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助川 篤彦; 村上 陽之; 松永 剛; 櫻井 真治; 武智 学; 吉田 清; 池田 佳隆
Fusion Engineering and Design, 98-99, p.2076 - 2079, 2015/10
被引用回数:1 パーセンタイル:17.75(Nuclear Science & Technology)JT-60SA計画は、ITER計画の幅広いアプローチ計画の日欧協力で進められている。JT-60SA容器内コイルは日本で設計・製作を行う。容器内コイル用の樹脂絶縁材には、真空容器のベーキング温度条件(200C, 40000時間)に沿った耐熱性能が要求される。今回、容器内コイル設計に向け、耐熱耐久性の調査を実施し、220C環境で、エポキシ樹脂、シアネートエステル樹脂を母材とする7種類の候補樹脂絶縁材の寿命評価を実施した。高温環境下における化学反応速度はアレニウス法で評価する。耐熱耐久試験では、180C, 200C, 220Cの恒温槽で一定期間保持し、その後、絶縁材の重量減少を測定する。樹脂絶縁材の重量減少率の結果を入力にワイブル解析を実施し、その後、アレニウスプロットにより候補樹脂絶縁材の寿命評価を初めて実施した。この結果、容器内コイルの適用温度は169Cであることが分かった。
助川 篤彦; 滝吉 幸嗣*; 天野 俊雄*; 川崎 弘光*; 奥野 功一*
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 1, p.36 - 39, 2011/02
臨界プラズマ試験装置(JT-60U)と超伝導トカマク装置(JT-60SA)の3次元放射線遮へい解析をPHITSコードで実施した。PHITSは高エネルギー粒子輸送及び重イオンの輸送計算可能な汎用コードで、20MeV以下の中性子と光子の輸送については、MCNP-4Cと類似のモデルである。JT-60U装置はトカマク装置であり、運転停止後の放射化量を評価するために精度よく中性子束分布を評価する必要がある。また、JT-60SA装置は超伝導コイルシステムを有するトカマク装置であり、超伝導コイルの核発熱、線量評価のために中性子束分布の評価を必要とする。JT-60SA装置は既存のJT-60建屋を利用するが、JT-60SA装置の年間中性子発生量はJT-60U装置の約50倍増加する。JT-60SA装置では中性子のポートストリーミング等の影響が無視できず、同装置の遮へい構造の検討,核発熱量の精度向上が必要不可欠である。PHITSコードをトカマク型核融合装置に適用するため新たに線源ルーチンを変更し、中性子束分布と光子線束分布の可視化,超伝導コイルの核発熱分布、及び装置周辺の線量率の計算を行い、その初期結果を示した。
松川 誠; 菊池 満; 藤井 常幸; 藤田 隆明; 林 孝夫; 東島 智; 細金 延幸; 池田 佳隆; 井手 俊介; 石田 真一; et al.
Fusion Engineering and Design, 83(7-9), p.795 - 803, 2008/12
被引用回数:17 パーセンタイル:72.99(Nuclear Science & Technology)JT-60SAは、日欧の幅広いアプローチの下で建設する完全超伝導トカマク装置で、ITERや原型炉への貢献を目指している。2007年の両極の国会批准後、実質的には既に建設段階に移行している。JT-60SAは、既存の建屋,電源,プラズマ加熱装置,計測装置などの、JT-60U設備の最大限の有効利用が前提であり、完全に新作する主たる機器は本体装置のみである。最大プラズマは電流5.5MAで、プラズマ主半径3.06m,アスペクト比2.65,非円形度1.76,三確度0.36である。最大プラズマ加熱入力41MW,プラズマ電流のフラットトップ時間は100秒間である。本論文では、トカマク装置本体だけでなく、プラズマ加熱装置や遠隔保守装置の設計などについても言及するとともに、EUとの技術的な議論を踏まえて行った超伝導導体に関する最近の設計変更案などを紹介し、装置の全体像を明らかにする。
坂本 直樹; 吉川 勝則; 櫛田 尚也; 中村 保雄; 助川 清志*
日本保全学会第5回学術講演会要旨集, p.226 - 230, 2008/07
宇宙開発分野,海洋技術開発分野などでは、作業環境の特殊性から、遠隔操作技術や遠隔保守技術の開発が不可欠となっている。放射性物質を取扱う施設(ホットラボ)においても、高放射線,封じ込め等特有な環境の中での作業となることから、遠隔保守技術の開発は極めて重要である。特に高速炉で使用したプルトニウムを含有した燃料(集合体)を取扱う施設では、放射線を遮へいしつつ、密封性を確保した大型のセルを配置する必要がある。この大型セルでは、鉛ガラス窓を介したマニプレータによる遠隔操作によりさまざまな試験を実施している。さらにセル内には、試験機のほか、重量物の移送を行うインセルクレーン,試験機などの機器の操作や保守を行うためのパワーマニプレータが備え付けられており、これらの設備においても故障等を想定した遠隔保守技術が取り入れられている。本報では、インセルクレーン,パワーマニプレータを中心とした大型ホットラボにおける遠隔保守技術の概要,操業開始から30年間に渡る運転保守管理の実績に基づく保全方法の確立について述べる。
助川 篤彦; 櫻井 真治; 正木 圭; 木津 要; 土屋 勝彦; 芝間 祐介; 林 孝夫; 玉井 広史; 吉田 清; 松川 誠; et al.
