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境 誠司; 三谷 誠司*; 菅井 勇; 高梨 弘毅; 松本 吉弘; 圓谷 志郎; 楢本 洋*; Avramov, P.; 前田 佳均
Physical Review B, 83(17), p.174422_1 - 174422_6, 2011/05
被引用回数:8 パーセンタイル:34.73(Materials Science, Multidisciplinary)Magnetotransport properties of the granular C-Co films are investigated over the broad bias voltage range from the region near zero bias by using the samples with the CPP (current-perpendicular-to-plane) geometry. It is revealed that the granular C
-Co films show the I-V characteristics ascribed to cotunneling whose magnitudes are comparable to other molecular-based granular films. Furthermore, by considering the contribution of cotunneling on the magnitude of the TMR effect, it is successfully demonstrated that the tunnelling electrons generated at the interface between Co nanoparticles and a C
-based matrix (C
-Co compound) in the films have a significantly higher spin polarization (50-80%) than those in Co crystal and at the Al-oxide/Co interface. The present results clearly suggest that the high interfacial spin polarization is the most important cause of the large TMR effect in the granular C
-Co films, in spite of the cotunneling-induced enhancement.
Gu, B.; 管井 勇*; Ziman, T.*; Guo, G. Y.*; 永長 直人; 関 剛斎*; 高梨 弘毅; 前川 禎通
Physical Review Letters, 105(21), p.216401_1 - 216401_4, 2010/11
被引用回数:71 パーセンタイル:89.89(Physics, Multidisciplinary)We show, both experimentally and theoretically, a novel route to obtain giant room temperature spin Hall effect due to surface-assisted skew scattering. In the experiment, we report the spin Hall effect in Pt-doped Au films with different thicknesses . The giant spin Hall angle
=
is obtained for
= 10 nm at room temperature, while it is much smaller for
= 20 nm sample. Combined
and quantum Monte Carlo calculations for the skew scattering due to a Pt impurity show
0.1 on the Au (111) surface, while it is small in bulk Au. The quantum Monte Carlo results show that the spin-orbit interaction of the Pt impurity on the Au (111) surface is enhanced, because the Pt 5
levels are lifted to the Fermi level due to the valence fluctuation. In addition, there are two spin-orbit interaction channels on the Au (111) surface, while only one in bulk Au.
菅井 勇*; 境 誠司; 松本 吉弘; 楢本 洋*; 三谷 誠司*; 高梨 弘毅; 前田 佳均
Journal of Applied Physics, 108(6), p.063920_1 - 063920_7, 2010/09
被引用回数:8 パーセンタイル:33.48(Physics, Applied)Composition dependence of magnetic and magnetotransport properties in CCo
thin films exhibiting large magnetoresistance TMR effect was investigated in the Co composition range of x=8-20, where x denotes the number of Co atoms per C
molecule. The composition dependence of magnetic property revealed a structural transition from well-defined granular structures in the range of x=8-17 to magnetically and electronically coupled states of Co nanoparticles over x=17. As a result of the structural change, the MR behavior became different between the two composition regions separated at x=17. It is found that the zero-bias MR ratio and also the strength of the voltage dependence are in proportion to the charging energy to Co nanoparticles in the samples with well-defined granular structures. The present results indicate that the charging effect of Co nanoparticles plays an important role in the anomalously large MR effect of C
-Co granular films.
松本 吉弘; 境 誠司; 楢本 洋*; 平尾 法恵*; 馬場 祐治; 島田 敏宏*; 菅井 勇; 高梨 弘毅; 前田 佳均
Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.1081 (Internet), 6 Pages, 2008/03
近年、C-Co化合物中にCoナノ粒子が分散したC
/Co混合材料において、非常に大きな磁気抵抗効果(MR=80%)が発現することを確認した。このような巨大な磁気抵抗効果の発現は、Coナノ粒子間のトンネル伝導のみでは十分に説明することができず、C
-Co化合物やその界面が物性発現に大きく関与しているのではないかと推測される。以上の点から、本研究ではC
/Co混合分子の電子状態を得ることを目的とした。結果として、純粋なC
とは異なる吸収スペクトルがC
Co混合分子において得られた。特に、
(LUMO)
C1s励起では顕著な強度の減衰が観測された。また、光電子スペクトルからはC1sピークがわずかに低結合エネルギー側にシフトしていることも観測された。これらの結果は、Coの3d電子がC
の
軌道へ遷移することで、C
-Co化合物に新たな電子状態が形成されたことを意味する。実際に、フェルミ準位近傍に混成軌道形成に対応する状態が観測されていることも、前述の結果と矛盾しない。
境 誠司; 菅井 勇; 三谷 誠司*; 高梨 弘毅; 松本 吉弘; 楢本 洋*; Avramov, P.; 岡安 悟; 前田 佳均
Applied Physics Letters, 91(24), p.242104_1 - 242104_3, 2007/12
被引用回数:30 パーセンタイル:70.98(Physics, Applied)Magnetotransport properties in the low bias-voltage regime were investigated for co-deposited C-Co films. A giant tunnel magnetoresistance (MR) ratio (
/
) of 80%, which is the highest in ferromagnetic metal/organic molecule systems, was found at low temperatures. The observed bias-voltage dependence of the MR ratio is expressed by an unusual exponential form, suggesting that the MR ratio of nearly 100% can be realized in the low bias-voltage limit.
