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下桶 敬則; 小林 定喜*; 小林 健介; 鈴木 康夫
Proc. of the Int. Conf. on Radiation Effects and Protection, p.496 - 499, 1992/00
科技庁の委託により、原研、放医研など関係6機関で原子力に対する国民の理解を助ける目的で、標題のデータベースを構築している。1991年8月からPA講師などによる限定的利用も始めた。データベースは原子力の全分野をカバーするべく、次の16の大項目から構成されている。1.エネルギー、2.電力、3.原子力開発に係わる国の方針、4.原子力発電の技術と現状、5.核燃料サイクルの技術と現状、6.原子炉廃止措置、7.原子力安全規制、8.運転管理データ、9.原子力安全研究、10.新しい原子力利用、11.放射線、12.国際協力、13.世論、14.海外の動向、15.Q&A、16.補充編。本発表は特に11.「放射線」について行うもので、生物影響(70件)、放射線防護(130件)などのデータ概要を紹介する。併せてデータベースのシステムにも触れる。
熊丸 博滋; 藤井 幹也*; 下桶 敬則; 田坂 完二*; 久木田 豊
Thermal Hydraulics of Advanced Heat Exchangers, p.31 - 37, 1991/00
(密着)二重管型熱交換器(蒸気発生器)の安全性を向上させるため、熱サイフォン式二重管型熱交換器を提案する。熱サイフォン式二重管型伝熱管の伝熱性能を調べるため、1次系流体、作動流体、2次系流体に、沸騰水、減圧した水、室温流動水をそれぞれ用いて実験を行なった。実験で求まった最大総括熱通過率は、熱サイフォン部内の全外管表面で沸騰かつ全内管表面で凝縮と仮定した簡単な計算手法により求めた結果とよく一致した。この計算手法により実炉条件に対して求めた熱サイフォン式二重管型伝熱管の伝熱性能は、(密着)二重管型伝熱管の伝熱性能とほぼ等しくなった。総括熱通過率と充填率の関係を予測する計算モデルも、本論文中に提案されている。
下桶 敬則
機械設計, 33(8), p.117 - 122, 1989/08
人工知能研究者が、紙の上で考え、計算機上で実現しようと躍気になっている人工知能的な機械というものが、すでにそれとは気付かれないで、現実のプラントで成長しているのかも知れない。本論文は、先ず二つの事実について報告し、これから上の推論を導いている。事実の1つは、束京大学で実施されている研究で、人工知能手法によって原子力発電所運転員の思考行為をシミュレートする計算機上のモデル、いわゆる「運転員モデル」である。このモデルはまだ実現していない。もう一つは、最新鋭の原子力発電所(中央制御室)の現状の分析である。両者を対比させ、「運転員モデル」で語られている基本のしくみが、異なった媒体の上に、即ち、現実のプラントを構成する機械複合系の中に、すでに実現していると結論している。
下桶 敬則
機械設計, 33(7), p.79 - 85, 1989/07
最近、人工知能研究、ロボット工学、原子力工学、システム工学、信頼性研究などの諸分野で、人間と機械の役割分担について、盛んな討論を聴くことができる。原子力工学においては、安全に係る人的因子の研究がクローズアップされる中で、その基礎論となるのが、プラントの中での人間と機械との役割分担の問題である。この種の討論で、人間の特性と機械の特性をそれぞれ考え、それによって両者の望ましい関係をさぐると言った一般論が多い。しかし人間と機械の役割り分担の問題は、それぞれの背景と目標毎に考えねばならない。本論文はこの基本にたち、ロボット工学の場合と、原子力発電所の場合の実際について、現状がどうなっているかを調査した。その結果、原子力発電所の現状は、今日の他の装置産業や省力化完全自動船に見られる一般状況と似ていることを認めている。
大竹 巌*; 下桶 敬則
原子力工業, 35(4), p.45 - 50, 1989/04
従来より高い中性子束を実現する新型研究炉に対する各研究開発分野からの要請を紹介された後、これらすべてを単一炉で充することの困難さを前提に、現在世界で提案されている二つの概念設計について記述している。一つはオークリッヂ国立研究所で検討されているANS(アドバンスト・ニュートロン・ソース)計画で、世界で最良の中性子散乱用研究炉を目指すものである。他の一つは原研で概念を創成したもので、同位体照射材料照射炉として優れた性能を持つ、高速炉心ドライブ型水フラックス・トラップ炉である。
