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高橋 良和; 吉田 清; 名原 啓博; 枝谷 昌博*; Bessette, D.*; Shatil, N.*; Mitchell, N.*
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 17(2), p.2426 - 2429, 2007/06
被引用回数:14 パーセンタイル:58.29(Engineering, Electrical & Electronic)ITER-TFコイルは、18個のD型コイルで構成されている。運転電流値は68kA,最大磁場は11.8T,全蓄積エネルギーは約41GJである。導体はNbSnのケーブル・イン・コンジット(CIC)型で、中心チャンネルを有し、冷却長は約380mである。コイルの性能を十分な精度で予測するために、磁場が高く、温度マージンの小さい部分について、熱流体解析コードを用いて、安定性を解析した。TF巻線部,コイル容器,冷凍機の熱交換器を含む全系の熱流体解析は準3次元モデルのコードVINCENTAで行った。安定性解析は、1次元モデルの熱流体及び電気的解析コードGANDALFを用いて行った。流路の出入口における境界条件はVINCENTAの結果を用いた。素線の機械的動きによる擾乱とプラズマ・ディスラプションによる擾乱の2通りの場合を想定して、安定性解析を行った。その結果、TFコイルは、十分な安定性マージンを有し、安定に運転できることが示された。また、クエンチ時における導体の最高温度を解析した結果、設計基準の150K以下であったので、クエンチしてもコイルは健全であることが確認できた。
Guillemet, L.*; Jager, B.*; Haange, R.*; 濱田 一弥; 原 英治*; Kalinin, G.*; 加藤 崇; Millet, F.*; Shatil, N.*
Proceedings of 19th International Cryogenic Engineering Conference (ICEC-19), p.105 - 108, 2002/07
ITER国際チームは、日本原子力研究所との共同で、国際熱核融合実験炉(ITER)の超伝導コイルを冷却するためのヘリウム冷凍システムを設計した。本冷凍機は、核融合試験装置用としては世界最大規模であり、4Kで48kWの冷凍能力と0.16kg/sの超臨界ヘリウムの供給能力を有する。本設計には、原研のITER中心ソレノイド・コイルの冷却で実績のある、超臨界ヘリウム・ポンプと低温排気圧縮機の技術が採用されている。ITERでは、低温熱負荷がプラズマ燃焼試験と共に変動するので、冷凍機の動作が不安定になることを避けるために、熱負荷を平準化する機構を冷凍システムに設けた。この様な工夫により、冷凍システムの規模を極力小さくすることができるとともに、コイルを安定に運転することが可能となった。