境 誠司; 薬師寺 啓*; 三谷 誠司*; 菅井 勇; 高梨 弘毅*; 楢本 洋*; Avramov, P.; Lavrentiev, V.*; 鳴海 一雅; 前田 佳均
Materials Transactions, 48(4), p.754 - 758, 2007/04
被引用回数:10 パーセンタイル:50.44(Materials Science, Multidisciplinary)10-80%のトンネル磁気抵抗効果を示す交互蒸着法によるC-Co薄膜の磁気的性質を調べた。磁化特性の磁場及び温度への依存性について、Coナノ粒子に起因するブロッキング温度が約40Kの超常磁性が明らかになった。磁化応答は粒径分布を考慮したランジュバン関数で表され、それによりCoナノ粒子の平均粒径は3.1nm,粒径分布1nmと見積もられた。磁気的性質の測定結果に基づいて、C
-Co薄膜の構造と磁気伝導現象の詳細を議論した。
境 誠司; 菅井 勇; 薬師寺 啓*; 三谷 誠司*; 高梨 弘毅*; 楢本 洋; Avramov, P.; 鳴海 一雅; 前田 佳均
no journal, ,
交互蒸着法で作成したCo-C混合体について新たに見いだした、Co/Co-C
ハイブリッド膜の生成とバイアスに強く依存するトンネル磁気伝導現象について報告する。Co-C
混合体薄膜(100nm厚)は、超高真空中でCoとC
をMgO(001)基板上に交互蒸着して作成した。ラマンスペクトルと磁化曲線の解析から、Coナノ粒子(数nm径)がCo-C
化合物(ConC
:n=5)中に分散したグラニュラーCo/Co-C
膜の生成が明らかになった。Coナノ粒子(平均粒径3.1nm)を12体積%の割合で含むCo/Co-C
膜について、低バイアス領域でのトンネル伝導度と磁気抵抗はバイアス電圧によらず一定で、2K, 10kOeでの磁気抵抗は26%であった。これは、Co-C
化合物をバリア層とするCoナノ粒子間の自由電子のスピン依存トンネルに起因できる。一方、高バイアス領域では強い電圧依存性が観測され、10K以下での磁気抵抗は最大50-80%に達した。
境 誠司; 菅井 勇; 薬師寺 啓*; 三谷 誠司*; 高梨 弘毅*; 楢本 洋; Avramov, P.; 鳴海 一雅; 前田 佳均
no journal, ,
最近、同時蒸着及び交互蒸着法によりCo-C化合物中にCoナノ粒子が分散したナノグラニュラー薄膜が得られることを見いだした。これまでに、交互蒸着法で作成したナノグラニュラー薄膜が印加バイアスに強く依存する巨大なトンネル磁気抵抗(TMR)効果を示すことを明らかにした。本研究では、同時蒸着法で作成したCo-C
ナノグラニュラー薄膜の磁気伝導性の評価を行ったので報告する。同時蒸着Co-C
膜も、交互蒸着薄膜と類似のTMR効果を生じることが明らかになった。磁気抵抗は、印加電圧に強い依存性を示し高バイアス領域で約50%(10K以下)に達した。交互蒸着薄膜で明確でなかった新しい知見として、低バイアス領域においても磁気抵抗のバイアス依存性が観測され、特にバイアス電圧が低い領域でも磁気抵抗が増大することがわかった。講演では、ラマン分光などの測定結果を踏まえて、作成法に依存する微視的構造とTMR特性の関連を議論する。
境 誠司; 菅井 勇; 三谷 誠司*; 松本 吉弘; 高梨 弘毅; 楢本 洋*; 岡安 悟; 前田 佳均
no journal, ,
C60-Co薄膜の構造について、ラマンスペクトルの解析と電気/磁気的特性から、C60-Co化合物中にCoナノ粒子が平均2nm間隔で分散した状態であることがわかった。C60-Co薄膜の磁気抵抗効果について、磁気抵抗率が電圧の増大とともに減少したのち増大するという特異な依存性が観測された。ここでの電圧範囲をCoナノ粒子間の電圧ドロップに換算すると0-数mVが見積もられる。トンネル接合間のわずかな電圧変化で磁気抵抗が著しく増減する現象は本系で初めて見いだされた。ゼロバイアス付近の磁気抵抗は、スピン分極率の効果で説明できる上限値50%(分極率100%)より著しく大きく、これは、Coナノ粒子/C60-Co化合物界面での著しいスピン分極や電圧に依存する増減の効果以外の磁気抵抗の増長機構の存在を示唆する。