下桶 敬則
機械設計, 33(3), p.104 - 106, 1989/03
複雑巨大技術システムの安全設計のうち、機械系の一部に必須なものとして人間系が組み込まれているときの考え方と、その実例の考察を列車自動運転の例について述べている。
下桶 敬則
Proc. of OECD/CED Specialist Meetings on Trend of Pattern Analysis, 10 Pages, 1989/00
原子力発電所を典型例とする複雑巨大技術システムは、二種類の回路綱、即ち、材機系と人間系のそれより構成されていると考え得る。この観点に樹ち、異なった巨大技術システムに関係するいくつかの機関から発行された運転・事故データを分析することによって、これらのシステム中に占める人間系回路の比率を求めることができる。原子力発電所、世界商用ジェット機システム、化学プロセス・プラント、旧国鉄全国鉄道システムの4つについて、この様な分析を行い、結果を相互に比較している。
下桶 敬則
機械設計, 32(12), p.83 - 89, 1988/09
複雑巨大技術システムの安全設計の考え方について連載中の論文の第7編である。ここでは複雑な事象をモデル化するときの問題について論じている。一般にモデルは対象とする事象を落ちなく記述することを目指すが、モデルに取り込まれない個別の事例がどうしても生ずる。モデル化を設計と読みかえ、対象を巨大技術プラントと考えた時、上記のことは、設計で見落しのある事例が生ずることを、如何にすれば少なくできるかと言う設問を導びく。
下桶 敬則
機械設計, 32(3), p.84 - 89, 1988/00
巨大技術システムは機械系回路と人間系回路の混じり合ったシステムである。システム全体に対して人間系回路が占める割合がどの程度になるのか、何らかの方法で知ることが出来ると、巨大技術システムの中での人間の果す役割りとか、人間の昌す誤りとかを考察する上に都合が良い。
下桶 敬則
機械設計, 32(4), p.87 - 92, 1988/00
人間は複雑な仕組みのプラント(機械系)をどう理解しているか? Rasmussenの提唱したモデルを先ず紹介している。
下桶 敬則
機械設計, 32(13,16), p.88 - 96, 1988/00
最近、英国Nature紙上に載った論争、「原子炉事故はこれから何回程度起きるのだろうか?」を紹介する。しかし、この論争を正しく技術的に理解するには、確率論についての相当の知識が必要となる。そこで、本論文は必要となる確率論の諸概念を、身近の例をとって易しく解説している。
下桶 敬則
日本原子力学会誌, 29(8), p.702 - 706, 1987/08
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)フランスにおける原発の安全審査は、日本と同様に、予め定められた事故シナリオの下に放出放射能を評価する決定論的手法による。
下桶 敬則
機械設計, 31(8), p.87 - 95, 1987/00
複雑巨大化して行く機械系に対して、人間は、これまで以上に訓練を重ね、更に高度な能力を有する専門家群を要請し続けていかなければならないのであろうか。ここでは、機械と人間が共存するためには如何なる原理が必要となるのかについて考察する。
下桶 敬則
機械設計, 31(13), p.81 - 90, 1987/00
同名題目による連載ものの第二回目である。ここでは、機械と人間が共存して行くために有効と思える原理のうち、局所的制御方式の採用とその利点、および、機能の直交化について論じて居る。
野村 靖; 下桶 敬則
日本原子力学会誌, 27(6), p.540 - 552, 1985/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)核燃料サイクル関連施設を模擬した実験体系の実験データに基づく約900ケースのベンチマーク計算結果を統計的手法を用いて整理分析し、KENO-IVモンテカルロ計算コード及びMGCL多群定数ライブラリーの組合せからなる臨界安全解析コードシステムの、中性子実効増倍率の計算値の信頼性を評価した。
田辺 文也; 吉田 一雄; 松本 潔; 下桶 敬則
Nucl.Eng.Des., 69(1), p.3 - 36, 1982/00
