法を効果的に活用できるように適用すべき原位置調査手法を提案するとともに、地質環境の不確実性の観点から地下施設設計時に考慮すべき事項を整理した。
瀬尾 昭治; 操上 広志; 藪内 聡; 原 稔
JAEA-Research 2006-079, 22 Pages, 2007/03
日本原子力研究開発機構幌延深地層研究センターでは、幌延深地層研究計画の一環として表層水理調査を実施している。表層水理調査のうち、地下水位測定は、地下水流動解析に用いる上部境界条件の一つである地下水位の分布とその季節変動を明らかにすることを目的としている。本報告書は、2003年(平成15年)12月から2005年(平成17年)10月までの地下水位測定結果とそれに基づく表層付近の地下水流動特性に関する検討結果を示したものである。地下水位の継続的な観測により、(1)研究所設置地区を含む清水川流域とペンケエベコロベツ川流域の分水嶺が、観測測線においては地形上の分水嶺よりもやや南(清水川流域)よりに位置すること,(2)地下水位変動は積雪・融雪の影響が最も大きく、そのほかに降水による影響が認められること,(3)地下水位の変動幅は場所により異なり、大きいところで5m程度まで達し、また、沢での水位変動は小さいこと,(4)降水後の地下水位のピークは河川水位のピークよりも緩やかで、2日から3日程度遅れることがわかった。
瀬尾 昭治*; 戸井田 克*; 小林 一三*; 田中 真弓*; 松井 裕哉; 國丸 貴紀; 操上 広志
日本地下水学会2006年秋季講演会講演要旨, p.310 - 315, 2006/10
日本原子力研究開発機構は、北海道幌延町に分布する新第三紀堆積岩を対象として、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術の研究開発を主たる目標としたプロジェクト(幌延深地層研究計画)を実施している。本プロジェクトで対象としている新第三紀珪質岩は、透水性が極めて小さい難透水性岩石であることがわかっており、その透水係数の定量的評価は、信頼性の高い水理地質構造モデル構築のうえで重要な課題の一つである。難透水性岩石を対象とした室内透水試験法としては、トランジェントパルス法,フローポンプ法などが適用されているが、本報では新第三紀珪質岩に対して、従来型のフローポンプ式透水試験装置を改良した閉鎖型フローポンプ式透水試験装置を適用した結果について報告する。なお、透水試験に用いた岩石試料は、幌延深地層研究計画の中で掘削したHDB-10孔(掘削長約550m)のボーリングコアのうち深度約500mから採取した珪質泥岩(稚内層)試料である。
藪内 聡; 操上 広志; 瀬尾 昭治*; 原 稔; 國丸 貴紀; 竹内 竜史
JAEA-Research 2006-056, 32 Pages, 2006/09
日本原子力研究開発機構では、幌延深地層研究計画における地質環境モニタリング技術開発の一環として、これまでに掘削したボーリング孔に地下水の水圧・水質長期モニタリング装置を設置し、地下施設建設前の地下水の長期モニタリングを実施している。HDB-1,2,3,6,7,8孔では、観測される水圧はおおむね安定した値を示しているが、一部のボーリング孔並びに観測区間では観測開始から現在に至るまで水圧の長期的な変動が認められる。また、研究所設置地区から7km程度離れたHDB-2孔では、研究所設置地区周辺と比べて高い水圧が認められる。観測される水圧から全水頭を算出した結果、研究所設置地区周辺では、深度が大きくなるにしたがって全水頭が高くなる傾向が認められることや、おおむね東から西の方向に動水勾配が生じていると推察されること等の知見が得られた。さらに、これらの観測を通じ、設置したモニタリング装置の適用性を確認することができたとともに、装置を構成する機器の一部に関して改善点等が明らかになった。
操上 広志; 國丸 貴紀; 藪内 聡; 瀬尾 昭治; 下茂 道人*; 熊本 創*
Proceedings of 2nd International Conference on Coupled T-H-M-C Processes in Geo-systems; Fundamentals, Modeling, Experiments and Applications (GeoProc 2006), p.584 - 589, 2006/05