no journal, ,
JT-60SAは、日本と欧州が共同で設計を進めているITERのサテライトトカマク装置であり、ITERの支援とともに原型炉に向けた研究開発を行う。本装置では、最大加熱入力の増強により、中性子発生量が増加するので、現有建屋の遮へい補強を抑えるために真空容器及びクライオスタットの放射線遮へい性能を向上させることが必要となる。真空容器は、24mm板厚のステンレス鋼(SS316L)を用いた2重壁構造とし、その2重壁構造内(140mm幅)にボロン水を充填する。クライオスタットは、真空容器側の34mm厚のステンレス鋼(SS304)により気密性を確保し、その外側に220mm厚のホウ素入り低放射化コンクリートを設置し、外側を6mm厚のステンレス鋼(SS304)で覆う構造としている。評価結果について、超伝導コイルの核発熱量は、強磁場側最内層における導体部の運転温度から決まる設計目標値である0.3mW/cc未満(評価値:0.13mW/cc)であった。クライオスタット外側での線量は、10年運転後1週間冷却後で設計目標値とした 10Sv/h未満(評価値:5.9Sv/h)となった。
助川 篤彦; 木津 要; 正木 圭; 土屋 勝彦; 櫻井 真治; 吉田 清; 松川 誠; 藤田 隆明; 今野 力
no journal, ,
日本原子力研究開発機構では、ITER計画を支え、DEMO炉開発に貢献するための超伝導トカマク装置であるJT-60SA(JT-60 Super Advanced)の設計を進めている。JT-60SAは、現JT-60施設を最大限利用して建設する。JT-60SAは重水素を用いた等価臨界プラズマクラスの高性能プラズマの長時間運転を行うため、中性子発生量が現JT-60U装置に比べ年間で約2桁増加する。プラズマを閉じ込める真空容器の周囲に磁場生成のために必要な超伝導コイル(NbTi)が設置され、運転に伴う超伝導コイルの核発熱を設計上限値以下にしなければならない。既存のJT-60設備との空間的干渉を避けるため限られた空間に装置を設置しなければならないことが遮へい設計を難しくしている点である。JT-60SA遮へい設計において、超伝導コイル設計に必要不可欠なコイル導体部における核発熱量を評価した。核発熱量は、3次元モンテカルロ計算コード(MCNP-4C2)を用いて、トロイダル磁場コイルの導体部における最内層部について算出した。評価値は、コイル設計上限値である0.3mW/ccを超えないことを確認した。
坂本 直樹; 吉川 勝則; 櫛田 尚也; 永峯 剛; 助川 清志*
no journal, ,
照射後試験施設は、放射能の高い使用済燃料などの放射性物質を扱うため、放射線の遮へい性と気密性を有するホットセル内に照射後試験のためのさまざまな試験機器が設置されている。特に、高速炉で照射したプルトニウム含有燃料集合体を扱う照射燃料集合体試験施設(FMF)はより高い遮へい性能を求められるとともに、集合体単位で取扱うため大型のホットセルとなっていることが特徴である。ホットセル内に設置されたさまざまな試験機器の保守を作業員がホットセル内に入域しなくても行えるように、FMFでは各機器をパワーマニプレータやインセルクレーン等を用いて遠隔操作で作業員が直接保守作業を行えるホットリペア室に移動させ、保守を行う独自の遠隔保守システムを開発した。ホット運転開始以来30年以上が経過し、経年化を考慮した運転管理や機器の保守を要する時期にあるが、開発した遠隔保守システムにより照射後試験機能や施設・設備の運転は適切に維持されており、遠隔保守技術の有効性を実証した。本報では、重さ1.5tonもある部材切断機の遠隔保守の経験やホットセル内機器の経年化対策の実績等について報告する。
村上 陽之; 助川 篤彦; 吉田 清
no journal, ,
原子力機構那珂核融合研究所内にある核融合装置JT-60Uの主要コイルを超伝導化するJT-60SA計画を、日本と欧州の共同プロジェクトとして進めている。JT-60SA装置には、超伝導コイルの他に高速かつ精度よくプラズマを制御するために、銅導体で製作される常伝導コイルを真空容器内に設置する。真空容器内に設置されるコイルは9MGyの耐放射線性と200C35,000時間の熱耐久性が要求される。そこで、真空容器内コイル用の樹脂を選定するため、耐放射線性試験と熱耐久性試験を実施した。候補としたBismaleimide Triazine(BT)レジン, Cyanate Ester(CE)レジンおよび高温用エポキシ樹脂は、3MGyまでの範囲で耐放射線性に問題はないものの、熱耐久性はいずれの樹脂も不合格であった。真空容器内コイルのうち、EFCコイル、FPPCコイルはベーキング時に水冷することにより熱耐久性が不要な設計とした。一方、水冷のできないRWMコイル用に、熱耐久性の高い樹脂の選定を引き続き行う必要がある。