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西村 繭果; 棚井 憲治; 高治 一彦*; 平井 卓*; 白武 寿和*
JAEA-Research 2006-036, 82 Pages, 2006/06
本書では、関口-太田モデル及び足立-岡モデルのパラメータ設定について行ってきた検討結果を整理し、得られた知見を示した。その結果、緩衝材の変形挙動と応力状態の両者を1つのパラメータセットで評価することは困難であるが、それぞれの評価項目に適切なパラメータを選択して用いることにより、緩衝材の力学挙動を再現することが可能であることを示した。また、緩衝材の長期変形挙動において重要となる二次圧密係数については、保守的な設定を行うと同時に、ナチュラルアナログ評価手法によってその値の範囲を提示することにより、過度に保守的な評価に偏らない挙動評価を行うことが可能となった。また、人工バリアの長期挙動評価を行い、自重沈下量を最も大きく見積もるパラメータを用いた計算により、オーバーパックの沈下量の限界値を概略的に示した。
高治 一彦*; 重野 喜政*; 下河内 隆文*; 平井 卓*; 白武 寿和*
JNC TJ8440 2004-011, 200 Pages, 2005/02
高レベル放射性廃棄物の地層処分の研究開発において、人工バリアに要求される各機能を確保するには、人工バリアが長期間力学的に安定であることが不可欠であるため、外力に対する緩衝材の力学的変形挙動を精度良く評価することが必要である。 本研究では、選択された2つの構成式(関口-太田モデル、足立-岡モデル)のために設定したパラメータの保守性を長期圧密試験の信頼性を含めて確認するとともに、安全評価上の懸念事項を定量的に評価した。また、外挿評価となる沈下予測に対して、検証の意味で極限値を把握することも重要と考えられることから、ベントナイト鉱床におけるナチュラルアナログ評価によるベントナイトの密度経年変化に基づく沈下量極限値評価もあわせて実施した。次に、海水系地下水環境においても降水系と同様な評価モデルにおいて緩衝材の長期挙動予測が可能かどうかを確認した。さらに、海水系地下水環境において実施予定の幌延深地層研究施設における具体的な原位置試験計画の立案に反映するため、底で実施する予定のオーバーパック腐食膨張影響に関して、幌延岩盤と緩衝材の連成評価を実施し、試験規模などを概略把握した。
高治 一彦*; 重野 喜政*; 下河内 隆文*; 白武 寿和*; 田村 博邦*
JNC TJ8440 2003-007, 218 Pages, 2004/02
高レベル放射性廃棄物の地層処分の研究開発において、人工バリアに要求される各機能を確保するには、人工バリアが長期間力学的に安定であることが不可欠である。処分場閉鎖後において、人工バリアを形成する緩衝材には、種々の外力が長期間作用すると考えられる。人工バリアの性能評価を精度よく実施するためには、これらの外力に対する緩衝材の力学的変形挙動を精度よく評価することが必要である。本研究では、選択された2つの構成式(関口-太田モデル、足立-岡モデル)のために設定されたいくつかのパラメータを用いて、要素試験、模型試験のシミュレーションを行い、構成式およびこれらのパラメータの適用性を検討した。また、これらのパラメータを用いた人工バリアのシミュレーション解析を実施し、長期力学的挙動評価を行った。解析では、オーバーパックの沈下量、緩衝材の応力状態、岩盤への反力等を評価し、長期にわたって人工バリアは力学的に安定である結果を得た。次に、解析モデルおよび解析結果を傍証するために、スメクタイト層などの堆積年代、力学履歴などについて文献調査を行い、ナチュラルアナログ的検証方法について概略計画を立案し、凍結サンプリングの適用性について予備的検討を行った。