日本原子力研究開発機構が進めている幌延深地層研究計画では、堆積岩の水理地質及び地球化学に関する調査・モデル化を実施している。本論文は水理地質調査及びモデル化の現状を報告するものである。水理地質調査はおもに深層ボーリング孔を利用した水理試験,フローメーター検層,コアを利用した室内試験から成る。これまでの調査から、透水係数に深度依存性があることや割れ目帯が水理特性に大きく寄与していることがわかってきた。これらの知見に基づき、割れ目帯の空間的分布を考慮した等価不均質連続体モデルを利用した地下水流動解析を実施し、水圧と比較することでモデルの妥当性を検討した。
瀬尾 昭治; 竹内 竜史; 操上 広志; 原 稔
JNC TN5400 2005-005, 84 Pages, 2005/08
核燃料サイクル開発機構(以下「サイクル機構」という。)幌延深地層研究センターでは,幌延深地層研究計画の一環として,表層水理調査を実施している。表層水理調査では,地下水浸透流解析に用いる上部境界条件の一つである地下深部への地下水涵養量を算出するための算出方法の一つとして,水収支法を採用している。水収支法とは,流域にもたらされる雨量から河川流出高と蒸発散量を差し引いた残差を地下水涵養量として算出する方法である。そのため,2002年から順次,河川流量観測および気象観測体制の整備を行い,観測を継続している。本報告書では,研究所設置地区周辺の3流域(P-1,P-2,P-3流域)について観測体制が整った2003年8月から2004年7月までの1年間の地下水涵養量を水収支法により求めた結果について報告する。その結果,当該1年間の地下水涵養量はP-1,P-2,P-3の各流域で約230 [mm],-20 [mm],340 [mm]となり,P-1,P-3流域は涵養域,P-2流域は絶対値は小さいものの流出域となった。また,これら3流域全体の地下水涵養量は約100 [mm]と試算された。
操上 広志; 竹内 竜史; 瀬尾 昭治
JNC TN5400 2005-003, 97 Pages, 2005/07
本報告書は,幌延深地層研究計画における平成16年度までの水理モデル構築・更新のプロセスを示したものである。本計画における第1段階(地上からの調査研究段階)を,「既存情報に基づく調査フェーズ」と「ボーリング孔を利用した調査フェーズ」に分け,各フェーズでの水理モデルの位置づけ,解析プロセス,解析結果について記した。既存情報に基づくフェーズでは,既存情報の分析により抽出された重要な水理特性に基づいて水理モデルを構築し,感度解析によって効率的な調査の提案を行うプロセスを説明した。一方,ボーリング孔を利用した調査フェーズでは,ボーリング調査を含む一連の調査結果の総合的な説明を通じて地下水流動特性の解釈を試みた。既存情報では考慮していなかった,稚内層中の割れ目帯が水理特性に大きく影響を及ぼしているという概念のモデル化のほか,地下水中の塩分の挙動,異常高圧に対する解析的な検討結果についても述べた。
小松 満*; 西垣 誠*; 瀬尾 昭治*; 田岸 宏孝*; 竹延 千良*; 岸 敦康
no journal, ,
大局的な地下水流動を定量的に評価する際、上部境界条件としての降雨浸透量の算定が必要であるが、一般的に知られる水収支法では計測項目が多く不確実性を含んでいる。そこで本研究では、対象領域における土中水分量の変化量から直接的に降雨浸透量を算定する手法に着目し、不飽和地盤における原位置透水試験結果を用いる方法について確認した。さらに現場透水試験結果の妥当性について室内試験により検証することで計測値に与える不確実性を推定した。
細谷 真一*; 瀬尾 昭治*; 中嶌 誠門*; 渥美 博行*; 石橋 正祐紀; 森川 佳太; 尾上 博則; 國丸 貴紀
no journal, ,
岩盤を対象として、割れ目の不均質性を考慮した地下水流動解析や物質移動解析を行う場合には、割れ目を確率論的にモデル化する割れ目ネットワーク(DFN)モデルが利用される。DFNモデルは多孔質連続体モデルと比較すると設定すべきパラメータが多いため、調査データとそのモデル化方法の不確実要因が解析結果に及ぼす影響を適切に見積ることが難しい。本研究では、日本原子力研究開発機構の瑞浪超深地層研究所で得られた調査データに基づいて、上述の不確実要因が地下水流動解析・物質移動解析結果に及ぼす影響を考察した。
中嶌 誠門*; 渥美 博行*; 瀬尾 昭治*; 升元 一彦*; 川端 淳一*; 國丸 貴紀; 尾上 博則; 三枝 博光; 早野 明; 渡辺 邦夫*
no journal, ,
