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生田 大穣*; 大谷 栄治*; 佐野 亜沙美; 柴崎 裕樹*; 寺崎 英紀*; Yuan, L.*; 服部 高典
Scientific Reports (Internet), 9, p.7108_1 - 7108_8, 2019/05
被引用回数:38 パーセンタイル:92.44(Multidisciplinary Sciences)水素は地球の核にある軽元素のひとつである。その重要性にもかかわらず、高圧で鉄格子中の水素を直接観察することはなされていない。われわれは世界で初めて、その場中性子回折法を用いて、12GPaおよび1200Kまでの面心立方(fcc)鉄格子におけるサイト占有率および格子間水素の体積の決定を行った。体心立方晶および二重六方最密相からfcc相への転移温度は、以前に報告されたものよりも高かった。5GPa以下の圧力では、fcc水素化鉄格子(x)中の水素含有量はx0.3で小さかったが、圧力の増加と共にx0.8まで増加した。水素原子は八面体(O)と四面体(T)の両方のサイトを占める。fcc格子は水素原子1個あたり2.22 の割合でほぼ直線的に拡大した。これは以前に推定された値(1.9 /H)よりも大きい。水素溶解による格子膨張は無視できるほど圧力に依存しない。格子間水素による大きな格子膨張は、コアの密度不足を説明する地球のコア内の推定水素含有量を減少させる。改訂された分析は、全コアが海洋質量の80倍の水素を含み、その内訳は外核と内核はそれぞれ79倍と0.8倍である。
高瀬 和之; 功刀 資彰; 藤井 貞夫*; 柴崎 博晶*
Flow Visualization Image Process. 1997, 1(00), p.185 - 190, 1997/00
核融合炉の真空容器が破断した場合(LOVA)に置換流に同伴されて真空容器内部から外部に放出される放射化ダストの微粒子の飛散挙動を定量化するための手法開発を目的として、破断口部に生じる置換流挙動を煙を使って可視化し、その結果を相関法によって画像処理して置換流の局所速度分布、平均流速、置換流量等を特定する研究を実施した。筆者らの一部は、LOVA時の置換流挙動は真空容器内の置換量と時間の関係から破断直後の急変化領域、その後の過渡領域、及び十分時間が経過した後の最終領域の3領域に大別できることを既に明らかにしている。本研究の結果、可視化画像から推定した破断口部の置換流の平均流速計算値は、前述した最終領域における結果を良く模擬するものの、速度変化の割合が大きい急変化領域や過渡領域の結果を予測することは困難であることが分かった。しかしながら、非接触で置換流挙動を把握することが可能である可視化システムは、微粒子ダストの飛散挙動の定量化に有効であることが確認できた。今後は、微粒子ダストを含む高速気体の流動挙動を観察できるように現状の可視化システムを改良する考えである。