菅井 勇; 境 誠司; 三谷 誠司*; 松本 吉弘; 高梨 弘毅; 楢本 洋*; Avramov, P.; 岡安 悟; 前田 佳均
no journal, ,
C60-Co薄膜の磁気抵抗効果の薄膜組成に対する依存性をx=8-20(xはC60分子当のCo原子数)の範囲で調べた。x15の試料で巨大な磁気抵抗効果が観測され、磁気抵抗率はxの減少とともに増大する傾向を示した。一方、x
15以上の試料で、磁気抵抗率が大きく減少した。磁化過程の詳細な検討から、x
15の試料では、薄膜中に分散するCoナノ粒子間の磁気的結合が生じていることがわかり、同結合領域を経由する電流成分の増大が磁気抵抗率の減少を生じていることが推測された。
境 誠司; 菅井 勇; 松本 吉弘; 三谷 誠司*; 高梨 弘毅; 楢本 洋*; Avramov, P.; 岡安 悟; 前田 佳均
no journal, ,
これまでの研究で同時蒸着法C-Co薄膜の磁気抵抗率が電圧とともに指数関数的に減少,増大する特異な振る舞いを見いだした。本研究では、薄膜中のCo濃度による磁気伝導特性の変化と微視的構造の対応から磁気抵抗効果の原因機構を議論する。Co濃度がx=8-17(C
Cox)の範囲で、グラニュラー薄膜で完全スピン分極の条件で生じ得る磁気抵抗率の上限(50%)を超える磁気抵抗効果が観測された。同組成領域でゼロ電圧付近の磁気抵抗率はxの減少とともに増大し、x=8の試料で極限値100%付近に達することが示された。巨大効果の原因として、Coナノ粒子/C
-Co化合物界面での著しいスピン偏極に加えて、磁気抵抗率の電圧依存性と関連する増長機構の関与が推察される。
境 誠司; 菅井 勇*; 三谷 誠司*; 高梨 弘毅*; 楢本 洋*; Avramov, P.; 岡安 悟; 鳴海 一雅; 前田 佳均
no journal, ,
塚越らの先駆的研究以来、新しいスピン輸送材料として有機分子と遷移金属のハイブリッド材料が注目されている。昨年、われわれは交互蒸着法で作成したナノグラニュラーCo/C60-Co薄膜が最大80%のトンネル磁気抵抗を示すことを見いだした。本報では、Coナノ粒子の分布が均質的な同時蒸着法で作成したナノグラニュラーCo/C60-Co薄膜の磁気抵抗効果について報告する。同薄膜の磁気抵抗効果について、印加電圧に依存して磁気抵抗が大きく増減することが見いだされ、低/高電圧側での値はそれぞれ50%以上/80%に達した。本現象は単純なスピン分極率の効果では説明できず、C60-Co化合物領域に起因する増長メカニズムの関与が推察される。
境 誠司; 松本 吉弘; 圓谷 志郎; 菅井 勇*; 三谷 誠司*; 高梨 弘毅; 楢本 洋*; 前田 佳均
no journal, ,
最近、有機分子やグラフェンを用いた分子スピントロニクスが注目されている。本研究では、分子スピントロニクス材料の中で特に顕著な磁気抵抗効果を示す系として、C-Co化合物中にCoナノ粒子が分散したグラニュラーC
-Co薄膜のTMR効果について、CPP(current-perpendicular-to-plane)素子の磁気伝導特性を報告する。C
-Co薄膜(厚さ: 300nm)をAg電極層でサンドイッチしたCPP素子試料(組成: C
Co
, C
Co
)について、低温で最大70%のMRを観測し、トンネル次数jについてj=1-5(2-20K)を得た。グラニュラー薄膜のTMR効果について、界面でのスピン偏極率(P)の効果に加えて高次トンネル過程による増長効果が働くことが指摘されている。そこで、MR値からjに依存する高次トンネル過程による増長分を差し引き、Julliereモデルに基づきスピン偏極率を計算した結果、Co結晶内(P=30%)と比較して著しく大きな値(P=60%(2K))が得られた。本研究により、C
-Co化合物/Coナノ粒子界面の高スピン偏極状態を示唆する結果が得られた。