日本原子力研究開発機構では、地層処分研究開発の基盤となる深地層の科学的研究の一環として、超深地層研究所計画(以下、MIU計画)を推進している。MIU計画では「物質移動特性の評価に関する研究」として、割れ目の不均質性を考慮した物質移動の解析技術の構築を行っている。そこで、地質・地質構造と岩盤の水理特性が、物質移動現象に与える要因を検討するために、調査結果に基づき、(1)三次元割れ目ネットワークモデルの構築、(2)水理地質構造モデルの構築、(3)一様流れ場浸透流解析、(4)パーティクルトラッキング法を用いた物質移動解析を実施した。本編(その1)では、このうち1三次元割れ目ネットワークモデルの構築及び2水理地質構造モデルの構築の検討結果について報告する。
渥美 博行*; 中嶌 誠門*; 瀬尾 昭治*; 升元 一彦*; 川端 淳一*; 尾上 博則; 國丸 貴紀; 澤田 淳; 三枝 博光; 渡辺 邦夫*
no journal, ,
日本原子力研究開発機構では、地層処分研究開発の基盤となる深地層の科学的研究の一環として、超深地層研究所計画(以下、MIU計画)を推進している。MIU計画では、「物質移動特性の評価に関する研究」として、原位置の地質環境特性調査によって得られた情報に基づき、割れ目の不均質性を考慮した物質移動特性の評価が実施される。そこで、地質・地質構造と岩盤の水理特性が、物質移動現象に与える要因を検討するために、既存の調査結果の整理及び地下水流動解析を実施した。具体的には、原位置調査結果に基づいて、(1)三次元割れ目ネットワークモデルの構築、(2)水理地質構造モデルの構築、(3)一様流れ場浸透流解析、(4)パーティクルトラッキング法を用いた物質移動解析を実施した。本編(その2)では、このうち、(3)地下水流動解析及び(4)パーティクルトラッキング法を用いた物質移動解析までの検討結果について述べる。なお、上記1及び2については、前編(その1)を参照されたい。
瀬尾 昭治*; 小松 満*; 西垣 誠*; 田岸 宏孝*; 竹延 千良*; 岸 敦康
no journal, ,
土中水分の観測について、多点かつ長距離に渡って伝送が可能で従来の測定法と比較して水分分布を求める上での利点が多いと考えられる光ファイバーを用いた土中水分観測手法の開発を行っている。本研究では水中での湿潤過程と気中での乾燥過程における光ひずみセンサのひずみ量(Type-13)及び膨潤圧(Type-4)を計測し、土中の水分量を測定するセンサとしての適応性について検討した。
石橋 正祐紀; 笹尾 英嗣; 中嶌 誠門*; 渥美 博行*; 尾上 博則; 三枝 博光; 川端 淳一*; 升元 一彦*; 瀬尾 昭治*; 岩野 圭太*
no journal, ,
高レベル放射性廃棄物の地層処分など、地下空間の利用では、割れ目や断層などの地下水の流動経路となる地質構造の把握が重要であり、結晶質岩のような亀裂性媒体では、亀裂の分布特性の取得が必要となる。地下深部における亀裂の分布は主にボーリング調査で把握されるが、必要な調査量や手順と言った調査の最適化のための方法論は十分に確立されているとは言えない。そこで、本研究では、ボーリング調査の進展に伴う亀裂の分布特性に関する情報量の変化を亀裂ネットワークモデル中に仮想ボーリング孔を掘削して検討した。本研究の結果、亀裂の分布特性に関するデータを取得するためには、亀裂の卓越方位との遭遇率を考慮した調査計画を立案することが重要であることが示唆された。また、本研究では亀裂の卓越方位の法線ベクトルの平均方向に掘削したボーリング孔で得られた情報は、全ての亀裂の方向における亀裂密度に偏りが少ないことから、亀裂の空間分布を把握するための調査においては、既存情報で把握された亀裂の方位分布に基づいて掘削方向を決定し、最初のボーリング調査の結果から得られた亀裂の卓越方位分布から、再度掘削方向を検討することが有効と考えられる。
渥美 博行*; 岩野 圭太*; 瀬尾 昭治*; 升元 一彦*; 川端 淳一*; 三枝 博光; 尾上 博則
no journal, ,
日本原子力研究開発機構の瑞浪超深地層研究所における深度300mと500mの坑道において観察された異なる2つの岩盤領域(土岐花崗岩の上部割れ目帯と下部割れ目低密度帯)に分布する割れ目の分布特性と水理試験結果に基づき、割れ目ネットワークモデルによる水理地質構造モデルを構築した。その結果、深度300mのモデルと深度500mのモデルでは、割れ目の透水量係数や連結性が異なることを確認した。また、構築した水理地質構造モデルを用いた地下水流動解析および粒子追跡線解析を行い、割れ目の分布特性の違いが地下水流動特性に与える影響を評価した。その結果、割れ目の連結性が地下水の移行時間や移行経路といった地下水流動特性に与える影響が大きいことが明らかとなった。