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新宅 勇一*; 篠崎 勇人*; 藤原 宇希*; 高橋 昭如*; 菊池 正紀
日本機械学会論文集(インターネット), 85(876), p.19-00141_1 - 19-00141_15, 2019/08
本稿は、異なる繰返し荷重条件下での塑性誘起亀裂閉口による疲労亀裂伝搬の数値シミュレーション法の開発に係るものである。開発した手法の1つは、重合メッシュ法FEMを用いた直接数値シミュレーション法であり、構造全体を表すグローバルメッシュと亀裂を含むローカルメッシュを組み合わせたシミュレーションを可能とする。応力拡大係数が重合メッシュ法FEMによって計算された後、塑性誘起亀裂閉口による亀裂開口レベルが亀裂先端の塑性域を表現するために十分に細分された局所メッシュを用いた弾塑性解析によって決定される。塑性誘起亀裂閉口の影響を考慮した亀裂進展速度は、周期荷重下の応力拡大係数範囲が亀裂開口レベルによって実効値に変換されるという修正パリス則によって予測される。もう一つの手法は、有効応力拡大係数範囲が二次元直接数値シミュレーション法を用いた事前分析の結果に基づく最大応力拡大係数と亀裂開口レベルとの間の関係によって近似的に決定されるという単純な手法である。実験結果と比較することにより、開発した方法が曲げ及び引張荷重条件下で試験片中の表面亀裂の伝播を予測できることを確認した。