境 誠司; 松本 吉弘; 圓谷 志郎; 菅井 勇*; 高梨 弘毅; 三谷 誠司*; 楢本 洋*; 前田 佳均
no journal, ,
共蒸着法により組成がCCo
の範囲のCPP(current-perpendicular-to-plane)型,CIP(current-into-plane)型のグラニュラーC
-Co素子を作製し、試料の磁気伝導特性を調べた。グラニュラー薄膜のTMRの磁気抵抗率(MR)の大きさには、スピン偏極率(P)の効果に加えて高次トンネル過程による増長効果が反映されるため、MRから一義的にPを見積もることができないという問題がある。そこで本研究では、素子の電流-電圧特性から高次トンネル過程の次数を評価し、高次過程の寄与を考慮した高橋らの理論モデルに基づきトンネル電子のPを計算した。素子構造や組成が異なるすべての試料でコンシステントな解析結果が得られ、ゼロ温度でのPの値は80%以上であることが示された。本結果から、C
-Co薄膜中の界面に完全に近くスピン偏極した状態が存在することが明らかになった。講演では、Pの温度依存性の原因などについても議論する。
境 誠司; 松本 吉弘; 圓谷 志郎; 菅井 勇*; 三谷 誠司*; 高梨 弘毅; 楢本 洋*; 前田 佳均
no journal, ,
近年、有機分子やグラフェンのスピントロニクスへの応用が検討され、分子スピントロニクスとして注目を集めている。講演者らは、これまでにC60-Co化合物中にCoナノ粒子が分散したグラニュラーC60-Co薄膜が、約10K以下の温度で磁気抵抗率MRが80%を越える巨大TMR効果を示すことを明らかにした。最近行った放射光X線磁気円二色性分光の結果、TMR効果による同薄膜の磁気抵抗率とC60-Co化合物中に含まれる局在dスピンの磁化の温度依存性に相関が見いだされ、C60-Co化合物/Coナノ粒子界面で、局在dスピンとの相互作用によりトンネル伝導に関与する伝導電子のスピン偏極率が著しく増大する可能性(界面スピン変調作用)が示唆された。本研究では、界面スピン変調作用のTMR効果への関与について物性面から確証を得ることを目的に、CPP素子構造を有するグラニュラーC60-Co薄膜の磁気伝導特性の解析を行った。その結果、巨大TMR効果が界面でのスピン偏極の効果と高次トンネル過程の複合効果によることが明らかになり、さらに、C60-Co化合物/Coナノ粒子界面ではCo結晶より著しく大きなスピン偏極(スピン偏極率:60%以上)が生じることが示された。
境 誠司; 松本 吉弘; 圓谷 志郎; 菅井 勇*; 三谷 誠司*; 高梨 弘毅; 楢本 洋*; 前田 佳均
no journal, ,
最近、有機分子やグラフェンを用いた分子スピントロニクスが注目されている。本研究では、グラニュラーC60-Co薄膜(C60-Co化合物中にCoナノ粒子が分散)が示す巨大TMR効果が、おもにC60-Co化合物/Coナノ粒子界面の高スピン偏極状態により生じることをCPP(current-perpendicular-to-plane)素子の磁気伝導特性から明らかにした。磁気伝導特性の測定は、C60-Co薄膜(厚さ:300nm)を銀電極層で挟んだCPP素子について二端子法(磁場:0-70kOe)で行った。10K以下の温度でスピン分極率によるMRの上限値50%を越える巨大TMR効果を観測した。巨大TMR効果が生じる一因として、高次トンネル過程によるMR増長効果の寄与が考えられる。今回、CPP素子のゼロバイアス電圧付近のI-V特性からトンネル過程の次数を計算し、高次トンネル過程によるMR増長の程度を見積もることで、C60-Co化合物/Coナノ粒子界面でのスピン偏極率(P)を評価した。その結果、Co結晶と比較して著しく大きなスピン偏極率(P60%)が見積もられた。本結果は、最近のX線磁気円二色性分光の実験結果と符合するものであり、界面の高スピン偏極状態を明示する結果である。
境 誠司; 松本 吉弘; 圓谷 志郎; 菅井 勇*; 高梨 弘毅; 高木 康多*; 中川 剛志*; 横山 利彦*; 島田 敏宏*; 楢本 洋*; et al.