被引用回数:2 パーセンタイル:32.89(Nuclear Science & Technology)TMI事故の熱水力学的解析を事故発生より三時間にわたる期間についてRELAP4/MOD6/U4/J2を用いて行なった。操作員の動作、蒸気発生器2次側条件の時間的変化など一部の解析条件はプラント・レコードによっている。解析では、加圧器ヒータの効果、金属-水反応による水素の発生と存在などを模擬している。解析結果はプラント・レコード又はそれらから推定されたものとよく一致している。加圧器ヒータは加圧器内冷却水のエンタルピを高めるため逃し弁からの流出流量を小さくしその結果、炉心水位はヒータを無視した場合よりも高くなることや8000秒以降の圧力上昇は水素の存在による分圧と水蒸気凝縮熱伝達係数の減少が主たる原因であることが本解析により明らかになった。また燃料棒の蒸気中への露出は事故後6490秒より始まり炉心下部より3.4ft~4.5ft以上の部分の露出が約40分続いたと推定される。
田辺 文也; 松本 潔; 吉田 一雄; 下桶 敬則
Nucl.Eng.Des., 69(1), p.37 - 42, 1982/00
被引用回数:2 パーセンタイル:32.89(Nuclear Science & Technology)TMI事故での燃料棒挙動および炉心損傷の程度を推定するための解析を、事故発生より三時間にわたる期間についてTOODEE2-Jを用いて行った。解析に必要な炉心水位、蒸気流量、炉心入口流量等のデータは、RELAP4/MOD6/U4/J2の熱水力学的解析結果を基に作成した。解析結果より、炉心周辺部の出力の低い燃料棒以外のすべての燃料の被覆管は、事故後7600から8000秒の間に破裂し、炉心の上半分のジルカロイは大部分が溶融し、事故発生後三時間の間に、全ジルカロイの43.5%が酸化したと推定される。この酸化量は、797.7ホンドの水素発生に対応する。以上の解析結果より、TMI事故での炉心損傷は事故発生後3時間の間に起ったのもと推測される。
神谷 正征; 山野 直樹; 下桶 敬則
JAERI-M 9562, 44 Pages, 1981/07
使用済燃料輸送容器の遮蔽解析をRADHEAT-V3コードシステムを用いて行った。解析対象として典型的なPWR使用済燃料輸送キャスクモデルを考慮し、容器上半分に対して解析を行った。本報告では線源評価より二次元輸送計算に至る計算手法について考察すると共に、二次ガンマ線生成、ストリーミング効果の影響を検討し、種々のバラメータ依存性について議論した。その結果、RADHEAT-V3コードシステムは、使用済燃料輸送キャスクの遮蔽安全解析に対し、十分な適用性を持つ事が明らかとなった。
藤木 和男; 下桶 敬則; 村尾 良夫
JAERI-M 9397, 90 Pages, 1981/03
システム再冠水解析コードRELAP/REFLAを開発した。このコードは既存のRELAP4-FLOOD及びREFLA-1Dの2コードを結合したものであり、その特徴としては、(1)再冠水炉心の熱水力解析にクエンチ実験の観察と解析に基づく基礎的モテルを用いている。(2)任意型式のPWRないしは実験装置による再冠水現象を、システム効果を含めて解析することが可能、(3)流体方程式はすべて1次元で、再冠水炉心を除くすべての部分に気液2相平衡モデルを適用する。等である。本報告書はRELAP/REFLA(Version:Mod O)のコード・マニュアルであり、基本モデルと基礎方程式、コードの構成、入力型式について述べている。また2種の例題によるコードの性能評価を行ない、現行バージョンの問題点を指摘している。
吉田 一雄; 田辺 文也; 松本 潔; 下桶 敬則
JAERI-M 9394, 65 Pages, 1981/03
RELAP4/MOD6/U4/J3コードは、RELAP4/MOD6/UPdate4コードの原研改良版のうちで、最も新しい改良版である。この改良版に含まれている主要な改良、修正は、軽水炉の小破断LOCA解析および、沸騰水型炉のLOCA解析において炉心スプレー系作動中の熱水力解析のために行なわれたものである。たとえば、沸騰水型炉のLOCA解析のためにCCFL計算モデルあるいは、スプレー熱伝達モデルが、組み込まれている。このモデルを使うことにより沸騰水型原子炉のLOCA解析の一貫計算か可能になった。また、トリップ・リセット機能の追加により、異状過渡変化の解析が容易になった。本報告書には、改良・修正の説明、新しいモデルの説明変更・追加になった入力データの説明、およびサンプル問題の入力と結果の説明が含まれている。