no journal, ,
本研究ではC60-Co薄膜の巨大トンネル磁気抵抗(TMR)効果の発現機構の追究を目的として、薄膜面直方向への伝導を検知するCPP(current perpendicular to plane)型の素子試料を作成し、電圧依存性など磁気伝導特性の詳細な評価を行った。CPP素子の電流-電圧特性から、グラニュラー薄膜においてTMR効果を増長し得る高次トンネル過程の次数(低温で3-7次)が見積られた。同次数から高次トンネル過程による磁気抵抗率(MR)増大の程度を見積りTMR効果の理論式と照らし合わせることで、トンネル電子のスピン偏極率の大きさを計算した。その結果、組成やデバイス構造が異なるすべての試料について、同様なスピン偏極率(ゼロ温度で75%)が得られた。本結果からC60-Co化合物/Co結晶界面に固有な状態として著しい界面スピン偏極状態が存在することが明らかになった。
境 誠司; 松本 吉弘; 菅井 勇*; 三谷 誠司*; 高梨 弘毅; 高木 康多*; 中川 剛志*; 横山 利彦*; 島田 敏宏*; 前田 佳均
no journal, ,
グラニュラーC-Co薄膜の巨大トンネル磁気抵抗(TMR)効果の大小を支配する構造上の要因を明確にし、巨大効果の発現機構を議論するため、磁気抵抗効果の組成依存性の系統的評価及びX線磁気円偏光二色性(XMCD)実験(Co L3端)による磁気・スピン状態の分光実験を行った。グラニュラーC
-Co薄膜の時期抵抗率(MR)は約10K以上でTに逆比例する著しい減少を示した。XMCD実験において、C
-Co化合物がCo3d軌道が関与する磁性を示すことが見いだされ、そこでの磁気モーメントの大きさをTMR効果の理論モデルに適用するとMRの大きさ・温度変化を良く再現できることがわかった。本結果は、トンネル伝導を生じる電子のスピン偏極・輸送過程へのC
-Co化合物の関与を明示するものである。
境 誠司; 松本 吉弘; 圓谷 志郎; 菅井 勇*; 高梨 弘毅; 高木 康多*; 中川 剛志*; 横山 利彦*; 島田 敏宏*; 楢本 洋*; et al.
no journal, ,
本研究では、グラニュラーC-Co薄膜中のC
-Co化合物/Coナノ粒子界面におけるスピン偏極状態を調べる目的で、ナノ積層構造を有するCPP型のグラニュラーC
-Co素子を作製して、トンネル磁気抵抗特性を調べた。素子の電流-電圧特性から高次トンネル過程の次数を見積もることができ、同過程による磁気抵抗率の増長効果を考慮することで、界面のスピン偏極状態を反映したトンネル電子のスピン偏極率を求めることができた。スピン偏極率の大きさが75%以上であることが明らかになり、同結果から界面に完全スピン偏極に近い高スピン偏極状態が存在することが明らかになった。
境 誠司; 菅井 勇*; 三谷 誠司*; 高梨 弘毅; 松本 吉弘; 圓谷 志郎; Avramov, P.*; 楢本 洋*
no journal, ,
In the present study, systematic investigations are conducted for the magnetic and magnetotransport properties of the C-Co granular films under the current-perpendicular-to-plane (CPP) geometry. From the analyses of the bias voltage and temperature dependent characteristics of tunneling conduction and TMR, it is revealed that the MR ratio is enhanced by the effect of cotunneling over a few - several nanoparticles. Furthermore, the spin polarization of tunneling electrons is shown to attain the magnitude of 80% at zero bias and also at zero temperature. The magnitude of the spin polarization is much higher than the one (34%) indicated in the tunneling experiments for Co crystal. One can say that the synergistic effect of cotunneling and high interfacial spin polarization plays a key role in the large TMR effect of the C
-Co granular films.